テンプレ通りの神様転生?その1   作:琥珀ざらめ

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日常と茶番劇

「何…で……何でこんなこと!」

 

ビリビリに破かれた、紙。まるで嘲笑うかのように空を舞っていた。上手く出ない声を振り絞り、破った相手に問い掛ける。

当たり前、分かりきったこと。それでも、これだけは、解せない。

 

「はぁ……何度言えばわかるんだい!?***お前は要らない!あの子に生かされているだけのーーー」

 

あぁそっか。殴られるよりも痛い暴力。こうなったのも、全部全部、私が悪い。そうだよ。ありとあらゆる悪い出来事が(不幸なことが)私のせいなんだ。だから私は関わっちゃいけないんだ。皆、こんな家出ろ。何て言うけど、此処しか私の場所は無いんだから。仕方ない。受け入れなけゃ。

でも、これはちょっとキツいかな?

 

◇◆◇◆

 

目を覚ます。目の前には膨大な量のコンピューター達。

今まで自分が何をしていたか思い出そうとした時、肩に手を置かれた。後ろを振り返ると王土君がいた。

 

「どうしたの?王土君、そんな顔して」

 

彼はめんどくさそうな用事でも押し付けられたと言わんばかりな顔をしていた。

 

「ふん、偉大なる俺がお前に伝えてやるぞ。お前の友だとか言う女が待っている。部屋の前で(・ ・ ・ ・ ・)

 

んー、斬子ちゃんかなぁ。何のようだろ。

 

「ハイハイ。伝えてくれてありがとね。あぁ、後、データ纏めといたから、見てねー」

 

起きたばかりでだるい体を奮い立たせ入り口の方に向かう。

 

「………やっぱり」

 

案の定そこには地べたで寝ている彼女がいた。ここで寝られていても困るのでずるずると布団の端を持ち、部屋の隅の方へ移動した。

直ぐに起こす気も無いのでその隣に座り読書を始める。さっきは確かこれを読んでいて寝てしまったはずだ。記憶にある中からどこまで読んでいたかを探し、そこからまた読み始めた。暫くして後、もう少しで読み終わるというところで隣の方に反応があった。

 

「…ん。あっおは~」

 

「何のよう?」

 

ページを捲りながら言う。

 

「ちょっと逃げてるだけかなぁ~というわけで匿っZzz …」

 

ほぅ、いい度胸ですね。

高千穂君にグースカ寝ている斬子ちゃんを担いでもらい地上に出る。そのまま携帯で長寿原君を呼び出す。

 

「あっ、こっちこっち!」

 

「ありがとうございます。助かりました」

 

感謝をされながら女子高生を引き渡すという奇妙な光景だった。だがそれも、この学園ならではかもしれない。ぶらぶらと歩きながら玄関に向かう。窓からは夕日が射しているせいか廊下が橙色に染まってとても綺麗だ。今日の夕飯はどうしようかなぁと考えつつ曲がり角を曲がったときだ。丁度あちらも曲がる瞬間だったのか、思いっきりぶつかってしまった。

 

「あっ…つぅ」

 

痛いなぁと思いながらぶつかった相手の方を見ると彼は固まっていた。

何故固まっているのか見当をつけようとした時、相手の口が微かに動いたのがわかった。

 

「球磨…川………?」

 

「何で私の名前知って………あっ」

 

思い出した。彼は阿久根高貴だ。確か禊の右腕だとか呼ばれていた………

 

「…あの、ぶつかってすみません。では急いでいるので」

 

めんどくさいことになる前に逃げる。常識ですね。

 

「あっ、ちょっと待って!」

 

ガシッと腕を掴まれた。しまった、失敗かあ

 

「君…はもしかして球磨川の妹か?」

 

「貴方がおっしゃっている球磨川が球磨川禊という方なら私の兄ですが」

 

「そうかい。何度か聞いたことがあったから、ね。ところで話があるんだが」

 

「……イヤですよ。兄のことを聞くんだったら別な人にした方が良いですから。もう何年も会ってないんですよ此方は」

 

まだ、駄目か(・・)

 

◇◆◇◆

 

「やぁ、酷い顔じゃないか。いったい全体どうしたっていうんだい?」

 

見慣れた教室に私は今日もいる。

教卓に腰を掛けている安心院さんを

ちらりと一瞥し机に腰をかける。

 

「何でもないよ。安心院、今日は何を話す?」

 

「いやいや、僕は泣いてる君をほっといて何か話題をふるほど馬鹿ではないぜ?」

 

ふと、頬に手を当てる。触れたところは少し湿っていた。何で私は泣いているのだろう。泣くことなんてあっただろうか。それよりも、何で泣かなきゃいけないんだろう。

 

「おいおい、大丈夫かい?」

 

「大丈夫。大丈夫。だって理由がわかったもの。以外だわ、私には(・ ・ ・)まだ泣ける余裕があったなんて。いや、作らされただけかもしれない。でもまぁ、どうだっていいわよね」

 

諦めにも、自嘲気味にも見える笑みを浮かべる。すると、安心院さんが優しい笑みを浮かべながら抱きついてきた。

 

「思いっきり泣いてもいいんじゃないかい?今日くらいは」

 

暖かい、人の温もりを感じる。だけど、このまま泣いても意味がない。**のためにも、**のためにも。泣けるだけ進歩したのだ。このままいけば、少なくとも片方だけは助けることが出来る。

 

「平気よ。今日はもう帰るわ。じゃあ、また明日」

 

手を振り払い扉に向かう。

後ろで安心院さんが微かに笑った気がした。

 

「バイバイ、柊」

 

扉は閉められた。もうここで何をしても誰も気づかない。

 

「ほんと、どうだっていいや」

 

つまらない、つまらない。

思い通りの世界が、思い通りの日常が。仕方ない、封印されんのも楽しかったが、そろそろ出るか…

端末に連絡をして見よう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ、つまらない茶番(ゲーム)の始まり、はじまりだ。

 




ははっ。どうも作者です。
何か気がついたらUA 5000お気に入り40件でした。
ありがとうごさいますぅぅ!
と、はしゃいだ結果、携帯がトイレに吸い込まれました。ナニコレドウイウコト?
てなわけでデータ取り戻すのに大分かかりました。
これから不定期更新になるかもしれませんが、生暖かい目で蔑みつつご覧ください。












……Mじゃあないですよ?
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