ここからは少し刻みながら行こうと思うのでどうかよろしくお願いします
内容はこうなっています
第120話 ヴィータVSグリム
第121話 なのは&フェイトVSバラガルト
第122話 エリオ&キャロ&ルーテシアVSランレ・デルーパ&ヘラクリオス
第123話 スカリエッティVSヴェノム
でお送りします
第120話
「グリム様・・魔道師が向かって来てますが・・どう致しましょう?」
頭を下げ尋ねてくるLV3に
「ほっておけ・・何もしなくてもあっちから来る・・態々動く事も無い・・それよりこっちに来い」
跪いているLV3を呼び寄せる
「何の・・「俺の為死ね」・・何をなさるのですか・・は・・放し・・ッギャアアアアッ!!!」
近づいて来たネクロを掴み上げそのまま・・
ゴリ、メキョ・・グシャグシャ・・
宮殿の中に嫌な音が響き渡る・・
「LV3と言ってもこの程度か・・役にすらたたんな・・」
俺は口の周りの黒い液体を拭いながらそう呟いた・・
「所詮は雑魚か・・ふん・・早く来い魔道師・・カーズを倒したその実力・・確かめさせて貰おうか・・」
俺の宮殿に真っ直ぐに向かってくる魔道師を見ながら、俺はそう呟いた・・
「敵が居ない・・どういう事だ?」
宮殿の前で私は首を傾げた・・ここまで唯の1つの戦闘も無く、魔力を温存出来たのは良いが・・その事が何か罠でも待ってるのだろうか?と私を焦らせる・・私が突入するかどうか迷ってると
「インフィニティボーリングッ!!」
ズドドドッ!!!
凄まじい轟音が宮殿の奥から響いてくる、その事の私は身の危険を感じその場を飛びのいた・・その直後
ズドーンッ!!!
宮殿の壁が崩壊しそこから、全身が機械で出来た竜の様なネクロが姿を見せる・・そのネクロは私を睨みながら
「俺の攻撃を交わすとは中々やるな・・魔道師・・俺の名は破壊竜・・グリム・・我が偉大なる王のために・・貴様に死んで貰おうか」
そう言うとドリルになっている尻尾を私目掛けて振るってくる
「プロテクション!」
反射的に防ぐが・・
ピキピキ・・私のプロテクションに皹が入る・・嘘だろ・・私のプロテクションが・・私がその事に驚いた瞬間
「ぬうううううッ!!!」
グリムが私のプロテクションを粉々に砕き、そのまま尻尾で薙ぎ払いを仕掛けてくる
「う・・うぐっ!!」
腹に直撃で喰らい思いっきり後方に向かって弾き飛ばされる・・このままではビルに頭から突っ込む事になる・・何とかその前に体制を立て直し着地するが
「くっ・・なんて馬鹿力だよ・・」
騎士甲冑越しでも大ダメージを受け、その場に膝を着くと
「所詮はプログラムか・・このまま一気に屠ってやろう・・」
右腕を振りかぶるグリム・・これが決まれば・・私はもう戦えないだろうが・・
「誰がこの程度でくたばるかよッ!!!」
一気にバーストモードに変化させ、その一撃をアイゼンの柄で受け止めそのまま
「今度はてめえが吹っ飛びな!!」
渾身の力でグリムの胴にアイゼンを叩きつける
「うっ・・うぐっ!!」
機械で出来ている体の重さは伊達ではないのか、3メートル程後退しただけだった・・その間に体勢を立て直し自分の状態を見る
(腹の甲冑に皹・・ダメージはあんまり残ってない・・魔力も大丈夫・・まだまだ行けるぜ)
そう判断しアイゼンを構えると同時に
「デストロイド・・クラッシュッ!!!」
左腕のショベルカーの腕を盾のようにして突っ込んでくるグリム
「おらあああッ!!!」
全力でアイゼンを叩きつけその突撃を防ぐ、だが
「ぬうう!!」
尻尾を振り回し的確に追撃を狙ってくるグリム、私はその一撃を跳躍して回避し
「喰らえ!!」
そのままの勢いでグリムの顔目掛けアイゼンを振るう・・だが
ガーン・・
鈍い音が響き渡る・・私の一撃よりグリムの防御の方が強かったのだ
「うっ・・」
手が痺れ一瞬動きが止まる・・グリムはその隙を見逃さず
「ウオオオッ!!」
その場で一回転して、尻尾をぶつけてくる・・私はその一撃をもろに喰らい・・
「げ・・げほっ!!」
咳き込みながら宮殿の中に向かって弾き飛ばされた・・
「うっ・・げほげほ・・力じゃあっちが上かよ・・」
私は宮殿の中で咳き込みながらそう呟いた・・攻撃力では悔しいが完全にこちらの負け・・スピードは私で・・防御は一部的にグリムが上だが・・全体的に見れば私の方が上だ・・そんな事を考えていると
ドシャッ!ドシャッ!!
音を立ててグリムが宮殿内に姿を見せる・・グリムは私を見下ろして
「まだ生きていたか・・しつこいな・・」
蔑む様に言うグリムに
「けっ・・この程度で鉄槌の騎士様が死ぬかよ!・・勝負は・・こっからだ!!!」
そう言うと私はグリム目掛けてアイゼンを叩きつけた・・
しつこい魔道師だ・・勝ち目は無いと言うのに・・俺はそんな事を考えながら振り下ろされた槌を弾き飛ばし
「ぬんっ!!」
鋭い爪の生えた右手で魔道師を引き裂こうとしたが
「甘いんだよ!!」
体を捻り俺の爪を避けた魔道師は着地同時に
「雷帝降臨ッ!!」
全身と体に稲妻を纏い
「喰らえッ!!!トール・・ハンマーッ!!!」
雷と共に槌を振り下ろした
「ぬうううう・・・ぐああああッ!!!」
電撃が俺の体を駆け巡り思わず後退する・・俺の体は殆どが機械で出来ている・・だから電撃とは相性が悪い・・俺が電撃に弱いと気づいた魔道師は
「成る程・・機械の体は防御力は高いが・・電気には弱いんだな・・そうと判りゃあ・・」
魔道師が頭上で槌を回転させる・・それと同時に槌に魔力が集まり巨大化する・・いやそれだけではなく・・よく見ると電気を纏っているのかバチバチと音を立ててスパークしている・・
「喰らえッ!!ラケーテン・・ブレイカー!!!」
巨大化した槌が凄まじい勢いで俺に迫る
「ぬうう・・ショベルアーム!!」
防御の為に左腕を振るうが
バチバチ!!!
「っギャアアアアアアッ!!!」
電撃が体を駆け巡り凄まじい激痛が俺を襲う・・その痛みで俺の動きが一瞬鈍る・・その瞬間
「ぶっとべッ!!!」
がら空きの胴目掛け巨大化したままの槌が振るわれた・・
バキャン・・
「ご・・ごほっ・・」
胴の鎧を完全に砕かれその痛みに俺が蹲ると
「悪いけどな・・てめえの所の王とやらの願いを叶えさせる訳には行かないんだよ・・このまま・・てめえをぶっ潰すぜ・・」
そう言って大きく槌を振りかぶる魔道師に
「・・そうはいかん・・俺は・・あの方の・・願いを叶える為にここに居るんだっ!!!」
力の入らない足に魔力を通し無理やり動いてそのままの勢いで体当たりを仕掛ける
「なっ!ぐああああっ!!」
がら空きの胴体に全力でぶつかる、ボールの様に吹っ飛んでいく魔道師に
「これで終わりだと思うな!!デストロイド・・クラッシュッ!!!」
左腕を魔道師目掛けて振り下ろす
「プロテクション・・っきゃあああっ!!」
プロテクションごと宮殿の床に叩きつけ
「貴様の負けだ・・消えろ!!グラビティブレスッ!!」
全魔力を床に向けて放出した
「う・・うわあああああっ!!」
プロテクションごと姿の見えなくなった魔道師・・俺はそれを見て勝利を確信していた・・
うっ・・わ・・私は・・体を動かそうとするがまったく動く気配が無い・・それに周りも見えない・・それでも動こうとして
「うっ・・うぐっ!!」
左わき腹に激痛が走る・・私はわき腹を押さえながら
「肋骨が何本か持ってかれたか・・くそ・・あの馬鹿力やろうが」
悪態をつきながら、瓦礫の中から体を動かし脱出する・・辺りを見回す・・
「ここは宮殿の地下・・と言うより・・市街の地下か・・宮殿をぶち抜いてここまで来ちまったか・・」
痛むわき腹を押さえながら足元に落ちていたアイゼンを拾い上げ
「肋骨に皹くらいで泣き言は言ってられねぇな・・」
飛行魔法を発動させ地下から脱出して、宮殿に戻ると
「ほう・・まだ生きていたか・・本当にしつこいな」
蔑むように言うグリムに
「鉄槌の騎士様がこの程度死ぬかよ、来いよ・・決着をつけてやるぜ」
手招きするとグリムはにやりと笑い、一気に間合いを詰めて左腕を振り下ろしてくる、アイゼンでその一撃を受け止めるが
「う・・うぐっ・・」
踏ん張りが利かず後退すると、グリムは
「貴様・・怪我をしてるな!!」
私のわき腹目掛けて尻尾を振るう
「くっ・・」
全力でその一撃を防ごうとするが、防ぐ事が出来ずわき腹に丸太の様なグリムの尻尾がめり込む
メキョメキョ
わき腹が悲鳴を上げる、それと同時に蹲り
「うっ・・げほっ!!げほげほっ!!」
激しく咳き込む・・その痛みに私は
(か・・完全に折れたか・・)
自分のわき腹が完全に折れた事を感じてると
「くっく・・その体では俺の攻撃を防ぐ事も出来んだろう!!」
残虐な笑みを浮かべ尻尾で私を打ち据えようとするグリム、その攻撃を転がって回避しながら
(情けない!情けない!!情けない!!兄貴に会わす顔がねぇ!!)
自分に対する情けない思いで一杯になっていると、グリムの攻撃が一時止む・・何事かと思いそちらを見ると
「ぬうう・・」
自分が砕いた瓦礫のせいで思うように動けなくなっていた・・私はその隙を突いて立ち上がろうとして
「う・・うぐっ・・」
折れた肋骨が痛み片膝立ちになる、それを見たグリムは
「喰らえっ!!!デストロイド・・ブレイク!!」
尻尾に魔力を集めた強力な一撃を放ってくる
「う・・うああああっ!!!」
私は避ける事も防ぐ事も出来ずに横殴りの一撃を受け、私は宮殿の壁に背中から突っ込み・・意識を失った・・
「ここは・・?」
私は気がついたら何も無い青い空間に立っていた・・この感覚はクレアの世界に良く似ていた・・私がどうしてここに居るのか判らず首を傾げると
「ようやく会えましたね・・鉄槌の騎士さん」
穏やかな声が聞こえ振り返るとそこには、青い甲冑に双剣を持った女が立っていた
「お前は・・風の騎士か?」
そう尋ねると女はゆっくりと頷き
「私は風の騎士、リューナ・・消えた騎士・・ですが・・貴女の中で再び王に会えた者です・・そしてもう逝かねばならぬ者」
そう呟くリューナは私に自分の持っていた剣を差し出しながら
「どうぞ・・持って行って下さい・・これにはクレアにも渡してない私の本当の力が封印されています・・貴女なら使えるでしょう」
私はそれを受け取った・・すると剣は溶ける様に消え魔力の粒子になると私の体に吸い込まれた・・それを見たリューナは
「消え行く守護者・・しかし決して悲しむ事なかれ・・彼の者は守護者にして神なる者、決して滅びる事無かれ・・この事を忘れないでくださいね・・それじゃあ・・さようなら・・もう2度と会う事は無いでしょう・・」
歌う様にそういったリューナは最後にもう一度微笑むとその姿を消した・・いや・・私がその世界から姿を消した・・
「死んだか・・」
壁にめり込み姿の見えない魔道師・・どうやら死んだらしい・・俺は興味を失い
「さてと・・後は魔力を頂くか・・」
死体から魔力を奪い取ろうと思い壁に近づいた直後
バキャンッ!!!
壁からあの魔道師が持っていた槌が飛んできて俺の体にめり込む
「ば・・馬鹿な・・死んだ筈だ!!」
信じられなくてそう叫ぶと
「誰が・・この程度で死ぬかよ・・」
壁から、蒼い甲冑からは柔らかな光が放たれ、背中の翼は一回り巨大化し、白銀の髪に変化した魔道師が姿を見せる・・魔道師は俺を見て
「てめえは悲しい奴だ・・壊す事しか出来ない・・だから・・私がてめえを本来居る所に送ってやるよ!!アイゼン!!カートリッジロード!!!」
魔道師の手にした槌からカートリッジが飛び出し、その姿を変えていく・・
「迅雷・・覚醒・・」
魔道師がそう言うと槌に紅と青の魔力が集まりその姿をさらに巨大な物にする・・それにより宮殿の天井は完全に砕け、俺の視界にパンデモ二ウムが写る・・魔道師はそれを大きく振りかぶり
「行くぜ・・グリム・・フルムーンメテオ・・・インパクトッ!!!」
俺目掛けて振り下ろした
「・・ま・・負けて・・・堪るかあああああっ!!!グラビティブレスッ!!」
最後の魔力を振り絞り砲撃を放つが
「う・・うぐ・・お・・押し負ける・・」
魔力の密度が違いすぎる・・俺の砲撃が槌に呑まれ消えていく
「あばよ・・私の勝ちだああっ!!!」
俺が最後に見たのは俺を押し潰し消し飛ばそうとする、丸で月のような魔力の塊だった・・
『あれ?・・お前どうしたんだ?』
俺の視界に小さな子供が姿を見せる
『可哀想に・・1人なんだな・・僕の所へおいで』
『くう・・くう・・』
「あれは・・俺だ・・」
本能的に判った・・その小さな青い狼が自分だと・・俺はその子供の傍に行った・・
『おいで、ルゥ!!』
『バウッ!!』
場所が変わる・・何処かの城の中庭のような場所で俺と子供が駆け回る・・そこに
『ジオガディス様、ルゥと遊ぶのは良いですが・・今は勉強の時間です、早く行きましょう』
金髪の男が来て子供を・・ジオガディス様を連れて行ってしまう・・そこでまた場所が変わる・・
『どけ!!この畜生が!!!』
『グルルルルッ!!!』
俺の前に血塗れの斧を持った騎士が立つ、俺は何度も切り裂かれながらその騎士の咽を引き裂き絶命させたが・・
『クウウウ・・・』
そこで力尽き、倒れかける・・そこに
『ルゥ!!ルゥ!!死ぬな!!死んじゃ駄目だ!!』
黒い甲冑のジオガディス様が来て、俺の傷を治そうとするが・・もう間に合わない・・俺は最後の力で
『くう・・』
ジオガディス様の頬を舐め・・そのまま息絶えた・・死んだ俺はその後もずっとジオガディス様の傍に居続けた・・そして・・国が滅んだ時・・狂気の書の力でネクロになったんだ・・でも動物である俺は不完全で・・すぐに消えてしまうような弱いネクロだった・・それでもジオガディス様のために戦いたくて・・進化を繰り返し・・グリムとなった・・俺は消えていく意識の中
(で・・出来る事なら・・もう一度・・ジオガディス様の・・え・・が・・お・・が・・見た・・かった・・)
そう呟き、俺は魔力の塊に消し飛ばされ・・二度目の死を迎えた・・
「やった・・勝った・・う・・うぐっ・・」
姿の見えなくなったグリム、そして砕け散ったクリスタルの破片・・そを見て勝ちを確信して喜んだ直後、わき腹に激痛が走り蹲る
「へへ・・魔力が増えても・・体の痛みは治らないか・・」
リューナがくれた物・・それはリューナの魔力だった・・その魔力は凄まじく一時的に私の能力を爆発的に跳ね上げたが、その効果が切れた今・・私は禄に動けない状態だった・・私は自分が砕いた天井から見えるパンデモニウムを見ながら
「兄貴・・私は勝ったぜ・・だから・・兄貴も負けんなよ・・んで・・絶対に帰ってきてくれよ・・私達の所に・・」
そう呟きながら通信魔法で
「・・ヴぁ・・ヴァイスか・・悪いけど・・迎えに・・来てくれ・・もう・・動けねぇんだよ・・」
回復魔法を使う魔力も残ってないのでヴァイスにそう言うと
「すぐ行きます!!動かないで下さいね!!」
慌てて言うヴァイスに
「馬鹿やろ・・・動けねぇ・・つってんだろ・・とにかく・・早く来てくれよ・・」
そう言って通信を切った、私は手の中で皹だらけのアイゼンに
「よく頑張ったな・・アイゼン・・」
リューナの魔力は膨大すぎてアイゼンが耐える事が出来なかったのだ・・それでも最後まで持ってくれたアイゼンにそう言うと
チカッ・・チカッ・・
弱弱しくコアを光らせるアイゼン・・アイゼンが何を言いたいか理解した私は
「そうだな・・鉄槌の騎士と・・鉄の伯爵・・グラーフアイゼンに・・砕けない・・物はねぇよな・・」
そう呟くとアイゼンのコアから光が消えた・・私は待機状態に戻ったアイゼンを握り締めながら
「おつかれ・・アイゼン・・私も・・少し・・休むよ・・」
私はそう呟くと意識を失った・・消えていく意識の中私はリューナが言っていた
『消え行く守護者・・しかし決して悲しむ事なかれ・・彼の者は守護者にして神なる者、決して滅びる事無かれ・・』
その予言めいた言葉を思い出していた・・私がその言葉の意味を知るのは・・この戦いが終わってから・・1年後の事だった・・
第121話に続く
生前情報
グリム
正体は幼い時のジオガディスに飼われていた狼の一種、名はルゥ、極めて珍しい種族で動物でありながらリンカーコアを持つ種族、幼い頃はペットとして飼われ、大人になった後はジオガディスと共に戦場を駆けた、最後はジオガディスを狙ってきた騎士と相打ちになり死亡・・死後もジオガディスの傍に居た、だがジオガディスが人外になった時それに引き摺られる形でネクロ化した、動物であったせいか極めて不安定だったが、生前のジオガディスに対する忠誠心のおかげかLV4まで進化しダークマスターズに名を連ねるほど強く強大な存在になった・・ヴィータのフルムーンインパクトで消滅していく中・・過去の事を思い出し・・最後にもう一度笑顔を見たかった・・と呟き消滅した・・