それじゃ、今回もゆっくりしていってね。
門をくぐると、一人の老師が立っていた。
身軽そうな道着に身を包んでいる。
その老師が厳かな口調で僕らに語りかける。
「おぬし達か、新しい入門者とは」
「「はい、お師匠様」」
実はこのゲーム、NPCがすべてAIなのである。この老師の場合、個人個人に合わせた教え方ができるAIを搭載している。
そのことは置いておいて、老師から聞いた話をまとめるとしよう。
まず、この幻想郷には原作のストーリーが存在しているらしい。ひとつのストーリーの中にいくつもクエストが存在し、ボスを倒すごとに次のクエストへと進められる。
ただし、原作と同じような難易度設定はない。
戦闘は5人まで同時に参加可能、ただし人数が増えればそれ相応に敵の数も多く、ボスも強くなる。それに勝ち抜けば当然レベルアップするし報酬ももらえる。スペルカードは購入するかドロップを狙うかどちらか、基本スキルは一定のレベルに達すると道場に呼ばれて仙人が教えてくれる。
と、いうぐらいの説明をされた。
「それではお前達に弾幕のタイプを選んでもらう。この中から選べ。」
そういわれて渡された巻物を広げると、おなじみの弾幕タイプが描かれていた。
・追尾型:一度にたくさん撒けて敵の追尾が可能な為当てやすい。ただし威力はかなり低い。
・火力型:高威力だが、一回に出せる弾数は少ない
・ナイフ型:火力もそこそこで一度に出せる弾数もそこそこ多い。ただし、ものを貫通できない。
・刀剣型:接近戦において右に出るものなし。高威力。
・風型:火力は低いがテクニカルな使い方が出来る。一度に出せる弾数は少ない。
・銃弾型:速射力が高く、火力も高め、ただし、範囲攻撃には向かない。
と、いうのが基本の弾幕らしい。
「う~ん、俺は高火力がいいかな?優華は?」
「俺は銃弾型。なんかかっこいいじゃん。」
「その気持ちわからんでもないけど・・・」
「どうかしたのか?」
「いや、その体で銃使えるのかなって・・」
確かに、この身体では反動に耐えるのはきついだろう。
「決め終わったかの。それではおぬし達に弾の源を渡そう。」
老師が、引き出しから一枚の札を取り出した。
老師曰く、これが魔力の源なのだそうだ。
老師が札を俺たちの手の甲に乗せる。ぼうっと札が輝き、祥吾には五芒星、俺には弾丸の紋様が刻まれる。
「それではおぬし達に戦闘訓練をやってもらう。」
そういわれて道場の庭に案内された。
広い庭に的が二つ。結構距離がある。
「まずは優華、あの的を破壊せい。」
俺はゆっくりと手をピストルの形に構えた。
「よいか、今の弾はおぬしの階級が低いから通常弾しか使えない。じゃが、階級が上がると色々な属性を持つ弾を発射できる。属性を変えたければ呪文を唱えるのじゃ」
結構便利なもんだな、と。
乾いた3回の射出音とともに的に2つ穴が開いた。
「3発中2発命中、初心者にしては上出来じゃ。」
エアガン時々ぶっ放してるから少しは慣れているというのもあるのだろう。しかし、かなり反動がきつい。祥吾のいってた通り体が小さくて耐え切れないのだろう。
「うむ、やはり体が影響して反動に耐え切れないのかもしれんな。そこは慣れるしかないのう」
「はい、お師匠様」
それに対して祥吾は、魔力を手の平に集中させるのに苦戦していた。
「これ、祥吾、モーションを間違えるでない!」
「す、すいません・・・。」
「もう一度じゃもう一度!」
「はい!」
祥吾の腕の魔方陣が青く光る。
構えた手のひらに青く光る丸い弾が三つできた。
「発射!」
青い流星が三つ直線の軌跡を描いて的めがけて飛んでいった。そして、的の手前で星が爆発した。
「やったか?!」
「それフラグだよ、祥吾。」
案の定的は無傷だった。
「確かにおぬしの弾幕は高火力じゃ。爆発させることで周囲を巻き込むこともできる。じゃが、あたらなければ高いダメージを与えられぬ」
「そ、そんな、いいアイデアだと思ったのに。」
がっくりとひざを床につける祥吾。
「まあ、コントロールに関しては、しっかり修行を積めば何とかなる。祥吾の魔法はいろいろ応用が利くから、それについてはまた後日教えようかの。今日のところは終了じゃ。優華、祥吾、夕飯にでもするかの。」
「「はい、お師匠様!」」
夕食を食べ終わると、
俺達はそれぞれに割り当てられた部屋の布団で寝てログアウトした。
一応ここまででプロローグという形になります。
本編まではこのぐらい必要かな?
それとも必要ない?
まあ、筆者の好みですよね。
そんじゃ、次回もお楽しみに!