それでは・・どうぞごゆっくり。
「神崎から伝言だぞ。」
そう祥吾から伝えられたときには少し不安になった。なんせ、授業中に視線を感じて振り向いてみても、気まずそうな顔をしてそっぽを向かれてしまうような状態が続いていたからだ。当然、しばらく話しかけてくれなかったし。場所はメモによると、屋上?普段は開いてなかったはずだけどまあ、いってみるか・・・。
~少年移動中~
屋上に着くと神崎さんが手すりのところに寄りかかっていた。
「あのね、鈴仙くん、この前は突き飛ばしてごめん…」
「ああ、べつに気にしてないから…」
「あの時はちょっと酔っ払っていたから。」
「お酒の入ったお菓子でも食べたのか?」
「うん。」
そうか…いつもとテンションも性格も違うと思ったらこんなことだったのか。
和解したとはいえ、気まずい空気が和らぐことはなかった。
「そろそろ戻らない?寒くなってきたし。」
結局、この程度の言葉しか思いつかなかった。
「そ、そうだね。」
秋風が冷たく吹き付ける屋上を俺たちは後にした。
~少年達転移中~
「渡したいものがあるってなんですか?鈴仙くん?」
「俺たちからのプレゼント。」
俺たちがすみれに渡したのは一振りの美しい打刀だった。藍色の鞘には桜の螺鈿が施されている。レベリングで集めた金で材料を買い、鍛冶屋に作ってもらった銘刀「夜桜」だ。自分でも使ってみたのだが、俺の筋力でも軽々と振り回せる軽さを持ち、妖精を次々と切り飛ばすことの出来るほどの切れ味を持っている。サイズも神崎さんにぴったりに合わせてもらっているため、とても使いやすいはずだ。
「きれい…」
神崎さんは鞘からそっと打刀を抜いた。
吸い込まれるような美しさを持つ刃が姿を現した。
見ていてため息が出てしまうほどだ。
「ありがとう。大事にするね。」
「ああ、きちんとメンテナンスしろよ。切れ味悪くなるから。」
「うん」
こうしてパーティーメンバーの歓迎会が終わったおれは久しぶりに道場へ行くことにした。当然神崎さんの特訓の為だ。霊夢にはしばらく町にいるといってあるし長居しても大丈夫だろう。しかし、今日のプレゼント、気に入ってもらえただろうか。祥吾と相談した結果、武器を送ろうといった結論に達したのだが、もっと、装飾品などといったたぐいのものをおくったほうが良かったのではないか。そんなことを悶々と考えながら店の明かりが灯り始めた商店街を特に当たり障りのない会話をしながらを歩いていく。今日も幻想郷の夕日がゆっくり沈んでいった。
はい、今回はここまでです!
それでは次回もゆっくりして言ってね!