名も無き提督です。もう明後日から5月ですね。早いものです。
………投稿遅れてすいませんでした(ーー;)
今回もゆっくりしていってください(⌒▽⌒)あ、地味に20話目だこれ。
@冥界
階段を上った先は、満開の桜がどこまでも続く景色だった。
「うわあ…」
「すげえ…」
「こんなに綺麗な景色、吉野の千本桜以来見たこともないわ。」
階段を上り切ったところが展望台のようになっていて、そこに居るのだが、
見渡す限り桜色の景色が暗い空の下にどこまでも広がっている。
その真ん中に一本、石畳でできた道が、天を突き刺すように巨大な桜の木の下まで続いていた。
三人が、景色に圧倒されていると、再び声伝えの札が光り始めた。
(三人とも気を付けて!何かが近づいてきてる!)
「⁈」
刹那、すみれが抜刀した直後、「夜桜」が火花を散らして弾き飛ばされ、
宙を舞った後、地面に刺さった。
「っっつ!」
すみれが地面に崩れ落ちる。
「すみれ!大丈夫か?!」
「手、手が…。」
応急処置スキルをもつ優華はすみれの右手を素早くタップする。
すると、「骨折」 という文字が表示され、部位損傷のデバフアイコンが点灯した。
「今すぐ直してやるから!」
優華は、包帯をオブジェクト化し、近くに落ちてた木片を使い骨の折れている部分を固定した。
「今ならその程度で勘弁しておきましょう。抵抗するならこの世界の住人になってもらいますが。」
「?!」
振り向くとそこには1人の少女が立っていた。
髪は銀髪でセミロング、深緑色のチョッキとスカート、腰には二振りの日本刀、
そして、人魂を一つ連れている。
「誰だてめえ!」
「そうやすやすと口を利かないでください現世人。この冥界に現世の穢れを
持ち込んでいるあなた方を排除するのに時間をかけさせる気ですか!」
「じゃあ俺らが勝ったらてめえの名前を教えろよな。後、幻想郷から春を盗んだ
主謀者も知ってそうだから教えろ。いいな。」
「やけに自信のあるようですね。いいでしょう。では、あなた方が負けた場合、
私の使い魔になっていただきます。いいですね?」
「いいだろう!優華はすみれの治療に専念しろ!」
「わかった!」
そう言うと祥吾は金棒を構えた。それに対して少女は二振りの刀を片手に1振りずつ
左右に交差させて構えた。
2人の間に緊張感が走る。そして、桜の花びらが池の水面に落ちて波紋を立てた瞬間、
2人は動いた。
先に動いたのは少女の方だった。刀を左右に交差させたまま、祥吾めがけて
目にも留まらぬ速さで間合いを詰めていく。
それに対して祥吾は、金棒にありったけの魔力をこめて、少女の間合いに入る直前に
地面に叩きつけた。
「獄符、地炎龍の咆哮!」
凄まじい爆炎が前方に吹き出し、石畳を真っ赤に染めた。
「やったか?!」
「祥吾!上を見ろ!」
金属バットと刀がぶつかり合い、凄まじい金属音と火花を撒き散らした。
そして、2人は後ろに飛び下がり再びお互いの武器を構え直した。
「いきなり初手であんな大火力の技を使ってくるとは…」
「先手必勝ってやつだよ。」
よく見ると少女のスカートの端が少し焦げている。そして、HPも僅かに減少していた。
「その金棒、かなり低品質でしょう。」
「まあな、なんせそこらへんにいる妖精を倒したときにドロップしたものだからな。」
「舐めた真似をしてくれますね。では、参ります!未来永劫斬!」
「させるかよ。」
そう言うと、祥吾は金属バット少女に向かって投げつけた。
「またも舐めた真似を…!」
少女は二振りの日本刀で難なく金属バットを叩き切った。
しかし、叩き切った金属バットの中から大量の冷水が吹き出て祥吾の魔法によって
熱された地面に降り注ぎ、大量の蒸気となって辺りを覆った。
「えっ?」
このチャンスを祥吾が見逃すはずがない。すかさず蒸気の中に飛び込んだ。
「昇竜拳!」
「がはっ?!」
少女は空高く打ち上げられ、落下したときに地面に頭をぶつけて気絶してしまった。
「んじゃ優華後の事は任せたぜ。」
「ほいほい。」
優華はすみれの治療に使った包帯をよって縄を作り、気絶した少女を木に縛り付けた。
「それにしても結構あっさりと倒しちまったな。よくあんなことできるよな。」
「運が良かっただけだ。まず最初の爆炎は、当たれば良かったんだがそう上手くいくわけなかった。そして、こいつ、かなり自分の剣術に誇りがあったんだろう。だからちょっと煽ってみたのさ。そしたら予想以上にキレて大技を出してきやがった。んで、あの必殺技、初撃が防がれたら終わりだったみたいだな。バットの中に水の魔力を封じ込めて最初の魔法で熱された地面に水を撒いて大量の水蒸気で一時的に目くらましをしたかっただけなんだが。そんであいつは視界も奪われ、大技を出した後のディレイを食らってたからすかさず昇竜拳を打ち込んだってわけさ。まあ、何もかもが上手くいったからこそ簡単に倒せたんだと思うぜ。」
「もうちょっと簡単に言ってくれ。」
「目くらましの術ってところ。」
「なるほど。」
「う、うーん」
「あ、目を覚ましたみたいよ!」
「さーて、たっぷりと話を聞かせてもらおうじゃねえか。」
「ひ、ひいいいいいい!」
次回?まあそのうち書きます