Mechanized Mercenary   作:Unknown AK

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(書き溜め)投稿 05

書き溜めは前回までじゃないの?と思ったあなたは毎回前・後書きを読んでくれてるいい人ですね、ありがとう。

いや、今回の 覚醒 は、途中まで書いて放置――具体的には戦闘始まる前くらいまで――されていたのを、書き足して投稿しているので…


というわけで気持ち的には初投稿みたいな気分です。
やっと戦闘するので、どうぞ最後までお読みください。


覚醒

 

 翌朝。

 

 俺とアルトは、安宿の食堂で朝食を食べていた。

 黒パンにチーズ、目玉焼きという、そこそこ豪華な朝食である。

 チーズや卵はおそらく天然ものではないだろうが、”レイヴン”の財務管理官を自任するピアノがいる時ば合成タンパクのスープが基本なので、俺たち男二人にとってはこの朝食は”ごちそう”だ。

 ピアノはといえば、コロニーの行政府まで依頼を受注しに行っている。

 メインの依頼はもちろんMMMから受けたアレなのだが、前金は少なく、経費も必要最低限の額しか出ないので、補給や整備のことも考えて、ほかの依頼も受ける必要があるのだった。

 

「にしても、なんというかケチだよなぁMMMも。」

 もっとどーんと、依頼金出してくれてもいいじゃねーか。

 と、食事がひと段落ついたアルトがぼやいた。

「まあ、成功報酬の方はバカ高かったしな。そもそも本当なら、直接依頼《ダイレクト》受けるような連中なら、遂行途中に金欠になるほど貧乏な奴もいないと思うし。」

 薄く切った黒パンにチーズと目玉焼きの黄身を載せた豪華な一口をじっくり味わい、飲み下してから、俺も考えを返す。

「そんなもんかねー。」

「そうだろ。」

 投げやりな応酬をしながら、俺はやはり違和感をぬぐえなかった。

 そもそもこんな任務が直接依頼《ダイレクト》になる理由も、その依頼先で俺たちに白羽の矢が立ったことも不可解なのだ。

 いくら本当なら由々しき問題とはいえ、いまだ噂の域を出ていないはずの”新型”捜索など、わざわざ傭兵を雇うまでもなく、企業やコロニーから情報を買えば済む話である。中堅クラスのはずの自分たちのチームに直接依頼《ダイレクト》を出すのも明らかにおかしい。

 わからないことだらけだ。

 傭兵がオーナーの事情に深入りすることや要らぬ詮索をすることはマナー違反ではある。が、自分の置かれた状況を正確に把握できなければ、この職業では死へと直結するのだ。

 何か得体のしれない思惑に踊らされているのは、気分が悪かった。

 

「お、帰ってきたな。」

 顔をしかめてパンを咀嚼していた俺は、アルトのその声で我に返った。

 見れば、入口のドアを抜けてピアノが帰ってきたところだった。

 その表情を見て、俺とアルトは同時に呻いた。

 恐怖に震えながら、目を見合わせる。

「ふんふんふーん。」

 満面の笑みに鼻歌というその幸せオーラは、高額報酬の依頼を受注できたことを示していて…それはつまりミッションの 難易度《デス度》 が高いことを意味しているのだ。

「あ!、また無駄遣いしたの?」

 と、俺たちの朝食を見て声を上げるも、ピアノの表情はすぐに笑顔に戻る。

「ま、いいか。」

 無駄遣いへの怒りにも、ほとんど減衰しない幸せオーラ。

 死んだかもなー。

 と、半ば焦点を失った目で視線を泳がせる俺とアルトに、ピアノはARの依頼ウィンドウをピーンとはじいて言った。

「今日の依頼は、これ!」

 

 

「間もなく作戦領域。全機低探知モードに移行。」

 号令を出すと同時に、俺の乗る月詠(つくよみ)、アルトの玉依(たまより)、ピアノの木花(このはな)の3機が、低探知モードに入る。

 

 ゲームに着想を得た構想から200年の時を経て実現された汎用兵器、EEA。

 正確にはEE・A(Expanded External / Assult)は、現行最強とされる汎用兵器だ。 厳密にいえば、移動要塞クラスの超大型兵器に正面からの戦闘で太刀打ちするのは難しいが、総合的な戦闘力では随一と言われている。

 その理由は、各人の戦闘スタイルやミッションに合わせて各部パーツを換装・拡張可能なこと。脚部、コア、椀部、頭部といった大規模換装から、各部装甲やスラスター、サーボモーターなどの細かい部位まで、統一規格で生産された大量のパーツの中から、適切なものを選択し機体をアセンブルすることができる。その圧倒的な適応性が、EEAを最強の汎用兵器足らしめている。

 今回の3機は、強力なラジエーターと、低探知性塗料による迷彩塗装によって熱・レーダーに対してのステルス性を高めた構成だった。低探知モードに調整したプロファイルに切り替え、各種出力を落としてブースターを使用せずに移動すれば、さらに探知される恐れは低くなる。

 本当なら、塗装だけでなく形状も低探知に特化したステルスパーツを揃えればさらにステルス性を向上させられるが、それは金銭上の理由から却下された。

 

 

 ピアノが受注してきた依頼は、予想に違わず推奨傭兵ランクSプラスという代物だったが、その内容はかろうじて希望が残るものだった。

 野生型(ワイルドタイプ)の巣に万歳突撃《カミカゼ特攻》、といったものではなく、救出任務だったのである。救出任務では、救出対象を死亡させてはならないという大きなハンデを抱えることになる。必然的に難易度は上昇するし、対象の現在地が野生型(ワイルドタイプ)の巣だったりすれば、場合によっては突撃系以上の死亡フラグになり得るが、反面、一つだけ利点も持っているのだった。

 

 すなわち、戦闘の必要がないこと。

 

 救出さえ成功すれば、極論、銃を一発も打たずに依頼を達成することも可能なのだ。

 今回のケースでも、極力戦闘は避けて遂行することが決定された。

 コロニーからおよそ70キロほど離れた巨大クレーターに存在する大型ワイルドタイプの巣から、技術者の一団とその護衛たちを救出する。

 それが今回の目標だ。

 

 ワイルドタイプは、基本的には自己修復プラントや整備型(メンテナンスクラス)のワイルドタイプを利用して個体を維持する。しかし時に、それでは修復できない破損や故障を直すため、人間を捕獲することがあるのだった。そしてそれを行うのは、大抵会話可能なレベルで高度なAIを持った個体。捕獲して、修復箇所を指示できるほどなのだから当然なのだが、賢いということは戦闘でも手ごわいということになる。必然、救出任務は高度なAIを搭載した高機能な野生型(ワイルドタイプ)から救出対象を守りつつ救い出す、という高難易度の任務になるというわけだ。

 だが俺たちは、まさにその高難易度ミッションをクリアすべく、低探知モードで目標地点へと接近しているのだった。

「距離1kを切った。そんじゃあ行ってこい。お二人さん。」

 アルトが言って、玉依(たまより)が停止する。

「了解。」

 俺は返信し、ピアノと共に前進を続ける。

 今回の作戦は、表面上は単純なものだった。

 アルトが陽動で巣から野生型(ワイルドタイプ)をおびき出し、その隙にピアノと俺が救出を実行。あとはひたすら逃げて振り切る。というだけ。

 だが、実際に成功させるには、高度な連携と迅速な行動が不可欠だ。

 やれるのか…、という不安が渦巻く。

 前方に見えた巨大なクレーターへとにじり寄りながら、俺は小さく息を吐いた。

「よし、目標地点に到着、偵察開始だ。」

 クレーターの淵から20メートルほど離れた地点で、俺とピアノは機体を停止させた。

 同時に、木花(このはな)の肩上部の装甲が開き、小型の無人飛行機(UAV)が飛び立つ。UAVはクレーターの淵へと1メートルほどの低空で滑らかに飛び、ホバリングしながら内部の様子を映し出した。

「なによこれ…」

 いや、お前が受けたんだろうが!この依頼!

 という文句を抑え込み、息をのむ。

 UAVからの映像データを見ながら、俺もまったく同じ感想を感じていた。

 なんだこれは?

 まず、見たこともないほど巨大な構造物が、2つ。

 そのうち片方は半壊した遺跡のようで、長方形の台座に多数の塔が立ち並んでいる。そしてもう片方は鋼鉄の装甲をギラギラと輝かせ、動いていた。

 全長は500メートルをくだらないだろう、全高はその半分ほど、楕円形の小丘の四隅から、直径60メートルほどの太さの脚部が地面へと延びている。長大な尾と丸っこい頭を備えたそのシルエットは、亀、のように見える。

「死んだな。」

 おもわず、口から言葉が漏れていた。事前情報通り、ではあるものの、実物を前にすれば沸き起こる畏怖の念は抑えようがない。

 サイズ基準の区分で、最大のグレード4。移動要塞の一種。一見すると武装は見当たらないので作業型(ワーククラス)のドック型かもしれないが、それにしては装甲が厚く見える。

 亀でいうところの甲羅部分の装甲が開き、ハリネズミのような火器群が顔を出すのを想像して、俺は呻いた。

「01より02。見えてるだろうが、事前情報より敵が大きい。どうする?」

 アルトに聞く。この超大型ワイルドタイプのターゲットを引き受けるのはアルトなのだ。彼が無理だと判断したら、作戦はあきらめるしかない。

 しかしアルトは、いつものごとく飄々とした態度で言った。

「位置に付いたのか?狙撃はじめるぜ。」

 その声に、欠片の緊張もこもっていないことに気付いて、俺は首を振った。

 まったく、かなわない。

 つかみどころのない性格で、軽い言動をしていても、3人の中で一番経験豊富なアルトの実力は、実際のところ底が見えない。

 

 10年ほど前、俺は記憶を無くして小さなコロニーで彷徨っていたところを、アルトに保護された。正確には出会った当初は持っていた記憶を、短期間のうちに喪失していったような症状だったらしいのだが。

 当時、16歳だったアルトは、故郷を飛び出して傭兵になったばかりだったらしい。そんな、自分自身右も左もわからぬ世界で生き抜こうと必死な時期に、彼は俺を拾ってくれた。そしてあまつさえ、弟も同然に育ててくれた。

 

 そして、一度として負けなかった。

 

 依頼主の判断で撤退したことこそあれ、不慮の負傷や想定外の損傷でミッションを放棄せざるを得ない状況にアルトがなったことは、いまだかつてない。俺が成長し、傭兵になってから最初の時期も、アルトは涼しい顔で俺を無傷に守り抜いた。

 久しぶりに感じた、アルトへの畏怖の念を心地よく感じながら、俺は短く言った。

「了解。狙撃開始。」

 

 

 

 レイヴン02こと、アルトのEEA”玉依(たまより)”は、主に遠距離からの火力支援を担当している。

 遠距離狙撃による前衛(フロント)の支援を行うならば、安定性に長ける4脚型脚部を使用し、機体重量もある程度増やすのが定石(セオリー)。にもかかわず、玉依が軽量逆関節ベースの軽量機体なのは、もともとのアルトのスタイルが遠距離戦ではないからだった。

 俺を育てつつソロで傭兵をしていた時代は、軽妙な機動と巧みな防御スキルを駆使した中近距離での駆け引きを得意としていた。

 

 だから現在の玉依は、本来の姿とは異なると言えるのだろう。

 

 しかし、そんなギャップを微塵も感じさせない姿で、アルトの乗機は堂々と、荒涼とした大地に屹立していた。

 サンドブラウンの迷彩塗装で周囲に溶け込んだ玉依が構えるのは、大型のスナイパーキャノン。腰部背後に拡張装備した固定用アンカーを地面へと打ち込み、疑似的4脚態勢で衝撃に備えている。

 そしていつもなら射撃中の近接防御のため、オートの迎撃機銃を装備する肩部には、中型ミサイルのランチャーがせり上がっていた。

 あの機体のコックピットの中で、アルトは、自機と一体化した感覚の中で、スコープに収まらない巨大な野生型(ワイルドタイプ)に照準を合わせているはずである。

 俺は息をつめて、アルトの初撃を待つ。

「ったく。昨日は歩き通しだったってのに、今日くらい休憩させてくれよ…体が持たないぜ。」

 誰にともなく愚痴るアルトの声が無線に流れた、その次の瞬間。スナイパーキャノンの銃口が閃光を放った。

 

 スナイパーキャノンの砲弾は、音速を超える。

 強化された視界でも、その軌跡は一筋の光としてしかとらえられなかった。

 視界を走った軌跡は巨大な野生型(ワイルドタイプ)のセンサーアイの一つに吸い込まれ、それを破壊する。

 さらに、玉依の肩部のミサイルランチャーが火を噴き、6発ほどの中型ミサイルが発射された。弾着と共に、巨大な甲羅型の本体部分を爆炎が包む。

「やっぱり効かねえか。」

 しかし、アルトの言葉通り、分厚い装甲はかすかに表面を曇らせただけで、余裕でミサイルの直撃にも耐えていた。

 なんて装甲だ。

 と俺が改めて戦慄する間に、巨大な野生型は移動を始める。

 狙われているのは、攻撃したアルト。

 彼が敵を引きつけている間に、俺たちは技術者たちを救出する。

 この作戦は、俺かピアノがあのワイルドタイプに見つかった途端に破たんする。 俺は今すぐにでもアルトの支援に向かいたい気持ちを押さえつけて、敵が十分に移動するのを待った。

「ピアノ、今だ!」

 とうとう、野生型(ワイルドタイプ)が十分に移動したのを確認すると、俺はそう叫んだ。俺の乗機”月詠”と、ピアノの乗機”木花(このはな)が加速し、眼下のクレーター、その中央の廃墟へと発進する。

 全速力で駆けながら、俺は遠くでアルトが機体を地面に固定していたアンカーをパージするのを確認していた。ブースターの噴射光をきらめかせながら、玉依が空中に浮きあがる。巨大ワイルドタイプから発射されたプラズマキャノンをひらりと躱す。

「施設のスキャン開始。救出ターゲットを探すわ…これは!?」

 無線を通したピアノの声が、不意に大きく揺れた。

 次の瞬間、俺の乗機が大きく揺れる。

「ハル!」

 ピアノの声に慌てて意識を引き戻す俺の視界が、鋼鉄の壁で埋め尽くされていた。慌てて機体を転向させ、距離を取って現状を確認すべくダッシュ。それが、「足」だったと気付いたのは、さらに上から機体を押しつぶそうと迫る大質量を慌てて回避した瞬間だった。

 クレーター全域にギィァアアアアアア、という金属質の咆哮が響き渡るに至って、俺はとうとう理解する。

 

 こいつは、野生型《ワイルドタイプ》だ…!

 

 新たに出現――いや、覚醒したワイルドタイプは、廃墟だと俺たちに錯覚させた腐食だらけの装甲板から錆の粉をまき散らしながら巨大な図体を揺すっていた。機体の下部から左右合わせて6基のキャタピラ付の脚部がせり出している。

「現在内部をスキャン中よ。完了するまで、何とか持ちこたえて。」

 そう伝えてくるピアノの乗機、木花は、すでに上空へと飛び立っている。

 索敵、オペレート担当の木花には戦闘能力はない。

 最低限の自衛用小火器に、撤退支援用のスモークグレネード程度だ。

 

 ――俺一人でやるしかない。

 

 そう理解すると同時、俺は機体を急加速させた。

 巨大な敵の死角へと、回り込むように機動しつつ、右腕に装備した重ライフルを放つ。

 ダンッ、ダンッ。

 正体不明の野生型に遭遇した時の最優先事項は、相手を知ることだ。相手の武装や、戦闘パターンを知らずに離脱しようとすれば、高威力の遠距離攻撃の餌食になりかねないし、まして撃破などとてもできない。

 まずは牽制し、見極める。

 しかし、そんな目論見はたやすく崩れ去った。

 錆の浮いた装甲は、それでもたやすく重ライフルの徹甲弾を弾き飛ばした。見ると、弾が当たった場所だけ錆が取れて銀色の金属光沢がのぞいていたが、装甲全体としてはいくらのダメージも受けていないように見える。

 そして、俺の乗機”月詠”の頭上からは、雨のような弾幕が降り注ごうとしていた。いつの間にか大量に展開された機銃が、大量の弾丸をまき散らしている。コックピットに輝く自機ステータスの表示が、みるみるうちに赤く染まった。

 回避はしている。

 だが、避けられないのだ。

 たとえ千発の弾丸を一度に放たれても、それが一点を狙うものなら、回避は簡単だ。

 その「一点」から移動すればいい。

 だが、今の”月詠”には、その回避先となる空間が存在しなかった。

 周囲の空間がすべて弾丸に埋め尽くされている。

「死ぬ?」

 自覚のないまま漏れ出た自分のつぶやきを意識した途端、不意に湧き上がるものがあった。

 それは「死ねない」という意思と「死なない」という確信。

 何かがひび割れた、そんな感覚を覚えた瞬間。

 

 視界が狭くなった。

 

 極限の集中状態で訪れる、クリアな覚醒感とも違う、世界が狭くなるような感覚。

 敵と自分、それ以外は全てが――音も、色さえも消え去った世界で、俺は半ば暴力的ともいえる衝動に任せて操縦桿を握りなおしていた。

 重ライフルを持ち上げ直し、一瞬で照準を合わせ、3連射する。

 直後、敵の火線がライフルへと集中し、無数の弾丸に貫かれたライフルを、俺は後ろへと放り投げた。

 重ライフルから放たれた120mm徹甲弾は、狙い通りに巨大ワイルドタイプの脚部、その関節部分へと弾着する。二発は装甲に弾かれるも、三発目が装甲の隙間から内部へと飛び込む。数瞬の後に、その関節が火花を上げたのを見て、俺は機体の右腕で、大腿部にラックしていたブレードを引き抜いて、駆けた。

 背後で爆発したライフルの爆風すら利用して、ひたすら速く。

「うぉおおおおおおお」

 雄叫びを上げながら突進すると、ロックされスパークを散らす敵の関節部に、ブレードを突き出す。

 ギィァァァアアアアアア

 金属質の咆哮が響き渡り、巨大なワイルドタイプがわずかにバランスを崩したのと同時に、ピアノの声がコックピットに響いた。 

「03より01、聞こえる?スキャン完了。内部に生体反応は確認できないわ…」

「手遅れか…」

 少し沈んだピアノの声に、世界が色と音を取り戻し、俺は我に返るとともに、唇をかみしめていた。依頼の達成条件は「救出、もしくは死亡の確認」だが、当然、救出できた方が良いに決まっている。

 しかし

「そろそろ離脱しねぇと、こっちは弾切れだぞ。」

 アルトからも入った通信に、俺は現実的な判断を下さざるを得ない。

 このまま戦えば、全滅するかもしれないのだ。

「任務は終了だ。離脱する!」

 無線に向かってそう告げながら、コックピットのスクリーンにわずかに反射する自分の姿を、俺は不思議な気持で眺めていた。

 

 

「何か言ったか?」

 全速力で離脱しながら、不意にピアノの声が無線に流れたような気がして、俺は言った。

「いいえ、なんでも。帰ってから話すわ…」

 




MM 05 覚醒。

長文読破 おつかれさまでした。

いや、今回長くなってしまいまして…
なんででしょう…(・_・;)

なにはともあれ、無事に戦うことができました。
戦闘描写に関するアドバイスや感想など、あったらどうぞお寄せください。

それでは、またいつか。
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