憑依如月と不吉な駆逐隊   作:8号機

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E-6までは終わった。そこまでは良いんです。
E-7とか丙でも無理そうです。


演習(殴り合い)1

時間は12:50時。ギラギラと照りつける太陽の下。第八八四二駆逐隊は演習のために鎮守府第四埠頭で整列していた。

 

「はぁ……」

 

額に浮かんだ汗を手の甲で拭い、ため息をつく。この暑い季節なのに睦月に貸してもらった制服は長袖だった。半袖は無いのかと聞いたが防御力の高い(ただしヘソチラは健在)長袖制服が標準になったらしく鎮守府にはおいてないそうだ。あと、なによりも……

 

「お腹……空いたわ……」

 

叢雲の長い説教のせいで昼食を摂ることはできなかった。つまりこの世界に来てからまだ何も食べていない。目覚めたときの腹の残量は知らないが大してなかっただろう。

 

「如月ちゃん、大丈夫?調子悪いなら……休んだほうがいいかもです」

 

「大丈夫よ。一食抜いたぐらいで沈んだりしないわよ」

 

高波は見捨てた負い目でも感じているのか、もしくは旗艦だからかよく気にかけてくれる。だが、ここで休む気は無い。休みたいと言う欲よりも艦娘と戦いたいという衝動のほうがずっと強い。

それに……

 

「にゃしぃ……もうダメにゃしぃ……ごはん……」

 

「シャキッとしなさい!私だって食べてないわよ」

 

「むぅ……叢雲ちゃんが勝手に食べなかっただけじゃん」

 

「なんですって……」

 

あれを見るとそんな文句を言う気も失せる。それにどちらにせよもう昼食をとるには遅いのだ。どうせ考えるならもっと建設的に、むしろ早く始まらないかな。

 

 

 

 

「Hey!皆さん、今日の演習のjudgment、金剛デース。第八八四二駆逐隊の子達は始めてですネー。Nice to meet you!ヨロシクオネガイシマース!」

 

13:00時、演習の審判である金剛が走ってきた。全力疾走しているように見えたが到着後息を乱すこともなくペラペラと喋り始める。

 

「よろしくお願いします」

 

『ソロモンの牙』駆逐隊は慣れているのか声を揃えて挨拶を返す。

 

「元気でgoodな挨拶デース。さあ、八八四二駆の皆さんも」

 

「よ……よりしくおねがいします」

 

対して第八八四二駆逐隊は慣れていないので返事が若干引きぎみである。俺は金剛の性格は一応知ってるので……まあ、多少引いた程度。

 

「むー、ちょっと物足りないデスけど……まあ、OKデース」

 

俺たちの返事に不満そうだった金剛だが、すぐに笑顔に戻った。ころころと表情の変わる艦娘だ。

 

「そんなに緊張する必要はないデース。No problemネ!今回は八八四二駆の皆さんが海と戦闘に慣れるための演習デース。負けても成績は下がらないから安心してくださいネ」

 

それはつまり負けることが前提と。チラリと横をみると駆逐隊の一部、というかやる気満々だった深雪と子日がお通夜ムードになっていた。

 

「だめだ……絶対無理だ……」

 

「子日アタックが炸裂する日は遠いよ……」

 

黒いオーラを背負ったまま何かぶつぶつと呟いている。

 

「心配nothingデース!『ソロモンの牙』の強さは高度なcombinationによるものデース。艦隊戦は不利なので今回は一対一で別々の場所で戦ってもらいマース!」

 

なるほど、駆逐艦単体の性能は大差ない。連携されなければ運が良ければ勝てるかもしれない。そう言うことか。あらためて『ソロモンの牙』駆逐隊の顔ぶれを堪忍する。

 

睦月改二、吹雪改二、叢雲改二、綾波改二、暁改二、夕立改二。

 

いや、無理やん。

 

「金剛さん、質問があります!」

 

「はいブッキー、何デスカ?」

 

「私たちのほうが一隻多いんですけど……」

 

吹雪の質問で気づく。確かに相手は六隻、こちらは五隻。数も実力も相手が上だと勝ち目が全く無い。

 

「Oh,sorry!気がつきませんデシタ。『ソロモンの牙』は一隻お休みデース」

 

どうやら『ソロモンの牙』駆逐隊からは誰かが抜けるようだ。俺的にはバ火力の駆逐艦『夕立』に抜けてもらいたいところだが……

 

「じゃあ、睦月ちゃんがお休みだね」

 

「えー、睦月も戦いたいよー」

 

「だめだよ。睦月ちゃんは水雷戦隊ぐらいなら一人で全滅させちゃうでしょう」

 

うん。誰が抜けても無理そうだ。しかも睦月と吹雪の会話を聞く限りでは最強戦力が抜けたような話だ。

 

「もうquestionはありませんネ?では『ソロモンの牙』の皆さんはこのポイントで待機していてくだサーイ」

 

金剛は吹雪に地図をわたす。それを受け取った吹雪と『ソロモンの牙』駆逐隊は会話しながら海に出ていった。

 

「それじゃあ第八八四二駆逐隊の皆さんは工廠に行きましショウ。自分に合った武装を選んでくださいネー」

 

 

 

 

「金剛さん、誰と戦うか決めて良い?」

 

「Oh!それは面白そうですネ。では誰が戦うか決めてくだサイ」

 

深雪の提案に金剛が答える。金剛は先行した『ソロモンの牙』駆逐隊と通信を始めた。

 

「じゃあ、じゃんけんで勝ったほうからな」

 

じゃんけんか、良いだろう。俺はじゃんけんでははじめにチョキを出すと決めているのだ。

 

「いくぜ!じゃーんけーん」

 

あ、負けた。




E-7のことを考えるだけでストレスが溜まるのですが。
案ずるより産むがやすしってわけにはいきませんよね。
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