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エピローグ
黒いコートと銀髪の男が、沢山の美女に追いかけられているページが開かれていた本が音もなく閉じ、独りでに本棚に収まる・・それと同時に黒い帽子とマントの男が現れ
「如何でしたかな?…夜天の守護者の物語は?…楽しんで頂けたなら何よりです・・」
にっこりと微笑む混沌の魔法使いは
「己の血筋を知り、世界を滅ぼそうとした獣を倒し…英雄となった八神龍也…しかし…彼の物語はまだ始まったばかりです」
回りの本棚から、次々と本が飛び出しページを開く…
「彼の物語はまだまだ続いていきます…しかし…今はまだ、その物語を語る時ではありません」
無数の本達が開いたページには、様々な世界・場所・人達が描かれていた…
「貴方がたは覚えておいでですか?剣帝と戦いし邪神を…彼の者が作りだした次元の裂け目は、ありとあらゆる世界にネクロを送り込みました…」
無数に開かれたページの片隅を見ると、確かに黒い影や異形の姿が描かれていた…
「彼がその世界に足を踏み入れたとき、この本達の内容を語るとしましょう…それでは…貴方がたがこの場所に再びこの場所に来てくださる事を願っています・・」
帽子を取り深々と頭を下げる混沌の魔法使い・・それと同時に
ギギィ・・
扉が古めかしい音を立てながら閉じていき・・
パタン・・・
音を立てて図書館への道を閉ざした・・
エピローグ 終り
これで夜天の守護者は完結となります。ここまで読んでいただき、どうもありがとうございました。次はあとがきにてお会い致しましょう