ハイスクールD×D  オッドアイの銀猫   作:takubon

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 タイトルでわかると思いますが、今回はあの二人の登場です。そして最近の悩み事、藍華の出番がちょっと少ない気がする・・・


猫とにゃんこ

「すぅ・・・すぅ・・・」

「さて、寝たみたいだね」

 

 夜、藍華が寝た事を確認して僕は藍華のベットから抜け出す。藍華は僕と一緒に寝たがるから眠るまで一緒に居なきゃいけないから少し大変だ。そして僕は藍華の部屋から出て、転移魔法を発動する

 

 転移した先は空が紫色だった。ここは冥界

 悪魔、堕天使たちが暮らしている場所だよ。ここは藍華達がいる人間界、つまり地球と同じくらいの広さがあって、海が無い為に大陸は人間界よりも遥かに広くなっている。悪魔や堕天使は先の大戦で数を減らしている為手つかずの土地も多い。僕が転移した場所は冥界の偏狭なので修行の場所には丁度いいんだ。それに・・・

 

「おっ、今日は猪もどきか」

「ブルルルルル!」

 

 僕の目の前には猪のようなやつがいる。ただし、その体長は普通の猪の倍以上はある。ここには魔物もいるから良い対戦の練習にもなるんだよね。僕は変身を解き、人型になる

 

「さて、今日はどんな技を使ってみようかな?」

「ブルァ!」

 

 猪もどきは雄叫びを上げて僕に向かって真っすぐに突っ込んでくる

 

「うーん、猪は丸焼きにするから。じゃぁ・・・火竜の鉄拳!」

「ピギッー!」

 

 猪もどきはこんがり丸焼きになった。こいつって結構美味しんだよねぇ。でも中々遭遇しないから食べる機会が少ないのがちょっとあれなんだよね

 

「火竜の鉄拳はもうだいぶマスター出来たかな?今度は他の技を使おうっと」

 

 神様が教えてくれた魔法の中には滅龍魔法もあったんだ。今完全にマスター出来てる滅龍魔法は火竜の鉄拳と天竜の咆哮だけ、中々難しいねぇ。今度は火竜の翼撃辺りにチャレンジしてみよっと

 もし、これからあの神社で会った堕天使さんくらいの強さの奴に藍華や藍華の家族が襲われるような事があった時に、ちゃんと守れるようになる為に僕はあれから修行をしている。僕はあの夜に出会った藍華を、あの優しい女の子の事を絶対に守って見せる

 

「さて、じゃぁ頂くとするかな」

 

 僕は目の前の丸焼きになった猪もどきを氷で作った剣で綺麗に切り分けて、食べやすい大きさに切った猪もどきのお肉を持ってきたお皿に適当に盛りつける。芳醇な肉の匂いに、喉を鳴らす

 

「いただきます。はむ、もきゅもきゅ・・・んー♪美味しいにゃ♪」

 

 口の中にいれた瞬間、お肉がとろけて口一杯に肉の旨みが広がる。猪もどき、見た目は不細工だけどお前の肉は上品な味だ。思わず猫語になっちゃう程だね。あぁー、幸せ~

 

 僕がお肉に舌鼓をうっていると、背後の茂みから二つの気配を感じた

 

「───そんな所にいないで良かったらどう?このお肉とっても美味しいよ。お皿も予備の奴持ってきてるし」

「「っ!?」」ビクッ

 

 すると、猫耳と尻尾を生やした白い髪と黒い髪の2人組が恐る恐るといった感じで出てきた。まさかにゃん娘だったとは・・・

 

「い、良いの・・・?」

「寧ろみんなで食べた方が美味しいしね。待ってて、すぐに盛り付けるから」

 

 そう言って僕はお皿を二つに肉を盛り付けて二人に渡す。少しの間顔を見合わせていた2人だったけど、僕にお礼を言ってお肉を食べ始める。そして一口食べた2人は顔一杯に喜色を浮かべた。凄い幸せそうだねけ、僕も傍から見るとあんな感じなのかな?

 それから凄い勢いで食べ始めた2人だけど、白い小さな女の子の方は黒い子よりも早いペースだった。よっぽどお腹がすいてみたいだね

 

「慌てなくてもまだまだたくさんあるから大丈夫だよ?」

「モグモグ・・・」コクリ

「あの、本当にありがとうね」

「全然気にしないで。あっ、水もどうぞ」

 

 僕はコップも出して魔法で水を注いで二人に渡す

 

「うん、ありがとにゃ」

「・・・おかわり、お願いします」

「はいはい、ちょっと待っててね」

 

 そしてお代わりを続けて結構あったお肉はあっという間に無くなっていった

 

「「「ご馳走様」」」

 

 見事完食。ここまで綺麗に食べつくすとある意味壮観だねぇ。後で骨は地面に埋めておこうっと

 

「ふぅー、美味しかったです」

「だにゃ、ありがとうね」

「お粗末様でした。そう言えば自己紹介がまだだったね僕の名前はシル、よろしくね」

「私の名前は黒歌、でこっちは私の妹の白音だにゃ」

「どうも」ペコリ

「二人はどうしてこんな所に?結構ここって危ないよね?」

 

 そう言うと黒歌が少し悲しそうな顔で僕に自分たちの事を話してくれた。二人は妖怪・猫又という種族の中でも特に強い力を持つ猫魈と呼ばれるもので、家族と一緒に暮らしていたが、少し前に両親が病気で亡くなり、誰も自分たちを助けてくれる人がいなかった黒歌達は、この森に迷い込み猛獣から逃げ回ってお腹がすいていた所に美味しそうな匂いにつられてここまでやってきたらしい。まだ幼い二人が随分と苦労をしたんだな・・・

 

「それで黒歌達はこれからどうするの?」

「・・・分からない・・・でも、白音だけは絶対に守るにゃ!」

「姉さま・・・」

 

 白音を抱きしめて宣言する黒歌。なら・・・

 

「わかった。ちょっと待っててね」

 

 僕はそう言って立ち上がり、近くの大きな木まで近寄る。そして、手に氷で出来た剣を持ってその木を斬る

 

「はっ!」

 

 一拍の間を置いて木は切断され、材木がたくさん出来た

 

「こんなもんでいいかな?」

「な、何をするつもりにゃ?」

「何ってここに家を建てるんだよ?」

「い、家ですか?」

「うんちょっと待ってて、すぐに出来るから・・・」

 

 トントン!カンカンカンッ───

 

 

 そして5分くらい結構立派なウッドハウスが出来上がった。うん、我ながら上出来だね

 

「「うわぁ~」」

 

 2人は驚いてる。まぁ、5分で家が出来たらそりゃぁ驚くよね。これも身体能力の高さとちょっと使った魔法のお蔭だよ

 

「さ、出来たよ。黒歌達の家」

「「え・・・?」」

 

 今度は揃ってキョトンとした表情になる黒歌達。可愛いねぇ

 

「・・・はっ!ど、どういう事にゃ!?説明してほしいにゃ!」

「コクコク!」

「だって黒歌達行く所無いんでしょ?本当なら僕が住んでる所に来てもらった方がいいんだけど、僕も居候してる身だから決める事は出来ないんだ、ゴメンね。で、行く所がないなら作っちゃえって感じで作りました。ちなみにベットとかもちゃんとあるし、シャワーやお風呂も魔法を使って出るようにしてあって、ご飯とかも僕が毎日人間界の昼間と夜に作りに来るし、冷蔵庫にも作っておいて置くから生活面で心配する事はないよ」

「ど、どうして私達にそこまで・・・?」

「んー・・・なに、単なるお節介だよ。それにここで会ったのも何かの縁だしね」

「あ、ありがとうにゃ・・・本当に、ありがとう」

「ありがとう、ございます」

「良いって良いって、あ、ちなみにこのウッドハウスの半径50メートルは結界が張ってあるから猛獣達も近寄って来ないから安心していいよ。今日はもう疲れただろうから早くお休み、ベットはフカフカだからぐっすり眠れると思うよ。僕はまた明日来るからね」

 

 2人は最後まで僕にお礼を述べて、ウッドハウスに入って行った。僕はそれを確認して転移魔法を発動させ、人間界に帰った

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

 さて、僕が人間界に帰ってきたらまだ朝の4時だった。まだ藍華を起こすには早いので、僕は港町の朝市に向かう事にした

 

「(今日のおすすめはっと・・・マグロと鯛が良いのが入ってるのか。白音は一杯食べるだろうからマグロは丸々一匹でいいかな。あとは・・・アワビ、メバル、車海老か。よし!美味しい朝ごはんをいっぱい作ってあげよっと)すみません!この紙に書いてあるやつ全部ください」

「あいよ、ちょっと待っててくださいね。全部で350万円になります」

「はい、どうぞ」

 

 ちなみに今の僕には認識阻害用の魔法がかかっていて、見た目は業者さんに見えるようになっている。あとお金はこの前買った宝くじの賞金だよ。金運も上がってるみたいだね。正直当選番号を見た時は結構混乱したよ

 

「はい、お待ちどうさん。毎度あり!」

「ありがとうございます」

 

 僕はカートに商品を乗せて人がいない所まで移動して買ったものを異空間の倉庫に入れ込む。これは本当に便利で、入れたものは例えばアツアツのラーメンとかは何時間後に取り出してもアツアツのままで麺も伸びてないのだ。反対に冷たいアイスを入れたら冷たいままっていう感じなんです

 そして僕はまた猫に変身して転移魔法を発動させて桐生家に戻ってきました。時刻は6時半、もう少ししたら藍華を起こす時間です。僕は藍華のベットの傍で藍華の寝顔を眺めます

 

「ぅん・・・シル・・・」

 

 藍華が寝言で僕の事を呼ぶ。全く可愛いじゃないか。そして今僕の事をロリコンと思った人、出ておいで。僕の爪で思いっきり引っ掻いてやるぞぉ

 

 そして7時になったので僕は藍華を起こす。これは僕がこの家に来てからの日課となってるんだ

 

「(ほら藍華、朝だよ~!起きて起きて)にゃ~!にゃにゃ」

「うぅ~ん・・・もう朝、なの?」

「(そうだよー、だから早く顔とか洗っておいで)にゃー」

 

 眠そうな藍華のパジャマを噛んで、洗面所まで引っ張っていく

 

「わかった、ちゃんと行くからシル、引っ張らないでぇ~」

 

 そして洗面所に藍華が行った事を確認した僕は先にリビングに向かう。キッチンには藍華のお母さんが朝食を作っていた

 

「あらシルちゃん、おはよう。藍華はもう起きたかしら?」

「(おはようママさん、藍華は洗面所だよ)にゃー」

「そう、いつも藍華を起こしてくれてありがとうね。もう少ししたら朝ごはん出来上がるから食卓で待っててね」

「(わかった)にゃ~」

 

 何故か藍華のお母さんとは会話がちゃんと成立する。もしかして猫語がわかるんだろうか?そして食卓で待っていると、まだ少し眠そうな藍華が食卓にやってきた

 

「おはよ~シル~」

「(おはよう、藍華)にゃー」

「はい、朝ごはん出来たわよ~」

 

 今日は焼き魚ですか。うん、いい匂いでおいしそうだ

 

「「「いただきます・にゃー(いただきます)」」」

 

 そして、朝食を食べ終えた藍華は小学校へ向かう

 

「じゃぁ、お母さん、シル。行って来まーす!」

「「いってらっしゃい、車には気を付けてね(にゃー)」」

 

 そして、藍華が家を出たのを見送った僕も、そろそろ出ようかな

 

「(じゃぁ、僕も行ってきますね)にゃー」

「あら、今日もお出かけね。藍華が帰ってくる頃には帰って来て頂戴ね」

「(了解しました)にゃん」

「いってらっしゃ~い。シルちゃんも車には十分気を付けるんだよぉ~」

 

 ・・・やっぱりお母さんは僕の言葉がわかってるのかな?藍華より会話が成立するんだけど、これって偶然?

 

 

 そして僕は家の近くの林で転移魔法を発動して、黒歌達のウッドハウスに転移した。黒歌達はどうやらまだ眠っているようなので、先に朝食を作っておこう。キッチンで異空間の倉庫から食材を取り出し、調理していく。今日の食材は本マグロと丸々一匹と鯛とアワビと車海老とメバルと途中で買ったお米と野菜諸々

 お米は鯛と一緒に炊き込んで鯛めしにして、マグロはお刺身にして・・・アワビと車海老はそのまま網で焼こうかな。メバルはお汁に入れてあとはサラダ、こんな感じでいいかな

 

「よし、いっちょ頑張りますかな!」

 

 

 

「ぅん、ここは・・・知らない天井だにゃ」

 

 ネタを言い終えた黒歌が起きると隣には妹の白音が寝息を立てていた。こんなに安心して眠れたのは久しぶりだにゃ。そして黒歌は昨日の事も思い出した

 

「夢じゃ無かったんだね・・・ん、いい匂いだにゃ」

「姉さまおはようございます」

 

 さっきまで眠っていた白音はパッチリと目を覚ましていた

 

「白音おはよう、この匂いで起きちゃった?」

「はい、とてもいい匂いです」

 

 二人は揃って匂いのするキッチンまで行った。そこには昨日会ったシルがエプロンをつけて料理を作っていた

 

「あっ、黒歌、白音おはよう」

「「おはようございます(だにゃ)」」

「もうちょっとでごはん出来るから、机に座って待っててね~」

 

 二人は言われた通り机に座ってシルの作る朝食を待っていた。キッチンから漂う匂いで白音は涎が出てしまっていた。かく言う黒歌も先程からそわそわとして落ち着きがない

 

「お待たせ~出来たよ~」

 

 そう言って机に並べられたご馳走に2人は同時にのどを鳴らした

 

「さぁ、召し上がれ」

「「い、いただきます!!」」

 

 黒歌と白音は昨日よりもハイペースでドンドン食べ進んでいく。山盛りだったマグロのお刺身も直ぐに半分くらいになってしまった

 

 そして、黒歌と白音はシルが作った料理を綺麗に全部食べてしまった。その内半分以上は白音の胃に消えて行った事に、シルは戦慄していた

 

「「ご馳走様でした!」」

「二人とも昨日あんなに食べたのによく食べたね~」

 

 満腹なお腹を撫でて満足そうな2人に、食器を片付けるシルはとても嬉しそうな笑顔だった

 

「それはシルの作った料理が美味しすぎるからだにゃ。もうお腹いっぱいだにゃ」

「本当にとても美味しかったです」

「良かった。あ、デザートもあるんだけどお腹一杯ならいらな・・・」

 

「「デザートは別腹にゃ!(です!)」」

 

「ふふっ、待ってて。今持ってくるから」

 

 そして、デザートをみんなで一緒に食べたシル達はお茶を飲んでゆっくりしている

 

「ふぅ、お茶が美味しいにゃ。シル、改めてお礼を言わせてほしいにゃ。本当にありがとう。私は今とっても幸せにゃ」

「私からもありがとうございます。姉さまと一緒で私もとても幸せです」

「良いって良いって、二人が幸せで僕も嬉しいよ」

「それにしてもシルって何でも出来るんだね。家も作っちゃうし料理も上手だし昨日の猪みたいなやつも倒しちゃうくらい強いし。シルっていったい何者なんだにゃ?」

「私も気になります」

「んー、僕は一応人間だよ。でもいろんな生き物に変身できる能力も持ってるんだ。こんな風に」

 

 そう言ってシルは猫に変身して見せ、また人型に戻った。

 

「へぇ~、そんな力を持ってるんだ~。人間なのにすごいにゃ~」

「ビックリです」

「まぁ、基本的には猫の姿でいる事が多いんだけどね。僕の容姿って結構目立つから。ズズズッ」

「成程にゃ、確かに銀髪オッドアイなんて人間界じゃ目立つわね。ズズズッ」

「でも、髪もとっても綺麗です。目もまるで宝石みたいです。ズズズッ」

「ありがとう、そう言ってくれると嬉しいよ。でもどうせならカッコいいって言われる方がいいかな、男には。ズズズッ」

「「ぶふっ!?」」

 

 黒歌と白音は飲んでいたお茶を勢いよく吐き出し、綺麗な虹が出来た

 

「うわっ!?突然どうしたの?」

「ケホッケホッ!し、シルって男だったにゃん!?」

「あぁ~、そう言えば言ってなかったね。僕はこんなんだけど男だよ。ズズズッ」

「ケホッ、今までで一番の驚きです」

「あはは、まぁそういう事だけど、これからもよろしくね?」

「「勿論だにゃ(です)」」

 

「ありがとう・・・ふぁ~、さて、じゃぁ僕はちょっと一眠りしようかな。客間のベットを借りるね~」

 

 そう言ってシルは客間のベットで一眠りする事にした。そしてシルがお昼過ぎに目を覚ますと、シルが寝ていたベットには黒歌と白音が一緒に寝ていたそうな

 

 

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