SWORD ART ONLINE~とあるゲーマーの軌跡~ 作:神爪 勇人
2022年 11月6日 日曜日 午後12:50
満を期して《ソードアート・オンライン》正式サービスが開始される10分前。
自宅の自分の部屋でゲーム開始時間を待つ俺は、βテストを振り返っていた。
初めてソードアート・オンラインを始めた時、夢のヴァーチャルリアリティに感動したものだ。
VRゲームはそれまでに幾つか発売されていたが、どれもしょうもないものばかりで、イメージとは違ったモノだった。
それがようやく、出てきた。
MMOそのものをプレイすることがあまり無かった俺は、βテストが始まって色々困惑したものだが、それを助けてくれたのがエリス・・・俺の最初の仲間だった。
今までゲームは殆どオフラインのRPGしかまともにやったことがない俺に色々教えてくれて、そのまま何だかんだでつるむようになったのだ。
・・・・・・ま、あの病気を患ってたから若干孤立気味になってたってのも理由かもしれんがな。
見た目は美少女(アバターだから当然かもしれんが)だから引く手数多だったろうに・・・・・βテスト終了間際では病気のなりは潜めてたから、今頃黒歴史になってるかもしれんが。
階層攻略やスキルの探求などでゲームをプレイしていく内に新たにノエルが仲間に成ったり、攻略の最前線を走っていたキリトや、情報屋のアルゴ、後はなんかやたら決闘を仕掛けてきた女プレイヤーとか色々出会いがあり、最後に仲間になったのが、コハルだった。
ゲーム初心者で、βテスト終了間際になっても全然上手くなれなくて、偶々出会った俺達が色々教えていき、親しくなった。
βテストが終わって一カ月近くなるが、正式版が始まってもちゃんと動けるかねぇ?
「っと、そろそろか」
もう間もなく、ソードアート・オンラインの正式サービスが始まる時間だ。
俺はナーヴギアを頭にセットし、ベッドに横になる。
アバターは元々オンラインショップで作った自分自身を模した姿で、リアルの俺と遜色ない。
設定も特に弄ってないし、弄るつもりもないから、即ログイン出来るだろう。
2022年 11月6日 日曜日 午後13:00
ついに、時間になった。
俺は、ゲームを起動させるキーワードを口にする。
「――――――リンク・スタート‼」
この時の俺は知る由もなかった。
まさか、このソードアート・オンラインが、あんなことになるなんて。
そしてコレが、後に伝説のゲームの生還者にして、伝説のゲームプレイヤーと語られることになる。
『
そのプレイヤーの1人である、俺の物語の始まりだ。