夜天の守護者   作:混沌の魔法使い

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第52話

第52話

 

賑やかなムードでパーティーは始まった

 

「話しは聞いたぜ、ウーノさん、俺らはそんなんであんたと妹さん達を拒絶しないぜ!」

 

ウーノさんの周りにはなのはちゃん達と未婚の男性局員がいる

 

「ふふ、やっぱり信じてよかったですね」

 

ウーノさんも軽くお酒を飲みながら受け答えをしてると

 

「ウーノさん、俺と結婚してくれ~!!」

 

酔った男性局員がそう叫ぶと

 

「残念ですが、お断りします。私は好きな人が居るので」

 

「龍也じゃないよね?」

 

ウーノさんの隣のフェイトちゃんが言うと

 

「違いますよ。私が好きなのは・・」

 

ウーノさんの視線の先には

 

「龍也、ゲンヤさんもっと飲め!」

 

赤ワインのボトルを兄ちゃんとゲンヤさんに向ける。スカリエッティさんの姿がある

 

「・・・もしかしてお父さんが好きとか?」

 

なのはちゃんが若干引きながら言うと

 

「私達はドクターの養女ですからね、別に好きになっても問題ないですよ」

 

・・・・ウーノさんの周りの時が止まり

 

「ちくしょー!!!なんでこんな良い人がファザコンなんだー!!!」

 

ウーノさんに求婚した男性局員が絶叫する

 

「すいませんね、一度死んでください」

 

ウーノさんの拳がその局員を捉え殴り飛ばす

 

「げふっ・・」

 

その局員は泡を吹いて気絶した

 

「貴方達も死にますか?」

 

ウーノさんの周りに居た局員達は大きく首を振る

 

(なんや。私と似てるな)

 

自分もブラコンと言われるのは嫌なので、似てるとと思い、自分も並べられた料理を口に運ぶ

 

(少し位お酒飲んでも良いと思うけどな~)

 

ミッドチルダでは酒は18から飲む事が出来る、だから飲酒しても問題ないが

 

(兄ちゃんに止められてるでな~我慢しよか)

 

兄ちゃんに酒は二十歳からだ、と言われたので大人しくジュースを飲んだ

 

 

 

「龍也!もっと飲まないか!!」

 

ゲンヤさんに強制的にグラスに酒を注がれる

 

「私は・・そんなに飲めないのですが・・」

 

私は酒は嗜む程度で二人みたいに酒豪では無い

 

「何を言っている、私達の酒が飲めないのか!」

 

ジェイルも良い具合に出来上がってるのか、飲めと言う

 

「ぐう・・お前は知ってるだろう。私はそんなに酒には強くないだぞ?」

 

「知らんなぁ、良いからさっさと飲みたまえ」

 

飲むしかないのか・・入れられた酒を飲み干すと

 

「おっし、次はこれだ!!」

 

ゲンヤさんが杯を取り出すが

 

「・・何処から持って来たんですそれ・・」

 

でかい。とんでもない大きさの杯に酒を淹れ

 

「おっしゃあ、一番ゲンヤ飲むぜ!!!」

 

ゴッゴッゴと音を立てて一気飲みし

 

「ほれ、次はお前だ。スカリエッティ」

 

その杯を渡すと

 

「ははははははははっ!!!私はワインだ!!!もうガンガン行くぞ!!!」

 

ワインのボトルを纏めて5本逆さにし、杯に注ぎ

 

「ふっはっはっは!!チンクもトーレも居ない。今日は倒れるまで飲むぞ!!」

 

杯のワインを一気に飲み干す。そうか・・チンクとトーレが居ないからストッパーが居ないのか。そんな事を思っていると

 

「「さて・・次は龍也だ、飲めぇ」」

 

杯に酒を淹れる酔っ払いコンビ。断ることは出来ない。私は覚悟を決め

 

「くっ・・判りました飲みますよ」

 

杯の酒を飲み干すが、クラクラと目が回る

 

「ひっく・・ゲンヤさん・・ひっく・・ジェイル・・もう飲めん・・ひっく・・私は・・ひっく・・寝る」

 

もう無理だ。これ以上は飲めないと思い。立ちあがろうとすると

 

「誰が寝て良いって言ったよ。まだ飲むぜ!!」

 

ゲンヤさんに肩を掴まれ強制的に座らせられる

 

「ひっく・・勘弁してください・・もう・・「ははは、飲みたまえっ!!」がもっ!!」

 

口に無理やり酒瓶を突っ込まれる、その中身を全て飲むと同時に私は意識を失った

 

 

 

「あ~、お兄様が!」

 

お兄様の口に無理やり酒瓶を入れ、飲ませているスカリエッティさんの姿が見えたです

 

「お父さん、大丈夫かな?」

 

キャロちゃんも心配そうに言うので、二人でゲンヤさんの席に行ったです

 

「お兄様、大丈夫ですか?」

 

「お父さん?寝るなら部屋に戻ったほうが良いですよ?」

 

二人で揺すると

 

「ん~?リィンとキャロか~?お兄ちゃんはとても楽しい気分です」

 

上機嫌に笑う、お兄様は何時もと違い子供みたいでした

 

「ほら。お水ですよ」

 

コップに水を入れて渡すとそれを一息で飲み

 

「んふふ~ありがとう~お兄ちゃんはとても嬉しいです~だから~」

 

完全に酔ってるお兄様が下を向きました。大丈夫かな?と思って覗き込んだです。

 

「お。お兄様!?」

 

「お、お父さん!?」

 

「んっふっふ~捕まえた~」

 

突然立ち上がったお兄様に抱きしめられたです

 

「んふふふ~お兄ちゃんは二人が大好きですよ~」

 

「止めてください~目が回ります~」

 

「エリオ君~助けて~」

 

クルクルとリィンとキャロちゃんを抱えたまま、お兄様が回り始めました

 

「兄貴っ!?」

 

「龍也!?」

 

「兄ちゃん!?」

 

「「「龍也さん!?」」」

 

はやてちゃん達の驚きの声が聞こえる中

 

「ははははははは、作戦成功だっ!!龍也は酔うと抱きつき癖が出るんだっ!!!」

 

スカリエッティさんが楽しそうに言うですが、リィン達には冗談じゃないです。お酒臭い上に力が強いです

 

「お兄ちゃんは・・二人が大好きですよ~だから~」

 

チュッ!

 

「へっ?」

 

「かぁぁぁ・・・」

 

お兄様にほっぺにキスされたです。恥ずかしくて顔から火が出そうでした・・

 

「んふふ~二人とも可愛い可愛い」

 

更に力を込めて。リィン達を抱き抱えクルクル回り始めた。お兄様は突然止まり

 

「あっはははは、高速回転スタンバイ~」

 

「えっ?」

 

「嘘・・魔力・・?」

 

お兄様が魔力を纏いました・・ああ・・リィン達は此処でリタイヤ見たいです

 

「ご~」

 

ギュルルルルルルと凄まじい音を立ててお兄様が回転し始めました。リィンの記憶は此処で途切れたです

 

 

「兄ちゃんは酒乱なんか?」

 

目の前でぐったりとした、リィンとキャロを降ろし

 

「あっはははっ」

 

と笑う兄ちゃんは正直危険な匂いがする。そんな事を思ってると私の前に影が落ちる。恐る恐る顔を上げると

 

「はやて~見つけた~」

 

「きゃあっ!!」

 

逃げるとか止める様に言う間もなく、私も兄ちゃんに抱き抱えられた

 

「ちょっ・・兄ちゃん恥ずかしいから降ろして」

 

周りの隊員の目が気になって言うと

 

「うう・・はやては私が嫌いなのか・・」

 

ピシッ・・空気が凍る。普段なら決して聞くことの無い泣きそうな声だ

 

「いや・・私は兄ちゃんが好き・・ちょっ頬擦り止めて~」

 

好きと言った瞬間兄ちゃんに頬擦りされる。嬉しいけど止めて恥ずかしい

 

「んふふ~私ははやてが大好きですよ~」

 

そう笑うと兄ちゃんの唇が私の頬に押し当てられる。

 

「!?!?!?」

 

兄ちゃんにキスされた瞬間、なのはちゃん達の顔が驚愕に染まる

 

「ちょ・・止めて~頬にキスしないで~」

 

放す気ゼロ+頬にキス。もう恥ずかし過ぎる

 

「んふふ~はやては可愛いな~」

 

もうどうでも良うなってきたわ・・

 

「んふふ~ヴィータ見つけた~」

 

「うおっ!兄貴!?」

 

呆然としていたヴィータを捕まえ

 

「んふふ~ヴィータも可愛い可愛い」

 

笑いながらヴィータに頬擦りする・・酒乱とかのレベルじゃないでこれ

 

「頬擦り・・・って首にキスするなぁぁぁ!!」

 

ヴィータが羞恥心で真っ赤に成りながら絶叫する

 

「んふふふ~お兄ちゃんは可愛い妹が居て幸せです~」

 

と笑い更に力を込めて私とヴィータを抱きしめる。

 

「お兄ちゃんは~はやてやヴィータが傍に居てくれるだけで幸せなんです~」

 

兄ちゃんの腕の力は更に強まり、まるで手に入れた温もりを放したくないと言ってる気がした

 

「お兄ちゃんは~はやて達が大好きですよ~」

 

ふふふと笑いながらまたクルクルと上機嫌で回り始め

 

「ん~シグナム~捕まえた~」

 

「兄上っ!?」

 

兄ちゃんの話に沈黙していた、シグナムを捕まえ。私達同様抱き抱える

 

「お兄ちゃんはシグナムも大好きですよ~」

 

「あああああ、兄上!?止めて、止めて下さい!キスしないで~」

 

シグナムも真っ赤で絶叫する。周りの局員は目を点にしている。

 

「んふふ~お兄ちゃんはとても楽しいです~」

 

と笑いクルクル回り、視界の隅にシャマルを見つけ

 

「シャマル~見つけた~」

 

「お、お兄さん!?放して下さいぃぃ~。頬擦りやめてください~」

 

私達に加えシャマルも捕らえながら、兄ちゃんはクルクル回ってる

 

「ひっく・・お兄ちゃんは可愛い妹が沢山居て幸せです~」

 

暴れても放すように言っても無駄なので、私達は諦めの境地に達していた

 

 

「・・・・龍也さんって酒乱?」

 

目の前で凶行を行う龍也さんを見て首を傾げる

 

「いや~!耳、耳噛まないで~」

 

「~♪~♪~」

 

はやてちゃんが耳を噛まれて絶叫してる、多分私でも絶叫するだろう

 

「なのは、止めたほうが良くない?」

 

フェイトちゃんも唖然の表情で言うが

 

「フェイトちゃんも・・死にたいの?・・グリフィス君見たいになるよ?」

 

食堂の隅では龍也さんを止めようとした猛者達の骸と、グリフィス君とザフィーラの姿がある

 

「裏拳で一発・・龍也酔うと怖いね・・・」

 

止め様とした瞬間裏拳で、グリフィス君とザフィーラを沈めた・・全員良い具合に痙攣し泡を吹いている。ザフィーラは辛うじて立ってる状態だ

 

「でもあのままだと部隊長・・・大変な事になりません?」

 

ティアナとスバルがはやてちゃんを指差す

 

「ひゃあああっ!首噛まないで~」

 

「~♪~♪~」

 

龍也さんは上機嫌ではやてちゃんの首を噛んでる・・あれ?シグナムとシャマルの姿が無い

 

「・・なんとか脱出できた・・・」

 

「うう、恥ずかしいです・・」

 

ふらふらの状態で歩いてくる。二人は酷く消耗している

 

「大丈夫?」

 

真っ赤の二人は俯きながら

 

「・・兄上は酒乱だったんだな・・・」

 

信じたくないけどそうみたいだと思ってると

 

「兄貴~首を舐めるなぁ~っ!!!」

 

ヴィータちゃん全力で暴れてるが、がっちりとホールドされている

 

「もう諦めよ・・ヴィータ我慢しよ・・・・」

 

はやてちゃんがそう言うが・・顔は笑顔で幸せそうだ・・ちょっと羨ましいかもしれない・・・

 

「ごくっ・・・なのは・・私も行ったら・・抱きしめてくれるかな?」

 

フェイトちゃん!?もう可也追い詰められてるの?目が正気じゃないよ・・

 

「龍也さん酔ってるから・・酔ってる・・?正気じゃない・・?抱きついてもばれない・・チャンス?・・はっ!?私は何を・・」

 

いけない・・大分私も追い詰められてる

 

「何の騒ぎなんだ・・?」

 

最近見なかったセレスさんが騒ぎに気付き、姿を見せる

 

「セレスさん・・龍也さんを止めてください」

 

酔ってはやてちゃんを捕まえ放す気配の無い龍也さんを指差しながら言うと

 

「・・・判っている、王を止めるのもまた家臣の役目だ」

 

これで一安心かな?と思いセレスさんを見る

 

「王よ、お二人を放したらどうですか?」

 

「やだ」

 

即答!?

 

「・・それではお休みになられた方が良いのでは?」

 

「・・・そうだな、うん・・寝る・・お休みなさい・・・」

 

振り返り食堂を後にする龍也さんだが

 

「ちょっ放してねえなぁぁぁ・・」

 

「放してくれよおぉぉぉ・・・」

 

二人を放す事無く消えた・・・って!二人抱き抱えたままですよ!セレスさんを見ると

 

「・・・・すまん。失敗した・・だが大丈夫だ・・たぶん間違いは無いと思うから・・」

 

不安げに言うセレスさんを見て、不安を感じながら・・龍也さんの後姿を見送った

 

 

 

パーティが終わり、自室でベッドに横になりながら、私はモヤモヤした何かが胸に募るのを感じていた

スカリエッティが龍也の友達・・私は信じられなかった。スカリエッティはプロジェクトFを生み出した憎い相手・・悪い子とだけでは無かった、なのはやはやてに出会えた・・そして何より龍也に出会えたそのことは感謝している、が彼は憎い私とエリオの道を歪めた

仮に彼が居なければ、私とエリオは龍也に会う事は無かった・・その点では感謝しているはその所為で私とエリオを一生消えない烙印を持つ・・人ではない・・クローンという事実・・それが重く胸に圧し掛かる。彼が憎い・・殺し・・

 

「止めよう・・そんな事しても何にもならない・・」

 

一瞬殺せば良いという考えが頭を過ぎる、それを振り飛ばす為にシャワーを浴びようと思い立ちあがると

 

ピピ!

 

メールの着信音がする

 

「誰だろ?こんな時間に・・」

 

そう思いながらメールを開く

 

「これはっ!?」

 

メールの差出人はスカリエッティだった

 

『大切な話がある、君さえ良ければ演習場に来てくれ』

 

短い文章が其処にあった

 

「何のつもりか知らないけど・・とりあえず行って見よう」

 

私はそう思いながら演習場に向かった

 

「フェイトさんの所にも来たんですか?」

 

演習場には既にエリオが居た

 

「うん。私の所にも来たよメールが、エリオにも来たの?」

 

尋ねると頷くエリオと待ってると

 

「すまないね・・ウーノを寝かせていたんだ」

 

白衣を翻しスカリエッティが姿を見せる・・ドクン!!憎い・・彼が・・!!再び胸に黒いモヤモヤとした物が現れる

 

「こんな時間に何の用ですか?」

 

それを隠すために冷静な口調で話しかけると、

 

「私は君達に謝らないといけない・・自分の娘の為とは言え、プロジェクトFなんて物を考えた事を私はずっと悔いていた・・造られた命その辛さは自分が一番判ってるのに・・」

 

悲しげに語るスカリエッティに

 

「どういう意味ですか?造られた命の辛さと言うのは?」

 

エリオが睨みながら問いかける

 

「私も又、人造魔導師なのだよ・・最高評議会に悪になる為だけに造られた・・最初は死を考えた・・生きていても意味は無い、私は所詮造られた人間だったから」

 

悲しげに語るスカリエッティ、知らなかった彼もまた人造魔導師だったなんて・・

 

「だがそれは出来なかった・・死のうと思い街を歩いていたら、出会ったんだ彼女に・・ウーノに・・ウーノは病気を患っていた・・それも命に関わるレベルの病気だ・・彼女の目は死んでいた・・輝きを失い・・唯り来る死を待っていたんだ・・私は迷った・・助けるべきか否か・・私なら救える・・だが造られたこの身で人助けなどしても良いのかと・・」

 

自嘲気味に語る、スカリエッティの話を静かに聴く・・そうしなければならない気がしたから

 

「私は彼女に近付いた、すると彼女は笑いながら言ったんだ・・近付いてはいけない・・と私はもう死にます・・近付けば貴方もこの病気に侵されてしまう・・だから近付くなと・・私は決心した・・私は彼女を連れて家に帰った・・私は彼女を救いたかった・・

それからは私は楽しかった・・日に日に元気になっていくウーノを見るのが楽しみになった・・元気になったウーノと暮らしてると私は孤児院が解体される事を知った・・私は慌ててその孤児院に行って、引き取り手の居ない娘達を連れて帰った・・そんな事を繰り返してると何時の間にか12人も娘が出来ていた・・私は幸せだった・・こんな私でも誰かの役に立っているのだと・・」

 

昔を思い出しているのか懐かしそうに語る、スカリエッティだったが

 

「だがその幸せは長く無かった!私は命令を聞かないことで捨てられた・・なら娘を人質にすれば良いと考えた最高評議会は・・ネクロと結託し私の娘を誘拐した!そして私は娘達の為に犯罪に手を染めた・・失いたくなかった!あの暖かい場所を!そして私はプロジェクトFを考案した・・造られる事が辛いと知っていたのに!」

 

血を吐くような声で嘆くスカリエッティの姿はとても痛々しい物だった

 

「そして・・フェイト君達が造られたのを知った・・私は後悔した・・だがそれでも私はまだ罪を重ねなければならなかった!娘はまだ人質になっていたのだから・・私は願った・・誰でも良い娘を助けて欲しいと・・そしてそれは叶った・・雪の降る日私の研究所に侵入者が現れた・・それは当時隻腕で漆黒の騎士甲冑を身に纏った龍也だった・・そして彼はこう言ったんだ・・お前がウーノ達の父親かと・・その言葉に頷くと彼の背後から娘達が姿を現した・・私は泣いた泣いて泣き続けた。そして私は姿を隠した・・ネクロにも管理局にも見つからぬ様に・・そして今まで姿を隠してる間もずっと悔いていた・・だから」

 

その言葉と共に銃が投げ渡される

 

「君達の気が私を殺す事で晴れるのなら・・私を殺せ・・」

 

そう呟き目を閉じたスカリエッティと渡された銃を見る・・私が彼を殺す・・だがそうすれば私はウーノ達から父親を奪う事になる

 

「フェイトさん・・」

 

エリオが心配そうに見る中・・私は引き金を引いた

 

ダーンッ!!

 

「・・・何故外した?」

 

その銃弾はスカリエッティの顔の横の壁に命中した

 

「私は貴方を殺したい程憎い・・だけど・・・そんな事をすれば悲しむ人が居る・・だから私は貴方を撃てなかった」

 

銃を落とす・・これで良いんだ・・私はこれで良いんだ

 

「そうか・・本当にすまなかった・・謝ってすむ問題じゃ無いのは判ってる、だけどもう一度言わせてくれ・・本当にすまなかった」

 

土下座してなんども謝るスカリエッティに、エリオが近付き

 

「あの・・スカリエッティさん。僕は其処まで貴方を憎んでいません・・貴方のおかげでキャロやフェイトさん・・それにお父さんに会えました・・だからもう頭を上げてください・・」

 

私もスカリエッティに近付き

 

「私は貴方が憎いでも・・それのおかげでなのは達と龍也に会えた・・その点は感謝してる」

 

と良い肩に手を置くと

 

「すまない・・本当にすまなかった・・」

 

顔を上げ再び謝るスカリエッティに

 

「もう謝らないでください・・私は貴方を許しますから」

 

「僕もです・・僕も貴方を許します」

 

この時胸の中にあった黒いモヤモヤは消えた・・私は彼を撃てなかっただけどこれで良かったんだよね?・・アリシア

 

私はそう思いながら部屋に戻って行った

 

 

第53話に続く

 

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