ベル君が生き倒れを拾ってきたのは間違いだっただろうか   作:ウンニーニョ

8 / 23
サポーターとの絆編
少女との出会い


少女は目の前に現れたキラーアントを苦も無く一撃で斬り伏せた。

少女の名はハクア。見た目はヒューマンの様に見えるが目の下に二本の爪がある竜人。

【ロキ・ファミリア】の冒険者である。

 

少女達のパーティは下へ向かう途中、7階層でこの間見た冒険者を見つけた。

 

なんで?

 

白い冒険者と黒い冒険者のパーティ。

しかしあの日少女が見とれた黒い冒険者は槍ではなく、片手直剣(ワンハンド・ソード)を使っていて、何処か戦いにくくしてる様に見える。

 

「あの人、フィリア祭の人だよね?」

 

パーティの一人、レフィーヤが声をかけてくる。

疑問系な所を見るに、レフィーヤも槍を使っていない事に疑問をいだいているのだろう。

 

「フィリア祭の人ってお姉ちゃんが興奮気味に話してた人の事だよね? 本当にあの人なの?」

 

そう質問したのはハクアの妹のジュラ。

このパーティのサポーターをしている少女でLv.2

フィリア祭から帰って来た姉が興奮気味に話す姿がアイズの事を話すレフィーヤにそっくりだった為にその人物は他のファミリアの一級冒険者だと思っていた。

なので間違いではないか? と質問したのだ。

 

「多分、間違いない…と思う」

 

ハクアはどっちつかずな返事を返すと戦闘が終わった白黒二人の冒険者に声をかけた。

 

 

☆★☆★

 

 

「あんた、なんで槍を使ってないの?」

 

突然声をかけられてクロは訝しげに声の方をみる。

 

「ち、ちょっとハクア⁈ いきなりすぎだよ! えっと私達は【ロキ・ファミリア】の冒険者でレフィーヤ。この子はハクアで隣の子がジュラです。 この間のフィリア祭の時に貴方を見て、槍の使い方が凄かったからどうしたのかなって気になって」

 

クロはその言葉で理解するが、やはり繋がりを多くは作りたくない為

無視して立ち去ろうかと考えていると、それを察したのかベルが慌てて答えた。

 

「あ、あの時の槍は借り物だったからで……今は、その、お金が無くて…」

 

尻すぼみに小さくなっていくベルの声にレフィーヤはまずい事を聞いてしまったと思った。

自分達はオラリオで1、2を争う【ロキ・ファミリア】だが、ダンジョンに潜るファミリアの中には貧乏なファミリアも沢山いる。

この二人はまさにそれのようで今のは明らかに地雷である。

 

「もういいか?」

 

そう言って去ろうとする二人に何も言い出せないレフィーヤだが隣のハクアは違ったようだ。

 

「あんた達名前は?」

 

「え?」

 

ハクアの問いにベルが素っ頓狂な声を上げる。

 

「名前よ名前! 私達は名乗ったのにあんた達のは教えてもらってない!」

 

「えっとベルって言います。こっちはクロ」

 

「よし決めた! 今日はあんた達に付き合ったげる。 この人数で1日回れば山分けしても槍買えるくらいは稼げるでしょ」

 

「ええ⁈」

 

「そういう事だからよろしくね。クロ、ベル」

 

クロはこの言葉を聞いて面倒くさい事になったと肩を落とした。

 

 

 

この日の稼ぎを換金すると槍を買うには十分な稼ぎになった。

ベルとクロはお礼を言って解散する。

 

ハクアに槍を買ったらまたパーティを組もうと誘われたが、クロは言葉を濁して曖昧にした。

 

繋がりを持つのはいい事なのだがやはりまだ怖さが拭えない。

ただ、今日は楽しかった。そう思いながらクロは帰路に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 




あとがき

ハクアとジュラの竜人のモデルはアバレンジャーの竜人をイメージして特徴を書きました。わからない人は調べてみてください
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。