今回は第127話までの投稿です、内容としては
第124話 ハーティーンVSキマイラ 前編
第125話 ハーティーンVSキマイラ 後編
第126話 ディアボリックVSチンク、セッテ、ディード、オットー
第127話 シグナム&アギトVSタナトス ゼスト&ウェンディ、トーレ、ディエチVSホーネット
でお送りします、それと感想を非ログインユーザーからも受け付けるに変更しました、これで感想が増えると嬉しいのですが…
第124話
「ここか・・」
俺は宮殿を見上げ呟いた・・市街の一番外れ・・ここに居る・・俺の敵が・・
「行くか・・」
グレイダルファーを握り締め宮殿の中に足を踏み入れる・・それと同時にどす黒い魔力を感じる
「やはり・・あいつか・・決着をつける時が来たな・・」
俺はそんな事を考えながら宮殿の奥へと向かった・・
「ふふ・・待ってましたよ・・剣帝」
腕を組み笑っているヘルズに
「今日こそ貴様を冥府に送ってやる」
グレイダルファーを向けながら言うとヘルズは
「まぁ待ってください、剣帝・・どうです?もう一度我等の仲間になりませんか?・・あの少女・・ラグナも一緒で「断る!」・・どうしてですか?・・良い話だと思ったんですけどね?」
仲間になれと言うヘルズに断ると言うとヘルズに
「俺はお前を殺すと決めた・・絶対に・・俺のこの手で・・誰でもないこの俺の手で!」
そうヘルズだけは俺が殺すと決めていた・・絶対に誰にも殺させないと・・俺がそう言うとヘルズは
「ああ・・そんなに憎いですか?私が・・地獄の道化師・・ヘルズが・・いや」
ヘルズが仮面を外しながら俺に
「貴方と血を分けた私が・・カイエルが憎いですか?・・弟よ」
ヘルズ・・いやカイエルとルシルファーは共にジオガディスの父が治める国で生まれた兄弟だった・・だがカイエルと比べルシルファーは出来が悪かった・・魔法も得意ではないし・・知性もお世辞にも高いとは言えなかった・・ルシルファーが8歳、カイエルが10歳の時、兄弟は引き裂かれた・・カイエルは聖魔王の下、ジオガディスの世話係として何不自由ない生活を・・それに比べルシルファーは神王が王座に付くまでの13年間孤独で、辛い時間を過ごしていた・・だがそれでも偶に2人だけ出会い話をし食事をする程、仲の良い兄弟だった・・あの時・・カイエル達の国が滅ぶその時までは・・
「ああ・・そうだ!俺はお前が憎い!!兄を殺した貴様が!!」
そう怒鳴るハーティーンに
「殺した?・・何を言ってるのです?私はこうして生きていますよ?」
胸に手を置いて言うと
「違う!!誇り高く気高かった兄は死んだ!!貴様は兄の姿を持つだけの亡者だ、俺は・・俺が貴様を殺し兄の誇りを取り戻す!」
駆け出してくるハーティーンの攻撃を弾きながら
「何度言えば判るんですかね?・・握りが甘いし隙だらけですよ?」
私がそう言うとハーティーンは
「黙れ!黙れ!!黙れ!!!」
激昂するハーティーンの背後を取り
「やれやれ・・何度言わせるんですか?・・すぐ熱くなるなと・・」
ブンッ!!!
返答の代わりに力任せに振られた剣を回避して離れた所に着地して
「やれやれ・・何時まで経っても出来の悪い弟ですね・・まぁ・・それで良いんですけどね・・こうしてここに貴方を誘き出せたんですから」
私の役目はここにハーティーンを呼び寄せる事・・ここまですれば良いだろう・・
「それでは剣帝・・いや・・弟よ・・また合間見える時を楽しみにしてますよ・・その時は・・私を殺せると良いですねぇ?」
にやにやと笑いながら言うと
「待て!!逃げる気か!!」
そう怒鳴るハーティーンに
「逃げるとは人聞きの悪い・・役目が終わったから帰るんですよ・・まだ仕事が残ってますしね・・ああ・・大丈夫ですよ・・ちゃんと敵は残しておきますから」
パチンッ!
指を鳴らすと宮殿の壁が砕けそこから
「グオオッ!!!」
完全体となったキメイラが姿を見せる、私は大袈裟に頭を下げながら
「それでは私はここで・・」
馬鹿にするようにそう言い、その場から転移した・・
「ふー・・嫌なものです・・」
上空で私は溜息を吐いた・・
「出来れば戦いたくないんですよね・・弟は・・」
私は完全に生前の記憶を持っている・・つまりハーティーン・・いや・・ルシルファーと共に過ごした記憶も残っている・・
「出来ればここで死んでください・・それが兄としての慈悲です」
私は血を分けた弟を殺したくはない・・勿論戦いとなれば本気だが・・
「でも・・貴方が・・生き残ってしまったら・・」
仮面をもう一度身に付け
「この手で殺してあげますよ・・ルシルファー」
兄としてではなく・・ジオガディス様の部下として・・貴方と戦う事を約束しますよ・・私は心の中でそう呟きその場を後にした・・やるべき事は山ほどある・・この場所で立ち止まってる時間は無いのだから・・
「ヒートバイパーッ!!!」
キメイラの腕から放たれる熱戦を横っ飛びで回避しながら
(くそ・・集中しろ・・意識を乱すな!)
自分に怒鳴りつける・・ヘルズの素顔を・・兄の・・カイエルの顔を見てしまった・・それで心が乱される・・もしかしたら・・もしかしたら・・救えるかもしれないと思う自分が居るが
(揺るぐな!あいつはもう敵だ・・兄じゃ・・カイエル兄さんじゃないんだ・・この程度で心を乱すな!!しっかりしろ!!ハーティーン!!)
そう思った直後、揺らいで居た心が引き締まる・・そう・・自分はこの程度で心を乱される程やわな鍛え方はしていない・・グレイダルファーを握りなおし
「貴様ごときに負ける・・俺ではない!!」
4本のキメイラの腕を体裁きだけ回避する・・こんな知性のない攻撃など・・
「当たるかッ!!!」
踏み込んで胴を穿つ
「ッギャアアアアッ!!!」
悲鳴を上げるキメイラに
「耳障りな声を出すな!!」
渾身の拳を繰り出しキメイラの顎を砕く
「ギハ・・ゴハッ・・」
口からダバダバとどす黒い血を流しながらも拳を繰り出してくるキメイラ・・だが
「遅いんだよ・・欠伸が出る」
肩から一気に切り落とす・・切り裂いたキメイラの腕はすぐに粒子となり消える
「ゴアアアアッ!!∞キャノン!!!」
背中の砲塔から砲撃を打ってくるが
「遅いというのが・・判らんか!!!」
砲撃を回避してグレイダルファーで砲塔を切り裂く、もうこれで砲撃は使えない・・
「とっとと倒させてもらうぞ・・時間の無駄だ!!」
踏み込んでキメイラの頭蓋にグレイダルファーを叩き込む、何かが砕ける鈍い音がすると同時にキメイラが白目を剥いて倒れる
「ふん・・雑魚が・・貴様如きに俺が止めれると思うなよ・・俺の敵は・・貴様なんかじゃないんだよ」
そう言ってその場を離れようとすると
「誰が雑魚だって?」
知性のある声がして驚き振り返ると
「くく・・例を言うぞ・・貴様がこの殻を破ってくれたおかげで漸く具現化できた・・」
キメイラの身体を裂く様に中から別の異形がでてくる・・
「出来損ないの癖に、俺が出てくるのを邪魔してくれてからな・・」
2つの頭部に鋭い鉤爪の生えた両腕・・
「まぁ良い・・結局こうして出て来れたんだからな」
足はなく身体に回りに螺旋を描くように見た事の無い文字が浮かぶ
「俺の敵は貴様か・・すぐに殺してやるぞ」
憎悪と殺意だけの血の色の様な瞳・・俺は思わず後退しながら
「き・・貴様は・・何者だ!」
信じられない事だが自分の声は震えていた・・俺がそう怒鳴ると異形は楽しげに喉を鳴らしながら
「怯えているな・・くく・・良いぞ・・その恐怖こそ・・我が糧・・俺の名はズィード・・時の破壊者にして殺戮の魔龍・・ズィードだ」
両手を俺の向けたズィードは
「とっとと死ね・・目障りだ」
ノーモーションで放たれた砲撃に
「なっ・・うおおおおおッ!!!!」
全く反応できず俺は闇色の砲撃に呑まれた・・
「くく・・死んだか・・」
姿の見えない騎士の死を確信して自分の身体を見る
「この姿か・・ふん・・まぁ良い・・」
数多の姿のうちこれが選ばれたのは偶然ではない・・横目で俺を抑えていた殻を見る・・どうやらあいつの影響らしい
「無様な死骸など見ていて気分が悪い・・消えろ」
死骸の下に漆黒のゲートを呼び出し呑み込ませる・・これで良い・・後はこの世界の俺に接触すれば良い・・俺がそう思った直後
「はあああッ!!!」
爆炎の中から騎士が飛び出してきて斬りつけて来る・・それは浅くだが俺の身体を傷つけていた・・
「まだだ!!そう簡単に負けんぞ」
強い意志の光を瞳に映す騎士に
「良いだろう・・真の絶望を教えてやろう」
俺は騎士に向かって爪を振り下ろした・・ここに負の神の化身の1つが現れた瞬間だった・・
第125話に続く