今回は第30話までの投稿です!もしかするとまた誤字脱字があるかもしれませんが・・よろしくお願いします
第25話
「ほなら、フェイトちゃん、ヴィータ頼むで。本当ならなのはちゃんにも頼みたいやけど・・まだ寝とるでな」
「おう、任せとけ」
「大丈夫だよ、なのはの分まで頑張るから」
ヘリに乗り込もうとすると
「待って!!私も行く」
肩で息を整えながらなのはが居た
「なのはさん!?もう大丈夫なんですか」
スバルが此処に居るはずのない、なのはの登場に驚きながら尋ねると
「スバル、ティアナ、御免、操られたとは言え二人に酷いことしちゃった。本当に御免ね」
何度も頭を下げ謝るなのはに
「気にしないでください、あれはネクロの所為なんですから」
「ティアナ・・御免ね、怪我してない?」
「大丈夫です・これが護ってくれましたから」
ポケットから鍵のアクセサリーを取り出す、これはゲートを開くだけでなく、簡単な結界を張る能力を持っていたようで。ダメージは其処まで大きくは無い。スバルも同様だ
「そう。でも本当に御免ね」
最後にもう一度二人に謝ってからはやての元に行く
「なのはちゃん・・もう大丈夫なんか?」
心配そうな声に
「うん、もう大丈夫、それより私も現場に行く、はやてちゃんお願い私にも許可を頂戴」
「・・失態は行動で取り返すって事?」
「うん、お願い私の失態は自分で取り返す。だから・・「ええよ、でも無茶はいかんで?」・・はやてちゃん。うん判ってる」
はやての許可を貰いヘリに乗り込もうとすると
「待て。何処へ行くつもりだ?」
銀髪と赤い瞳になった、龍也によって止められた
「兄ちゃん。どうしたんや?そんな慌てて?」
ついさっきまでヘリの横に居たはやてだが、今は私の目の前に居る
「如何したも何も無い、レイジングハート。お前自分の状態が判ってるのか?」
『判ってますよ。ですが私はマスターの願いを叶えるだけです』
「ふう、お前も馬鹿だ、下手に魔法を使えばお前壊れるぞ」
何を言っているのか判らず首をかしげるはやてに
「今のレイジングハートはそこいらのデバイスより脆い。下手をすればコアが砕けて二度と直せない」
息を呑むなのは、其処まで損傷が酷いとは思っていなかったからだ
「本当なの?レイジングハート」
『はい、今の私ではマスターの魔力を耐えることは出来ないでしょう。ですがマスターの為に耐えて見せます』
力強く返事を返すレイジングハートに
「馬鹿を言うな、お前が壊れればなのはが悲しむだろう」
龍也が諭すように言うが
『龍也様、私はマスターの役に・・』
「お前も頑固だな、だが話しは最後まで聞け、私は止めんよだがこのままだと確実に壊れる。お前は使わせるわけにいかん。だから」
ポケットから黒いカードを投げる
「これは・・ベレン?」
渡されたカードは間違いなく待機状態のベレンだ
「持って行け。なのはなら問題なく使えるだろ」
「有難うございます」
ベレンをしまいながら礼を言っていると、
「そろそろ、敵の進行状態が危ないんで行きますよ?」
ヴァイスがそう声を掛けると徐々にヘリが浮かび、直ぐに見えなくなる
「やれやれ、あいつは相変わらず頑固だよ」
飛んでいったヘリを見ながら呟くと
「兄ちゃん、まだ休まんと」
はやてが心配そうに寄ってくる
「ああ、もう少し眠らせてもらうさ・・」
バランスを崩す、血が足りなくて少々貧血気味だ、ふらついた私をはやてが慌てて支える
「兄ちゃん、やっぱ調子悪いんやな?シグナム悪いけど兄ちゃんを部屋まで連れてって」
「判りました、兄上失礼しますよ」
断りを入れてからシグナムが私の体を支え部屋に戻っていくが
(セレス、頼みが有る)
念話でセレスに話しかける
(判ってます、あの者たちに協力しろですね)
何を頼むのか判っていたのか直ぐに返答を返すセレスに
(頼むぞ、セレスお前なら、直ぐに殲滅できるだろ?なのは達も休ませないといけないからな)
(判りました、では直ぐにあの者達の所へ向かいます)
(ああ頼む)
体の中から何が抜けていく感じがする、どうやらセレスはなのは達の元に向かったらしい
「兄上、部屋に着きましたよ」
気が付けばもう部屋の前に居た
「手間を掛けさした。少し部屋で休ませてもらうよ。シグナムは待機だろう。何かあったら私の代わりに頼むぞ」
「お任せください」
力強く返事を返し来た道を引き返していくシグナムを見送ってから、部屋に入り再び眠りに落ちた
「ちょっと数が多いかな?」
ドンッ!!ドンッ!!!
両手に持ったショットガンでガジェットを打ち抜きながらそう呟いた、3人で破壊して回っているが中々数が減らないので、そう呟くと
「確かにな、数が多いが・・どうって事は無いぜッ!!オラァッ!!」
アイゼンを振り回し纏めて5体のガジェットを破壊しながらヴィータちゃんが私の隣に移動しながら言う、するとフェイトちゃんバルディッシュをサイスモードに切り替えながら
「だね・・ネクロと比べれば・・こんなのどうって事ないね」
バルディッシュでガジェットで両断しながら、フェイトちゃんも私の隣で言う・・大分破壊したから今私達の周りにガジェットの姿がないのでこうやって話が出来ているが・・もう少しでその余裕も無くなるだろう
「本当だよね・・でも一気に行こうかな・・ちょっと・・むしゃくしゃしてるし・・ベレン・・カートリッジロードお願いできる?」
体を乗っ取られたとは言え、教え子に殺傷設定で魔法を使わせたネクロに対する怒りは全く消えておらず、八つ当たりに近いがガジェットでそのむしゃくしゃを晴らそうと思い、両手に持ったベレンに話しかけると
『ああ?カートリッジ?出来るけどよ・・あんた体大丈夫か?俺のカートリッジは旦那用の強力な奴だから負担大きいぜ?』
龍也さん専用・・なんだろう?凄く嬉しいような・・
「大丈夫!だからロードお願い」
『オーライ・・カートリッジロード!!』
ズガン!!
音を立てて二発の薬莢が飛び出し、私を濃厚な魔力が包み込む、その中で私は普段と違う感覚を感じていた
(なんだろう?くすっぐたい感じだ・・抱きしめられてる様な・・言いにくいけど・・暖かい?)
まるで抱きしめられてる様な感覚に妙な違和感を感じていると、
『ほら・・行くぜ?狙い定めろよ・・行くぜ・・俺の最大魔法!!』
その言葉と共に私の前に巨大な魔法陣が展開された・・それには見覚えがあった・・
「これ・・もしかしてワームスマッシャーですか?」
思わず敬語で尋ねると
『違うぜ・・俺の最大最強魔法!!全力でガラクタどもを消し飛ばそうぜ!!』
ベレンって・・かなり好戦的なんだなと思いながら
「うん!ベレン行くよ?」
笑いながら言うとベレンは詠唱に入った・・
『おうよ!!全ての者に暗黒の断罪を!!大いなる悪意の炎で燃え尽きろ!!』
とんでもない詠唱な気がする・・これを龍也さんが言ったら怖いなと私は思った
『おらぁッ!!!行くぜ!!カオス・・・フレアッ!!』
ショットガンから砲撃が放たれた
ゴウッ!!!
とんでもない轟音と共に赤黒い砲撃が100近いガジェットを全て消し飛ばした
「・・これとんでもない魔法なんですけど・・」
そう言うとヴィータちゃんとフェイトちゃんもそう言いたそうに頷いていた
『そうか?旦那のお気に入り何だけどな・・あっ・・黒騎士の時な?』
・・黒騎士の時か・・私達その時の龍也さん知らないもんな・・と思っていると
「なのはさん!聞こえますか!!そこから少し離れた所にネクロの反応があるんですが・・いえ!!待ってください!!数がどんどん減ってる!?どういう事?」
困惑するアルトに
「とりあえず見に行ってみるから、ポイントを教えて!!」
フェイトちゃんが言うと
「はっ・・はい!■■■■です!!」
私達はアルトの報告のあったポイントに移動を始めた
なのはがカオスフレアを放つ少し前
「キキ・・見つけタ・・天雷の騎士・・守護者は居ないのカ・・キキ一人で我ら全てを倒すつもりカ?」
嘲笑うネクロ達、私の前には50近いネクロの姿がある、その内LV2は10体前後という所だ・・流石に私一人では少々つらいかもしれんな・・そう思っていると
(セレス!!私を・・私を戦わせてくれ!!頼む!!)
頭の中で女の声が響く、直ぐに誰か気付き
(馬鹿を言うな!!今お前は戦える状況じゃ無いだろう!)
と怒鳴ると
(判っている!だが・・お前一人では無理だろう!だから戦わせてくれ!!王の為に!!)
王の為・・それを言われれば・・仕方ない・・
(判った・・だが強制アクセスで苦しいぞ?)
強制アクセスは負担が大きいと言うと
(判っている!だがその程度同という事は無い!!)
その言葉に頷き、私は魔力を集中させ・・
「アクセス・・天雷の炎・・今ここにその姿を現せ・・」
私の前に炎で出来た魔法陣が展開され、徐々に人の姿を形作り・・やがてそれは一人の女の姿になる
「我が名はアイギナ・・天雷の王に集いし騎士が一人・・炎のアイギナ・・我が剣の前に消え失せるが良い・・」
腰の鞘から剣を抜き放ちながら、鋭い眼光でネクロを睨む
「馬鹿ナ!天雷の騎士はお前一人のハズ!どうしテ」
困惑するネクロ達に
「何処の世界に敵に教える馬鹿が居る、さぁ・・あるべき世界に帰るが良い・・」
フォン!音を立てて私の手に杖が具現化し、魔法の詠唱に入ろうとした瞬間
「セレス・・私がやる・・お前は下がっていろ・・」
全身から凄まじい闘気を放ちながらアイギナが前に踏み込む・・私は理解したアイギナの気持ちを
「判った・・だが・・私にも王の命がある・・だから少しはやらせてもらうぞ・・」
スフィアを幾つか展開しながら言うと
「ああ・・好きにすれば良い」
「感謝する・・」
ドンッ!!
空気が爆発する音と共にアイギナはネクロに向かって行った
ザンッ!ザンッ!!
次々と両断しネクロを消滅させるアイギナの後姿を見ながら
(不甲斐ない自分に対する怒りか・・判らなくは無い・・)
回りのLV1にスフィアを打ち込みながら私はそう感じていた・・私以外の天雷の騎士はかつての戦いの傷の所為か、今は具現化も出来ず・・書の中で眠りについている・・それが悔しいのだろう・・私達は王に仕え・・王の為に闘うそれが私達の存在意義・・だが戦う事が出来ないという事はよほど腹ただしいのだろう・・
「どうした!!掛かってこないのか!!ならば早々に消えろ!!目障りだ!!」
両手を上げるアイギナ、それと同時に大量の剣が浮かび上がる
「消え失せろ!!!」
指を鳴らすと同時に剣がネクロ達に降り注ぎ、爆発していく・・これがアイギナの固有スキル・・炎の断罪(フレイムエクスキューソナー)これを使った以上・・あいつらはもう存在していないな・・煙が消えるそこにはネクロの姿は無かった
「はぁ・・はぁ・・くそっ!この程度で息切れとは情けない!!」
肩で大きく息を整えるアイギナに近寄ると
「セレス・・礼を言う・・少なからず王の為に戦えた・・」
今ここに居るアイギナは簡単に言えば亡霊・・私の魔力で一時的に具現化してるに過ぎないもう直ぐ消えてしまうのだ
「気にするな・・むっ・・この気配は・・」
近付いてくる魔力反応・・これはヴィータ様達の・・思ったより時間を掛けてしまったようだ・・ガラクタを破壊し終る前に戻るつもりだったのだが・・そんな事を考えているとヴィータ様達が私とアイギナの前に現れる・・3人とも私を見て信じられないと言う顔をしている
「なっ!どうしてお前がここに居る!!リインフォース!!」
リインフォース・・王にも昔同じ事を言われたな・・
「残念だが・・私はリインフォースではない」
肩で息をするアイギナの肩に手を置きながら返事を返す
「じゃあ貴方は何者ですか!!」
デバイスを向けながら言うフェイトに
「私は・・いや・・止めて置こう・・今は名乗るべきではない・・ではなまた会おう王に近い者よ」
「待て!」
ヴィータ様が私達を止め様とするが、私はそれより早く転移魔法を発動させ王の元へ戻った・・二人の姿の消えた空域でなのは達は
「リインフォースじゃない・・じゃああの人たちは一体何者なの?」
驚きという感じで呟くなのは
「・・ちっ!・・考えても判らねぇ・・とりあえず六課に帰ろうぜ」
イライラとした声で言うヴィータに先導され、なのは達は六課へ戻って行った・・この日の出来事ははやてに報告されずに終り・・
この出会いから数日後・・再びセレスになのは達は出合う事になる
自室で本を読んでいると目の前に魔方陣が展開される
「セレスか・・流石仕事が早い・・」
と思い本を閉じると同時に、魔方陣が消え二人の女性が姿を見せる、一人はセレスだ・・ではもう一人は・・
「アイギナ!?どうして具現化してるんだ?」
今は具現化出来ない筈の騎士である、アイギナが居る事に驚きながら尋ねると
「数が多く・・私一人では対処出来ず・・強制アクセスで召還しました・・」
強制アクセス!?そんな事をすればアイギナに負担が・・
「王よ・お久しぶりです・・この様な情けない姿を見せる事をお許しください・・」
心配しアイギナに近寄ると、私に気付いたのか頭を下げるアイギナに
「そんな事は同でも良い!!大丈夫なのか?」
肩で息をするアイギナは、苦しいはずなのに笑みを浮かべ
「大丈夫です、王よ・・御気になさらず・・もう戻りますので、私なんかの為にその様な顔をしないで下さい」
私なんかというアイギナに
「馬鹿を言うな!!お前だって私の大切な仲間で家族だ、だからそんな事を言わないでくれ・・頼む」
苦しそうなアイギナの両手を握りながら言うと
「もったいないお言葉・・次に会えるときは・・もう少し共に居させてください・・」
もう一度微笑みアイギナの姿は消えた
「・・セレス・・どうしてこんな事を?」
セレスを見ながら尋ねると
「アイギナが望んだのです・・王の貴方の為に戦いたいと・・」
アイギナ・・苦しい筈なのに・・なんという無茶を・・
「セレス・・次はそんな事をしないでくれ・・私の為なんかに苦しむアイギナ達は・・見たくない・・」
アイギナもシグナム達同様私の家族だ・・だから苦しむ姿は見たくないと言うと
「判っております・・この様な事は二度としません・・」
セレスは神妙な顔で頷き
「王よ・・申し訳ありませんが・・騎士プログラムに悪影響があるかもしれないので・・確認をしたいので失礼致します・・」
深々と頭を下げ、セレスの姿は消えた
「アイギナにセレス・・もう少し自分の事を考えてくれても良いだろうに・・」
私の為に無茶をする、セレス達の事を考えながらもう一度本を開いたが・・
「駄目だ・・集中できない・・もう寝よう・・」
アイギナの事が心配で本の内容に集中できないので、本を閉じアイギナの事を心配しながら今日4回目の眠りに落ちた・・
デバイス設定
ベレン
二丁拳銃型のデバイス。ミッド式の魔導師なら使用が可能だが魔力がS以上ないと起動出来ない。龍也が使用する際はストライクバレットを用いる特殊的なスタイルが特徴である。三つのスタイルを保持しそれぞれが特別な性能を有している
通常フォーム
ライダースーツに両手に銃を装備した基本形態、射撃が中心になると思いがちだが近接にも高い力を持つ、ストライクバレットにより射撃と主に足を使った接近戦が得意
インファイトモード
両手に鉤爪を装備している形態、高い近接能力と瞬間的な魔力の増幅が武器、爪や足から収束した魔力を放つ、この形態でも銃を使用することは可能だが通常フォームと比べれば威力の低下が見られる
フォールダウンモード
堕天を意味する最終形態で背中に生えた一対の翼と背中に背負ったカオスブラスターが武器、凄まじいまでの対魔力を所持しSランク以下の魔法は完全無効であるが、その能力上に5分以上の形態維持は不可能であるが、この形態ならば5分あれば殲滅できない物はない空間支配と重力制御をサポートし、ワームスマッシャーの始まり広域殲滅が得意。背中のカオスブラスターから一発一発がなのはディバインバスターと同威力の弾丸を乱射する、ラストジャッジメントと全てを飲み込み消滅させるブラックホールクラスターが切り札である
なのは使用時
フォールダウンモードの翼を標準装備しているが、対魔力はなくただの飾りの様に見えるが飾りではなく飛行魔法の構築のサポート及び砲撃時の体制維持などが翼の意味である
第26話に続く