本拠に戻り、中に入った。
子華「お帰りなさい。」
子華がそこにいた。そこにいるとは、咲は思わなかった。
咲「子華ちゃん・・・。」
子華「説明しなくても問題ないですよ。先ほど、部活連会頭の十文字先輩と風紀委員の渡辺先輩が来ました。そこで風紀委員の1人がトラブルを対処したことを報告してくれました。」
咲「・・そうなんだ。」
子華「はい。細かい事情は後ほどらしいですが、対処したことのみ報告です。それだけでも十分です。大丈夫でしたか?」
咲「うん、怪我はしてないよ。」
容態や怪我がないことに安心して、一息ついた。
子華「良績ですね。・・あっ、別に成績の事ではないですよ。ただ・・・口癖ですから。普通に安全に帰ってきて良かったという意味です。」
咲「大丈夫です。」
子華「後は・・・起きないでしょう。これも一応、抑止力になってますし。」
咲は子華が言った意味が分からなかった。
咲「どういうことですか?」
子華「咲ちゃんに渡した笛は特殊です。笛の中に少々機械のようなモノがありまして、マイクロ装置です。ほんの数ミリ程度の大きさですよ。
直後、咲は青ざめた。そこまで無駄に広い効果範囲をしているならば、近所迷惑レベルだ。しかし、子華はまったく焦るどころか青ざめていなかった。
子華「大丈夫です。部活勧誘期間なので、授業はほとんどしていません。通常授業をしていたら、その笛は渡しませんよ。」
咲「・・・そう、なんだ・・。」
すぐに別の問題が発生するかと思ったが、問題なければ、大丈夫だろう。この笛は臨機応変に使用しなければならなそうだ。
子華「それに、広範囲に音が鳴ったと思えば、むやみにトラブルを発生させる気になれないでしょう。人間は自分に危機を感じると、トラブルを避ける気になります。まぁ、自己防衛ですね。それを少し利用しました。音も少々特殊で、今ははっきりさせましたが、本来ならば、この音はひらがなの50音に変換するとなれば、どれにも当てはまりません。」
咲「区別をつけるためですか?」
子華「はい。まぁ、今回は微調整をしていなかったので、はっきりとした音が出てしまいましたが・・・。警音笛の説明は以上です。」
咲「分かった。引き続き、して行くね。」
しかし、子華は咲を止めた。
子華「こまめに休憩してください。分かりましたか?」
咲「・・分かった。」
椅子に座り、そこで子華と会話しながら、休憩をした。
数日間、部活勧誘期間中は子華と別行動でパトロールをしていた。子華は子華のやり方で、咲は咲のやり方で行なっていた。風紀委員も同様にパトロールをしている。
そのため、魔法科高校で風紀委員に所属している達也のウワサが広まり、判暗委員会でも正体はバレていないが、咲が笛を吹きまくった。一応、判暗委員会自体の存在はバレていないが、限界が近づいてきている。
しかし、子華は想定済みであった。咲の運動能力や性格から予測していた。そのため、子華はある手段をするために行動に出た。