ベル君が生き倒れを拾ってきたのは間違いだっただろうか   作:ウンニーニョ

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鍛治師参戦編(仮)
鍛治師


 

朝、クロは外で素振りのような事(、、、、、)をしていた。

と言っても武器は持っていない。

 

スッとクロの雰囲気が変わり素振りが始まる。

想像する相手はミノタウロス。

武器は槍では無く鎌。

農民が稲穂を刈り取るのと同じ。しかし冗談のように大きな鎌。

 

かつての己の武器。

 

スタイルは変わらない。防御をせずに紙一重で避け、相手に攻撃を与えていく。

踊るような戦い方。

 

ピタッとクロの体が止まり、フゥーッと息を吐く。

 

また、勝てなかった

 

クロは力を抜いて空を見上げる。

 

ベルは、あいつを倒したんだよな。

 

改めてベルの偉業を確かめる。

あの日から何度もこうしてイメージの中でミノタウロスと戦っているがあと一歩、届かない……

 

「クロ様ー!」

 

リリが迎えに来てくれた様だ。

時間を確認するともうお昼を過ぎている。

 

今日は夕方から豊饒の女主人でベルのレベルアップの祝賀会をする事になっている。

少し早すぎるリリの到着に笑顔で手を振り、クロはリリと一緒にホームの中へと入った。

 

☆★☆★

 

空が青く澄み渡り、気持ちいい風が吹いている。

昨日の祝賀会は盛り上がった。

出だしで冒険者に絡まれたが豊饒の女主人の人達が追い払うとその後は夜遅くまで美味しい料理とお酒に盛り上がった。

 

そして今、クロとベルは白い巨塔、バベルを見上げている。

今日ここに来たのはダンジョンへ潜る為ではなく先日壊れた装備品を購入する為だ。

 

今回もここの、【ヘファイストス・ファミリア】の武具屋を利用する。

知らない店をわざわざ探すのも面倒だ。

 

テナントがあるフロアに上がるとベルと別れ一通り見て回る。

 

その時、「じゃあ、お前があの【リトル・ルーキー】か⁉︎ 記録を塗り替えた世界最速兎(レコードホルダー)!」と言う大きな声が聞こえてきた。

クロはベルが絡まれているなと思いそちらへ向かうと赤髪の男とテーブルに座って話すベルの姿があった。

 

「ベル、いいのは見つかったか? っとそちらの方は?」

 

「あっ、クロ! 見つけたよ。この人はその防具の製作者のヴェルフさん、ヴェルフ・クロッゾさん」

 

クロとヴェルフは互いに挨拶するとクロはベルの隣に座る。

ヴェルフは何か考えていたかと思うと「あ!」と叫びを上げる。

 

「クロって言えばこのテナントで噂になってた椿の申し出を断ったって言う冒険者、もしかして…お前か?」

 

ベルはそれを聞いて信じられないと言う目で見て、一悶着あった後、ヴェルフの申し出について説明を受けた。

 

ベルと契約を結んだ後クロにも「お前もどうだ?」と聞いてきたが、クロは防具を付けないと理由をつけて断った。

 

そして、上級鍛治師を目指すヴェルフのレベルアップの為、ヴェルフのパーティ加入が決まった。

 

 

 

 

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