境界線上のホライゾン・シャッフルズ!(マスチモ版)   作:ボストーク

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皆様、こんばんわ。
今宵も懲りずに深夜アップのボストークです(^^

さて、今回のエピソードよりいよいよ「素晴らしき外道たち」が登場♪
先ずは短くおさわり程度の内容ですが、楽しんでもらえれば嬉しいです。


第05話 ”姉妹弟子(ソードシスターズ)”

 

 

 

「さて、この果てしなく面倒な世界の中で特に有数の面倒臭さに満ち満ちてる”武蔵”に、何の因果か乗り集ったキミ達がこの先どうやって生きるのか、生きてゆきたいのか、そして生きて生きて逝きたいのか……それは先生にはわからないし、先生に決めることはできないけど……でも、」

 

 

「本当に必要なときに必要な選択できる力、最低でも選択肢を引っ張り出せる力を教えてあ・げ・る!」

 

 

「もっちろん、先生なりのやり方だけどね♪」

 

 

 

 

 

 

 

<配点:王道ではない力>

 

 

 

**************************************

 

 

 

武蔵アリアダスト教導院、校庭

聖譜歴1648年4月20日午前08時40分

 

 

「さて皆さん……」

 

その”銀髪の少女”は顔馴染みばかりの周囲を見回しばがら一呼吸おき、

 

「”私的闘争”の時間です」

 

そう端的に言い切った。

流れる風に長い銀髪を靡かせ、

 

「これより教師オリオトライは地上げの恨み+その他の逆恨みをまとめて返済するため、品川のヤクザ事務所に殴りこみをかけるようです」

 

彼女の周囲にいた年は若いが無精髭、さらにかなりの金髪美形の青年が相槌を打ちながら、

 

「返済……される側に立てば、これほど潤う言葉は無いな」

 

と呟くと彼に寄り添うように立つ淡い色合いの金髪ににこやかな笑みを浮かべる少女は、

 

「シロくん、潤うのは心の方? それとも懐の方?」

 

小声で囁いた。すると金髪の青年は腕を組んでやけに自信満々に、

 

「もちろん両方に決まってる。貸した金が金利つきで返ってくれば懐は潤い、そうすれば心も潤う」

 

『順番の問題だな』と付け加えた青年だったが、

 

”ヒュオン!”

 

”何か”が二人の顔の間を凪ぐように凄まじい速度で駆け抜けた。

超音速は出てなかったのでソニックブームこそ出てないが、普通に刺されば洒落にならない威力はでているだろう。無論、スプラッタ的な意味で。

加えて投擲された代物が、細いがそれ自体が武器になる強度を持つ”術式強化処理銀組紐(ナノ・ツイスト・ミスリル・ワイヤー)”で手首のブレスレットと連結した”日本刀”だとするなら尚更だ。

 

なんというか……人間が満足に視覚化できない速度で飛んできたエモノは、とりあえず【GENESIS世界版の撃剣(この場合は三国無双6とかで徐庶とかが使ってる剣)】みたいなものらしい。

 

「”シロジロ・ベルトーニ”、『時は金なり』はむしろ貴方が好む単語ではありませんでしたか?」

 

「ふむ。確かにな。世の中には”時給”という言葉もあるぐらいだ」

 

しかし、そんな必殺の一撃が顔の真横を通過しても表情一つ変えない辺り、彼のアーバンネーム【冷面(レーメン)】というのは中々にシロジロという人間の内面を良く現しているのだろう。

 

「だが、刀を飛ばすのはどうだろうか? 地面に突き刺さったところを見ると刃研ぎが必要だろう。もったいないじゃないか」

 

自分の財布だけでなく他人の資産まで気になるあたりが商人(マーチャント)……いや、ここは一つ彼のキャラに合わせて”ヴェニスの商人”風に【悪徳商人(シャイロック)】とでもしておこうか?

ともかくそういった類の彼のキャラらしいと言えばキャラらしい。

 

「心配には及びません。この【ツッコミに使うにはちょっと殺傷力が強い撃剣”インポッシブル”】は、元をただせば数打ち(少数量産品)とはいえ”村正(むらまさ)”の銘をもつ準神格武装。自己再生力程度は標準搭載してます」

 

「なにっ!? 銘入りの準神格武装、しかも村正だと!?」

 

どうやらシロジロもようやく投げられた物の恐ろしさに……

 

「貴様! そんな高級刃物(希少品)をハリセン代わりにするとはどういう了見だ!? 一体、売ればいくらになると思ってる!?」

 

「「「「ツッコむとこ、そこっ!?」」」

 

その時、ハイディ・オーゲザヴァラーを除く”3年梅組”の生徒は心を一つにしたのだった。

ぶっちゃけどっちもどっちだろうが。

 

 

***

 

 

 

さて、情況を説明しよう……

というか、原作を読んだ or アニメ版を視聴した皆様には大体想像はついてるだろうが、原作なら第1巻冒頭、アニメなら第1話のAパートに描かれる、

 

【準バハムート級航空都市艦”武蔵”名物、体育授業の名を借りたオリオトライの私怨実行とアルティメット鬼ごっこ、ついでに戦闘訓練もできればいいなっと♪】

 

的な恒例のバカ騒ぎである。

要するにようやく原作に追いついたということだ。

なんでわざわざ体育の授業に粉飾させた戦闘訓練をせねばならぬのかといえば、”武蔵”は明確な武装の所持/搭載も、またそれを扱う戦闘訓練も公的には認められてない……””筈だった”からだ。

 

もっとも、その原則も最近は崩壊し”有名無実”化しつつあるのだが……それはいずれ詳しく語られよう。

ともかく、今外道……もとい。【3年梅組】いるのは、毎度お馴染みの”武蔵”甲板上。

より細かく言うなら、【武蔵アリアダスト教導院】の校庭だ。

 

ただしの原作と顔ぶれが少し違うようだが……

 

「さて、少なくともこの体育の授業の名を借りた殺伐としたガチンコ機動戦訓練において、皆さんに求められる仕事はなんでしょう?」

 

「「「「「殺せ! 殺せ! 殺せ!」」」」」

 

原作ではここにいるはずのない銀髪少女の声に、特にノリのいい戦闘系技能持ちの面々が呼応する。

だだし、男性キャラに限る……と思いたい。

なにやら男性にしては高い声も混じってたような気もするが、気のせいだろうきっと。

 

「そうです。今日という今日こそ、我々に苦心惨憺を舐めさせ続けた女教師の仮面をかぶった”女狂剣士(ベルセルク・アマゾネス)”に引導を渡し、その首級(みしるし)を品川にさらすのです」

 

「「「「「殺せ!! 殺せ! 殺せ!」」」」」

 

 

 

「ちょお~っとまてい!!」

 

鬨の声が上がりいい感じに戦意が高揚してるさなかに響いたのは、今一つ無粋な女性の声である。

 

「? なんでしょう”オリオトライ”先生?」

 

と銀髪の少女は小首を傾げると、

 

「いっくらなんでも体育の授業中に、よりによって先生の目の前で『殺せ』だの『首級をさらせ』とかは実際どうなんよ?」

 

すると彼女はきょとんとした顔で、

 

「今更、何を言ってるのですか? この程度の単語など”ホライゾン”達の間では日常会話、言ってしまえば挨拶代わりみたいなものです」

 

「いや、まあそりゃそうだけどさぁ」

 

あっさり認めるのは、銀髪の少女がチラリと言っていた背中に背負った長刀と万年ジャージがトレードマークの梅組担任【オリオトライ・真喜子】であった。

というか……教師が認めちゃいかんでしょう!?

 

「それにこの程度の気概と覚悟が無ければ、”姉弟子(おねえ)”様を屠ることは愚か、毛筋一本ほどの傷すらもつけられないでしょう」

 

そう軽く言い放つのは銀髪の少女、【ホライゾン・アリアダスト】。

人の心と最先端と言っていい機械仕掛けの肢体をもつ銀髪の少女で、現【武蔵アリアダスト教導院”総長兼生徒会長”】であった!!

 

端的に言うなら、飄々した口調とセメント思考で外道どもを率いる、”武蔵の統率者”だ。

 

 

 

***

 

 

 

「ほほ~う。我が妹弟子は随分と燃えてるじゃないのさ?」

 

「三河に”凱旋報告”するには、まず姉弟子様からの勝利くらい持参しなければ認められないでしょう……今日こそ梅組は姉弟子様を超えます」

 

「いいねいいね♪ ”私が”じゃなくて、”梅組が”ってあたりが特に好感触よ♪」

 

「一人で倒せぬなら二人で、二人で倒せぬのなら三人で……適切な場所に適切なタイミングで適切な数の戦力を投入することが、統率者の役目だと心得ます」

 

系統は違うが同じ師より”剣の使い方”を学んだ二人は、オリオトライは獰猛なホライゾンはクールな、そんな対照的な笑みを浮かべ、

 

「じゃあそろそろ……始めよっか?」

 

オリオトライの呼びかけにホライゾンは小さく頷き、

 

「いざ尋常に……」

 

「「勝負!!」」

 

 

 

そして”武蔵”の甲板上に、派手な轟音が響き渡ったのだった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





皆様、ご愛読ありがとうございました。
この”平行世界における武蔵一味(笑)”は如何だったでしょうか?
次回は少しずつ彼らの実力が明らかに……?
楽しみにしていただけりと嬉しいです。
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