Fate/GOにハマってたんですごめんなさい!
許しておくんなし!!
三日ほど自分達は馬車と人々と共に歩き続けた。
ここまで歩き続けると多くの落伍者を排出したが、時折泥濘にはまったりすれば人の手で押し出し、どうしようもないまでに壊れたのなら火を放って荷を背負わせて歩く。
三日間レレイ達と共にしたので特にトラブルは無く、ただ普通の旅仲間というか友達といった感じだろうか。
互いにある程度(自らの名前を除く)は理解し合っているつもりだ。
レレイはカトー老師から様々な魔法を教えてもらってる(見て盗んだりもして)らしい見習い魔法使い。コダ村に隠居してたものの炎龍の知らせを受けてこの馬車の列に加わったとのこと。
自分達は遠い所からやってきたしがない冒険者で剣、弓、魔法は嗜む程度だけ。
と称しているが。どうも納得をしてくれない様子。
理由を聞けば「(要約)悪魔の下僕みたいな防具を着やがって、お前のような冒険者がいるか」とのこと。失敬な。
でもなまじ間違ってはないしどうも反論できないので「そっすか……」と小さくなる。
レレイの操る馬車。どうしてそんなに多くの荷物を積んで重量過多で動けないはずなのに何故軽々と馬が引いているのか尋ねた所「魔法の一種。杖を媒体に、物体を軽くしてる。」とのことらしい。
それと付け足すようにこの地の魔法について少しばかり教えてくれた。
この地の魔法では格闘武術と同じように流派があるのだとか。
幾つかある流派の中でも"リンドン派"とい流派で魔法使いをしていると。
長い時間歩き続けて景色は森から草原、今は荒野を一列になってのんびりと歩いてる状況だ。
流石にここまで歩けば安心したのか人々は時々笑い声が出たりもしている。
だが落伍者で失われた家族友人達は気は沈み、ただ虚ろな瞳で前を見て歩いている者もいる。レレイはそれらの事を同情する素振りすら見せず強い日差しを浴びながらただ淡々と三日で見慣れた無表情の口が開く。
「大体お昼時。何か食べないと体に悪い。」
真上に上ってる太陽を薄目で眺め上げ、「おう、そかそか」と言いながら体中に巻き付けたポーチの一つに手を突っ込み、リンゴ程度はあるだろうと思案しながら中身を
この時、薄目でありながらも空を見上げてたのが幸いしてたのかもしれない。太陽の中心に影が出来、それが次第に大きくなっていくのだ。ぼやけた影でも分かる翼を広げて降りてくる龍の姿が。
まだ遠いが大方の確認は取れた所で
「逃げろ!!炎龍が来たぞォ!!」
素早くレレイの操る馬車の荷台の上に乗り込み、セラーナも早く乗れるように催促して手を貸す。
レレイに小さく頷くと返事を返すこと無く馬に強く鞭を打ち、馬車を軽快に走らせた。
馬車の列は叫びを耳に入るや否や、途端に蜘蛛の子を散らすように逃げはじめた。
来た道を引き返す者、空を見続けて呆然とするもの、無理矢理にでも先に進もうとするなど、ざっと3つに分かれた。
しかし積み荷を積んだ馬車なのでその速度は亀が素早く動く程度だ。
逃さないと、嘲笑するかのように、逃げるのは無駄だと馬鹿にするかにするかのように、翼を大きく、スカイリムで倒した
炎龍は地面に着地する寸前に大きく羽ばたき、落下の衝撃を抑えてから地に足をつけ、列の乱れた馬車の群れに火を吐き、足で踏み潰し、恐怖感を煽るように雄叫びを上げて蹂躙していく。
だがこちらは当然黙って食われてやるつもりは毛頭無いので馬車の群れを駆け抜け、迫り来る炎龍に自分とセラーナは炎龍の顔に矢を放ち氷柱を放ち牽制をする。
氷柱は炎龍に当たるが小さく砕ける程度で突き刺さらずに割れてしまう。弦が切れるか切れまいかギリギリまで引っ張ってから矢を放つもどうしても途中で落ちてしまう。
「全っ然効いてる様には見えないのですけれども!?」
「知るかっ!撃て撃てっ!!あーくっそ当ったんねぇ!!」
ついついタムリエルでの語源で話してしまうが別に構わんだろう。
相手に向けて打ち出すようなシャウト("揺るぎなき力"や"ファイアブレス"等)を使おうと思ったがそれじゃ注目を浴びて獲物に定められかねないので却下だ。
召喚系は恐らく叫んだとしても10秒持つか持たないか……却下だ。
時間減速は自分だけが有効になるので却下……。
クソッ!、心の中で悪態をつきながら考えを巡らせていると異音が聞こえてきた。
―――ドルルルルルッバババババババン!!
レレイの馬車とすれ違うようにして全身緑の人達は馬には到底出せないような速さを出しながら、地響きに似た唸り声のような音にけたましい炸裂音と雄叫びに似た叫び声を上げながら突っ込んでいった。
真昼に流れる地上からの光の雨はまばらに撃ったと思えば顔、特に目の付近を集中的に捉え続ける。
炎龍の足元で逃げ惑う人々や馬車を潰そうとするも光の雨が炎龍の目のあたりに浴びせられるので忌々しものを見るかのような目つきで殺し損ねた農夫や馬をよそに獲物を馬より速い緑の物体に定める。
好機とばかりにレレイを呼び、少し盛り上がった岩場を指差してそこに馬車ごと隠れさせる。
後ろ向きに座っていたので振り返り、レレイ、セラーナ、カトー老師の無事を確認すると、弓を構えたままそっと岩場から顔を出して緑の群れと炎龍との戦いを眺める。
「炎龍ってあんな馬鹿みたいにデカイのか……」
アルドゥインのような"他のドラゴンと大きさはそのまま、他のドラゴンよりも強い"、ではなく"巨大な大きさと規格外の強さ"というのが炎龍なので、ついついアルドゥインと比べては愚痴を漏らしてしまう。
物陰から隠れて炎龍の様子を眺めているとレレイが龍についてはまだだったと言いながら自分と同じく外を眺めながら説明をしてくれた。
「炎龍は古代龍に分類されるドラゴン。古代龍は読んでの如く古い龍。つまり人が生きるよりも長く永く生きている。長く生きてる故に人々を脅かし続け、成長し、災いの一つに入れられる様になったのが炎龍。」
炎龍は緑の乗り物を自ら吐き出す炎で焼き尽くそうとするが外れ、しつこ過ぎる光の雨の応酬が炎龍の目に注がれる。
オマケとばかりに緑の乗り物の一つの屋根から長い筒が伸び、"カシュゥゥッ!!"と空気が抜けるような音を鳴らしながら長い筒の先端が炎龍目掛けて飛んで行く。
アレが飛び道具の一種とするのなら外れてしまう……!、そう思った時、別の緑の乗り物の屋根に一人の黒い少女が立って居るのに気付き、そちらに注意が行ってしまう。なるほど、あの子がレレイの行ってたロゥリィか。
彼女はリークリング(二足歩行の小さな生き物)が槍を投げるように彼女も同じように武器を投げるが、ここでリークリングと違うのは身の丈以上の規格外とも言えるハルバードを炎竜の足元に投げ落とし、地揺れを発生させて炎龍のバランスを崩した、という異常なまでの見た目にそぐわない怪力見せつけてくれたことだ。
説明をしてくれた当の本人であるレレイはドラゴンについての説明を続けていた。
「龍は幾つかの種類に分けられる。翼竜、無肢龍、新生龍、古代龍。翼竜は帝国が飼いならしている青紫のような竜。無肢竜は足は有るが手は無い竜。大きなコウモリのようなもの。新生龍は古代龍の子供。古代龍は―――。」
レレイが古代龍の説明をしようとした所で"ドォォォォン!!"と大規模な爆発音と地揺れと金属が擦れ合う甲高い音を合わせたような叫び声が辺り一面に響き渡る。
鼓膜が破けそうなほどの叫び声。あまりの叫びに兜越しとは言え両耳を塞いで両目は一度しっかり閉じて薄目開きになり、小さく呻いてしまう。
爆発音の最中炎龍の左腕は吹き飛び、一つ、苦し紛れの雄叫びを上げてその場から去っていった。
炎龍が去った後、死者は埋葬し、エムロイの使徒であるロゥリィが素早く済まして死者を弔う。
激戦の末勝ったと言えば勝ったがやはり被害が大きすぎる。そんでもって撃退となればいずれ炎龍は機会を探ってまた一戦交える事になるだろう。
「死者100人以上、勝ったが撃退……
小さく小言が漏れ、虚しく響く。
生きる為に逃げに徹したとはいえ、あの場で炎龍の火炎に抗おうと相殺目的で氷系の魔法やシャウトを使えば何人助けることが出来たであろうか。
「そのように考えてはいけませんわ。今考えた所で時間は戻らないし、"後の祭り"、という物ですから」
心を見透かすように……いや、長年共に時を歩んでる故に向こうは分かるのだろう。逆もまた然りだ。
日は暮れ、本来ならいつも通り野宿する時間帯だが馬車と人々は列を組み、松明で辺りを照らしながらゆっくりと歩が進んでいく。
何故この時間帯に出るのか聞くと「食料は尽きかけ、金は無い、まともに生活できねぇ」とのことで村や街を探しながら旅するらしい。
なら、馬車の列に混じって歩けばいずれ人里に着くだろう。もとより手がかりも何もないのでそのつもりだ。
こちらにありがとうと叫びながら歩を進める馬車に追い付こうと一歩を踏み出そうとした所で小さく背負い荷が引っ張られた。振り向くとレレイが「まだ、教えて貰いたい魔法がある」といつもとは何処か違う雰囲気を漂わせながら無表情で言うのだ。"ブルブル"っと少しばかり悪寒が走ったが堪える。
何だが今回の旅は大変なことになりそうだと嫌な予感しかしない。
このドヴァーキン、チキンである。
次回投稿も今回のように遅れる可能性大ですわ……。
イタリカは次の次くらいっすかね。