ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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みなさんどうも!
さて、前回は穂乃果の告白で幕を閉じましたが、今回はなんと夏合宿編最終回です!いうて夏合宿編はこれで5話目ですがね。今回は案外溜め込んでたネタを詰め込んだ気はします。(気がするだけ)
一つお知らせが……あの、今日から絵里イベなんで、ちょっとやってきますわ!ランキングに『シベリア@KKE団』という名前をみかけたらメッセージでも送ってくださいね〜!なんとか頑張って返します!
それでは早速……どうぞ!!



第137話「夏合宿の思い出に」

 

「よ〜し、ラストスパートだ!」

「みんな頑張りや〜!」

砂浜で遠泳をしているみんなを待っているナオキと童子は、声を張り上げてみんなを力づけた。みんな着々と砂浜まで泳ぎ切り、泳ぎ切った人に2人はタオルを渡していった。

「ん……?」

「ナオキくんどうかしたん?」

ナオキが海の方に向かって難しそうな表情をすると、童子は不思議そうな表情をしてナオキの顔を見た。

「なんか、マシュの様子おかしくないですか?」

「マシュさんの?」

童子はナオキにそう言われてジーッと海の方、マシュが泳いでいるであろう方を見た。

「っ……まさか……!?」

「ちょっとナオキくん!?」

そしてナオキは何かに気付いたかのように表情を一変させて海に飛び込んだ。ナオキは勢いよくクロールでマシュの方に泳いでいった。童子はそんなナオキに驚くしかなかった。遠泳を終えたみんなも不思議そうにその方向を見つめた。

「はぁ、はぁ、はぁ……!(重たい……服脱いだらよかったかな?でもこうしちゃいられない……!)」

「っあ……ナオキ、くん……!」

ナオキは必死にマシュのところに向かって泳ぎ続けた。そしてマシュはナオキが近づいてくるのがわかったのか、泳ぐのをやめて疲れた表情を浮かべてナオキの名を呼んだ。

「はぁ……マシュ、お前足くじいたんじゃないのか!?」

「ナオキくん、何故それを……!?」

「向こうからマシュの様子がおかしかったからまさかって思ったんだよ……ほら、一緒に向こうまで行こう」

「っ……はい!」

ナオキはマシュの片腕を自分の肩にかけてその腕を持ち、さらに空いている片手でマシュが離れないように支えた。マシュはナオキの顔が近いからだろうか、顔を赤くして顔を逸らした。

2人はゆっくりとみんながいる砂浜に向かった。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜♡〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

「お待たせ〜」

「あ、ナオキくん来た!」

穂乃果は別荘の方から水着姿で走ってくるナオキを指差して言った。

「着替えるだけにしちゃ遅かったわね」

「いや、濡れた服干してたら時間かかっちゃって……あはははは……」

「なるほど……」

真癒美がそう言うと、ナオキは頭の後ろに手を置いて言った。

「あ、マシュ……どうだ足の方は?」

ナオキは真姫の治療を受けているマシュの方に歩いて、マシュの近くでしゃがんで声をかけた。

「はい、なんとか……」

「なにがなんとかよ。普通に足首が赤くなってたじゃないの……」

「ごめんなさい……」

「とりあえず、練習は少しお預けだな」

「はい……」

ナオキがそう言うとマシュは残念そうに返事をした。

「あれぐらいの怪我なら今日一日休めば、また明日から練習できるかもよ」

「それは本当ですかっ!?」

「え、えぇ……だから今日は大人しくしておくことね」

マシュが嬉しそうに真姫に寄って言うと、真姫は少し引き気味に言った。

「ははは……それじゃあ休憩がてらにみんなに新曲を聞いてもらおうかな」

ナオキがプレイヤーをみんなに見せると、みんなは目をキラキラとさせて歓声をあげた。

「新曲出来てたのね」

「あぁ、今日の朝にな」

「やはり新曲は楽しみですね〜」

真姫、ナオキ、海未の3人は言った。

「これが私達のデビュー曲になるんだね……!」

「ついにこのときが……!」

亜里沙と雪穂はついにスクールアイドルの曲が歌って踊れることに感動した。

「まさかナオキくん達の曲をいち早く聞ける時がくるなんて……!」

「えぇ、なんだか嬉しいわね」

瑞希と真癒美は憧れ続けたμ'sの曲を作った3人の曲を、いち早く聞けるということに感動していた。

「なんだか少し緊張してきますね……」

マシュはデビュー曲を聞くことに緊張していて、目を瞑っていた。

「それじゃあ、かけるぞ〜」

ナオキはそう言ってプレイヤーの再生ボタンを押そうと指を構えた。

「あ、ナオキ……曲名は?」

「おっとそうだった、危うく言い忘れるところだったよ」

すると、海未はナオキがまだ曲名を言っていないことに気付いてそれを指摘すると、ナオキは指を止めた。

「それで、なんて曲名なの!?」

凛はワクワクした様子で身を前にして言った。

「あぁ、海未の考えてくれた曲名もよかったけど、こっちの方がいい気がしてな」

「はい、断然ナオキの考えたものの方がいいと私は思います」

ナオキと海未は早朝にこの曲名を決めたときのことを話して頷いた。

「それじゃあ、今度こそ聞いてもらうぞ」

そしてナオキは今度こそと再生ボタンを押そうと指を構えた。

みんな、曲名を楽しみにナオキの方を見つめた。

 

 

 

「Shooting Starsのデビュー曲の曲名は………………………………」

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜♡〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

「ワンツースリーフォー!ファイシックスセブンエイ!………」

 

 

翌日、マシュも怪我をする前みたいに動けるようになり、夏合宿は4日目を迎えた。4.5日目の練習メニューはナオキと花陽が担当していた。

やることはほとんどは変わっていないが、ランニングや遠泳の距離が短くなった代わりに、ダンスと歌に向けての練習の時間が増えていた。

海岸には、ナオキの手拍子と声が響いていた。みんなはそれに合わせてデビュー曲のダンスを踊っていた。

 

「………はい、休憩!」

ナオキがそう言うと、みんなは疲れたように砂浜に座り込んだ。ナオキと童子はみんなに濡れたタオルとドリンクを渡していった。

休憩が終わると次は発声練習からの歌の練習である。

練習はあっという間に終わってしまい、お風呂のあとに晩御飯の時間になった。

その場でもダンスで踊りにくいところがないか、ダンスで改善点がないかなど、話の話題はデビュー曲のことがほとんどであった。

朝も早いため、ご飯のあとしばらくしてみんなは眠りにつき、ナオキはその間にお風呂に入ったりしていた。

 

夜、ナオキが部屋で作業をしていると、部屋のドアがノックされた。

「はい、どうぞ」

「ちゃんとやってるか〜?」

「なんだ、童子先生ですか……」

「なんだとはなんやねん……まぁええわ……紅茶持ってきたで」

「あ、ありがとうございます」

童子が紅茶を机の上に置くと、ナオキは礼を言った。

「ほんで、ナオキくんは何やってるんや?明日も朝早いやろ?」

「そう言ってる割には、紅茶持ってくるんですね……」

「ほんで、何してんの?」

「(スルーしてきた……)まぁ、ちょっと学校のことで……」

ナオキはそう言って机の上の資料に目を向けた。

「学校の……?」

「はい……共学にするために、おれが過ごしてて思った改善点などをまとめてるんです」

「なるほどな〜……どれどれ……男子生徒用のトイレか……」

童子は机の上の紙を覗いて興味深そうに言った。

「はい。先生達と一緒のトイレなんですけど……なかなか気まずくて……あははは……」

「確かにな〜。授業の合間とかにそこで遭遇したらなんか言われそうやしな」

「そうなんですよね〜」

「ま、あんま無理せんと早めに寝りや〜」

「は〜い……」

童子はそう言い残して部屋を出ていった。

だがナオキは見逃さなかった。その童子の手にはお酒があったということを……

 

 

 

 

 

 

〜〜〜ラブライブ!〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

夏合宿5日目……みんなは早朝からランニングをしてから曲に向けての練習に入った。昨日の晩御飯のときに話し合って変更したところを確認、練習し、それからダンスと歌の練習に入った。

ことりは衣装のデザインが浮かんだらしく、みんなの練習を見ながらスケッチブックに衣装のデザインを描いていた。

 

そして早いものでその日の練習メニューも終了となり、次の日の練習に備えてその日はゆっくり休んだ。

 

 

翌日から……夏合宿6.7日目の練習メニューはナオキの担当であった。

6日目は真姫の別荘で過ごす最後の夜になり、さらに7日目には東京へ帰還することになっているため、そのスケジュールの関係もあるからである。

 

6日目のメニューはランニングや遠泳はなく、ほとんどがダンスと歌の練習であった。だが、この日の練習は早めに終了した。

なぜかというと………………

 

 

 

「バーベキューだーーー!!」

「BBQ!テンション上がるにゃーーー!!」

「2人とも、騒ぐのはいいけど準備してくれよ?」

「「はーい!」」

そう、この後にはバーベキュー、通称BBQが控えているからである。

穂乃果と凛はいつものごとくはしゃいでいたが、しっかりBBQの準備も手伝っていた。

「ナオキ、このバーベキューコンロはもう外に出す?」

「あぁ、頼む」

真癒美は置いてあったバーベキューコンロがしまってある箱を外に持っていこうとした。だが、その動きは外を見た瞬間に止まってしまった。

それを不思議に思ったのか、みんなは外の方に目線を向けた。

「雨だ……」

瑞希は雨が降っているのを見て、残念そうに声を漏らした。

「これじゃあバーベキューは中止か?」

「「え〜!?」」

ナオキが仕方なさそうに言うと、穂乃果と凛は叫び声をあげた。

「だってこの雨じゃ無理だろ?出来た肉とかが濡れちゃうかもしれないし」

「でも……」

「ほら、今日じゃなくてもまた今度みんなですればいいじゃん?な?」

落ち込む凛にナオキは焦って凛を慰めた。

「……だ………」

「穂乃果、なんか言ったか?」

「……やだ……嫌だ!絶対バーベキューするもん!」

穂乃果は急に声を張り上げて窓の近くに歩いていった。

「穂乃果、したいのはわかるけど、この雨じゃ仕方ないだろ?」

「そうですよ。また今度すればいいのです」

「それじゃダメなんだよ!今日という日は一生に一度しかないんだよ!?もう二度と訪れないんだよ!?たとえ来年であってももう同じ日はこないんだよ!?穂乃果はそんなの嫌なの!!穂乃果は今日という日に、みんなでバーベキューをしたいんだよ!!」

「ほ、穂乃果!?」

穂乃果は熱弁すると窓を開けて雨空を見上げた。

「ちょっと雨が入ってくるでしょ!?早く閉めなさいよ!」

真姫は穂乃果の予想外の行動に驚いて声を荒らげた。

そして穂乃果は思いっきり息を吸って天が張り裂けんばかりに叫んだ。

 

 

「雨やめーーーーー!!!」

 

 

みんな、その穂乃果の行動には鳩が豆鉄砲をくらったような表情になってしまった。

そんなことで雨がやむはずがない、何言ってんだこいつ、などととこの時は誰もが思った。

 

「ったく、何言ってんだよ、そんなことで雨がやんだら誰だって苦労しねーよ……」

ナオキは呆れて穂乃果の方から目線を逸らした。

「あ、見てください!」

「ん、なにが?」

「空が……!」

「空?………っておいおい……!」

海未とことりがびっくりした声で言うと、ナオキはもう一度窓の方に目線を向けた。そして、目の前で起こっていることに驚きを隠せずに声をあげた。

「やんだ!本当にやんだよ!!」

なんと、さっきまで降っていた雨がやんだのである。みんなそのことを信じられずに言葉を失ってしまった。

「人間その気になればなんでもできるんだよ!!」

「いやいや、そうは言ってもこれは度が過ぎてるだろ!?」

「に、日本人って凄いんですね……天気まで操るなんて……!」

「もしかしてお義兄ちゃんもできるの!?」

「ほら、マシュと亜里沙が変なこと覚えちゃったじゃないかっ!!」

マシュと亜里沙が目をキラキラさせて言うと、ナオキは指を2人に向け、それを振って言った。

「とにかく雨やんだし早くバーベキューの準備をしようよ!」

「だからっ……!……はぁ、わかったよ……みんな、準備再開だ」

「「「「「「「「「「「「お〜!」」」」」」」」」」」」

そしてみんなはBBQに向けての準備を再開したのであった。

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜♡〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

「おいし〜!」

「穂乃果、肉だけじゃなくて野菜も食べろよ?」

「わかってるわかってる〜!」

穂乃果はそう言って皿に入れてあった肉を食べた。

「ナオキくん、お姉ちゃんはいつもそう言って肉ばかり食べるから強制的に野菜を入れた方がいいよ」

それを横から見てた雪穂は、呆れるナオキに言った。

「おぉ、そうなのか!ありがとう雪穂」

「あぁ〜!?もう雪穂ぉ〜!」

ナオキが雪穂の忠告に従って野菜を穂乃果の皿に入れると、穂乃果は頬を膨らませ、涙を少し目に浮かべながら言った。

「お姉ちゃんが悪いんだよ!」

「「むむむむむ……!!」」

そして穂乃果と雪穂は睨み合った。それを見て穂乃果の幼馴染みであるナオキとことりは苦笑いし、海未は呆れたようにため息をついた。

「ナオキくん、レタスをください!」

「あ、じゃあ私も」

「なら私も貰おうかしら」

「私も〜!」

マシュに続いて瑞希、真癒美、亜里沙は手を挙げた。

「おう、いいぞ!どんどん食え!しかし一年生は偉いな〜どこかの誰かさんとは違ってな」

「なっ……!?」

ナオキがその誰かさん……穂乃果を見てニヤリとすると、穂乃果は驚いてから悔しそうな表情をすると、キッと皿に入れられた野菜を睨みつけた。

「そうか〜穂乃果さんは一年生とは違って野菜を食べないのか〜!そうかそうか……ほら、みんな皿貸してくれ」

ナオキは穂乃果を煽って一年生組から皿を受け取って肉はもちろん野菜も入れて渡していくと、穂乃果の頬はどんどん膨らんでいった。

そして穂乃果は怒ったのか、もぐもぐと入れられた野菜も食べ始めた。

 

「美味しいにゃ〜!」

「うん、そうだね!」

「花陽ちゃんはご飯よう食べるな〜」

「……………………」

「ん、真姫ちゃんどうかしたの?」

花陽は何か考えていそうな真姫に声をかけた。

「え、ううん、なんでもないわ」

「そう……はーむっ!」

花陽は心配そうな表情をしたが、それからまたご飯を口の中に入れた。

真姫も少しずつ食べていたが、やはり何かを考えていた。

 

「ナオキ、焼くの代わりましょうか?」

海未は肉などを焼いてばかりいるナオキに声をかけた。

「ん、いや大丈夫だよ?」

「でも焼いてばかりで食べれないじゃないですか?」

「そんなことはないぞ?ちゃんとおれも食べてるし」

ナオキはそう言って肉をひっくり返してから、組み立て式の机の上に置いてあった皿を手に取って肉を食べた。

「ならいいのですが……」

「私が変わるわよ」

「真癒美……だからいいって」

「大丈夫よ。私はお腹いっぱいだし」

海未がナオキが焼く係を代わりそうになく引き下がろうとすると、真癒美がナオキの横に立ってその係を代わった。

ナオキはそう言われて皿を持ってブルーシートの上に座った。

 

 

「お〜い!ナオキぃ〜!」

「えっ!?あ……童子先生……?」

しばらくナオキが食べ続けていると、先程とはどこかが違う童子がナオキの横に移動して、ナオキに声をかけた。

「そうやそうや〜!はははっ!」

「くさっ……ちょっと飲み過ぎじゃないんですか?」

「あ〜?うるせぇ〜な〜!どんなけ呑もうとウチの勝手やろ〜?」

「ま、まぁそうですけど……」

ナオキは豹変した童子に困惑していた。

「せや。お前確か絢瀬の彼氏やったな〜!思い出すわ、確か絢瀬にも飲み過ぎやってあんとき言われたな〜」

「そ、そうなんですか……」

「ほんまにお前らはカップルやからっておもんないこと言いやがって……!」

「そりゃあどう…「ウチはまだ独身やのに、羨ましいやんか〜!!」…あ、はい……」

「くそっ!もう一杯呑む!!」

童子は目に悔し涙を浮かべると、立ち上がってまた酒を取りに向かった。

「これは何言っても無駄か……」

「あれが噂の"音ノ木坂の酒呑童子(しゅてんどうし)"ね……初めて見たわ」

「酒呑童子ってあの妖怪の……?」

真姫がナオキに近づいてそう言うと、ナオキは聞き返した。

「えぇ……ほら、妖怪の酒呑童子ってお酒が好きだから手下からそう言われてたって言われるでしょ?あの人お酒が好きで、一定の量を呑むとああなっちゃうみたいなの。それで童子先生のあの状態は"音ノ木坂の酒呑童子"って呼ばれてるのよ」

「へ〜……」

ナオキは頷くと、酒を取り出して「酒だ〜!」て騒いでいる童子を見つめた。

「………花火してる時に私の横に来て……」

「え、今なんて……」

真姫はナオキにそう小さな声で言うと足早に凛と花陽の元に帰っていった。

ナオキがポケットに入っていたスマホを確認すると、『2人で話したいから』とメッセージが送られていた。

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜♡〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

「酒だ〜……むにゃむにゃ………」

童子は呑んで騒いで疲れたのか、別荘のベッドで眠っていた。この童子が寝ている部屋までナオキが童子を運んだのである。

その頃みんなはBBQとその片付けを終え、BBQの材料と一緒に買ってきた花火をして楽しんでいた。

「とぉ〜!」

「にゃ〜!」

「こら!穂乃果、凛!」

穂乃果と凛が花火が勢いよく出ている状況で騒いでいたので海未はその2人を注意した。

「ははははっ、危ないからあんまり騒ぎ過ぎるなよ〜」

ナオキは笑ってからそう言うと、周りを見まわして真姫を探した。

そして、みんなから離れたところで1人で線香花火をしていた真姫を見つけてそこに向かおうとした。

「あ、ナオキくん……」

「花陽……どうかしたのか?」

「その……真姫ちゃん、なんだか考え事してるみたいで……」

「そうなのか!?」

「うん、だから……お願い」

「あぁ、任しとけ……」

花陽はナオキを呼び止めて言うと、ナオキは頷いてまた足を真姫の方に進めた。

 

 

「真姫……」

「こっち向かないで……」

「……わかった」

ナオキはそう言って線香花火に火をつけ、真姫はもう1本の線香花火に火をつけた。

「真姫、何か話したいことでもあるのか?」

「えぇ、そうね」

「なら言ってみろ」

「最初からそのつもりよ」

「ならよかった」

2人は小さな声で話し、真姫は誰にも言えなかったことをナオキに話し出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私ね、ずっと前からナオキのことが好きだったの。

仲間としてじゃなくて、一人の恋愛対象として好きなの……」

 

ナオキは約束通り真姫の顔は見ていない。だが、そう言う真姫の頬がうっすら赤く染まっているのはわかった。

真姫がそう言うとナオキの線香花火はパチパチし始めた。

 

「そうなのか……でも…「応えは言わなくて良いわよ。別にナオキの応えはわかってるんだし……」…そうか……」

 

そして真姫の線香花火もパチパチし始めた。真姫はそんな線香花火を見つめていた。

 

「だってそんなのわかりきってるもの。ナオキには絵里がいるんだし、当然よね。でもやっぱり伝えたかったのよ。それが、"叶わない恋"だとしても……ね」

 

ナオキは決して真姫の方を向かずにそ話を聞いた。

正直なところ、この夏合宿2度目の告白ということもあり、困惑していた。

 

「ずっと考えていたのはこのことなのか?」

 

「えぇ、恥ずかしいけど……」

 

「でも話してくれてよかったよ。ありがとう……真姫の気持ちは嬉しいよ」

 

「だから応えなくていいって……ヴぇえ……」

 

真姫の声に少し力が入ってしまうと、真姫の線香花火の火玉が地面に落ちてしまった。

その線香花火は真姫の短い初恋をしめしているかのようであった。

 

「ふっ、おれの勝ちだな……」

 

ナオキがそう言うとナオキの線香花火の火玉も地面に落ち、ナオキは立ち上がって背筋を伸ばした。

真姫は少し悔しいのか頬を膨らまして地面を見つめた。

 

「まぁあれだ、応えなくていいなら言わない。話を聞く限りは本当に応えはわかってるみたいだし。でもこれだけはちゃんと言わせてくれ……

きっと真姫にはおれなんかよりいいやつがきっと現れるさ。だから真姫には政略結婚とか家の関係とかでして欲しくない……いやするな。真姫にはちゃんと恋愛して欲しいからな……約束してくれるか?」

 

ナオキは夜空に堂々と構えている月と、夜空いっぱいに輝く星たちを見上げて言った。

真姫はそんなナオキをキラキラした目で見つめた。真姫はそんなナオキを見て「ナオキは自分のこれからのことをちゃんと心配してくれているんだ」とわかり、心が温かくなったような感覚に襲われた。

 

「えぇ……約束するわ。私は、私が好きな人と結婚するわ」

 

「よろしい……それじゃ、今まで以上によろしくな」

 

ナオキはそう言って先程までいた場所に向かって歩き出した。

 

「ほんと……優しいのね……」

 

そう呟く真姫の目から、ポツポツと数滴の涙が地面に落ちていった。

 

 

そして、夏合宿は最終日を迎え、朝から軽く練習してからアイドル研究部は東京へと帰っていったのであった。

 

 

 

 

 

次回に続く……





〜妄想ラジオ〜

ナ「さて、今回もこいつものお時間がやってまいりました!今回はこの前誕生日を迎えた花陽と一緒にお送りします!花陽、遅れたけど誕生日おめでとう!」
花「ありがと〜!」
ナ「今回は誕生日回はなかったんだな」
花「うん、誕生日回は眼中に無かったみたいだしね……フフフフフ」
ナ「(怖い怖い怖い……!)そ、そうなんだな」
花「うん。まぁそのお詫びなのか、シロイヌカラの宅急便で米俵が送られてきたよ!」
ナ「そうなのか?確信犯だなそれは」花「とりあえず今回のお話の復習だね!」
ナ「そうだな。今回は一気に夏合宿終了まで持っていったな」
花「きっと書きたいことが書けるにはどんどん進めていかないとダメだしね」
ナ「それに、一日ずつ書いていってたら流石にネタ切れになるし、ちょっと嫌なのかもな……作者的に」
花「そうなのかな?でも季節的に夏ってなんだか恋愛モノならネタが多そうだよね」
ナ「確かに!きっと作者ならネタがいっぱいあるはずだよな!」
花「そうですよ!!」
ナ「………なんでそんなに目逸らすんだよ……」
花「まぁ、気長に待ちましょう!」
ナ「そういや穂乃果の雨やめは本当は2期のところでするべきネタだよな?」
花「確かにそうですよね……」
ナ「ま、生徒会長が穂乃果じゃなくておれだったのもあったから、穂乃果が『生徒会長だから学校のみんなにも迷惑はかけたくない』っていうのがなくなったからってのは前に聞いてたけどな」
花「なんでここで復活したのかな?」
ナ「さぁ?やりたくなったんじゃないのか?」
花「そんなものなの?」
ナ「そんなもんだろ……きっと。それじゃ、そろそろ終わりにするか!」
花「はい!それでは、新しくお気に入りしてくださったみなさん、ありがとうございます!」
ナ「感想など、どんどんお待ちしております!それじゃあ……」
ナ・花「「ばいば〜い!」」
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