フラれた俺の次の相手は楽園の巫女さん!? 作:雲の上の声の人
パ「どうせ野次馬から逃げるために引きこもってるんでしょ?そのうち出てくるわよ」
フ「お姉様残り何枚?」
レ「三枚よ」
美「お嬢様って手札減るの早いのにいつも最後で失敗しますよね」
レ「ほっとけ」
咲「大富豪やってないで働きましょうよ…」
俺が幻想郷に来て一週間が立つ頃、博麗神社の台所には俺と霊夢、そして魔理沙とアリスの四人が立っていた。全員真剣な顔で見つめあっている
「さて、ここにいる全員はわかっているだろうが…私達は危機に直面している」
「あぁ…最早俺と霊夢ですら手のつけようがない…」
「私も応援に駆けつけてみたけど、ここまで手の打ちようが無いなんて…」
「私も計算外だった。まさかこいつが…
全く味のない山菜だったとは…」
「う…味のないどころか目茶苦茶苦いわよ…」
そう、今日の晩御飯のおかずにと魔理沙が持ってきた山菜が物凄い苦味を有した物だったのだ。しかもどうやらこいつは天ぷらなど火を通すと苦味が増すようで、生のまま食べるしか手段がないのだ
じゃあ新しい食材を買いにいけという話なのだが、俺と霊夢は魔理沙が知人に俺達のことを話したせいで人里に出れば買い物どころじゃなくなるし、魔理沙とアリスもその関係者ということで人目につけば質問攻めにあってしまう。だからこうして山菜を摘みながら暫くは神社に引きこもっていようと考えたのだ
ちなみに、あの勘違い事件の次の日に来た新聞屋の天狗に誤解を解いてもらうよう働きかけてもらった。今度また紹介する
「って!長々と説明してないでこれどうするか考えるわよ!」
「おぉ霊夢現実見たくないからってメタ発言するなんて情けないなぁ」
「魔法使い擬きの人間の生き血はドレッシングになるのかしらねぇ魔理沙ァ?」
「ちょ、目が笑ってないから!後その手に持ってる包丁を置こうな!な!つーか魔法使い擬きの人間って限定されまくってるじゃねぇか!」
だからどうしてこの巫女は食卓に魔理沙を並べたがるのか、いや、でもこれは魔理沙が悪いのか?
「冗談はさておき…流石にこの量を捨てるのもねぇ…」
「んー、本当ならそろそろ届くはずなんだがなぁ…」
「届く?」
「うん。あ、噂をすれば」
俺の横にスキマが現れたと思うと、中から紫が出てきた。手には一冊の本を持っている
「はい、これ頼まれたものよ…」
「サンキュ紫。助かったよ」
「全く、大変だったのよ?必死に探し回ったんだから」
「まぁまぁ、今度ご馳走してやるから」
「期待しているわ。それじゃあね~」
紫はあくびをしながら再びスキマに戻っていった。俺は紫から受け取った本を開きながら材料を用意し始める。と同時に不思議に思った霊夢が質問を投げ掛けてきた
「それなんなのよ一体。紫が持ってきたってことは外の世界の?」
「そそ、外の世界の調味料のレシピ本。ここって向こうよりも調味料の種類少ないし、やっぱりあった方が料理の幅も広がるしな」
「成る程ね。因みに今作ろうとしてるのは何ていう調味料なの?」
「胡麻ドレ」
「胡麻ドレ?」
「そそ、胡麻ドレ。こいつはすげぇんだぜ?ま、食えばわかるさ。アリスちょっと手伝ってくれ。魔理沙と霊夢は食器の用意と盛り付け頼む」
俺とアリスはレシピ通りに胡麻ドレを作り、そしてそれを持って食卓へと並べた。食卓には米と山菜のサラダ、そして山菜の天ぷらなど山菜三昧となっている
「さてさて、では食べましょうかね」
「「「頂きまーす」」」
「じゃあ早速この胡麻ドレとやらの力を試させて貰うぜ?どれどれ…」
魔理沙は胡麻ドレをサラダにかけるとそれを一気に口に頬張りこんだ。それと同時に魔理沙の顔が笑顔になっていくのがわかる。つまりこれは…
「う、うめぇ!山菜の苦味は確かにあるけど、それをカバー出来るくらいうめぇぞこれ!おい霊夢も食ってみろよ!」
「そんな慌てなさんなって…どれどれ…美味しい!」
最初は顔が曇っていた霊夢も笑顔になり、胡麻ドレを武器にどんどん山菜を口に放っていく。成功したようで何よりだ
「それにしても美味しいわねこれ。レシピも覚えたし私も今度家で作ってみるわ」
「おう!これ結構色んな料理にいけるんだぜ?」
「これは革命ね…感動的だわ」
「喜んでいただけたようで何より」
こっちに来て一週間、ずっと俺はこの三人に何かをしてもらってばかりだったから、こうやって何かをしてあげれたのは嬉しい。これからも少しずつ恩を返していこうと思う今日この頃だった
…やっぱ胡麻ドレ最高だわ
~次回予告~
魔「ついに神社から足を踏み出し、紅魔館へとやってきた颯真。だがそこで待ち構えていたのは…!?」
ア「次回、負けん気メイドと料理対決!?」
魔「次回も宜しくな!」