夜天の守護者   作:混沌の魔法使い

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とりあえず今日はここまでの更新にするつもりです・・ですが気が向けばまた更新するかもしれませんがね・・

それでは今回は第24話までの投稿です。どうかよろしくお願いします

PS 番外編も復活したのでよろしければどうぞ


第19話

第19話

 

「んん~ええ具合や~」

 

バーベキューセットで調理をしながら、はやてが味見をして頷く。作っているのは焼きそばだが

 

「兄ちゃんは、何を考えてお好み焼き?」

 

龍也は何を考えてかお好み焼きを焼いている

 

「ふむ、やはり鉄板といえば、お好み焼きだと思うが?」

 

お好み焼きをひっくり返そうとするが

 

「む、袖が邪魔だな・・」

 

コートが邪魔で腕が動かしにくいので、コートを脱ぎ机の上に置くが

 

ミシミシ

 

と嫌な音が机から響き次の瞬間

 

ドズン!!

 

机を砕きながら凄まじい音を立ててコートが地面にめり込んだ

 

「・・・・・・」

 

目の前で起きた現象に驚き硬直するなのは達

 

「むっ!しまった。重さをそのままにしたままだった」

 

地面にめり込んだコートを片手で掴み挙げ。襟のところのボタンを押し、机に置くと今度は普通に置けた

 

「兄ちゃん・・そのコート何や?」

 

焼きそばを炒めながら、尋ねてくるはやてに

 

「これかね?これは私の魔力を重さに換算して重くなるというものだ」

 

説明しながら。お好み焼きをひっくり返す。うんいい焼き加減だ。一人納得していると

 

「兄上。それで重さはどれくらいなんですか」

 

「たがだか250キロだ」

 

「・・・・すいません、お兄さんは本当に人間ですか?」

 

シャマルの言葉に同意した者が何人居ただろうか

 

「兄ちゃん、それ没収や。シグナムそれ隠してきて」

 

コートを持っていってしまうが

 

「襟に気をつけろ、ボタンを押すと重くなるからな」

 

声を一応掛けておく、また一つ龍也の謎が増えながらも調理は終了した

 

 

シグナムが戻ってきてから、全員でコテージの横に備え付けの机に座り

 

「では、頂きます」

 

「「「頂きます」」」

 

あれから30分ほどで調理は終わり、皆の前には分けられた焼きそばがある。お好み焼きは大皿に乗せてある

 

復活した皆で和やかな食事は進むが

 

「これ凄く、美味しいですお父さん・・・・あっ!」

 

食事に感動したエリオがうっかり爆弾を投下する、和やかな妙にピリピリした空気が机を包む

 

(エリオーーーー。何故口が滑った)

 

スバルが動揺しながらも、念話を使う

 

(すすすす、すいませんついうっかり)

 

スバルとエリオが動揺していると

 

「兄ちゃん、一つ質問があります」

 

はやてが挙手する

 

「どうぞ」

 

自然体で焼きそばを口に運ぶ龍也

 

「はい、何故兄ちゃんは、エリオに・・この場合キャロもやね。お父さんって呼ばれてるん?」

 

笑っているが気配は黒い、なのは達は震え、ヴィータ達も顔が青い

 

「至極簡単だよ、私の事をお父さんと呼びたいのと言うので良いよと言っただけだよ」

 

「ああ~そうか、うんうん判る判る。私も一時期兄ちゃんのお父さん言うたな~」

 

黒化には至らず、にこやかに笑うはやてだが

 

(フェイトちゃん別にエリオとキャロは兄ちゃんのこと。お父さん呼ぶのはいいでもそれを武器に兄ちゃんに迫ったら・・判ってるよな)

 

(はい、そんなことはしませんです、はい)

 

(そう、そんなら良いわ、ちゃんと正々堂々やで?)

 

念話でかなり物騒な話をしていた、が和やかなに食事は進んで行き、皆で話をしていると、敷地に一台のバンが入ってくる

 

「?はやて誰か来たが、お前が呼んだのか?」

 

食後の紅茶を飲んでいた龍也が尋ねると

 

「うん、そうやで、ほら此処お風呂ないから、スーパー銭湯行こうって思って。けどフェイトちゃんの車じゃ全員乗れないから、ちょっ

と応援を頼のんだんや」

 

そんな会話をしていると中から3人の女性が降りてくる

 

「はぁーい!」

 

落ち着いたお姉さんというかんじのエイミィ。

 

「みんなー、お仕事してるかー?」

 

元気な女の子といった感じのフェイトの使い魔のアルフ。

 

耳としっぽがとてもラブリーである。

 

「お姉ちゃんズ参上!」

 

眼鏡をかけたなのはの姉の美由紀。

 

「はは、相変わらず元気そうだ」

 

私は紅茶を一口含み。笑った

 

「いや~龍也良かった、良かった生きてたんだな」

 

背中をバンバンと叩くアルフに

 

「流石に痛いから止めてくれないか?」

 

痛みで顔を顰めるが、お構い無しでバンバンと叩いていると

 

「はいはい、積もる話は後にして、さぁ皆でお風呂へ行こ~」

 

皆で車に乗り込むが

 

「私はバイクで行く。流石にこれだけの女性に囲まれるのは御免だ」

 

龍也だけはベヒーモスで移動した、この時残念そうな顔をしていた者が6人居たが気にしてはいけない

 

スーパー銭湯に到着し皆で店に入っていくと

 

大人数で入店してきたはやて達に一瞬驚きつつ、店員は来店客に接客をする。はやては人数を店員に告げようと、指で頭数を数える。

 

「えーと・・・大人13人と・・・」

 

フェイトが自分の隣にいるエリオ達を見て、はやてに続けて店員に人数を言う。

 

「子供4人です」

 

ティアナは確認のために子供のメンツの顔を見ていく。

 

「エリオと、キャロと・・・」

 

「私と、アルフです!」

 

リインがティアナに続けて手を挙げて自分達をアピールする。

 

「うん!」

 

アルフは嬉しそうに返事をする。しっぽをブンブン振って、獣耳がピクピク動いているが一目に晒していいのだろうか?

 

スバルはヴィータの方を向き、

 

「えっと、ヴィータ副隊長は?」

 

と、確認を取ると、ヴィータは不機嫌そうにスバルを睨みつけ、

 

「あたしは大人だ!」

 

言ったあとぷいとソッボを向いたはヴィータの頭を龍也がを撫でた。店員は若い団体のパワーに若干圧倒されつつも自分の仕事を遂行するためにはやて達団体客を案内する。

 

「あ・・・はい!では、こちらへどうぞー!」

 

はやてはレジへ向かい財布を取り出す。

 

「お会計しとくから、さき行っててな」

 

「はーい!」

 

一同は声を揃えて返事をする。まるで引率者と生徒のようである。エリオと龍也は店の中へ進んで、

「男」

「女」と分かれて吊されている暖簾を確認し、

 

「・・・ホッ。よかった、ちゃんと男女別だ」

 

と、エリオは心底安心した。

 

「こういう公共の場所は当然だと思うがな・・・あぁ、そういえばエリオは寮内の風呂も女性用に入ってるんだったな?」

 

龍也もまた女子寮に居るが部屋に備え付けの風呂に入っている、エリオが龍也の部屋に行こうとする度フェイトとキャロによって妨害されている

 

「は、はい。僕はまだ子供だからって、キャロと二人で女子寮で生活してますから・・・」

 

エリオは困ったような顔をして、寮内の生活を思い出したのか顔を赤くする。

 

「まぁ、それを言えば私も女子寮に居るがな」

 

「お父さんは一人じゃないですか!?僕は普通に女子寮で暮らしてるんですよ」

 

龍也の立場を羨ましそうに言うが

 

「いや、これでも私は気をつけているのだよ?なにせ部屋に鍵を掛けなければ、気がつけば隣にはやてが居るなど良くあることだ」

 

カラカラと笑うが。笑い事でない鍵をしていようがお構いなしでいる、はやてに肝を冷やしたことが何度あるかと話していると

 

「はやてちゃん、それは卑怯だよ」

 

「卑怯?違うで妹の特権や」

 

睨みあうはやてとなのはがいた

 

「広いお風呂だって。楽しみだね、エリオ君!」

 

エリオはキャロの嬉しそうな顔を見て少し笑い、自分も楽しもうと思った。

 

「あ・・・うん、そうだね。スバルさん達と一緒に楽しんできて」

 

キャロはエリオの言葉に顔を曇らせる。

 

「え・・・エリオ君は?」

 

エリオはキャロの悲しそうな表情に躊躇いつつも、防衛ラインを展開する。

 

「ぼ、僕は・・・ほら一応、男の子だし」

 

キャロはエリオの言葉に少し考え込み、入浴する際の注意書きに目を向け、書いてあることに笑顔を見せ、それを指差す。

 

「んー・・・でも、ほら、あれ!」

 

エリオはその指差す方の注意書きに目をやる。

 

「注意書き?えっと・・・女湯への男児入浴は11歳以下のお子様のみでお願いします」

 

キャロはその注意書きを読んだエリオに笑いかけ、エリオの防衛ラインを崩していく。

 

「フフッ、エリオ君10歳!」

 

キャロに指差され、エリオは慌て逃げ場を探す。

 

「え!?あ・・・」

 

何か、何か言って断らないと!そんな事を必死に考えているとキャロに援護射撃をしてくる人が現れた。母親代わりのフェイトである。

 

「うん、せっかくだし、一緒に入ろうよ」

 

キャロはフェイトの援護射撃に喜ぶ。

 

「フェイトさん!」

 

エリオはまさかフェイトがキャロに援護射撃をするとは思ってもみなかった。

 

いくら子供とはいえ、エリオは10歳の男の子。フェイト達19歳の思考では、もうそんな歳の男と一緒に風呂入るという選択肢が無いと思っていたからだ。

 

「い・・・あ・・・い、いや、あ、あのですね・・・それはやっぱり、スバルさんとか、隊長達とかエイミィさん達もいますし!」

 

エリオは必死にNOと言う。あまりキツく言えないので、断っているように聞こえないが。

 

「別に私は構わないけど?」

 

えらくアッサリと言うティアナは、エリオに見られても何とも思わないようだ。

 

「てゆーか、前から、頭洗ってあげようかとか言ってるじゃない」

 

スバルもエリオを男として見ていないようだ。いや、スバルの場合、バリアジャケットの露出具合を考えると、男の目を気にしないようにも思えるが、龍也が居るようになってからはデザインが多少変更され、露出が少なくなっている

 

「う・・・」

 

エリオは段々逃げ場が無くなっていく焦りから、口数が少なくなってきた。

 

「私等もいいわよ。ね?」

 

「うん」

 

「いいんじゃない?仲良く入れば?」

 

エイミィ、美由紀、なのはと、次々とエリオ女湯入浴許可がおりてくる。そしてフェイトは、「男が言ってほしい言葉」を甘えた風な声を出し、とどめをさした。

 

「そうだよ。エリオと一緒にお風呂は久しぶりだし・・・入りたいなぁ・・・」

 

エリオは固まった。

 

「あ・・・あの・・・お気持ちは、非常に・・・なんですが、スミマセン!遠慮させていただきます!」

 

いままで面白いそうだからと黙っていた龍也だったが、流石にエリオがかわいそうになり、助け舟を出してやることにした。

 

「そう無理強いをするな、やはりエリオも男の子と言う訳だ、たまには男と入りたいこともあるだろう。それに偶には私も男同士の話をしたい時もある。例えば・・タイプの女性とかな」

 

「!?!?!?!?」

 

顔色が変わる女性陣いままでそういうことを話したことが無い龍也が、好みの女性のことを話す。これはチャンスだと

ニヤリと此処で笑う、龍也は自分を餌にエリオを解放した、龍也の助け舟にエリオはものすごく喜んだ。それはもう死地への援軍のように。

 

「え?・・本当ですか?」

 

ティアナが確認を取る

 

「何かね、偶にはそういう話をしたい時もあるさ。偶にな。それでは行くか?エリオ」

 

「はい!」

 

「先に上がったとしたら。ロビーで待っているからな」

 

龍也はそう言うとエリオを連れ男湯へ入っていった。

 

「これはチャンスや、兄ちゃんの好きなタイプを知るとても貴重なチャンスや」

 

はやて達が握り拳を作っていると

 

「人数分、ロッカー確保できたわよー。入りましょ」

 

シャマルが一同にそう言うと、

 

「ハーイ」

 

声を揃えて返事をし、ゾロゾロと女湯へと入っていった。

しかし、ただ一人、

 

「・・・えーっと・・・」

 

キャロとリィンは先程の注意書きを見ながら、何かを企んでいた。

 

龍也とエリオは脱衣所で並んで服を脱いでいる。エリオは龍也の細身ながらも鍛えられた。龍也の体を見て、ほーと驚きの声をあげる。

無駄な脂肪の無い龍也の筋肉を見て、自分の体と見比べてみる。

 

「スゴイですね、お父さん。やっぱり僕って貧弱かな?」

 

自分の腕で力こぶをつくって見せて、龍也の細いながらも鍛えられ無駄な脂肪の無いの腕と比べる。

そんなエリオを見て龍也は笑い、

 

「お前はまだ成長途中だ、無理せず焦らず地力を付ければ、これ位にはなるさ」

 

周りの視線が龍也に集まる。鍛え上げられた体や、顔に目がいく人もいたが、一番目を引いたのは胸部に有る何かに貫かれたような傷だ

エリオもそのあまりにも大きく深い傷に思わず目が行ってしまう。

龍也はエリオの視線に気が付き、傷を指差し

 

「ああコレは、エリオも知ってるだろ。私が二つのロストギア事件を解決したのは。でもな二つ目の事件でな胸を貫かれたんだ」

 

「そうなんですか?」

 

「でもこれは護った証みたいなものだからな。勲章とでも言っておこうか」

 

笑いながら一番近くの一番近い風呂を指差し浸かった。

 

しばらく湯舟に浸かったところで体を洗うことにした二人は、並んで洗い場へ座る。

 

「ああ、すまんが、背中を洗ってくれるかね?」

 

そう言って龍也はエリオに背中を向ける。エリオは嬉しそうな顔をして、

 

「は・・・う、うん、・・・お、お父さん」

 

エリオは恥ずかしそうに言いながらも、タオルにボディソープをのせて龍也の背中を洗いだす。エリオは初めて見る大人の男の人の広い背中を一生懸命洗う。

 

「すごく、背中が大きい・・・ホントにお父さんみたい・・・」

 

しばらく洗っていると、

 

「よし、では次はお前だな!」

 

そう言って龍也はエリオに振り向きつつ、エリオの体をグルンと回転させた。

 

「え!?あ、そ、そんな、悪いですよ!」

 

エリオは背中越しに恐縮するが、龍也はわざと気落ちした声で。

 

「なんだ?そんなことを言うなんて寂しいじゃないか。それと何かね?エリオはやはり私が父親代わりが嫌かね」

 

「いえ、そうじゃないんです・・「じゃあ、良いじゃないかお前が私の背を洗ってくれたんだ、お返しだよ。様は洗いっこだな」

 

そう言いうと龍也はエリオの小さい背中を洗いはじめる。少し力が強いのか、痛い痛いと言っていたが、男ならこれくらいの強さで洗うんだ、我慢しろ。などと言われてしまい、エリオは痛みに耐えながらも、どこか嬉しそうだった。そんなとき

 

「エリオくーん!」

 

男湯には似つかわしくない可愛らしい声が聞こえた。声のした方を向くと、そこにはバスタオルで体を隠したキャロが立っていた。

 

「キ、キャロ!?どうしてココに!?ココ男湯だよ!?」

 

「ふむ・・やはり来たな」

 

動揺するエリオと予想通りと言った龍也

 

「えへへ、11歳未満なら、「エリオ、此処は11歳以下なら女の子も入れるんだ。つまり」

 

「お兄様~」

 

「こういう訳だ」

 

龍也途中で割り込みキャロの説明をカットすると、キャロが来たほうから同じようにリィンが来た

 

「あれ?エリオ君、背中洗ってもらってたの?」

 

キャロは龍也がエリオの背中を洗っていたのを見て、いいなーと言い出した。

 

「リィンも洗いっこしたいですー」

 

リィンは指をくわえて龍也達を見る。龍也はそんなキャロとリィンを見てクスリと笑い、

 

「じゃあ、4人で洗いっことするかね?」

 

そう言うと、キャロ、龍也、リィン、エリオの順に並び、背中の流し合いをしたのだ

 

その後、エリオとキャロは子供風呂へ行き、二人で風呂に入っているところをフェイトとアルフが乱入、そのままエリオは女湯へと連行されたがリィンはそのまま残っている

 

「どうしたんだ?お前も女風呂に戻ったらどうだ?」

 

隣で笑いながら湯船に浸かっているリィンに言うと

 

「リィンは久しぶりにお兄様と一緒に入りたいですよ~本当ならはやてちゃんも居て欲しいですが」

 

そう笑うリィンに笑いかける

 

「そうかね。だが昔ならいいが今は駄目だな、はやても大きくなったからな」

 

暫く無言で湯船に浸かっていると

 

「お兄様、一つ聞いて良いですか?」

 

「うん?何かね」

 

突然真剣な顔をしたリィンに首を傾げると

 

「はいです。先程お兄様はエリオと好きな女性について話すと言ってたです。それはもう話したですか?」

 

「そういえば・・話してないな」

 

話そうと思ったところで女風呂に拉致されたから、話せずじまいだ

 

「まぁ・・次の機会にだな」

 

「お兄様、リィンに話してくれませんか?」

 

「うん?聞きたいのかね」

 

「はい!」

 

「それは・・・」

 

「それは・・」

 

リィンが続いて言うが

 

「それは・・秘密だ」

 

口に手を置き笑う

 

「ええ~教えて欲しいですよ~」

 

「リィンは女の子だからな、私は男同士の話と言ったろ、だから秘密だよ」

 

「でも~」

 

リィンが聞きたそうな顔をするが

 

「次の機会を楽しみにしているといい。私はもう出るがお前は?」

 

話を中断して風呂から上がるという龍也に

 

「そうですね~。リィンも出るです」

 

元気良く返事を返すリィンに

 

「そうか・・では合流したらフルーツ牛乳を買ってやろう。そうだエリオとキャロも誘っておくといい」

 

風呂から上がり、リィン達にフルーツ牛乳を買い、他の面々を待っていると

 

「皆も上がったか・・どうしたんだ?なにかとても不機嫌そうだが?」

 

龍也でも判るくらい、はやて達は不機嫌オーラを撒き散らしていた。エリオを女風呂に戻した時に龍也の好みを、もう聞いているだろうと思っていたのだがどうやら早すぎたようでエリオはその事を知らなかった。そのことで一気に不機嫌になったのだが

 

「いや、なんでもないで、気にしんといて・・」

 

はやてが俯きながら言うと

 

「そういうなら深くは聞かんが・・なんだその髪はぼさぼさじゃないか。ほらこっち来い、梳いてやるから」

 

その言葉を待ってましたという感じで龍也の元に行くはやて。はやては髪を梳かずに行けば龍也が髪を梳いてくれる事を計算に入れていたのだ。

 

「やれやれ、何度も言うが髪は女の命と言う、もう少し気を使ったらどうだ?」

 

髪を梳いてやりながら言うが目を細め笑ってるだけで、何の反応も無い、やれやれと肩を竦め髪を梳き続け終わった頃には不機嫌さは消え笑顔になっていた。

 

「ほな、帰ろうか」

 

龍也に髪を梳いてもらいご機嫌のはやての一声でコテージへ帰ろうとしたとき、

 

キィーン・・・

 

皆が持っているデバイスが反応した。ロストロギア反応である。

 

 

第20話に続く

 


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