夜天の守護者   作:混沌の魔法使い

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第21話

第21話

 

リィンと共にはやての部屋に向かっていると、頭の中に直接女性の声がする。

 

(何の様だ?セレス)

 

自身の相棒でもある、セレスだけだ

 

(いえ、唯一つお聞きしたいことが、何故あのスバルと言う少女にあのような事を?)

 

(判らん、だが何かいやな予感がする、最近動かないネクロ達が動くような気がする)

 

こういういやな予感はほぼ100%で当たる

 

(考えすぎでは?基地は確かに潰しました。そう簡単に立て直せるとは)

 

(判らんが警戒することに越したことは無いさ。唯の気の所為ですめば良い)

 

「お兄様如何したんです?怖い顔をしてますが」

 

「ん?すまない、少し考え事をな」

 

セレスとの会話に夢中になっていたようだ

 

「何か悩みが有るなら、リィンが聞きますよ?」

 

心配そうに此方を覗き込むリィンの頭を撫でながら

 

「大丈夫だそんなに深刻な問題ではないからな(セレス、すまないが念話を切るぞ)

 

(御気になさらず、それでは)

 

セレスの気配は消え、暫くするとはやての部屋が見えてきた

 

コンコン

 

「はやてちゃん、お兄様を連れて来たですよ~、お兄様悪いですがリィンは仕事が有るです。それでは失礼するです」

 

飛び去るリィンを見送ってから、部屋の中に入る。するとそこには机に座り何かの書類を見ているはやてが居た

 

「兄ちゃん、早速で悪いけどこれ見てくれる?」

 

ホテル・アグスタで行われるオークションの護衛について、書類に目を通す

 

「なるほど、貴重なロストギアを狙ってネクロが来る可能性を懸念しているのか」

 

「そうや。んで早速で悪いけど、皆準備しとるで兄ちゃんも準備してヘリポートに来てな」

 

書類を置き、部屋を後にするが、いやな予感は消えない

 

(唯の思い過ごしで有ればいいが・・)

 

龍也の願いは叶わず、大事件が起きる事となる

 

 

「最近現れてないけど、ネクロが出現する可能性を考えての任務になるで。」

 

はやてがネクロが現れる可能性について説明する。

 

「こっちの捜査は主に私が進めるんだけど、皆も一応、覚えておいてね?」

 

「「「はい!」」」」

 

話を引き継いだフェイトの問いかけに、フォワードメンバーが返事をする。すると、今度はリインが画面の前に飛び、画面が切り替わった。

 

「で、今日向かう先はここ!ホテル・アグスタ!」

 

「骨董美術品オークションの会場警備と人員警護。それが、今日のお仕事ね。」

 

「取引許可の出ているロストロギアがいくつも出品されるので、その反応をレリックと誤認したガシェットが出てきちゃう可能性が高い、とのことで、私たちが警備に呼ばれたです!」

 

「この手の大型オークションだと、密輸取引の隠れ蓑にもなったりするし、油断は禁物だよ。」

 

現場には昨日から、シグナム、ヴィータ他、数名の隊員が張ってくれてる、リインの後にフェイト、なのは、はやても補足を入れ説明が終わるとキャロが手を上げる

 

「あの、シャマル先生。さっきから気になってたんですけど後ろの4つの箱は一体?」

 

キャロが説明を聞いている時から気になっている事を質問する

 

「これ? 隊長達とお兄さんの仕事着よ♪」

 

シャマルはウインクする

 

「まてまて、何で私まで?」

 

「もちろん、兄ちゃんには私達をエスコートして貰うためや!」

 

「ちゃんと理由はあるから怒らないでね? 龍也」

 

フェイトがはやてに詰め寄る俺を宥め、なのはが説明する

 

「私達だけじゃ怪しまれる可能性があるから、龍也さんには私達が中に入るまでエスコートして欲しいんだ」

 

説明を受け、頷くがシャマルの足元箱の私の仕事着が気になる

 

「シャマルすまないが。その服とやらを見せてくれ」

 

「良いですよ、凄く似合うと思いますよ」

 

渡された箱の中身を見る、中には黒を貴重としたスーツが入っていた

 

「ふむ、悪くなさそうだが、サイズは大丈夫なのか?」

 

「勿論ですよ」

 

胸を張るシャマルを見てから、箱から服を取り出す、はやては私が何をやろうとしたか気付いたようだ

 

「兄ちゃん、まさか此処で着替える気?」

 

ヘリの中は急に静かになる、なのはとフェイトは目を見開いていた

 

「まぁそうだな、何直ぐ終わる」

 

コートを掴み体に巻きつける。そして次の瞬間には管理局の制服から用意されたスーツの姿になっていた

 

「悪くない」

 

手を握ったり閉じたりして感覚を確かめる、サイズはピッタリで何処にも違和感が無い

 

「どうかね?・・・如何したんだ目が点になっているが」

 

なのは達は目を擦ったり、何度か瞬きをしている

 

「龍也さん?今何をしたんです?」

 

フェイト達も頷いている、そんなに驚くことだろうか

 

「マジックの応用なんだが。見たことないか人に布を掛けて一瞬で着替えされるやつ、それを出来るようになっただけだ」

 

「何で使えるようになったんです?」

 

「なんとなく使えたら便利じゃないかなと思って練習した。割と直ぐに出来るようになった」

 

「・・・・・・」

 

なのは達は全員こう思った、何故使おうと思ったである、それから暫くしてヘリはオークション会場である、ホテルアグスタに着いた

 

 

その後しばらくして、ホテル・アグスタに到着した。ミッドチルダの有名な富豪達が揃う中、4人の人物が受付に姿を現した。そして、受付の男性はそれを見て、驚く。

 

「こんにちは、機動六課です。」

 

はやて、なのは、フェイトのドレス姿。そして後ろには私がスーツを着て立っている。少し離れた所から見るつもりで居る

 

「龍也さん、私のドレス、どうかな?」

 

「龍也、私もどう?」

 

「兄ちゃん、私は?」

 

3人が寄って来る。

 

「似合ってると思うが?むしろ似合わないという者が居るなら、その者は眼科に行くべきだ」

 

「えへへ♪」

 

「あはは♪」

 

「ふふふ♪」

 

嬉しそうに笑う三人を会場内までエスコートする

 

「はやて、私は会場の外を見て来る、中は頼むぞ」

 

「了解、なんかあったら連絡頂戴」

 

はやて達と別れ会場の外を見て回っていると

 

 

「龍也!!」

 

「ん?」

 

名を呼ばれ振り返ると、そこには眼鏡を掛けたユーノ・スクライアとそれに寄り添うように一人の女性がいた

 

「ユーノ、元気そうだな、所で隣の女性は?」

 

「ああ。龍也は知らないんだね、僕結婚したんだ」

 

「そうか、おめでとうと言っておこう」

 

「ユーノ、積もり話も有るだろうから。私は向こうに行ってるわ」

 

そういい残し、女性は会場に入っていった

 

「生きてたんだね、はやての言うとおりだ」

 

自販機の前の椅子に座り話す

 

「ああ、五体満足ではないが取りあえずな、所でこんな事を聞くのは気が引けるが、お前はなのはが好きじゃ無かったか?」

 

「うん、僕はなのはが好きだった、でもどんな時もなのはを救ったのは龍也で僕じゃない。それに僕は最低なことをしたしね」

 

自嘲気味に呟くユーノに

 

「最低なこと?」

 

「うん、僕は君が行方不明になったって、聞いたとき喜んでしまった、これでなのはが僕を見てくれるって、でもねそれは違ったなのはも君のことを生きてるって信じて居たんだ、その時思ったよ勝てないて。それから無限書庫で働いてた時に彼女に会って去年結婚したんだ。なのは達も祝福してくれたよ、出来れば君にも居て欲しかったかな」

 

「すまんな、あの時の私ははやて達に会うのが怖くて逃げてたからな・・・」

 

「うん、そう聞いてるよクロノから、僕がこんなこと言えた義理じゃないよ、でも聞いて欲しい、なのはは君のことが好きだと思う、だから出来れば受け入れてあげて欲しいな。さてと僕はもう行くよ、オークションの司会だから」

 

「おい・・「じゃあね。なのはを幸せにしてね」

 

言うだけ言って去っていったユーノに溜め息を吐きながら

 

「私に如何しろと?」

 

その呟きに答えるものは居なかった、

 

「何事も無いか?」

 

ユーノと話し暫くしてから会場に戻る

 

「うん、今の・・・ズガーン!!訂正する何かあったみたい」

 

なのはが何も無いと言おうとした途端、外から爆発音がした

 

「その様だ、はやて、私はスバル達の所に行く。何かいやな予感がする、はやて達は中を頼む」

 

「了解や、兄ちゃん怪我だけしんでね」

 

「私を誰だと思っている?夜天の守護者、八神龍也だぞ。そう簡単に遅れは取らん」

 

そう言ってから外に向かって走っていく龍也を見送り

 

「なのはちゃん、フェイトちゃん、私達も行くで!!」

 

「「了解!!」」

 

三人も警護対象ロストギアの保管所に向かった

 

 

「何で、こんなに沢山ネクロが出てくるの~」

 

悲鳴に似た声を挙げながら、スバルがネクロを殴り倒す

 

「知らないわよ、こっちが聞きたいわよ」

 

スバルとエリオを援護するように後方から、ショットを放ちながらネクロの動きを牽制する

 

「あの・・本当に私とフリードは何もしなくて良いんですか?」

 

待機と指示を出し私の後ろに居るキャロが呟く

 

「何もしてないわけじゃないわ。私達にブースト掛けてくれてるでしょ、3人にブースト掛けてるからね、これで攻撃までしたら魔力が底を付くわ、そうなったらこっちの勝ち目なし、だからキャロは後方で待機いいわね」

 

アクセルを連続で放ちながら。作戦を話す、敵の数が多いのでスバルとエリオが前衛私が二人の援護をして、キャロが私達にブーストを

掛ける。これならば数が多い相手にも有る程度対応できるが、

 

「早く、応援が来ないかしら」

 

バーストでネクロを吹っ飛ばす。この作戦の欠点はブーストを掛ける者だ、此処でキャロの魔力が尽きれば此方の負けは決定している

 

「こんのぉ~吹っ飛べ~」

 

気合の入った声でネクロを蹴り飛ばすスバル。その動きは見ている此方が安心できるほど切れが良い。

 

(これも龍也さんとの訓練のおかげね)

 

今までの無鉄砲さが消えているのは龍也の訓練の結果だ。その動きに安心するが

 

「・・っ!スバル危ない」

 

木の陰からネクロが飛び出しスバルを切り裂こうとする、私のミスだ動きに目を取られて辺りを見てなかった、即座にアクセルを放とうとするが

 

「烈火刃!!」

 

上空から燃えるクナイが飛びネクロを貫く、それと同時に

 

「皆、無事か!!」

 

蒼い騎士甲冑の龍也が現れた。それと同時に安心感が広がる、龍也の存在はそれほどまでに大きいのだ

 

「スバル、エリオ下がれ!!」

 

「「はい!!」」

 

二人に指示を出し下がらせる、それと同時に

 

「奥義、光刃閃!!」

 

龍也さんの姿が消え、次々とネクロに蒼い剣の後が見えそして、一瞬だけ見える凄まじい速さで動く蒼い影が。縦横無尽に駆け回る

 

「消えろ、光の斬撃の前に」

 

キン!!

 

グラムを鞘に戻すと同時にネクロが全て消える、

 

「大丈夫か?すまないな。遅くなった」

 

「大丈夫でしたよ」

 

全員で龍也の元に行こうとした時、微笑んでいた龍也の顔が驚愕染まり

 

「・・・退け!!」

 

龍也に突き飛ばされる

 

「えっ!!」

 

突き飛ばされ、一瞬視界から龍也の姿消える、

 

「痛たた、龍也さん何する・・・龍也さん!!」

 

「お父さん!!」

 

スバルとエリオの悲鳴に似た声が聞こえる、スバルとエリオの視線の先を見ると

 

「嘘・・」

 

龍也さんの腹から黒い剣が飛び出ていた

 

「貴様!!」

 

「クク、相変わらず馬鹿なやつだ、私は其処の餓鬼どもを狙ったのに」

 

龍也の後ろに、LV2より人型に近いネクロの姿がある

 

「楽に貴様が始末できるよ、八神龍也」

 

勢い良く龍也を貫いていた剣が引き抜かれる

 

「グッ・・」

 

その場に膝を着く龍也を

 

「貴様は此処で死ぬ、クク」

 

パチン!!

 

指を鳴らすと同時に大量のネクロが姿を現す

 

「貴様にはそれがお似合いだ」

 

笑うネクロに

 

「お前ー!!」

 

「よくもお父さんを!!」

 

スバルとエリオが攻撃を仕掛けるが

 

「失せろ、塵が!!」

 

「うわぁ!!」

 

「グっ!!」

 

攻撃を簡単に交わされ逆に反撃を喰らい私の足元まで転がって来る、二人に回復魔法を掛けようとするが消える

 

「何で・・魔法が」

 

驚いている私にネクロが笑い声を上げる

 

「ククク。ハハハ、愚かだな。私達と違いお前たちはこうも簡単に魔法が使えなくなる」

 

キラ!!

 

私達の周りを紫色の結界が覆っている、まさか!!

 

「其処の餓鬼は頭が切れるな、そうだよ、私が魔法封じの結界をはった、つまり今のお前たちは唯の子供さ」

 

馬鹿にするように笑うネクロ。

 

「クク、さあ死ねよ「貴様がな!!」馬鹿・・なその怪・・・我で何故・・・動ける?」

 

ネクロを貫く蒼い剣、傷口を押さえながら龍也が立ち上がった

 

「忘れたか・・私は守護者、守るもの・・が有れば、何度でも立ち上がる!!」

 

ザシュ!!

 

ネクロを真一文字に切り裂き消滅させるが、あいつが呼び出したネクロはまだいる、その黒い目は徐々に光りを帯びてきている、動き出す直前だ、その前に龍也の怪我の治療を行おうとするが又魔法が消える

 

「そんな!あいつは倒したのに」

 

結界を張っているネクロは倒したのに魔法が消える

 

「あいつの・・結界は・・暫く消えない・・だから無駄だ」

 

苦しそうに声を出す、額からは凄まじい汗を流している

 

「龍也さん、ここは私が」

 

殆ど機能の停止したリボルバーナックルを構え駆けていこうとするスバルだが

 

「大いな・・る結界よ、この者を・・護りたまえ・・ガーディアンズ・フォース!!」

 

目の前に現れた蒼い結界に邪魔される、龍也は結界の外にいる。

 

「お前・・達は其処に・・居ろ・後は私が・・やる!!」

 

剣を構える龍也だがその姿は今にも倒れそうだ

 

「龍也さん!!なんで」

 

結界の中でスバルがリボルバーナックルを叩き付けるが、ビクともしない

 

「そんな・・物だが・・私・・の魔力で出来てる。・・簡単に・・は砕けんぞ」

 

「お父さん!!どうしてこんな事を」

 

結界を殴りながらエリオが言うと

 

「魔法が使えない・・今のお前たちは・・無力だ・・だから此処は・・私に任せろ・・良いな」

 

剣を構えると頭の中に

 

(王よ!無茶です、その怪我では)

 

(セレスか・・大丈夫だ。これくらいでは私は死なん)

 

龍也とセレスは直接リンクを繋いでいる為、妨害結界の中でも念話が出来る

 

(私が出ます。王も結界の中へ!!)

 

(駄目だ。お前はまだ出るべきじゃない)

 

セレスの存在を知られるわけには行かない。セレスは切り札なのだ

 

(しかし、その出血では)

 

(セレス、お前の力で痛覚を切ってくれ、さっきから目が霞む)

 

霞む目を擦りながら頼む

 

(・・判りました、王は私の話など聞いてくれませんからね)

 

その呟きと共に痛みが消え、剣に濃紺の光が灯る、これはセレスの魔力光だ

 

(私ではこれが限界です、どうか死なないでください)

 

気遣うセレスの声がする

 

(当然だ!!こんな所で私は死なん!)

 

「行くぞ、夜天の守護者、八神龍也!!圧して参る!!!」

 

そう叫ぶと龍也は血を流しながら駆け出した

 

 

第22話に続く

 

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