世界移動(宮永咲編)   作:無の空間の存在維持

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第9話

 

 

放課後、帰宅するために準備を終えた。途中まで帰り道が同じなので、子華を呼んだ。

 

咲「子華ちゃん、帰ろう?」

 

子華「良いですよ。ただ、その前についてきてくれる?」

 

咲「うん・・・・・?」

 

子華の後を追い、移動した。着くまでは長かったが、無人の教室に入った。

 

子華「・・・ここなら、大丈夫そうですね。」

 

部屋から顔を覗き込み、周りを見渡して、誰もいないことを確認した。それを終えると、ドアを閉め、咲の方へ向いた。

 

子華「少し話があってね・・。咲ちゃん、私が所属する委員会に入ってくれない?強制勧誘はしないし、自身の意思を聞きたいです。」

 

いきなりのことで咲は状況が読み込めなかった。

 

子華「委員会の主な言動は、今ある『風紀委員会』と似たような委員会なんです。申請は完了して、設立しているね。」

 

咲「・・・なら、2つもいらない気がするけど・・・。」

 

子華「そうですね。でも、風紀委員は印が示されていますよね。それを見るだけで抑止力という形を取れば、良いです。しかし、悪く言えば、風紀委員が見えないところで行なわれているともいえます。いわゆる、風紀委員が表で活躍するならば、私が所属している委員会は裏ですね。」

 

咲「・・暗躍・・。」

 

子華「そう、抑止力が効いていない人々を拘束するのが、私が所属する委員会ですね。そして、印はありません。・・・・生徒会には同じ話をし、通させてもらいました。」

 

一旦区切り、深呼吸をしてから再び問いかけた。

 

子華「生徒会の方々に話した内容を簡潔にまとめて、分かりやすくしたんですが、説明は以上です。咲ちゃんの意思を聞かせてもらいたい。その前に意見や質問があれば、遠慮せずに聞いてください。」

 

つまり、印をチラ見せして、相手の言動を抑え、事態が発生した場合は冷静に対処する。それが風紀委員だが、気付いていない事態に近づき、対処するのが『子華が所属する委員会』らしい。

 

咲「でも、私って運動音痴だし・・・、よく転ぶし・・・、どうすればいいのか分からない時もあるから、無理だよ。」

 

子華「いつも私が寄り添って対処はできないけど、それを機に反省点を上げて改善する言動の練習になると思いますよ。何かあれば、連絡してくださればいいんです。少しずつではありますが、携帯には慣れてきたようですし。この説明が咲ちゃんの不安な点に対しての解決策です。」

 

咲「人数はどれくらいなんですか?」

 

子華「私だけだよ。」

 

咲はそれを聞き、驚いた。

 

咲「子華ちゃんだけなの!?」

 

子華「そうですね。1人は大変なので、咲ちゃんを誘ったんです。しかし、大勢になってしまいますと、本来の委員会の意味はなくなります。」

 

咲「・・・じゃあ、するよ。足手まといになると思うけど。」

 

子華「それはないですよ。私がお節介ということだけですから。・・・それでは、『承諾した』ということでいいんですか?」

 

咲「うん。」

 

子華「分かりました。まぁ、力を入れなくていいですよ。下手注視して、学業に響くのは本末転倒ですし。それともう1つです。」

 

咲「?」

 

子華「このことは誰にも言わないでくださいね。委員会とはいえ、公にはしていませんので。この事実を知っているのは、生徒会の全員と、例外に先ほどの風紀委員の渡辺 摩利先輩、十文字 克人先輩のみです。後日、咲ちゃんの加入を生徒会や渡辺先輩、十文字先輩に伝えます。」

 

咲「でも、すればするほど、この委員会が目立つよ。」

 

ごもっともだ。暗躍をするたびに信頼性を上げるだけではなく、存在感のアピールにもなる。暗躍することを持続するならば、自然と目立ってしまう。

 

子華「別に信頼を得るためにしているんではないですし、存在感に関しては()()()()ですよ。では、今日は遅いので、明日にしましょう。・・・あっ、名前を言ってないですね。一応、仮なんですが、・・・って言っても申請時に名前も決定したようなものですけどね。」

 

咲「えっと、それでなんていう委員会?」

 

子華「判暗委員会(はんあんいいんかい)ですね。判決と暗躍という意味を入れた名前ですが・・。」

 

咲「分かった。」

 

子華「部屋も申請済みで広くないですが、決まっています。・・・・少々話が長すぎましたね。帰宅しましょう。」

 

咲と帰宅し、途中で別れた。何とか学校から家までの道のりは覚えられ、1人でできるようになっていた。まぁ、入学式が始まる前に何度も確認したらしい・・・・。

 

 

 

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