夜天の守護者   作:混沌の魔法使い

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どうも混沌の魔法使いです

今回は第94話までの投稿です、内容としては

第89話 ドタバタギャグ
第90話 ハーティーン復活 前編
第91話 ハーティーン復活 中編
第92話 ハーティーン復活 後編
第93話 エリオ魔改造 前編
第94話 エリオ魔改造 後編

でお送りします、もう少しで前ににじふぁんに更新してた所まで追いつきますね
最終話はかなり自信作なのでどうかそこまでお付き合いしてくれると嬉しいです
それではどうぞ


第89話

 

第89話

 

「お~い、クイント?・・クイント何処だ~おかしいな・・あんまり出歩くなって言っといたんだけどな・・」

 

俺は自宅にクイントの姿が見えないことに疑問を感じていると・・

 

「ん?なんだこりゃ?」

 

机の上に手紙が置いてあるのを見つけそれに目を通す内容は・・

 

『あんまり暇なので、龍也をからかいに行って来ます。お昼は机の上なので温めて食べてください、 クイント・・』

 

要約するとこんな感じだ、俺はその手紙を読んだ瞬間・・窓から空を見上げて

 

(すまねぇ龍也・・今度何か奢るから勘弁してくれよ・・)

 

恐らく酷い目に会うであろう龍也に心の中で謝っていた・・

 

 

 

「何だ?・・急に寒気が・・風邪か?」

 

食堂で皆で昼食を食べている頃、急な寒気を感じ首を傾げていると・・

 

「風邪ですか?兄上?」

 

向かい側に座るシグナムが風邪かと尋ねて来る、私は

 

「いや・・そうではないと思うんだが・・」

 

風邪かどうかと話をしていると、食堂に1人の女性が入ってくる・・その女性は私達を見つけると

 

「やっほー、龍也遊びに来たわよ~」

 

・・馬鹿な・・どうして・・ここにクイントさんが・・いや・・そんな事を考えてる場合では無い・・まず私がすべき事は・・膝の上のヴィヴィオを降ろす・・それと同時に走り出す・・だが

 

「嫌ねえ・・人の顔を見るなり逃げるんて・・えいっ」

 

クイントさんが何かを投げると同時にそれは私の手足に絡みつき、私はその場に顔面から倒れ込んだ・・

 

「へぶっ・・」

 

結構スピードが出ていたので私は変な声を上げながら食堂の床にダイブした・・その背後からゆっくりと近付いてくる足音を感じ

 

(今日は・・厄日か・・)

 

心の中でそう呟いた・・

 

「まったく・・人の顔を見るなり逃げるなんて酷いと思わない?」

 

私を椅子にバインドでグルグル巻きにした(クイントさんは魔法を使えないので、ノーヴェにやらした)クイントさんはその背後にいるはやて達に酷いと思わないか?と尋ねる・・すると

 

「そりゃ・・酷いと思いますけど・・なんでバインドまでする必要があるんです?」

 

はやてがそう言うと、なのは達も同意見なのか頷く・・するとクイントさんは笑いながら

 

「そうでも無いと思うけどねぇ・・まぁ・・良いわ・・龍也は捕まえたし・・今日はね皆に面白い物を見せてあげようと思って良い物持って来たのよ」

 

ポケットから何かのCDを取り出すクイントさんはおかしそうに笑っている・・それに嫌な予感がし

 

「あの・・クイントさん?・・それなんですか?」

 

嫌な予感がする物の勇気を出して尋ねると

 

「これ?・・これはわね~龍也を追い詰める物よ」

 

笑いながら言うクイントさんを見て・・

 

「放して下さい!!お願いしますから!!」

 

バインドを破壊しようともがくが壊れる気配が無い・・おかしい・・ノーヴェのバインドなら破壊出来る筈なのに・・そんな事を考えながらもがいていると・・

 

「それにしても・・これ凄いわね~スカリエッティが作った、龍也の魔力を分散させるこの機械・・」

 

そう笑うクイントさんの説明を聞き・・

 

(あの大馬鹿者が・・今度あったら・・覚えて置けよ・・)

 

遺跡にいるであろう馬鹿に必ず報復してやると決意していた・・

 

「さー・・これはかなり面白いわよ~」

 

そう笑いながらクイントさんがCDを再生する・・直ぐに映し出された物は・・

 

「それでは・・知り合いの中で外見が好みな人を三人上げてください」

 

!!これは・・あの時のっ!!!スバルをクイントさんに再会させる時にあった・・会話!!!私が動揺していると・・

 

「クイントさん!!・・これ何時の映像ですかっ!!」

 

フェイトがクイントさんに詰め寄りながら尋ねると、クイントさんは

 

「ふふふ・・これわね・・スカリエッティがまだ追われてる時の・・と言っても・・そんなに前の事じゃないわよ」

 

そう笑うクイントさんを見ながら全力でバインドを破壊しようともがいている中、映像が切り替わり

 

「外見か・・私はそういうのは余り気にしないんだが。敢えて言うなら・・・」

 

不味い・・不味い・・早く早く・・破壊しなければ・・私が1人焦ってる中・・はやて達は興味津々と言う表情でモニターを見ている・・その中映像の私が・・

 

「ティアナと・・ノーヴェ・・其れに・・なのはか?」

 

ああ~・・遅かった・・バインドを破壊出来なかったか・・その絶望感に打ちひしがれてる頃・・食堂の一角では・・

 

「「やった・・私の・・私の名前が出たよ・・」」

 

握り拳を作り・・喜びを全身で表しているなのはとティアナに・・

 

「へへ・・2度目でもやっぱ・・嬉しいや・・」

 

ノーヴェがへへ・・と嬉しそうに笑い・・

 

「「呼ばれなかった・・呼ばれなかった・・嘘だ・・」」

 

ヴィータとシグナムが項垂れている中・・再び映像が切り替わり、今度はクイントさんが映り

 

「ふん、ふん、此れは意外ね。なのはちゃんの名前が出るとはじゃあ理由は?」

 

理由・・その言葉に

 

「「「・・そうだよ・・理由だよ・・理由だ・・理由が一番大事だよな・・」」」

 

理由・・その言葉に復帰した、シグナム達と

 

「はは・・何か複雑かな・・」

 

内容を知っているスバルとチンク達は複雑な表情を浮かべている・・その中私はまだバインドを破壊しようともがいていた・・

 

「なのはと言うか3人共なんですが・・放って置くと無茶しそうで気になるんですよ・・そういえばスバルもですけど」

 

その理由を聞いた、なのはとティアナは

 

「「無茶しそう?・・可愛いとか・・性格が良いとかじゃなくて・・そっち・・?」」

 

さっきまでと違い落ち込み始めた、なのはとティアナに

 

「「「そうだ・・そうだよ・・無茶しそうで気になる・・って事に決まってるんだ・・そうに決まってる・・」」」

 

ぶつぶつと呟く、ヴィータとシグナムにフェイト・・その間に再び映像が変わり

 

「それじゃあ、一緒にいて楽しいのは誰?あっ!此れも3人ね」

 

2度目の質問に顔色が変わる面々・・

 

「「そうだよ・・これで・・これで呼ばれれば良いんだよ・・一緒に居て楽しい・・それが一番大事なんだよ・・」」

 

まだ希望はあると言いたげなシグナム達がモニターを見た瞬間

 

「・・・はやてとチンク・・・それにセッテ」

 

映像の私がそう言うと

 

「おしっ!!私が呼ばれたで!!・・病み娘が呼ばれたのは癪やけど・・まぁ良いわ・・」

 

笑いながら言うはやてと・・

 

「癪なのはこっちですよ・・豆狸・・」

 

ぶつぶつと不機嫌オーラを撒き散らすセッテ・・それに

 

「ああ・・あう・・」

 

真っ赤になりオーバーヒート寸前のチンク・・

 

「「「やっぱり・・呼ばれなかった・・呼ばれなかった・・」」」

 

絶望状態のヴィータとシグナムにフェイト達・・食堂の中が混沌としてきた中・・

 

「もし彼女にするなら誰?この中でね」

 

最後の映像に切り替わった瞬間

 

「「「それだっ!!その答えが聞きたいんだっ!!」」」

 

絶望状態から復帰したヴィータとシグナムにフェイト達・・そのほかの面々がモニターに注目している中最後の映像に切り替わった

 

「クイントさん流石にそれは無理ですよ、だって今までそんな事を考えたこと無いですから」

 

ピシリ・・世界が音を立てて凍結した所で映像は終った・・

 

「さて・・前は考えた事が無いで終わりました・・なので今回は真面目に彼女について・・」

 

クイントさんがそう言い掛けた瞬間

 

「ふんっ!!」

 

これ以上さらし者になるつもりは無く全力でバインドを打ち砕き、そのまま全力で走り出すと

 

「ああっ!!逃げた!!」

 

そう叫ぶクイントさんの声を聞きながら、私は全力で走り続けその日クイントさんが帰るまで隠れ続けていた・・

 

 

 

 

「むぅ・・隠れてもうたか・・」

 

私は兄ちゃんを探すのを諦め食堂まで戻って来ていた・・

 

「兄ちゃんはシャイやし・・これ以上からかったら可哀想やしね・・」

 

兄ちゃんが本気で隠れてる以上、恐らく私達では見つけられない・・兄ちゃんのスキルの中には「気配完全遮断」と「隠れ身(SSS)」がある・・この2つを使われたらたとえ目の前に居ても兄ちゃんを認識できないのだ・・私がそんな事を考えていると

 

「「見つけられないよ・・」」

 

続々と兄ちゃんを探しに行っていたメンバーが戻ってくるので

 

「なぁ・・あんま兄ちゃんからかうの勘弁したってや・・兄ちゃんシャイやから隠れて本当に出て来んくなるで」

 

私が言うと

 

「うん・・判ってる・・ちょっと・・調子に乗りすぎちゃったって・・判ってるよ」

 

そう笑い椅子に座るなのはちゃんを見ていると・・気付く

 

「あれ?クイントさんは?もう帰ったんか?」

 

姿の見えないクイントさんの事をスバルに尋ねると

 

「ああ・・お母さんならさっき帰りましたよ・・あんまりからかい過ぎたから謝っといて、って言ってましたよ」

 

その説明に頷いていると、セッテが

 

「でも・・あの龍也様は可愛かったです・・」

 

思い出したように言うセッテに

 

「うん・・凄い・・可愛かったと思うよ・・」

 

フェイトちゃんが賛同する・・映像が流れてる間の兄ちゃんは酷く可愛いと思った・・普段の堂々とした感じが無く・・耳まで真っ赤で俯いていた兄ちゃんはとても可愛いと思ったのは私だけではなかったのだ

 

「ああ・・あの兄貴は・・可愛かったな~」

 

ヴィータも可愛かったな~と言う・・だが

 

「ん~でもあんまり可愛い、可愛い、言うと兄ちゃん本当に隠れて出て来なくなるでこの話はこれ位にしといて・・兄ちゃんとアギト達が作ってくれた、アップルパイでも食べよう」

 

食堂の机の上に置いてある、アップルパイを指差し言うと

 

「そうだね・・折角龍也とアギト達が作ってくれたのに食べないなんて勿体無いよね」

 

そう笑うフェイトちゃん達と一緒に美味しいアップルパイに舌鼓を打っている頃・・

 

 

 

「ちっ・・先にスバルが極光に辿りつくなんてよ・・冗談じゃないぜ・・」

 

私は1人演習場に居た・・眼を閉じ魔力を身に纏い始めるが・・直ぐに消える

 

「くそ・・私の方が早く龍也に教えて貰ってるのに・・なんで出来ないんだよ・・」

 

私は悔しくてそう呟いた・・私の方がスバルより早く教わっているのに・・私はまだ満足に発動させることが出来ない・・確かに発動は出来る・・だがそれだけ・・とても発動させたまま戦うなんて事は出来ない・・

 

「くそ・・追い付かれる所か追い抜かれちまったよ・・」

 

格闘戦の技能では私が上だろう・・だが私が使えない極光をスバルが使えると言う所が酷く私を追い詰める・・私が1人で演習場で練習していると

 

「駄目だな・・それではいくらやっても極光には辿りつけん・・」

 

その声に驚き振り返るとそこには・ふわりとした銀髪に蒼い瞳の女・・

 

「セレス・・あんたかよ・・珍しいな・・あんたが龍也以外に話しかけるなんてよ・・それより私が極光に辿りつけないってどういう意味だよ」

 

セレスは基本的に他人と会話をしない・・それ所か基本的には姿を隠している・・そのセレスが私に話しかけてきた・・それに驚きながら尋ねると

 

「己の得意な事を封じて、訓練したところで真の高みには辿りつけんと言っているのだ・・」

 

ふわりと私の前に着地したセレスは鋭い眼光で

 

「お前は拳を使った戦闘スタイルより、足を使った方が得意だ・・それなのに拳を使う・・姿だけを真似しても王の様にはなれん」

 

図星だ・・私は元より足技の方が得意・・それなのに拳を使う理由は龍也みたいになりたいから・・私が言葉に詰まっていると

 

「まぁ・・悪いとは言わん・・拳を鍛えるのも大事だ・・だがそれ以上に自分の得意な事を伸ばす方が大事だぞ?」

 

諭すように言うセレスに

 

「でもよ・・私の周りには足技が得意な奴が居ないんだけどよ・・」

 

私の周りには足技が得意な者は居ないと言うと

 

「確かにな・・だが・・私を忘れてないか?」

 

そう笑いセレスは足を上げ

 

「羅刹刃・・」

 

ビュンッ!!

 

足の爪先から濃紺の魔力刃が放たれる・・私はそれを見て

 

「まさか・・あんたが・・私に教えてくれるのか?」

 

技を教えてくれるのか?と尋ねると

 

「教えるというのは少し違う・・自分の体で・・目で覚えろ・・それが出来なければ・・お前は置いて行かれるだけだ・・」

 

そう言いながら足技の見本を見せてくれるセレスの動きを慌ててデバイスに記録する・・この日からセレスと奇妙な訓練が深夜にひっそりと行われるようになった・・

 

 

 

ノーヴェとセレスの訓練中・・ベルカ聖王教会の地下では・・カリムが居た・・彼女は・・

 

「・・これは本当にロストギア何でしょうか・・」

 

私は聖王教会に安置されている、1つの石像を見上げながら呟いた・・かなり前の時代・・空白の時代の存在を物語る、唯一の証拠・・空白の時代に存在したと言われた、デバイスらしいのだが・・どう見てもデバイスには見えない・・これはどう見ても石像だ・・

 

「これが剣帝のデバイス・・でもこれの何処がデバイス何でしょう?」

 

唯一教会に記された空白の時代の伝承とその時代のデバイス・・

 

「龍の石像・・いくら見ても私には判りませんね・・今度スカリエッティにでも解析して貰いましょうか・・」

 

私が子供の頃からここに安置されている、龍の石像から視線を外し、その隣の伝承を読む

 

「闇を扱いし、究極の騎士は・・神王により封印され、再び蘇る魔王の抑止力となった・・」

 

子供の頃から聞かされていたこれが本当の事だと知ったのはつい最近の事・・そしてこの場所に足を踏み入れるのも本当に久しぶりだ

 

「彼の者は蒼き棺の中で眠り続ける・・再び必要とされるその時まで・・」

 

これが教会に伝わる、剣帝の伝承だ・・書物庫を調べ続けて、見つけた唯ひとつの手がかりがこれ・・

 

「これでははやてに報告出来ませんね・・」

 

はやてにこの伝承の中身を教えても意味が無い・・彼女が欲しいのは自分の兄が死なないと言う確かな情報だ・・

 

「ふう・・・本当に・・最近気疲れが多いですね・・」

 

ネクロの事・・ジオガディスの事・・八神中将の死の予言の事・・最近精神的に疲れるものが多すぎる・・そう呟きながら私はその場所を後にした・・カリムの姿が消えてから数分後・・

 

「やれやれ・・やっと見つけましたよ・・剣帝の剣・・」

 

教会の地下にヘルズが姿を見せる・・彼は背中の鞘から剣を抜き放ち

 

「剣帝はもう居ませんが・・貴方に目覚められ守護者の力となられたら厄介なんですよ・・だから・・ここで消えてくださいっ!!」

 

その剣を石像に投げつける・・当たると思った瞬間

 

カッ!!

 

石像の目が輝きその剣を弾き飛ばす・・それを見てヘルズは・・

 

「成る程・・そういう事ですか・・くっくっく・・」

 

何かを理解したようにヘルズは呟き、次の瞬間

 

「はっはっ!!成る程っ!!!貴方は生きているんですねっ!!剣帝!!」

 

大声でそう叫ぶとヘルズは浮き上がり

 

「くっくっ・・決着をつけるという私の願いは叶いそうですね・・良いでしょう・・剣帝が目覚めるその時を心待ちにするとしましょうか・・」

 

ヘルズは心底楽しそうに笑い闇へと消えて行った・・それと同時に石像の龍の目の光は消えて行った・・その時遠く離れた渓谷の下の、灰色のクリスタルは鮮やかな蒼色に染まりつつあった・・それが何を意味するか・・それは誰にも判らない・・

 

 

第90話に続く

 

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