地球防衛軍4    作:優癒

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序章

―2017年

 当時私は何もできない10歳の普通の女の子だった。

 その日私はいつものように母と買い物に出かけていた。

 私が新しい洋服を買ってほしいとわがままを言ったのだ。

 もし、そんなわがままを言わなければ…こんなことにはならなかったのかもしれない。

 

 そこに現れた。フォーリナーの巨大生物が。

 母は私を逃がした。私は必死に走った。

 それから母の行方は誰もわからない。

 仕事から帰ってきた父は何も言わなかった。

 私を責めたりもしなかった。

 泣きもしなかった。

 次の日から父はサラリーマンをやめて地球防衛軍になった。

 運動神経がいいわけでもなく、頭がとてもいいわけでもなかった。

 しかしそのうちに小さな部隊の隊長になった。

 父はほとんど家に帰ってこなくなった。

 私は同じようにフォーリナーに襲われた人たちと寄り添うように暮らすようになった。

 

 珍しく父が帰ってきた日、父は「お前と同じくらいの男の子が入隊してきた」と教えてくれた。

 父は地球防衛軍に入隊した時とは別人のように明るくなっていた。

 父の話では彼も私と同じように自分の親をフォーリナーに殺されていた。

 彼はとても戦いが上手ですぐにでも隊長候補というレベルらしい。

 そのうえ明るく元気で周りにとってまるで光のような存在だと。

 そして父といつも近いエリアに配属されていると。

 息子のような存在だと。

 嬉しそうにでも少し寂しそうに話していた。

 父と会ったのはその時が最後だった。

 

 それからは地球防衛軍とフォーリナーとの戦いは激しくなり地球防衛軍は劣勢だった。

 町への被害も大きくなった。私は施設の仲間たちとあちこちを逃げ回った。

 このまま地球は侵略されると思っていた。

 …しかしマザーシップとの戦いでストーム1隊長の活躍により地球防衛軍は勝利を収めた。と兵士たちの噂話を聞いた。

 マザーシップ撃破によりフォーリナーは地球から去って行った。

 周りの兵士たちの話を聞く限りそこが父の最後の戦場だったようだ。

 決して涙は出なかった。

 

 それから一年をかけて巨大生物の駆除を行い、アリゾナで最後の巨大生物が駆除された。

 地球は平和になった。

 

 

―2025年

 7年後、私はやりたいことも見つからず、18歳で施設も出ることになり

 ただただ死に場所を求めて父と同じ地球防衛軍に入隊した。

 もしかしたら父もこんな気持ちだったのかもしれない。

 その時にはアースディフェンスフォース…通称EDFというかっこつけた名前になっていたわけだが。

 

 ここから私…本田 杏の物語は始まる。

 

 

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