エントマは俺の嫁 ~異論は認めぬ~ 作:雄愚衛門
※加筆修正する筈がこのまま投稿されてたという悲劇、ごめんなさいorz
新たな黒歴史の一ページを作ってしまった後悔からようやく立ち直った。良い運動をし、精神もリラックスしたとなると……。
「腹減った!」
「ほう、アバさんはお腹が空きますか」
「そりゃ身体動かせば……あ」
「そういう事です」
俺はモモンガさんの容姿を見て悟った。そっか。モモンガさんは飯が不要だろう、喰えないとも言えるが。どっからどう見ても骨だし、味覚も胃袋も無かろう。そもそもどうやって喋ってるのかとか考えただけで頭痛い。
「何故か嗅覚はあるんですけどねー……」
「マジか」
ほんと不思議だな。
「そういう訳で、アバさんいってらっしゃい」
「すんません、じゃあお言葉に甘えて……」
何も喰えないモモンガさんの目の前で御飯をもっしゃもっしゃ喰うのも申し訳ない。一緒に食べたかったが、今は仕方が無い。
「あ、そうそう」
「はい?」
「あの
「あざっす! 絶対モモンガさんの役に立ってみせますよ!」
「はい、楽しみにしてます」
わーい、雑談がてらにしてた要望が通ったぞ!俺は、今後自分がやるべきことを見つけ、円卓を後にした。
とりあえず、どっかで御飯食べよっと。ユグドラシルの頃はギルメンの飯食って能力強化とかはよくやったけど、ナザリックのみんなは一体どこで食事してるんだ? どうせならエントマちゃんと一緒に御飯食べたいです。
「ん?」
ナザリック内を散策したかったので、第九階層周辺を適当にぶらついてると、複数の何かに見られてる気配を感じた。こういう能力も鋭敏になってるのか俺、便利だなぁ。
……天井ね。不可視化能力も、俺には何の効果もなさない。
「どなたです?御用ならば、直接言って下さいな」
「……失礼致しました」
俺が天井目掛けて話しかけると、音も無く降りてきたモンスターが一人。人間大の大きさをした蜘蛛型忍者服モンスター、エイトエッジアサシンであった。上にいる残りもそのようだな。計四人か、数的にも丁度良いかもしれん……。
「別に、悪気が無いというのは分かってます。理由をお聞かせ願いますか?」
「ハッ、我々はコキュートス様より、護衛の命を預かっておりました。アバ・ドン様はお一人でナザリックの荘厳なる景色を堪能されてる御様子でしたので、不敬ながら、気配を断ち密かに護衛しておりました」
「なるほど。全員降りてきて構いませんよ。護衛お疲れ様です」
すぐに、天井に張り付いていた残りのメンバーも全員降りてきた。おお……ちょっと感動。最初に話しかけてきた彼がリーダーなのだろう。
みんな気が利くね。つまりは気を使ってこっそり護衛してくれてたのか。ありがたい話だ。こっそり見られてた事について思う所は無くもないが、みんな悪気は無いだろうし、一人になりたい時はそう命じればいいだけの事だ。
……うん、エイトエッジアサシン達は適任だろう。そういう配慮が出来るというのもプラスポイント。ついでに、彼らのフォルムはカッコいいと思います。蜘蛛型忍者とか最高じゃね?
「分かりました、貴方達に私の護衛を任せるとしましょう。命令権は私の方にあると解釈してよろしいのですね?」
「勿論でございます。アバ・ドン様の御命令とあらば、最上位に優先するのが我々の義務です。それはコキュートス様も同様でしょう」
「うん、良い心がけです。ところで、貴方達に名前は?」
「名前……ですか?我々には固有名詞は付いておりませぬが……」
「それでは呼ぶ時の区別が難しい。いっそ、私が名前を付けてもよろしいですか?」
「な、なんと!?畏れ多きことです」
勝手に命名されるのは嫌かと思ったのだが、そういう事じゃなさそうだな。まぁ、そういう理由なら問題なかろう。
「そう畏まる必要はありません。あくまで
「……ありがたき幸せ」
表情は分からないけど、不愉快という訳ではなさそうだな。よしよし。
「では、貴方の名前は……ハンゾーとしましょう」
「御命名、確かにお預かり致しました。
本日より、私はハンゾーと名乗らせて頂きます」
「よろしくお願いします。では他の者達は左から
ナガト、サンダユウ、ドウジュンとします。よろしいですね?」
「承知しました」
「承知」
「御命名、感謝致します」
おお、すごい。物静かながら、やる気を感じるぞ!こりゃ俺が思った以上に適任だったかもね。彼等に与えた名前は有名な忍者と同様のもの、所属とかよく分からんけど、古代において一流の忍者だったと言う。名乗る名として、彼等にきっと相応しいだろう。
ぶっちゃけ、源次郎さんと武人建御雷さんの入れ知恵だがな。
8巻のエイトエッジアサシンが割と良いキャラしてたので
この展開にすることを決意。
ネームドキャラになっちゃいましたが、
基本的に書籍に出てきた彼等のつもりで書いてます。