東方幻想郷・おんらいん   作:名も無き提督

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ドーモ、読者=サン、名もなき提督です
今年最後の投稿となります。
修正前の拙い文章を読んでここまで来てくださった方、本当にありがとうございます!そして読みにくかったと思います、本当にごめんなさい…。


第24章:一閃

優華がレーヴァテインを一薙ぎすると、冥界が焔の煉獄へと姿を変えた。

周りに生えていた桜の木全てに火が燃え広がったのだ。

優雅に舞っていた蝶たちが、一瞬で灰塵と化した。

灰へと姿を変えた蝶たちが降り注ぐ中を、理性を失った優華が幽々子に向かって歩いていく。

幽々子は驚いた顔をしていた。

何しろ、自らの攻撃手段がほぼ無くなったも同然なのだから。

だが、全て無くなった訳ではない。

火力によって自らに近づくことすら許さないといった戦闘スタイルを取れなくなっただけだ。

「妖夢、少しだけ時間を稼いでくれる?」

「はい、ゆゆ様」

妖夢は桜観剣で居合の構えを取った。

暴走状態の優華がレーヴァテインから直径10mもある火球を放ってくる。

だが、妖夢が動じる様子はなく目を閉じたまま居合の構えを崩さない。

そして、目を見開くと同時に鞘から桜観剣を抜き放った。

「一の太刀、烈風!」

三日月の形をした剣波が炎を両断していく。

すかさず楼観剣を鞘に収め剣波によって生まれた、火球の割れ目に飛び込んで行く。

そして炎から飛び出すその瞬間、楼観剣と断迷剣を鞘から抜き放つ。

完全に不意を突かれた優華は慌ててレーヴァテインを盾にして妖夢の刀による攻撃を防ごうとする。

その隙を妖夢が逃すはずもなく、二振りの刀で優華に雨霰の如く剣閃を浴びせる。

楼観剣と断迷剣の刀身が炎の光を反射し空中に幾重にも描かれる刀の軌跡と、互いの剣が触れ合う度に散る火花は見つめる者にまるで巨大な彼岸花が咲いているような錯覚を生み出す。

そして、その彼岸花の花びら一枚一枚が相手の急所を狙ったものであり、相手の生命を刈り取らんとする。

優華もレーヴァテインで果敢に攻撃を防ぎ、受け流して逸らすが、大剣一振りと日本刀二振り、手数と速度で圧倒的に不利な立場に立たされている以上全ての攻撃を防ぎ切れる訳ではない。

致命傷には至らないものの徐々に攻撃が防御を通過して優華の体力をジリジリと削り取って行く。

何十、何百回攻撃を浴びせられただろうか、とうとう優華はレーヴァテインを取り落としてしまう。

妖夢は、すかさず優華の心臓を串刺しにしようと必殺の一突きを繰り出す。

その一突きが優華の心臓を捉えるその瞬間、妖夢は自らの視界が急に回転したのに気づいた。

何か強大な力に突き飛ばされた、そう理解したのはその直後だった。

「霊撃」

溜めた魔力を開放して周囲に風圧を発生させ、相手を突き飛ばすだけの単純なスキルで主に接近戦が苦手な魔法職のキャラが習得している。

霊撃をまともに受けた妖夢は何とか体勢を立て直して再び優華との間の距離を詰めようとするが、優華の手にしっかりとレーヴァテインが握られていることに気がつく。

直後、レーヴァテインが横薙ぎに振るわれ、放射状に大量の火球が飛来し、妖夢はやむなく後方に回避する。

先程の不意打ちで稼いだ距離も霊撃と炎の弾幕によって元に戻されている。

優華も奇襲を警戒してか、連射型であるため隙の少ない火球を利用している。

何とか二振りの刀で飛んで来る火球を墜しながら、もう一度距離を詰める方法を考えていると、不意に弾幕が止んだ。

そして、優華が横に思いっきり回避するのが見てとれた。

その直後、先程まで優華が居た場所に何かが突き刺さり、轟音と土煙を上げた。




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