ハイスクールD×D  オッドアイの銀猫   作:takubon

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 どうも!takubonです。いや~、またまたビックリする事がありました。前回の話を投稿してから、何気なくお気に入りの数を見てみたんですけど、一昨日と今日一杯で100を超えてたんですよ!本当にビックリしたと同時にとっても嬉しかったです!(´▽`*)これは藍華が登場したからなんですかね?そういえば評価も増えてましたし、皆さんどうもありがとうございます!
 感想なども待ってますので、良かったら気軽に書いていただけたら嬉しいです!

 それでは本編スタートです!(゚ω゚)ノ


 あと、一応見直したんですけど、また誤字があるかもしれません。報告してくれると助かります。それと、いつも誤字報告をしてくださっている方、本当に助かってます


夜這いと婚約者

SIDEイッセー

 

 

 俺達オカルト研究部の皆と黒歌先輩や白音ちゃんは、修羅となった桐生に追い出されて部室の前の廊下で待たされている。そこで俺達は黒歌先輩から桐生とシルさんの関係を聞いていた。

 

 

「・・・という訳なんだにゃ」

 

 

 黒歌先輩から聞かされた内容は、シルさんが十年前まで俺と同じクラスの桐生のペットだったという事。そして、十年前シルさんはある事があって、シルさんは仕方がなく桐生の元から去ったという内容だった。

 

 

「まさか、二人にそんな関係があったなんてね・・・」

 

 

「わ、私も初めて聞きました。桐生さんとシルさんのお二人がそんな関係だったなんて」

 

 

 そういえば薄っすらとだけど、小学生の学校に桐生の猫が来た時があったような気が・・・?多分その時の猫がシルさんだったんだろうなぁ

 

 

「んにゃ?シルからにゃ。はいはい~どうしたかにゃシル?」

 

 

 黒歌先輩の耳に多分通信用の小さな魔法陣の様な物が出て、シルさんとなにかを話している。

 

 

 

「・・・・分かったにゃ。あと、さっき言った事守ってよ~それじゃぁねぇ~」

 

 

 数分後、どうやら話が終わったみたいだ。

 

 

「それで黒歌。もう話しは終わったのかしら」

 

 

 部長が黒歌先輩にそう尋ねた

 

 

「んにゃ。シルが詳しい話はまた後日、みんなに話すからって。今日は悪いけどちょっともう話せないって言ってたにゃ~」

 

 

「そう・・・なら仕方がないわね。それに、ちゃんと後日話してくれるって言うならいいわ」

 

 

「にゃ。シルは約束はちゃんと守るにゃ♪」

 

 

「シルは一度も約束を破った事はありません」

 

 

「わかったわ。なら今日は後は悪魔の仕事をしましょう。祐斗と朱乃は契約があったらそちらを、イッセーと夕麻、ミッテルトはいつもの様にチラシ配りをお願いね。そう言えばカラワーナは?」

 

 

「カラワーナなら先生の仕事が残ってるみたいだから、今日はちょっと無理そうよ」

 

 

「そう。ならみんな、いつもどうりお願いね」

 

 

『はい、部長』

 

 

 部長が手を叩くと、みんなはそれぞれ自分のやるべき事をする為に移動した。

 

 

「じゃぁ白音、アーシア。私達は帰るにゃ。今日はシルが帰ってこないから、出前でも取るにゃ」

 

 

「私は特上のお寿司が良いです」

 

 

「はい、わかりました。それでは皆さん、お先に失礼します。お仕事頑張ってくださいね」

 

 

 黒歌先輩、白音ちゃん、アーシアはそう言って先に帰って行った。

 

 

「よぉし!今日もチラシ配り頑張るぜ!」

 

 

 俺は部室からチラシの束を持って、旧校舎の裏側に停めてある自転車の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

「ただいま戻りました!」

 

 

 深夜、自転車でチラシを配り終えた俺は部室に戻って来た。そこには俺以外の全員が揃っていて、どうやら俺で最後だったみたいだ。

 

 

「あらあら、お疲れ様。今お茶を淹れますね」

 

 

 そう言ってくれたのは副部長の朱乃さんだった。ニコニコ笑顔でお茶の支度を始めた。

 

 

「お疲れ様イッセー君。自転車でチラシ配りって言うのも大変そうね。私達は飛んで行ってすぐに終わっちゃうから結構楽だしね」

 

 

 そう言って夕麻ちゃんは俺にタオルを渡してくれた。汗はあんまりかいていないけど、美少女からタオルを渡されるというのは結構憧れだったりする。フフフッ、松田と元浜に明日自慢してやろう

 

 

「ありがとう夕麻ちゃん。俺も夕麻ちゃん達みたいに飛んでいけたら楽なのになぁ~。まぁ、これはこれで結構筋トレになるから良いんだけどな。俺ももっと頑張らなきゃいけないし」

 

 

「イッセー先輩が真面目な事を言ってるっす!!ど、どこかで頭でも打ったっスか!?」

 

 

「相変わらず俺に対して酷い言い草だねミッテルトちゃん!俺って君にどう思われてるの!?」

 

 

「え?ド変態っすよ?」

 

 

 何を当たり前の事をといった表情になるミッテルトちゃん

 

 

「間違ってないから否定できない・・・!」

 

 

「あははは、まぁ、それがイッセー君だもんね」

 

 

「お前は黙ってろ木場!モテない奴の気持ちなんてお前に分かるか!って報告しなくっちゃ」

 

 

 イケメンスマイルを浮かべる木場に怒鳴った後、俺は奥のソファーに座る部長の元へ向かう

 

 

「部長。兵藤一誠、ただいま帰還しました」

 

 

 そう報告する俺だが、部長はボーッっとしたまま、別の方向を向いて物思いにふけっている様子だった。深いため息をついているし、何か悩み事だろうか?

 

 

「部長。ただいま帰還しました!」

 

 

 今度は少し大きめの声で言ってみると、部長は気がついたのか、ハッっと我に返ったようだ

 

 

「ご、ごめんなさい。少しボーッとしてたわ。ご苦労様、イッセー」

 

 

 そう言えば最近部長がボーッとしているのが多い気がする。まぁ、部長は俺達の主で学園の人気者だしきっと俺には分からないような悩みを抱えているのかもしれないなぁ

 

 

「さて、イッセーも戻った事だし、今日の仕事はお終いよ。あと、もしかしたら明日は休日だけどまた召集するかもしれないから、予定は空けておいてね。じゃぁ今日は解散よ。みんなお疲れ様」

 

 

『お疲れ様でした』

 

 

 そして俺達は解散した

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

「ふぅ~、今日も疲れたぜ」

 

 

 自宅に帰り、風呂から上がった俺は、自分の部屋のベットに寝ころんだ。あっ、そうそう。普通なら深夜に帰って来るなんて両親とかが心配しそうだけど、俺がオカルト研究部に入った後、部長が俺の家にやって来て両親に話をしていた。その時に少し魔法を使ったらしく、俺が深夜に仕事を終えて帰ってきても怒るどころか、「おー、今日もご苦労さん。風呂入るか?」的な事で済まされる。特に体なんかに悪影響もあるわけでもないらしい。魔法ってすごいね

 

 

 カッ!

 

 

 俺がそんな事を考えていたその時、俺の部屋の床が光、魔法陣が現れた。その魔方陣は見覚えのある物ーーーグレモリー眷属の魔法陣だった。

 

 

 何で俺に部屋に魔法陣?一体だれが?

 

 

 そして魔法陣が一層強く光、魔法陣の中から人影が現れた。女性特有のシルエット。紅の髪をした・・・・

 

 

「ぶ、部長・・・?」

 

 

 そう、魔法陣から現れたのはリアス部長だった。なんで俺の部屋に?

 

 

 部長は何やら思いつめた表情を浮かべており、ベットに寝ころんでいる俺を確認するなり、ズンズンと詰め寄って来た。そして衝撃の言葉を口にした。

 

 

「イッセー、私を抱きなさい」

 

 

 ・・・・・・・はい?

「・・・・・・・はい?」

 

 

 思ったことがそのまま出てしまった。とうとう俺の耳がおかしくなったのか?

 

 

 そんな俺に向かって部長はダメ押しの一言

 

 

「私の処女をもらってちょうだい。至急頼むわ」

 

 

 ・・・俺、疲れてるんだな。これはきっと幻覚だ。そういえば今日は何時もよりチラシ多かったしなぁ~。でも、幻覚でも部長からこんな言葉を言われて俺は幸せもんだぜ・・・

 

 

 軽く現実逃避をしている俺を尻目に、部長は部屋で服を脱ぎだした。

 

 

 え?ちょ、ちょっと!?いくら幻覚でもそこまで、って!もう下着しか残ってない!?

 

 

「ぶ、部長!?これは一体!」

 

 

 狼狽する俺。そりゃぁそうだ。いくら幻覚でもいきなりこんな状況になったら煩悩とエロに生きる俺でも戸惑うって!

 

 

「私では不満かしら?」

 

 

 そう言いながら、部長はブラジャーも脱ぐと、その立派な白く豊かな膨らみが露わになり、俺の目を釘付けにした

 

 

「い、いえ!決してそんな事は!」

 

 

「色々考えたけど、この方法しかないの。既成事実さえ出来てしまえば文句はないはずだし・・・」

 

 

 何の事かさっぱりなんですけど!?全く話が見えてこない!

 

 

「それにこんな事を頼めるのはあなたしかいないの。祐斗は根っからの騎士(ナイト)。絶対に拒否するわ。それに彼は居場所が分からないし、身近で情事まで行ってくれるのはあなたしかいない。それに・・・」

 

 

 迫り来る部長。俺は部長にベットに押し倒される形になった。そして部長の綺麗な指が俺の頬をそっと撫でた。確かに感触があった。これは幻覚じゃないのか!!

 

 

「・・・まだ足りない部分もあるけど、素質は十分ありそうだものね」

 

 

「ぶ、部長・・・」

 

 

「私も自分の体には多少の自信はあるわ。初めてだけれど、あなたを満足させる事は出来ると思うの。ね?」

 

 

 そう言って部長は俺の手を自分の胸に持って行った

 

 

 むにゅっ

 

 

 俺の手が、今まで感じた事のない感触が伝わって来た。こ、この柔らかさを例えるならマシュマロ!いや、やっぱりそんなもので語る事なんて出来ない!出来る訳がないぃぃぃぃ!!

 

 

 もう俺の理性がパーン!しそうになった時、部屋の床が再び光り輝き出した。ってまたかい!

 

 

 それを見て部長が嘆息する

 

 

「・・・一足遅かったわね・・・」

 

 

 そして再び床に現れるグレモリー眷属の魔法陣。誰だ?木場か?朱乃さん?夕麻ちゃん?ミッテルトちゃんとかか?

 

 

 って誰でもこんな所見られる訳には不味いって!!

 

 

 そんな俺の予想とは大きく外れて魔法陣から姿を現したのは・・・・

 

 

「こんな事をして破断へ持ち込もうという訳ですか?」

 

 

 銀髪のメイドさん、グレイフィアさんだった!グレイフィアさんは呆れた口調で淡々と言う。おいおいおい!まさかの人物が出てきましたよ!?これってかなり不味い状況なんじゃないの!?

 

 

 グレイフィアさんの言葉に部長は眉を吊り上げた。

 

 

「こんな事でもしないと、お父様もお兄様も私のいう事を聞いてはくれないでしょう?」

 

 

「だからと言ってこのような形で操を捧げるなど、旦那様やサーゼクス様が知ったら悲しまれます」

 

 

「私の貞操は私の物よ。私が認めた者に捧げて何が悪いのかしら?」

 

 

 俺の事をほっぽりだして、部長とグレイフィアさんは話を進める。何が何だかさっぱり何ですけど

 

 

 グレイフィアさんは嘆息しながら部長が床に散らばった部長の服を拾い、上着を部長にかけた。

 

「何はともあれ、あなたはグレモリー家の次期当主なのですから、無闇に殿方へ肌を晒すのはお止めください。ただでさえ、事の前なのですから」

 

 そう言ったグレイフィアさんの視線が今度は俺に移った。途端に頭を下げた。

 

 

「兵藤一誠様。この度は、突然このような事になり申し訳ありませんでした」

 

 

「え、えぇっと・・・」

 

 

 ダメだ。全く頭が着いていってないから言葉が上手く出てこない。

 

 

「グレイフィア、あなたがここに来たのはあなたの意思?それともお兄様のご意志?・・・それとも家の総意?」

 

 

 半眼で口をへの字に曲げた部長。何か年相応の女の子っぽい部長の反応に俺は新鮮さを感じた

 

 

「全部です」

 

 

 そう即答したグレイフィアさんに、部長は諦めたかのように深いため息を吐いた

 

 

「そう。お兄様の『女王』のあなたが直々に人間界に来るんだもの、そういう事よね。わかったわ」

 

 

 部長はグレイフィアさんから服を受け取って、着替える。生着替えなんて、普段の俺なら間違いなくテンションが上がるものだけど、今の俺はもう色々といっぱいいっぱいです

 

 

「ごめんなさいねイッセー。さっきまでの事はなかった事にしてちょうだい。私も少し冷静ではなかったわ。今日の事はお互いに忘れましょう」

 

 

 えーと?終わりですか。い、いや、俺今も何が何だか分からない状態だったし・・・でもこれだけは絶対確信している。俺は絶対に後で後悔する事は間違いないだろうなぁ

 

 

「グレイフィア、私の根城に行きましょう。話はそこで聞くわ。朱乃も同伴でいいわよね?」

 

 

「勿論です。上級悪魔たる者、『女王』を傍らに置くのは常ですので」

 

 

「よろしい。イッセー」

 

 

 部長が俺を呼んだと思ったら、俺の頬に顔を近づけ・・・

 

 

 チュッ

 

 

 頬に部長の柔らかい唇が触れた。

 

 

 ほ、ほわああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?ぶ、部長にキスされたぁぁぁぁ!!

 

 

「今夜はこれで許してちょうだい。迷惑をかけたわね。明日、また部室で会いましょう」

 

 

「失礼します」

 

 

 そして俺に別れを告げ、部長とグレイフィアさんはまた足元に魔法陣を出現させ、強い光と共にその姿を消した。

 

 

 そして、二人がいなくなった部屋で、俺はキスされた感触が残る頬をさすりながらしばらくボーっとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・う、うおぉぉぉぉぉぉ!!!お、俺は、なんてもったいない事をしたんだあぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

「うるさいわよイッセー!ご近所に迷惑でしょうが!」

 

 俺はその後、少し経ってからベットの上で激しく後悔をした

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 そして翌日の土曜の朝、俺を含めた部長の眷属は部長から朝に呼び出しを受けた。俺は結局一睡もする事が出来ず、眠い目を擦りながら、疲れた体に鞭を打って学校への道を歩く。何で疲れてるかって?それは、察してくれ・・・

 

 

 そして、休日の朝からでも部活で賑わう学校に着き、俺はランニングする運動部の部員を尻目に、旧校舎までたどり着いた。そして部室の前までやって来た俺は部室の扉を開けた。

 

 

 室内には部長、朱乃さん、木場、夕麻ちゃん、ミッテルトちゃん、カラワーナ先生、そしてグレイフィアさんがいた。

 

 

 そして部屋は会話のない張りつめた空気が支配していた。

 

 

 機嫌の悪そうなオーラを漂わせ、顔を顰めている部長。朱乃さんはいつものニコニコ笑顔だけど、その笑顔からはどこか冷たい印象を感じる

 

 

 夕麻ちゃん達、元堕天使組は部屋の隅で椅子に静かに座っていて、グレイフィアさんは部長の近くですました顔で立っていた

 

 

 いつもの様に部活のメンバーに声をかけようとしたけど、それは出来なかった。

 

 

 木場は壁に寄りかかって、俺に向かっていて俺に「参ったよね」と言った感じの苦笑を向けた。 

 

 

 そして部長は部屋にいるメンバーを一人一人確認すると、その口を開く

 

 

「全員揃ったわね。では、部活をする前に少し話があるの」

 

 

「お嬢様、私がお話ししましょうか?」

 

 

 部長はグレイフィアさんの申し出を、手で制した。

 

 

「実はね・・・」

 

 

 部長がそう口を開いた瞬間、部室の床の魔法陣が光っり、その形が俺の見た事のない形へと変化した。

 

 

「・・・フェニックス」

 

 

 近くにいた木場がそう呟き、魔法陣から人影が現れると共にボワッ、と炎が巻き起こって、室内を熱気が包み込んだ。

 

 

 熱っ!火の粉が熱いんですけど!

 

 

 炎の中で立っていた人影が、腕を横に払うと周囲の炎が消えた。

 

 

「ふぅ、人間界は久しぶりだぜ」

 

 

 そこにいたのは、赤いスーツを胸元を大きく開けて着崩た見た目は二十代前半くらいのホスト風の男だった。男は部屋を見渡し、部長を捉えるとその口元をにやけさせた。

 

 

「よぉ、愛しのリアス。会いに来たぜ」

 

 

 い、愛しのリアス?こいつ、部長とどういう関係だ?

 

 

「ライザー・・・」

 

 

 部長の方は、ホスト風の男を半眼で睨みつけている。その顔はさっきより明らかに不機嫌そうだった

 

 

「さてリアス、早速だが式の会場を見に行こう。日取りも決まってるんだ、早め早めがいい」

 

 

 軽々しい奴だな・・・。部長にライザーと呼ばれたライザーは部長の腕を掴んでそのまま引っ張って行こうとする

 

 

「・・・離してちょうだいライザー」

 

 

 低く迫力のある声で部長はその掴んだ腕を振り払った。部長めっちゃ怒ってます!しかし、そんな部長に腕を振り払われた事など気にもせずに、ヘラヘラと笑っていた。

 

 

 ・・・なんかこいつムカつくな・・・

 

 

 気がつけば、俺は口が勝手に動いていた

 

 

「おいあんた!部長に対して無礼だぞ!一体何者なんだよ!」

 

 

「あ?誰お前?」

 

 

 先程までと違い、不機嫌な口調で言う男。その目も明らかに俺を見下した感じの目だった。クソ!やっぱりこいつはムカつく!

 

 

「俺はリアス・グレモリー様の眷属悪魔!『兵士』の兵藤一誠だ!」

 

 

 ふふん、言ってやったぞ!どうだ、ホスト野郎!

 

 

「ふーん、あっそ」

 

 

 ズルッ

 

 

 男は興味が無さそうな反応を見せ、俺は思わずズッコケる。男には興味ないって事か。そうですかそうですか。俺もですけどね

 

 

「つーか、あんた誰なんだよ」

 

 

 俺の問いかけに、男は少し驚いた表情になった

 

 

「・・・あらら?リアス、俺の事下僕に話してないのか?」

 

 

「話す必要がないから話していないだけよ」

 

 

「ハハハ、相変わらず手厳しいねぇ・・・」

 

 

 男は目元を引き攣らせて苦笑した。そこへグレイフィアさんが一歩前に出る

 

 

「兵藤一誠様、この方はライザー・フェニックス様。72柱の生き残りの純潔悪魔の家系、フェニックス家の三男であらせられます。そして、グレモリー家次期当主の婿殿であらせられます」

 

 

 ん?・・・婿?グレモリー家の次期当主って確か・・・え?

 

 

「つまり、リアスお嬢様のご婚約者であらせられるのです」

 

 

 ・・・・・・・・。

 

 

「えええええええええええええええええええええええええええぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 

 俺はもう何度目か分からない絶叫を上げた

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

「いやー、リアスの『女王』が淹れてくれたお茶は美味しいものだ」

 

 

「痛み入りますわ」

 

 

 朱乃さんは、見るからにいつもと違う笑顔を張り付けて答えた。ソファーに座る部長のすぐ横に座ったライザーは、軽々しく部長の肩やら髪やらに部長がいくら振り払っても構わず触っていた。

 

 俺達下僕は、二人の上級悪魔から離れた所に座って二人の様子を見ている事しか出来なかった。俺を含めた全員が、ライザーに向けて嫌悪の表情を浮かべていた。

 

 

「いい加減にしてちょうだい!」

 

 

 とうとう我慢の限界が来た部長は立ち上がってライザーを鋭く睨むが、ライザーの方は相変わらず気持ちの悪いニヤニヤとした表情を浮かべていた。

 

 

「ライザー!以前にも言ったはずよ!私はあなたと結婚しないわ!」

 

 

「あぁ、以前にも聞いたよ。だが、リアス、君の所の家はそういう訳にもいかないんだろう?御家事情とかさ」

 

 

「余計なお世話だわ!私が次期当主である以上、婿の相手位は自分で決めるつもりよ!お父様達も皆急かし過ぎるわ!当初は私が人間界の大学を出るまでは自由にさせてくれるはずだったのに!」

 

 

「その通りだ。君は基本的には自由だよ。好きな大学に行って、下僕も好きにしたらいい。だが、君のお父様や魔王であらせられるサーゼクス様も心配なんだよ。御家断絶が怖いのさ。ただでさえ先の大戦で、俺達悪魔側は純血の悪魔を大勢失った。いくら戦争は脱したとはいえ、神陣営や堕天使ども達と拮抗状態は変わらない。純血で、しかも上級の悪魔である御家同士が引っ付き、その間に生まれる新生児がどれほど今の悪魔情勢に貴重か、君だって分からない訳じゃないだろう?」

 

 

 ライザーの言葉に部長は黙り込んだ。ライザーはカップの紅茶に口をつけてから、更に話を続けた。

 

 

「新鋭の悪魔  君の下僕みたいな人間から悪魔に転生した転生悪魔が最近は流行っているが、それじゃぁ俺達、古い家系の血筋の上級悪魔の立場が無い。新鮮な血もこれからの悪魔社会には大切だが、俺達の様な昔から続く古い血筋を絶やすわけにもいかない。俺の家は上、つまり兄達がいるから問題はない。けど、君の所は君を含めて二人だけ。サーゼクス様は魔王として家を出た身だからリアスしかグレモリー家を継ぐ者がいない。婿を得なければ君の代で、今は半数以下しかいない『72柱』の一つであるグレモリー家は潰えるかもしれない。君は長く続いた家を潰す気なのか?この縁談には悪魔の未来がかかっているんだ」

 

 

 おぉう、やべー。二人は難しい話を繰り広げている。えぇっと、つまりこういう事か?

 

 

 一つ、部長とライザーは婚約者。ただし、本人たちの意思ではなくて部長達の家が決めた事。

 

 

 二つ、大昔の大戦のせいで『72柱』の様な純血の悪魔がたくさん亡くなったから、部長みたいに純血の上級悪魔は貴重

 

 

 三つ、俺みたいな人間から転生させる悪魔も必要だけど、部長の家のグレモリー家みたいに『72柱』の爵位持ちの純血悪魔の血筋は途絶えさせる訳にはいかないから、今回みたいな部長とライザーの縁談は純血悪魔の未来を守る為に必要な事

 

 

 ど、どうかな?うまく纏めれてるか分かんないけど、こんな感じで合ってるか?(イッセー+作者)

 

 

「私は家は潰さないわ。婿養子だって迎え入れるつもりよ」

 

 

 部長の言葉を聞き、ライザーは満面の笑みを浮かべた。

 

 

「おぉ!わかってくれたかリアス!じゃぁ、早速俺と・・・」

 

 

「勘違いしないでライザー。婿養子を迎え入れると言ったけれど、それはあなたじゃないわ。あなたとは結婚しない。私は、私が良いと思った人と結婚する。古い家柄の悪魔だって、それくらいの権利はあるわ

 

 

 ライザーの言葉を遮って部長ははっきりとライザーに向かって言った。マジザマァ、ライザーm9(^Д^)プギャー

 

 

 俺が心の中でバカにしたライザーは、部長の言葉に目を細めて舌打ちし、機嫌が一気に悪くなった様子だ

 

 

「・・・今誰かバカにされた様な気が・・・まぁ、いい。それよりもリアス、俺もな、フェニックス家の看板を背負ってるんだ。その名前に泥を塗る訳にはいかない。そもそも俺は人間界が嫌いなんだ。この世界の炎と風はあまりにも汚い。炎と風を司る悪魔としては、耐え難いんだよ!」

 

 

 ボワッ!

 

 

 ライザーの体から炎が駆け巡る。火の粉が室内を再び舞った

 

 

「俺は君の下僕を全部燃やし尽くしてでも君を冥界に連れて帰るぞ」

 

 

 ライザーから殺意と敵意が溢れ、室内全体に広がった。これは、あのドーナシークの奴よりも上だ!部長も体から紅いオーラを発して、ライザーと正面から対峙した。

 

 

 二人から発せられる魔力とプレッシャーが高まり、室内を支配した。

 

 

 そんな空気の中、介入する者がいた。

 

 

「はぁ~・・・ヤだヤだ。これだからこういう男は嫌になるわ」

 

 

 その声は、この場にいる俺、木場、夕麻ちゃん、ミッテルトちゃん、朱乃さん、カラワーナさん、部長、ライザー、ましてグレイフィアさんの誰でもなかった。

 

 

「自分の要求が却下されたからって、力ずくで事を成そうとする奴ってホント見てて嫌悪しか湧かないわねぇ」

 

 

 全員がその声の方を向くが、誰の姿も見えない。一体どうなってるんだ?

 

 

「誰だ!」

 

 

 ライザーは声のした方に向かって怒鳴りつける。すると、さっきまで誰もいなかった場所にぼんやりと人影が見えてきて、段々とその輪郭がはっきりしてきた。さっきの声から、俺の頭にはある人物が浮かんでいた。そして数秒後、現れたのはまさしく俺が頭に思い浮かべた人物だった。

 

 

「何者だ!お前は一体誰だ!」

 

 

 再びライザーは怒鳴りつけた。その現れた人物はため息を吐いた後、眼鏡をクィっと持ち上げた後、その口を開いた。

 

 

「人に名前を尋ねる前に、まずは自分から名乗るって習わなかった?そんな事も分かんないの?ますます呆れるわ」

 

 

 その人物は昨日、俺達に向かって衝撃発言をした桐生だった。しかも頭には猫を乗っけて俺達の前に登場した。




 まさかの藍華乱入!一体これからどうなるのか?作者にもわかりません!(`・ω・´)キリッ(おい!
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