夜天の守護者   作:混沌の魔法使い

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第122話

 

 

 

第122話

 

「ふう・・キャロ、ルーちゃ・・ごほん!ルーテシア大丈夫?」

 

最後のLV2を消滅させ、額の汗を拭いながら、後ろの2人に尋ねる、ルーちゃんはルーテシアと呼ばないと怒るので途中で言い直したが・・キャロは頭の上にフリードを乗せたまま

 

「私は大丈夫だよ、エリオ君が護ってくれてるから」

 

にっこりと微笑むキャロと

 

「・・いい加減・・名前で呼んで・・」

 

笑いながらも目が笑ってない、ルーちゃん・・早くルーテシアと自然に呼べるようにならないと・・僕はそんな事を考えながら宮殿を見上げた・・予想ではここにはランレ・デルーパが居る筈、ここまではエグザとデュナスで来たが、ここから先はグランドで無ければ駄目だろう・・ランレ・デルーパの攻撃に耐えれるのはグランドかインペリアルしかない・・インペリアルは時間制限はあるので必然的にグランドを使う事になる、ちらりとルーちゃんを見ると

 

「判ってる・・」

 

直ぐに僕に魔力を送ってくれる・・白銀の鎧から漆黒の騎士甲冑に変化していく・・両手に具現化したディメンジョンブレードを握り締めながら

 

「行こう・・準備は良い?」

 

2人にそう尋ねると同時に頷く、僕はそれを確認してから宮殿に足を踏み入れた・・

 

 

 

まだか・・まだ来ないのか、俺は王座に腰掛けながら小僧が来るのを待っていた・・俺の甲冑を傷つけたあいつだけはこの手で殺すと決めていた・・俺が全身に稲妻を纏いながら王座に腰掛けていると

 

「ここは・・」

 

小僧と2人組みの小娘が見える・・小娘たちは正直どうでも良い・・邪魔はさせない為にちゃんと敵も用意してある・・俺の存在に気づいて女の前に立つ小僧に

 

「勘違いするなよ小僧!!俺の敵はお前だけだ!!他の奴には興味など無い!!」

 

鉤爪を振るいながら王座から立ち上がり

 

「俺は紫電の王、ランレ・デルーパ!!貴様を殺す者だ!!!」

 

身に纏っていた稲妻で宮殿の天井を破壊しながら言うと、小僧の後ろに居た女が俺を睨む、俺は地面に尻尾を叩きつけ

 

「貴様らの相手はこいつだ!!来いヘラクリオス!!」

 

「グオオッ!!!」

 

床を砕き、黄金色のカブト虫のようなデクスが姿を見せる、召喚師であるあの2人の相手用にヴェノムに作らせたデクスだ、俺はヘラクリオスを指差しながら

 

「貴様らにはヴォルテール、とか言う召喚獣が居たな?・・そいつを呼ぶが良い・・そこの紫色の髪の小娘はここに居ろ・・貴様が居ないと・・小僧は力を発揮出来ないんだろう?」

 

俺がそう言うと小僧は

 

「誰がお前の言う事・・「エリオ君・・大丈夫・・あのデクスは私とヴォルテールで何とかするよ」キャロ?」

 

小僧の言葉を遮って言うキャロとか言う魔道師は

 

「ヴォルテールにはここは狭すぎる・・外で戦うよ?」

 

はっきりと敵意を秘めた瞳でヘラクリオスを見る小娘に

 

「良いだろう・・ヘラクリオス・・行け」

 

俺の指示で外に向かって飛んでいくヘラクリオス、それを確認してから外に向かおうとする小娘に

 

「キャロ!無茶だよ・・1人じゃ危険だ」

 

考え直すように言う小僧に小娘は

 

「エリオ君とキャロちゃんは、あいつの相手をしないと・・だからヘラクリオスは私に任せて、大丈夫直ぐに倒して帰ってくるから」

 

笑いながら言う小娘に根負けしたのか、小僧は

 

「判ったよ・・でも・・怪我とかしないでね?」

 

心配そうに言う小僧に小娘は

 

「それはこっちの台詞・・ルーちゃん・・エリオ君をお願いね」

 

「大丈夫・・キャロも・・気をつけて」

 

紫色の髪の小娘に頷き、もう1人の小娘は宮殿の外の向かって行った・・

 

「さて・・そろそろ・・始めようか・・小僧」

 

鉤爪に魔力を集めながら言うと

 

「勝つのは僕です・・お前を倒して・・この街を覆ってる結界を破壊します」

 

剣を向けながら言う小僧に

 

「面白い!!やってみろ!!!」

 

俺は背中の翼を羽ばたかせ一気に肉薄し、そのままの勢いで

 

「シザーアームズ!!!」

 

魔力が篭った鉤爪を振り下ろしたが

 

「ふっ!」

 

左腕の剣で爪を弾き飛ばし、そのままの勢いで

 

「はあッ!!」

 

右腕の剣で俺の胴を穿とうとする小僧に

 

「甘いわ!!」

 

尻尾でその一撃を弾き飛ばし、右腕で殴りかかる

 

ズン!

 

「うぐっ」

 

確かに手応えと共に拳が小僧の腹にめり込むが

 

(硬いな・・)

 

小僧の体を覆っている騎士甲冑の強度は凄まじいらしく、そこまでダメージは与えられなかったようで

 

「ディメンジョンシザーッ!!」

 

圧縮した魔力刃を飛ばしてくる

 

「ちっ・・」

 

避けようよとしたが反応が少しだけ遅れ、肩の甲冑が切り飛ばされる・・俺はそれを見ながら

 

「良いぞ!!前より強くなっている!!それでこそ戦う意味がある!!喰らえギガブラスターッ!!!」

 

角から電撃を打ち出す

 

「!!」

 

反射的にディメンジョンブレードをクロスさせ受け止める小僧・・当然だ後ろに小娘が居るのだからこの防御しか出来ないのは判りきっていた、俺は即座に

 

「シザーアームズ・・トライデントッ!!」

 

両手の鉤爪と頭の角から、魔力刃を打ち込む

 

「ぐうっ!」

 

がら空きの腹に魔力刃が命中し、後ろに吹っ飛ぶ小僧に

 

「もう一発喰らえ!シザーアームズ!!」

 

全力で爪を振り下ろした

 

「うわあああッ!!!」

 

悲鳴と共に壁に向かって吹っ飛んでいく小僧・・このまま行けば壁に当たって大ダメージを負う事になるだろう・・だが

 

「キュクウウウッ!!!!」

 

「エリオ君!!」

 

飛龍と先程の小娘が飛び込んで来て小僧を抱きとめる・・馬鹿な・・ヘラクリオスがこんなに早く・・いや・・まだヘラクリオスの気配を感じる・・どういう事だ?・・俺が訳がわからず混乱してると

 

「グッギャアアアアッ!!!」

 

宮殿の壁をぶち抜いてヘラクリオスが飛んでくる・・壁を突き破ったのは

 

「グルルル・・」

 

言うのならば龍人・・あれがヴォルテール・・何という魔力だ・・まさかあれ程とは・・強いとは聞いていたがヘラクリオスの2倍近い魔力を持っているとは・・俺がヴォルテールに驚いていると

 

「良いんですか?・・ぼーっとしていて?」

 

挑発するような口調の小僧の身体を覆う甲冑はまた姿を変えていた・・漆黒の騎士甲冑に両腕には銃の様な物が装備され、左腕には今までの槍とは違い斬る事に特化していると思われる槍に・・その背には力強い真紅の翼が現れていた・・あれは確か・・

 

「ヴィルへリアを屠った形態か・・良いぞ・・素晴らしい魔力だ!!」

 

俺と同等かそれ以上の魔力を感じ笑いながら言う・・あれほどの魔力なら王もきっと喜ぶ・・

 

「これで良い・・俺か貴様・・どちらがより上なのかこれで判る!!!」

 

俺はそう言うと小僧に向かって行った・・そうだ・・俺は何よりも強くならねばならない・・強く・・誰よりも強く・・そして全てを壊す・・俺から■を奪った者達を殺すために・・

 

 

 

 

「シザーアームズ!!」

 

振り下ろされた爪を片手で受け止める

 

「な・・なにっ!?」

 

止められると思っていなかったのか動揺するランレ・デルーパの胴に

 

「はああッ!!!」

 

ストラーダで切りつける

 

ザシュッ!!

 

鈍い音共に切り裂かれるランレ・デルーパ・・グランドでもデュナスでもこんな芸当は出来ない・・キャロとルーテシアが居て始めて出来るのだ・・僕は吹っ飛んでいくランレ・デルーパを見ながら、キャロに感謝していた・・キャロの方も大変だったのは一目でわかる・・ヴォルテールを制御するのは凄まじく大変だと聞いていた・・でもヴォルテールを制御したまま・インペリアルの発動に力を貸してくれているキャロ・・それにグランド・・インペリアルと続いて魔力を消費し続けているルーテシアに

 

(僕は・・2人が居てくれて良かった・・僕は・・2人が居るから・・頑張れる・・)

 

心の中でそう呟き、吹っ飛んで行ったランレ・デルーパの方を見ていると

 

「喰らえ!!シャイン・オブ・ビーッ!!!」

 

灼熱の魔力波が煙の中から飛んでくる・・キャロとルーテシアでは無く僕だけを狙っている・・ランレ・デルーパの2人に興味が無いと言うのは本当の事の様だ・・僕はその魔力波を回避しながら、徐々に間合いをつめ

 

「でえええいッ!!!」

 

全力で拳を叩き込もうとしたが

 

「そんな物・・誰が喰らうか!!!」

 

羽で自分の身体を浮かし距離をとったランレ・デルーパは

 

「こい、我が配下どもよ!!」

 

両手を掲げそう叫ぶと

 

「「「「グアアアアッ!!」」」」

 

無数の昆虫型ネクロが姿を見せる、1体1体は小さいが数が多い・・僕がその数に驚いてると

 

「くっくっく・・どうやって避ける?・・行け!!ビーサイクロンッ!!!」

 

ランレ・デルーパが僕に爪を向けると同時に、その虫達は僕に向かって飛んできた・・大技のポジトロンレーザーでは全てを撃退する事は不可能だと判断し、僕は

 

(こんなの使ったらお父さんが怒ると思うけど・・仕方ない・・)

 

後でお父さんに怒られるのを覚悟して、翼で自分の身体を覆い、そのまま虫の大軍に向かって走り出した

 

「「「「ギイイッ」」」」

 

気味の悪い声で鳴く昆虫達、目掛けて

 

「・・行けッ!!!スパイラル・・レーザーッ!!!」

 

身体を覆っていた翼を一気に広げる、それと同時に無数の魔力波が放たれ、向かって来ていた昆虫達を焼き払う・・僕はそのままランレ・デルーパに向かっていきながら

 

(き・・きつい・・やっぱり・・無茶があったかな~)

 

スパイラルレーザー・・と言えば聞こえは良いが実際は唯の魔力波なのだ、では何故唯の魔力波であんな事を出来るかと言うと、それはインペリアルの装甲と翼のおかげだ、翼で身体を覆い隠すと同時に魔力波を翼の中で放つ、放たれた魔力波は甲冑に当たり跳ね返る、それが翼に当たり更に乱反射する・・それを繰り返し翼を広げると同時に敵目掛けて放つのだ、威力はあるし射程も広い・・極めて優秀な技だ・・自分に掛かる負担を無視出来ればの話だが・・僕はそのまま走っていきながら

 

「ダブルドラモンクローッ!!」

 

両腕のポジトロンレーザーが反転して鋭い爪が現れる、ストラーダは背中に背負い、ランレ・デルーパ目掛けて

 

「でええええいッ!!!」

 

魔力を込めたドラモンクローを振り下ろす

 

「ぬううッ!!舐めるな!!」

 

ドラモンクローを自分の爪で迎撃する、やはりミドルレンジではランレ・デルーパの方が上だ・・だがそれは判りきっている事だ・・では何故不利なミドルレンジでの攻撃に出たか?・・・それは

 

「掛かりましたね・・爪を出せば・・ミドルレンジにお前を釘付けに出来ると思ってましたよ・・」

 

ドラモンクローが引っ込み、そのまま砲塔が姿を見せる、僕は両腕をランレ・デルーパの腹に押し当てる

 

「ば・・こんな距離で・・」

 

何をするのか判ったランレ・デルーパが慌て始める、僕はにやりと笑いながら

 

「僕にはキャロとルーテシアの加護がある・・でも・・お前はどうかな?ランレデルーパ?・・吹っ飛べ!!メガデスッ!!!」

 

ポジトロンレーザーの強化版・・威力的にはなのはさんのスターライトと同威力の僕に使える最高の砲撃を全力で打ち込んだ・・

 

「ッ・・ギャアアッ!!!!」

 

ズドン・・

 

メガデスがランレ・デルーパの身体を完全に穿ち吹き飛ばす・・僕は勝利を確信して、キャロとルーテシアの元に戻ったが・・

 

「舐めるなと・・言ったはずだああッ!!!!」

 

「ギャオオッ!!!」

 

ランレ・デルーパとヘラクリオスが雄叫びを上げながら姿を見せる・・身体から黒い体液を流したランレ・デルーパはヘラクリオスの頭部に乗り

 

「これが俺の最大攻撃・・貴様らに耐えれるかあああッ!?」

 

バチバチと帯電し始めるランレ・デルーパ・・今からでは間に合わない・・どうすれば?・・どうすれば良いのか判らず僕が混乱してると

 

「エリオ君こっち!!」

 

「エリオッ!」

 

キャロとルーテシアに手を引かれ、僕はヴォルテールの方に向かった

 

「ご・・ゴハアア・・」

 

ヴォルテールは大分消耗してるのか疲れてるように見えた・・キャロとルーテシアは僕の手を引いたまま、ヴォルテールの頭に乗って

 

「エリオ君・・あいつの真似できる?」

 

そう尋ねてくるキャロに

 

「そ・・そうか・・その手が・・」

 

自分の力で無理なら誰かの力を借りれば良い・・そしてここにはヴォルテールが居る・・ヴォルテールの力を借りれば良い・・僕はキャロとルーテシアの前に立って

 

「上手く良くか判らない・・もしかすると圧し負けるかも・・危ないから・・「「私達はここに居る」」・・キャロ・・ルーテシア・・うん!!判った!!!」

 

危ないから離れるように言おうとしたが、ここに居るという2人に頷き僕はヴォルテールと魔力を同調させ始めた・・

 

(凄い・・魔力だ・・僕1人なら・・呑み込まれてる・・)

 

流石と言うべきか凄まじい魔力を持つヴォルテール・・自分では制御出来ないが、キャロとルーテシアの力を借りれば!!

 

「行くぞ・・ランレ・デルーパ!!!」

 

ヴォルテールの前に超巨大な魔方陣が展開される、それと同時にランレ・デルーパの方にも魔方陣が展開される

 

「最大攻撃で勝負だ!!小僧!!」

 

「ギガホーン・・バスタアアッ!!!」

 

「ギガ・・デスゥゥッ!!!!」

 

僕とランレ・デルーパの最大砲撃が同時に放たれた・・

 

「「グオオオオオオッ!!」」

 

ヘラクリオスの角からは電撃を纏った砲撃が・・ヴォルテールの口からは僕とキャロとルーテシアの魔力が螺旋状に纏められた砲撃が放たれていた・・

 

「ッ・・く・・くそが・・」

 

完全に互角の威力だったが、ランレ・デルーパが忌々しげにそう呟くと、均衡が破れギガデスが徐々にヘラクリオスの方に向かっていき・・

 

「「ッ・・ギャアアアアアアッ!!!!」」

 

螺旋状の砲撃に呑まれ、ランレ・デルーパとヘラクリオスは宮殿ごと完全に消し飛んだ・・

 

 

 

 

 

(何だ・・これは?)

 

俺は消えていく意識の中、俺ではない誰かの記憶を見ていた

 

「ごほ・・ごほ・・お兄ちゃん・・」

 

ベッドで咳き込む少女・・その横でりんごの皮をむく青年・・判る・・あれは俺だと・・俺は

 

「ほら・・皮がむけた・・食べな」

 

一口大に切ったりんごを皿に乗せて、少女に手渡した俺は壁に掛けてあったマントと剣を身に付け

 

「俺はこれから戦にいかんといかん・・良いか・・ここで大人しくしてるんだぞ?」

 

「うん・・判ってるよ・・お兄ちゃん・・気をつけてね」

 

笑いながら言う少女に見送られ、俺は家を後にした・・そこで景色が変わる・・

 

「はぁ・・はぁ・・」

 

俺は自分の家に向かって走っていた・・戦は勝った・・だが・・負けた国が退却していく方向は自分の家の方だった・・俺が慌てて戻ると・・そこには・・

 

「・・ちッ!!追っ手か!!!」

 

ボロボロの甲冑を身に纏った男・・確か・・将軍だった筈だが・・俺の目はそいつではなく・・その下のモノを見ていた

 

「・・・・・」

 

血を流し絶命してる妹だったモノ・・それを見た俺は完全に切れた・・

 

「貴様アアアアッ!!!!」

 

俺は怒りに身を任せその男に斬りかかった・・そこで再び景色が変わる・・

 

「うううう・・・■■■・・」

 

雨の降る中俺は妹だったモノを抱きしめたまま涙を流していた・・その時

 

「憎いですか?」

 

誰かの声を聞いて顔を上げると、そこには青い甲冑を身に纏った騎士が浮いていた・・騎士は俺に

 

「憎いでしょう?・・貴方の大切な物を奪った者が・・」

 

その言葉に頷くと騎士は手を差し出しながら

 

「まずはその子を埋葬しましょう・・話はそれからです」

 

騎士の手を借り、俺は妹の墓を作った・・

 

「貴方は世界が憎い・・争いだけの世界が・・私達が作ろうとしてるのは争いの無い世界・・その為には一度世界を破壊しなけばいけません・・その為に貴方の力を貸してくれませんか?」

 

手を差し伸べてくる騎士の腕を掴み

 

「良いぞ・・俺の力など幾らでも貸してやる!!!だから・・俺に力を寄越せ!!世界を壊せるだけの力を!!!」

 

「良いでしょう・・貴方に力を・・」

 

俺はその時から人である事を止めた・・俺がネクロと化した後、俺に残ったのは憎悪だけ・・世界が憎い・・全てが憎い・・世界を壊したかった・・その為に力を欲した・・

 

「俺は・・争いの無い世界が欲しかった・・それだけだったのに・・」

 

人の姿になった俺がそう呟くと、後ろから誰かが俺の手を引く・・振り返るとそこには

 

「待ってたよ・・お兄ちゃん・・一緒に逝こう?」

 

笑いながら言う妹に

 

「あ・・あああ・・逝こう・・これからは・・ずっと・・一緒だな・・」

 

俺はそう言うと同時に完全に意識を失った・・

 

 

 

「お・・終わった・・」

 

完全に消し飛んだ宮殿を見ながら僕はへたり込んだ・・ヴォルテールはもう姿を維持出来なかったのか・・ギガデスの放射が終わると同時に消えた・・落ちていく中僕は慌ててキャロとルーテシアを抱きかかえて着地したのだ・・僕が空を見上げながら言うと

 

「終わったね・・エリオ君」

 

「お疲れ様、エリオ」

 

笑いながら僕の両隣に腰掛ける2人に

 

「うん・・終わったね・・2人もお疲れ様」

 

笑いながら言うと2人はそのまま、僕の肩に頭を預ける・・僕が慌ててると

 

「少しだけ・・このままで」

 

「私も・・」

 

少しだけこのままで居たいと言うキャロとルーテシアに

 

「うん・・判ったよ・・僕の・・僕だけの・・大切な・・お姫様・・」

 

聞かれたくなかったのでぼそりと呟いた・・これからも僕はキャロとルーテシアを護って行こう・・僕を支えてくれた大切な人達だから・・絶対に失いたく無いから・・

 

第123話に続く

 

 

生前情報

 

ランレ・デルーパ

 

正体は神王の時代の騒乱の時代を駆けた騎士、病気で苦しんでいる妹を助ける為に騎士となり、裕福ではないが幸せに暮らしていた、ある日自分の妹を敗戦国の将軍に殺され、世界を憎み、力を欲した・・その時にヘルズによってネクロ化した、ネクロ化した後は力を貪欲に欲し、世界を憎んだ・・その憎悪と力を求める心のせいか、人型では無く異形型のLV4へと進化した、エリオ、ヴォルテールの合体攻撃で消滅していく中、妹の魂と再会し、そのまま妹と共に姿を消した・・バラガルトとは違い、悲劇がきっかけだったせいか、地獄に落ちる事は無かった・・

 

 

 

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