テンプレ通りの神様転生?その1   作:琥珀ざらめ

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記憶なんて嘘でしかないんですよ。

 

「其れだけは、辞めて……くれ」

 

振り絞るような声で言っていた。

だけど、これで良いのだ。

 

「そうだよね!大切な家族を頭から消されるのは辛いもんね。ゴメンゴメン。冗談だよ」

 

屈託のない笑顔で子供をあやすように話し掛ける。まぁこれはホントに冗談だし別にどうでもいい。

本題は(・ ・ ・)此方だ。

 

「うんうん、じゃあめだかちゃんを生け贄にするってことで、Are you ok ?」

 

安堵した表情から一点、鬼の様な形相になり、私に掴みかかる。その勢いで私は、壁に打ち付けられた。

 

「ガハッ……いったーい!ねぇ離してよぉ」

 

「百歩譲って僕から奪うのは良いだろう。でも僕の妹に(・ ・ ・ ・)手を出すなぁ!関係、ないだろう!」

 

人の話しはちゃんと聞こうぜ?

にしても怖いなぁ。ちょっと、からかっただけってのに。まぁこっちは本気だけど。

でもさぁ、君、忘れてないかな?

 

「甘いよ?私は、甘いよ?だからこそ、此れで手を打ってあげるんだよ。私は、君に興味があったんだ。安心院なじみを覚えているんだから、最も近くに居たのだから。だから、これくらい良いじゃない?解析(アブノーマル)の天才さんが抜けるための代償だっ……て」

 

脇腹に蹴りを入れて距離をとる。全く、喧嘩は嫌いなのに。

 

「グッ……だけど!!」

 

「はぁーあ。仕方ないねー本気、ちょっとだすわ」

 

近寄る。

 

「全く、だから嫌いなんだ。だって勝負がすぐつくし」

 

スプレーを取り出しお面を顔にかぶり

 

「ねぇ、私、薬物には詳しい方だと思うの。特に、劇物には」

 

そして、スプレーの中身を顔に吹き付ける。

黒神真黒は少し、息を吸った。だが、途端に強烈な眠気が襲ってきた、抗えるはずもなく為すすべもなく彼は眠りに落ちた……

暫くして、完璧に意識が落ちたことを確認すると外で待機させた黒子達に指示を出し、病院へ運ばせた。

 

 

 

私は、その後についていくだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手術台に彼を縛り付け目が覚めるのを待つ。時間的にもそろそろだろう。ペチペチ頬を叩くと目を覚ました。

 

「……ん。やぁ随分な趣味だね」

 

起きたばかりだというのにもう状況を解析している。

 

「逃げ出さないようにしてるだけですから趣味ではないねー」

 

お面を被りながら疑問に答えてあげる。

端から見たら奇妙な光景。

お面少女と縛り付けられた青年。うっかりしたら大変なことになりそうだ。

 

「……最後に1つ、本当にめだかちゃんを生け贄にするの?」

 

何を今更。

 

「ふふっ、当たり前ですよ。私は、聞こえていましたもの。あの梅雨の日、君が呟いた事を」

 

それは嘘だ。ほんとだ。いや、嘘でも本当でもない。どーせ同じことだ。どうだっていいじゃない。

まぁ後はプロに任せよう。

 

「じゃあ、おやすー」

 

球磨川柊が思考を中断するかのように呟いた一言を聞いた様な気がした。何故か、その時の彼女の声は、泣きそうな消えそうなそんな、気が、した。

そこで黒神真黒の意識は途切れた。

 

***

 

「じゃあ宜しくー」

 

狐面を被った白髪の少女が手術室を出る。これから彼の執刀をするのは俺ただ一人。

 

「可笑しな奴だ。手術痕だけ残し、何もしないだなんて」

 

目の前には何も知らない男が一人、眠っている。

 

(ちゃちゃっとやりますか。口止め料は結構高いし)

 

彼は金で動く。

何があろうと。それが、彼の生き方だ。

 

「全く、甘いなぁ」

 

先程、手術室を出た少女に向けて一言。

 

メスを持ち手術を始める。

 

***

 

「と言うわけで……真黒君、フラスコ計画抜けたよー不知火理事長」

 

理事長室では私がお茶を飲みながら、真黒君が抜けた旨を伝えていた。

それを聞くと彼は残念そうな顔をしていた。

 

「いやはや、マルチトレーナーとしては良かったのですが。さて、どうするのですか?」

 

わざとらしい。全然残念そうには見えない顔でお茶を差し出された。

 

「決まってんじゃん♪後は、メンバー変えて計画通りに……ねー」

 

目の前にあった団子をパクリと食べ、立ち上がる。扉の方に手を向けて一言。

 

「はーい!みんなーおいで。理事長が呼んどるよ!」

 

入ってきたのは

『二年十三組 宗像形』

『二年十三組 高千穂仕種』

『二年十三組 都城王土』

『二年十三組 糸島軍規』

『二年十三組 筑前優鳥』

『二年十三組 上峰書子』

の6人であった。

 

「どういうことですか。三年生はどうしたのです!?」

 

人数を数えて理事長は焦った様子で聞いてきた。それに対し柊は冷静に答える。

 

「ちょっと退場させて貰いました。あぁ後一人、追加で来ます。もうそろそろかな?」

 

ーーガチャ

 

「し、失礼します」

 

みるにも普通な人間が入ってきた。それを見た理事長は我慢ができ無いように立ち上がった。

 

「一体、何を考えてるのですか!?柊さん、説明してくれますよね!?」

 

訳がわからないと子供のように喚く理事長を一瞥した柊は、捲し立てた。

 

「五月蝿い。黙って話を聞いてろ。ちょっと利用出来るかと思った?それとも秘密を知ってるから手元に置いて置こうと思った?残念、はっずれー。まぁ取り敢えず、このメンバーで今年は頑張るよ?他のメンツは来年まで待ってあげよう。あぁそれと、時計台の工事を始めるから。はいこれー説明書。ちゃんと読んでよね」

 

「いや、しかし彼方は……」

 

彼女は呆然としている最後に入ってきた人物を見つめている理事長に向かってこう言う。

 

「あっ、この子、行橋未造って言うの。新しい王土君のパートナーだよ!じゃあみんなカラオケに行こうよ!」

 

「「「「「「賛成です(だな)」」」」」」

 

「さ、賛成?」

 

あそこまで扱いにくい7人を纏めあげ引き連れた彼女はまるで、女王の名に相応しいのでは無いのかと理事長は思った。その思考を感知した未造は一言、こう思った。

 

(王土は王だけど彼女は女王…かな。王土より凄くはないかもしれんが、魅力があるな)

 

茜色に染まった街並みをぞろぞろ歩いてその日はカラオケで歓迎会をした。

 

***

 

(全く、侮りましたね。彼女こそ、裏の絶対者って訳ですか)

 

ここから先は、全てが老人の思考の一部である。

 

だからといってあの人数を纏めあげるのは並大抵では出来まい。天晴れとでも言いたいくらいですねぇ……!さてと、確か6人ほどですか。まぁ此方で全て用意出来ますね。しかもあれだけの人数を退場させてなんの混乱が無いとは……隠匿のスキルでも持ってるのでしょうか……いやはや、此処は雲仙君に任せてみましょう。統括は、誰に……

おっと、説明書を見なければ。ふむ……成る程。というかこれ完璧に一年生の名前も入ってますね。何もかもお見通しって訳ですか。嫌な性格ですね。それでもこれは本当に完成させる事が出来そうだ。「完全なる人間作り」正に教育者としての悲願ですな!

まだ7月ですか……これはもうあっという間に過ぎますね。何しろ工事が……

大変ですね、これは。

 

***

 

「んー。何か聞きたいことある人ー!!柊さん機嫌がいいから答えちゃうよん♪」

 

此処はカラオケ。其処には王土率いるフラスコ計画参加者達が集っていた。自己紹介を終え、親睦が深まってきた頃いきなり柊が立ちだしてそんなことを言った。

まぁ実際そんなことを聞いたらこうなるのはわかっていたかもしれないが。

 

「では、偉大なる俺様がこの場を代表して質問してくれよう。…………お前、何者だ?」

 

「……人間以外の何者でもないはずですが?」

 

沈黙がキツいです。

 

あの何で皆ジト目で此方を見るのですか?

 

あのぉ……あのぉ……

 

あれぇ何かイライラマークが見えてきたような?

 

…………ん、これは

 

「「「「「「「嘘をつくなぁぁぁぁ!」」」」」」」

 

何でやー!!




何か今回は色々と酷かったと思います。

昨日前期が終わりました。通知表が来ました。

いやぁ、燃やさなくてすみました。良かったです。

代わりに家の前で人が倒れてました。神を恨みました。
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