地球防衛軍4    作:優癒

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広がる災厄

 

 

それは突然だった。

 -市民から出動要請です。市街地に巨大生物が出現。ただちに現地に向かってください。なお、巨大生物が吐き出す体液は強力な酸です。まともに浴びれば無事では済みません。十分に注意してください。-

 出動要請のアナウンスが隊長の無線を鳴らした。

 

 前回の巨大生物との戦いからわずか数日。

 周りの隊員たちの顔に不安が露わになる。

 本来であれば今日はレンジャー1-6との合同訓練であった。

 至急現場に向かう。

 

 「巨大生物だ…!」

 「襲われてるぞ!」

 「撃てぇ!市民を守れ!!」

 次々と現れては市民を襲う巨大生物たちを攻撃していく。

 市民を守るのが我々の仕事である。

 

 -状況を報告しろ―

 「巨大生物です!市民が襲われています。」

 -巨大生物を攻撃。市民を救え!-

 「了解」

 無線を切った隊長は「やってるっつーの…」と悪態をついた。

 

 他の隊員からは「こちらレンジャー1-6! データと違います!巨大生物は7年前よりも強靭で凶暴です!我々だけでは手に負えません!!」と悲痛な通信が入る。

 -レンジャー1-6、巨大生物と戦う訓練を積んできたはずだ!踏み止まれ!-

 本部から半ば無責任ともいえる指示が聞こえてきた。

 

 -あー…あー…私はフォーリナーの研究者オハラだ。兵士諸君にアドバイスしたい。死んだ巨大生物を調査した結果、驚くべき事がわかった。やつらは7年間で進化し強くなった。より硬い甲殻に包まれ、簡単には倒す事はできない。だが問題は無い。EDFの装備もまた、7年で強力になっている。進化した巨大生物といえど、必ず倒せる!健闘を祈る!-

 

 オハラ博士…?父の話で少し聞いたことがある。

 フォーリナーの研究を7年前からし続けている人だ。

 そのオハラ博士が7年前よりも巨大生物は進化したといった。

 我々も7年前から装備を強化したとしても、目の前の光景は巨大生物が優勢に見え た。

 「こちらレンジャー2巨大生物と交戦中。ウイングダイバーの出動を要請します!」

 他のレンジャー部隊からの通信が響く。

 「なんて鋭い牙だ…奴らは人間を軽々持ち上げて…うああああああああー…!!!」

 通信はそこで途絶えた。

 だれかはわからないレンジャー隊員の悲鳴が耳に残る。

 「こちらレンジャー6!ウイングダイバーの救援を!」

 ウイングダイバーが必要だ。

 まだ私は実用武器がない。

 一瞬巨大生物を退けるための護身用武器。

 

 何もできない。

 

 本部からは何度も

 -ウイングダイバーの到着には時間がかかる。持ちこたえろ!市民を守らねばならない―

 と指示がだされた。

 

 ふと目が奪われたのは近くに落ちている武器。

 レンジャーが使うものの中でも小さめの武器。

 

 これなら私でも。

 

 誰の武器なんて考えてる暇もなかった。

 武器本体は暖かい液体がついている。

 構わない。

 撃てば一緒だ。

 

 ウイングを起動し飛び立った。

 

 待ってるだけじゃ助けは来ない。

 駆除しなければならない。

 この場でただ一人のウイングダイバーである私が。

 

 武器を構えて撃つ。練習と同じように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 強い反動が響く。

 視界が揺れる。

 こんなに反動があるものなのか…

 聞きなれない音が鳴るどうやらウイングからなっている。

 エナジーゲージがゼロになったのだと気が付いたときには遅かった。

 巨大生物が群がる中に落ちていく。

 

 

 恐怖からか諦めからか私は意識を手放そうとしていた。

 

 誰かの通信機から

 -ウイングダイバーはまだなのか!どれ程やつらが進化していようと飛ぶ事ができない以上、空中からの攻撃で殲滅できる。ウイングダイバーさえ到着すれば、勝負は決する!-

 とオハラ博士の声が聞こえた。

 「アホの本田は父譲りなんだね」

 だれかわからない声を聞いたところで私は意識を完全に手放した。

 

 

 

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