咲は少し迷いながらも、
だが、奇跡は連続で起こらないことをこの身で体験した。今、自分が何処にいて、何処に向かっているのか、分かっていなかった。
咲「・・・。」
一応、校舎内ではあるのだが、うずうずとしながら、歩いていた。その行動が余計に他の生徒たちから目立ってしまい、多くの視線が咲に向いていた。
咲「・・どうしたら、いいの・・。」
視線が多すぎて、限界が近づいていた。自己防衛できることがなく、少し涙目になってしまう。
しばらく歩くと、指定された教室が見えた。
咲(見つけたかったのは、教室じゃなぃょ・・・。)
だが、このまま入らずに通り過ぎたら、いつこの教室に戻って来れるのか、分からない。悩んだ末、教室で大人しくすることにした。
教室に入り、自分の席を探して、席に座る。この学校の仕組みや特徴を掴めていないので、事前に持ってきた説明書などを読むことにした。
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数分後、更なる難題が出た。それは、この学校自体が機器だからだ。咲自身にはそもそも携帯電話やコンピュータなどの機械が使えないほどの機械音痴だ。だから、機械に関する説明書を読んでも、まったく理解できていない。コンピュータの専門用語は一字一句とも理解不能及び把握できていない。
咲(・・・えっと。・・・これ?・・・・ううん。むやみに触ったらダメだよね。)
学校の生徒になったから、触っても問題はないのだが・・・。咲は機械を触ったら、壊れると思い浮かべる
触ろうか触るまいか、この行動が何度も行なっていた。一応、授業は始まっていないのだが、時間の問題だ。するとそこへ誰かが近づいてきた。
?「あれ?同じクラスなんだ。」
咲「えっと、柿木さん。」
子華「子華で良いですよ。それとどうしたんですか?今、登録を済ませないと大変ですよ。」
そのことに黙ってしまった。この学校は魔法が使えることが前提ではあるが、機械を扱えることも前提であることだ。この学校で機械が扱えないとなれば、魔法面は疑われないが、入学資格として疑われる方が大だ。もしそうなってしまったら、大問題だ。
子華「・・もしかして、機器を使えないの?」
ビクッ!!
咲「!?」
とうとう身体が反応してしまった。咲は真っ当に最悪の事態を思った。しかし、返ってきた言葉は違った。
子華「まぁ、しょうがないよね。」
咲「・・えっ?」
予想外の返事に咲はポカンとしてしまった。
子華「だって、魔法が使えることを前提としているとしても、機器の器用さも前提としていますからね。それでは、魔法が使えても、機器が使えない生徒は扱えないような感じですからね。」
咲「・・・。」
子華「それなら、手伝いましょうか?機器に関しては慣れているからね。」
咲「・・えっ?・・いいの?」
子華「はい。」
笑顔で咲に答える。咲は子華にこの学校の機械について教わりながら、新規登録を行なった。子華自身も新規登録を終えた。どうやら子華の席は咲の隣のようだ。
咲「子華さん、ありがとうございます。」
子華にすぐにお礼を言った。
子華「別にいいですよ。それと普通に話してくれるとうれしいですし、呼び捨てで呼んでくれない?
咲「は、はいっ。」
子華「『はい』じゃなくて、『うん』ですよ。」
咲「・・うん。」
その直後、担任が入り、自己紹介を行なった。自己紹介の時、少し無言が続き、少々小さい声で自分の名前と挨拶のみで済ませた。