門と人と鬼と   作:布人形

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セラーナ置いてけぼりーな。
UA多くてお気に入り登録も幾つかあってガクブルしてる今日此頃。

\有 難 う ご ざ い ま す ! !/

8/9 少し編集しました


第四話

森の中にあるコダ村という村。活気が溢れ、住民達は温厚で店や宿といった施設もあると見て取れる。

だが時分を見つけると視線は「うわ何か来た」とか「見ちゃいけません!」的な感じで子供の目を遮る人までいる。早急に止めて頂きたい。

見た目故に仕方無いと思うけどコレは辛いなぁ……。

セラーナは他の村人よりもちょっと豪華な服を着た御仁(おっさん)(村長だろうか)に事情を説明して、その小太りの村長っぽい人はチラチラと自分を見ては疑わしげな視線を投げかけている。

とりあえず今は穏便に済ませること。だからその人に顔を向けコテンと首を傾げる。「俺何かしましたかね?」という意味を含めたすっとぼけだ。セラーナは先程の吸血からか非常に流暢に丁寧に相手と話してる。……気がする。

 

その後、セラーナの何かしらの発言に反応した村長っぽい人は何故か急に、他人を怪しむ表情から笑顔とちょっと崇めるような視線で自分を見てきた。

おいおい何だその入れ替わり様は。何があったし。ちょいちょい、とセラーナを手招きして少しばかりの質問をする。

 

「何であのおっさん急に態度変わったんだ?」

 

彼女はクスクスと小さく笑ってから理由を教えてくれた。何ともあの山賊はこの村の住民に度々ちょっかいを出して村長は少しばかりの危機感を感じていたという。

守ってくれる人は居ないのかと聞くと、近辺の領地を取り仕切る貴族とその兵士を連れてアルヌスとかいう丘に遠征に行ったとか。

とりあえずの所この村の出入りには許可が出た、と言うことで村長に宿屋の手続きを顔パスで済ましてもらい、指定された部屋の鍵を貰って部屋に直行だ。勿論セラーナに案内してもらってだが。

鍵を使って扉を開けると部屋の中は簡素なベッドが二つ、窓のそばに置かれた小さなテーブルが一つと椅子が二つだ。狭くもなく広くもなく、外からは若干の子供の元気なはしゃぎ声や喧騒が聞こえてくる。

食事は宿屋の近くに食堂があるのでそこで飯を食え、だそうだ。

 

ボロボロの黒いマントを取って背負い荷と腰に付けた小樽と鞄を取り外して壁に立て掛けて、弓はは適当な引っ掛かりにかけてその上からマントで隠すように掛けておく。

セラーナも同じく壁に寄せて荷を置いて適当な壁にマントを掛ける。し脇腹あたりや肩から腰にかけたポーチの群れは小さくて量が多いので外さないでおく。

 

門をくぐり抜け、人里探して辿り着くまでざっと2日か3日程度。

やっと休めるということもあってか睡魔がどっと押し寄せてきた。

ベッドまで歩くことすら億劫になってきた自分はデイドラの兜を取り、机の上に置いておく。視界上にチラつく前髪を雑に掻き上げて大雑把なオールバックにしてから、セラーナに「寝る」と一言伝えてから椅子の上で意識を手放した。

 

 

「もう、仕方のないお方ですわね……」

 

頭まで背もたれの無い椅子に座ってネコのように背を丸めて寝る男に呆れたようにため息を付く私。

疲れるのは分かるけどももう少しこう、積極的になってくれてもいいんじゃないかと思う。

自分で言うのも何だが顔やスタイルには割と自信はある方なのだ。それを知らん振りされれば多少なりと私の矜恃が傷つく。

夜這でも仕掛けようと思ったが、今は太陽がてっぺん辺りまで登ってるお昼頃。太陽に照らされるのは吸血鬼故に苦手で嫌だ。

よく、吸血鬼は太陽の光に照らされると灰になって消えていく。なんてものがあるが、アレは嘘じゃないかと思う。

まぁ、私も吸血鬼として太陽は嫌いだが、照らされてもいつもの調子が出ずに弱体化する(一撃でやられる程脆くはない)だけで太陽の光に当てられただけで灰と化すとか脆すぎるんじゃ無いかと思う。

 

なんて、他の吸血鬼についてどうでもいい事を考えながら小一時間。

外の喧騒が怪しげな雰囲気を伝えて来た。山賊の血から得た情報に感謝しつつ自身の体を覆うようにマントだけを羽織ってフードを頭から掛けてから外に出てみる。

辺りを見回して村人たちの視線を辿っていくと、そこに居たのは緑、緑、緑…頭の先から脛までを緑で覆って動きやすそうな黒いブーツ履いたを人間達だ。手には皆同じようなクロスボウと杖を足して2で割ったような武器(?)らしきものを持っている。

先程話した村長が手帳片手に持った全身緑の人と話している。誰だろうか?

宿屋から村の入口までは少しばかり遠いので話し声こそは聞こえないものの、敵でないことは確かなようだ。

話が終わったのか、彼らは引き返して4つの車輪がついた鉄の塊に乗り込んでけたましい音を響かせながら森を出て行った。

 

この正体不明の緑の人々は2日に一回と言った頻度で度々この村の人々と交流をしているようだ。別に競争心があるわけではないが私も日が出ていようと構わず外に出て村の人々と交流をしている。

最近になって警戒心を緩めてくれたようで村の奥様方と井戸端会議をするまでになった。話題といえばアルヌスの丘に貴族と軍が出向いた後戻ってくることはなく、まるで入れ替わるようにして全身緑の人達が来たとか、私の肌が綺麗とか、今度一緒にご飯食べよう等といったところだ。

彼、つまりドヴァーキンに関しては極力ぼかして話すようにしてる。特に名前に関してはお名前考え中です、何てのは口が裂けても言えないので部屋に戻ったら相談しよう。

まぁ最近になって彼も片言ではあるが(私が教えた)大体の会話が出来る範囲になってくれたので度々外に出歩くようになった。よくやった私。

 

日が暮れ、空が赤みがかってきた頃に井戸端会議は終わり、それぞれの家に帰っていく。

私も特にすることが無いので部屋に戻って先に戻っていた彼と一緒に出店に近いオープンだがちょっと閑散とした食堂で晩御飯を頂く。お金に関してはセプティム金貨と言う純金製コイン一枚でどうにかなるので毎日の飯は確保できている。

そこでご飯を食べて部屋に戻って今日話したことや今後どうするのかを情報の共有と言うことで話し合う。今日は特に両者ともに他愛もない話をしただけなので今後どうするのか、と言う話題に変える……とはいっても何処へ行けば良いか分からないので目先の問題として彼ことドヴァーキンの名前を考える。

 

 

スカイリムでドヴァーキンって言ったら大体顔パスならぬ名前パスで通るが、流石にこの地にドヴァーキンの事を知るものは居ないだろう。なので毎日セラーナとぼかし続けるのにも限界があるので、今こうして両者ともに椅子に座って話し合ってる訳だ。

この事については前にもちょくちょく話したので今日も変わらずあーだこーだと言って終わりだ。明日起きたら脳汁絞ってでも考えよう。

そんな事をぽけーと考えながら寝床に着き、防具と得物はベッドの横に一纏めにして置く。

明日にはこの村を出て村長に教えてもらったイタリカという街を目指して行ってみようか。今日は名前一つで話し合った割には夜遅くになってしまったのであっさり眠りにつくことが出来た。

 

 

「皆急げ!」「これははいらないぞ!」「早く馬車に載せろ!」

 

怒声飛び交う中、何事かと思ってベッドから転げ落ち、机にしがみつくようにして立ち、外の様子を見てみると異様な光景が広がっていた。多数の馬車が列を成し、戦でも始まったかと思わせるような怒声があちこちから上がっているのだ。

ベッドから転げ落ちた音で目覚めたセラーナは自分に何とも言えない視線を投げかけて来るが、無視だ無視。

とりあえずセラーナに旅の支度を急いでするように伝え、自分もデイドラの防具を着込んで腰に鞄や小樽を着けたり準備を素早く整えながら外へ向けた聞き耳をする。すると、どうにも「炎龍」という言葉が複数回聞こえてくる。聞き耳を立てながらも準備を緩める手は遅くしない。馬車が遅ながら進んでいるのだ。

取り残される訳にも行かないので革の大きな鞄を背負ってマントでそれを隠すように着る。

 

「セラーナ!先に外出てるわ!」

「わかりましたわ!こちらも急いで用意しますわね!」

 

彼女は既にドラゴンの軽防具を着終わっており、後は荷を着ければ終わりだ。

それをちらっと横目に見てから宿の外に出る。外に出ると先程までノロノロと進んでいた馬車の列が止まっていたのだ。馬車の列を辿る…と、原因は即座に見つかった。

(せわ)しなく、聞いた事のない言葉で叫び合いながら緑の人の群れが横になった1台の馬車を囲んでいるのだ。

その馬車はどうやら積み荷を乗せすぎたのか車軸が折れており、馬もどことなく興奮気味といった様子。横転した馬車の周りには緑の人々(同じ服装に統制が取れてるということは何処かしらの兵士だろう)の他に、散乱した荷物の中に夫婦と思われる二人が苦痛に顔を歪めて馬車から離れようと無闇に身体を捻っている。

それと横転した馬車の近い所には女の子が倒れているのだ。様子を見ようと身体をそっちに向けて歩こうとすると視界左下から横転した馬車に向かって走る一人のプラチナブロンドの少女が。"ドサクサに紛れた奇襲か!?"と思ってつい身構えてしまうが振り返らずガン無視で現場付近に走って行く。

「Kimi,Abunaikarasagattete」

はっきりと聞こえたが意味は分からない。発言と同時に手を払う動作をプラチナブロンドの少女にした。下がってろ、ということなのだろう。

その少女は言われるや否や馬車にの近くに横たわっている少女の様子を見ている。近くに居た村長はその少女に話しかけて……って黙々と観察してるんじゃねぇ。どうにも興奮気味、というか興奮状態の馬の動きが怪しいのだ。縄張りを主張するような動物が威嚇するのと同じようにヒンヒン鳴きながら挙動不審とも言える動作をしている。

 

―――不味い。

 

直感がそう告げる。脳内麻薬が溢れ出るように分泌され、感覚が研ぎ澄まされて1秒が1分…1分が10分と世界の動きが遅くなっていく。

プラチナブロンドの少女は横たわった少女に気を取られて馬の事など気に入っていないだろう。走る、とにかく走る。少ない野次馬と緑の兵士の聞きなれない言葉は集中力を高めすぎた故に耳に入らない。様子を見る少女の横に行くまで後3歩か。

走りながら左手には念動力を構え、左腰から右手で龍骨で出来た片手斧を引っ張り出す。

 

一歩、馬は気付かず「俺に近づくな」と言わんばかりの雰囲気を放って荷車の周りを回っている。

 

二歩、馬が少女に気付き、けたましい鳴き声を響かせながら近づいて前足を上げ始める。抜身の片手斧をプラチナブロンドの少女の背後から当たらないように若干の軌道修正を施しながら勢い良く右腕をなぎ払うように斧を横に振る。

 

三歩、少女の横に到達して足を踏ん張り、乾燥した地面に若干の砂煙を上げて力一杯振った斧。その斧の軌道は前足を捉え、文字通りに肉を絶ち骨を折る。

 

次にそのまま倒れる馬を斧を振り切ると同時に左手を前に出して馬を再び捉える。

 

念動力を左手に構えて左手に浮かぶオレンジ色の斜めに繋がったり離れたりを繰り返してる大小異なる立方体を握りしめ、地面に叩きつけようとした所で左耳から強烈な炸裂音が響いた。

 

バンバンバン!!―――。

 

こちらから見て左側(馬側から右)の首に鮮血が散り、炸裂音に驚いた自分は鋭い集中力を断ち切られるのと"ギューンッ"と、引き伸ばしたものを戻す様な時間の流れが普通になっていくのを感じながら左手に握りしめた念動力の立方体二つを手放してしまい、馬は重力と衝撃の慣性により地面に叩きつけられた。

 

今し方起こった事は馬をその場に留めた時に最高のタイミングで緑の人が何かをしたという事だが、理解するには多少の知識と時間を要するだろう。




MODではないけれど念動力について。
知ってる人は知ってるけども知らない人は何それ美味しいの的な魔法。
種類は変性魔法、レベルは精鋭。
檻の向こうにある鍵や手に届かない所にあるものを手元に寄せて入手したり、物体を投げて相手にダメージを与えたり出来ます。

要はスタ◯ウォーズのフォースっすよ

入手方法?ネタバレ含むので自分で調べて下さいな。

ApachiiSkyHair(MENS)ドヴァーキンの髪型。ロングなオールバックです。

May the Force be with you
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