緋弾のアリア ~008 ライトニング~   作:Jボンド

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え?年末休み少なくなった?


(・_・;)


なぜ?


008イギリス編 帰国ーー里帰り

 翌日

 

朝早くに荷物を愛車DBSに載せ、まだ朝霧が晴れない内に車をベーカー町に走らせる。

 

行き先はホームズ邸だ。

 

 

 

ホームズ邸

 

俺が車を停めると同時にサシュとエンドラの2人が出てきた。

 

「「お待ちしておりました『銀一様』」」

 

「…情報が早いな」

 

「お嬢様が『これからは銀一と呼びなさい』とお申付けられましたので」とサシュが補足を入れてくれた。

 

「はは、相変わらず頭の良い子だ」

サシュに日本のお土産を渡して中に入る。

 

 

サンドラに連れられてメヌエットの部屋の前まで来た。

 

「それでは」

 

「あぁ有難う」

 

扉を3回ノックして返事を待つ。

 

『どうぞ』

 

「やぁ久しぶりだねメヌエット」

 

「はい♪銀一」

 

「これは日本のお土産だ」

アルバムと便箋を渡す。

 

差出人を見たメヌエットはひったくる様に俺の手から取り慎重にはやる気持ちを抑えアルバムを捲った。

 

「はぁうぅぅぅぅ♪……お姉さまぁぁぁ♪」

 

メヌエットに渡したアルバムは全てアリアの写真だ。

 

 

決して俺が盗撮した写真では無い、ちゃんと買ったやつだ。

 

それなりに値段はしたがまぁメヌエットの笑顔が見れたから良しとしよう。

 

因みに俺はジャンヌの写真を1枚買ったがな。

 

「は!?すみません銀一私としたことが」

 

「いいさ、はいこれはアリアからの手紙だ」

 

「お姉さまからですか?分かりました後で読みましょう。

 

銀一はこれから出かけるのでしょ?」

 

「あぁ…Mから聞いたのか?俺の名前を」

 

「はい全てを、それにMは私の母の先輩でしたから」

 

「そうだったな…」

 

「……そうそうMから言われていた事がありました」

 

「Mから?」

 

「『Mi6から離れろ』と、そしてもし離れない場合は『貴女の力を使ってでも離させろ』とも言われました」

 

「メヌエット教えてくれ、俺が居ない間イギリスに何が起こったんだ?」

 

「………残念ですが『今は』無理です、今はその時では無いのです」

 

「…そうか」

 

「そろそろ出なくて大丈夫ですか?」

 

時計を見ればホームズ邸に来てから1時間経っていた。

 

「もうこんな時間か、それじゃねメヌエット、また今度」

 

「はい銀一なら何時でも歓迎ですよ」

 

 

 

サシュとサンドラに見送られ車を南コッツウォルドへとはしらせた。

 

 

 

 

 

 

 

メヌエット「……序章は私達の勝ちでした、Mの死だけですみました。

 

さてこれから彼等はどの様な攻撃を仕掛けてくるか……それは私にも分からない。

 

しかし彼等が動くとき必ずや私達も動く。

 

 

ふふふ、もしお姉さまや銀一に手を出すと言うのなら私も容赦はしません、骨の髄まで手を出した事を後悔差し上げましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー日曜ー早朝ーー南コッツウォルドーーカースル・クーム

 

イギリスのコッツウォルズは特別自然景観地域に指定されている自然豊かな地方だ。

 

コッツウォルズの意味は「羊の丘」

 

歴史は古く羊毛の交易で栄えていた。

 

 

 

その南コッツウォルドのカースル・クームに人口300人ちょっとしか居ない小さな集落がある。

 

 

そこに小さな教会が建っている。

 

中に入ると集会中らしく、つるっぱげの中年男性牧師が説教をしている。

 

「神は我が力、苦しい時そこにある助けーーーーッ!?」

 

俺と目が合い大層驚いている。

 

「こほんーーーさぁ祈りましょうーー神よ我らの日常を守り助け祝福してくださいーーーーアーメン」

 

 

集会が終わり。

 

牧師が俺の元に来る。

 

「ジャックなのか?」

 

「元ジャック・ベケットで今は遠山銀一だ。

 

久しぶりだな叔父さん」

 

 

教会の牧師フェィクス・フェルメラール

 

 

俺が00チャイルドの時一時的に預けられ育てて貰った。

 

いわば血の繋がって無い家族だ。

 

 

 

「何も言わずに消えてしまって本当に申し訳なく思っt」

 

「そんな事はどうでも良い!

 

良く、良く戻ってきた・・・・・今は何をしているんだ?」

 

「Mの要件に関係が」

 

「!……そうか、では着いてきなさい」

 

 

 

着いた先は教会の地下工房

 

「ここは?」

 

「ここは対化け物戦闘用の装備、弾薬、刃物を造る工房だ」

 

「化け物戦闘か、この前に吸血鬼ブラドと戦ったな」

 

「そうかブラドか、今となってはアヤツは吸血鬼の中でも最弱に近い」

 

「最弱?」

 

「あぁ今はブラドの娘の方が遙かに強い」

 

「あの狼男の娘ね…」

どんな体をしているのだろうか?

 

「何を考えているか知らんが人型だぞ」

 

「狼かと思った」

 

 

 

 

「…なぁギンイチ任務先の事を話してはくれぬか?最近面白い事がメッキリへってなぁ」

 

「日本だ」

 

「日本、かーーーアジアの中でも異色な国じゃな」

 

「異色?」

 

「あぁ中国、韓国ではクリスチャン人口は10%以上に達しているのに日本は1%以下だ」

 

「そうなのか?前は沢山居たそうだが?」

 

「あぁオウム真理教事件と湾岸戦争のせいでメッキリ減ったなーー生まれた時や七五三の時は神社に、結婚の時は教会に、死ぬときは神道ーー

 

面白い文化じゃろう?」

 

「なるほど」

 

「日本か…行ってみたいものだな」

 

「偶には羽根を伸ばしたらどうだ叔父さん?日本なら俺が案内するよ」

 

「そうはいかん、このイギリスは今危ない橋を渡っとる

 

この田舎ではあまり分からんかもしれんが都市部ではモスク(イスラム教)が増えている」

 

「守りが甘くなる?」

 

「そうだ結界がな緩んできておる。

 

今までは武器弾薬の作製は1年で数件だったがここ最近1年で数十件以上依頼が来ておる」

 

「手伝うか?」

 

「ガハハハハハ!あんなに可愛らしく小さかった子どもだったのにもう立派な青年だな」

 

「可愛らしく、は余計だ」

 

「フフフ心配いらんまだまだ現役だ」

 

そして奥の部屋からアタッシュケースを取り出した。

 

「それは?なんですか?デカすぎないですかね?」

 

取り出したのは超大型拳銃。

 

「ギンイチこう見えても私はね日本のアニメは大好きなのだよ。

 

牧師的にどうなのかはさておき、これはアニメで主人公が使っていた対化物戦闘拳銃ジャッカルだ。

 

全長39㎝、重量13㎏装弾数は6発

 

 

 

専用弾は13㎜炸裂徹甲弾。弾殻には純銀製マケドニウム加工弾殻。

弾薬はマーベルス化学薬筒。

勿論弾頭は水銀弾頭(法儀式済)だ」

 

『パーフェクトだ!ウ○ルター!』

 

「光栄の極み」

 

「叔父さん誰と話してるんだ?」

 

「ウオッホン!な、何でも無い」

 

 

 

 

「で?この銃が何なんだ?」

 

「これは死んだMからおまえに渡す様言われた品だ」

 

 

 

『これからジャックは幾度となく戦闘を経験するわ

 

だから貴方が作る最高の武器を作って欲しいの、お金なら気にしないでーーーだから頼むわよ』

 

アタッシュケースから銃を取り出し『両手』で構える。

 

13㎏はさすがに重い、両手でも扱いづらい。

 

 

 

「ギンイチ何時までここに居る?」

 

「明後日の朝までがリミットだな」

 

「そうかそうかなら今日の夜手伝ってくれないか?」

 

「何を?」

 

「化け物退治だ」

 

 

 

 

ーーーー夕方

 

工房から地上に戻り叔父さんの家に夕ご飯をご馳走になる。

 

家は全く変わってないな。

 

家ーー教会の隣にある小さな2階建ての家

 

「サラ!済まんが夕飯1人追加してくれ」

 

「お父さん!また酔っぱらいを看病に連れて来たんじゃ………ぇ?…………ウソ?・・・・・ジャックなの?」台所から修道服を着た美女が驚愕の表情を浮かべて俺の元に来る。

 

「8年ぶりですねサラ姉さん。今は遠山銀一と言う名前です」

 

 

サラ・フェルメラール

(イメージ 空の軌跡 リース)

 

今年で確か21歳か?8年前はコッツウォルズのガキ大将として有名で男顔負けの腕力と度胸を持っていた。

 

しかし8年でぶりに会うとすっごく美人で魅力的な大人に成長したな。…あまり変わってないのは(微)胸だけか……

 

 

「本当に、本当にジャックなのね!?」

 

「本名は遠山銀一だけどね」

 

「そ、そうギンイチね! メイス!直ぐに降りて来なさい!」

 

「眠り姫はまだ寝ているのか?」

 

「ギンイチが消えたせいで更に酷くなったわよ」

 

「それは申し訳ないな、よし起こしに行くか」

 

 

ーーー

 

足音をたてずにそっとベッドに近づく。

 

姉妹良く似た顔立ちだな、そして掛け布団の上からでもわかる育ち過ぎた胸。

 

少し位姉に分けてやれよ。

 

 

メイス・フェルメラール

 

双子だがサラの方が先に産まれたのでメイスは妹だ。

 

容姿はサラ姉にそっくりだが目が糸目で開けているのか開けてないのかよく分からない。

 

 

 

 

「フー」

 

耳に息を吹きかけると体をよじってくすぐったそうにし薄く目を開ける。

 

「あれぇ?ジャックがいるぅ~まだ夢の中かぁ」

 

頭を掴まれベッドに引きずり込まれる。

 

あっやばい息が…

 

「………あれ?……………え?うぇぇぇぇぇぇぇ!?ジャックがいるぅぅぅ!?てかジャックなんかビクビクしてる!?」

 

「メイス!あんたギンイチを殺す気かい!てか胸で窒息死させるのは私に対しての嫌がらせかぁぁぁぁ!」

 

姉妹の喧騒が遠退く。

 

ヤベェ…もう………無理。

 

 

 

一方キッチン

 

父親のフェイクスは

 

「まだかのぉ、腹減った」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー夕食

 

「はいジャ、んっ!ギンちゃん。 あーんして」

 

ギンちゃん……

 

「待ちなさい!メイス!食事中にはしたないわよ!」

 

「ならお姉ちゃんはギンちゃんから離れて?どんだけひっついているの?」

 

「ハッハッハッ仲が良くて結構」

 

「「お父さんは黙ってて」」

 

「はい…(;´д⊂)」

 

 

「叔父さん仕事の話だが詳しい事を教えてくれ」

 

「そうだな、まぁ文字通りの化け物を退治する仕事だ。

 

ーーーー敵は悪魔だ」

 

「…因みにその仕事はいつから?」

 

「ギンイチがここに来る前からだが?」

 

「マジかよ全然気付かなかった」

 

「ギンイチは夜になると直ぐに寝てたからね」

 

「そうよ、ギンちゃん某アニメの男の子みたいに3秒で寝るんだから。

 

サラ姉とメイス姉にツッコミがはいる。

 

「あら、そろそろ時間ね。メイス準備するわよ」

 

「はーい」

 

「ちょっと待て、サラ姉さんやメイス姉も行くのか?」

 

「「えぇそうだ(よ)けど?」」

 

「ギンイチ、儂の娘達だぞ?」

 

 

 

 

 

 

ーーーーイギリスーーコッツウォルズ郊外ーー集団墓地

 

 

墓場には女の子が立っていた。

 

小学生位だろうか金髪に碧眼、見るからに純イギリス人という顔をしている。

 

 

女の子は皮膚を掻きむしったせいか色んな所に引っかき傷が有った。

 

真っ白なワンピースはその引っかき傷の血によって真っ赤に染まっている。

 

近寄ろうとするとサラに腕を掴まれる。

 

「ギンイチ分からない?」

 

「は?何が?」

 

『何をしに来た神の手先ども』

 

 

 

な、何だ今のは!?女の子なのにあり得ない程の低い声を出したぞ!?

 

そしてその声を聴いて冷や汗が止まらず体が動かない!

 

『臆したな?』

 

「いかん!離れろギンイチ!」

 

「嘘だろ!?」

数メートル先にいた女の子が足を動かさず浮遊移動し、瞬時に俺の前に居やがる!

 

そして女の子では有り得ない力で俺の首を折ろうと力が込められる。

 

 

なんなんだ!?こいつは!?

 

戦闘に慣れたこの俺が1歩も動けないだと!?いやそれ以前にこの子は!?

 

 

ワルサーを抜き弾切れまで撃ち尽くす。

 

あり得ない、あり得ない!何故空中で弾が止まってるんだ!?

 

 

女の子と目が合う、そして悟った。

 

この子に何か居る。

 

 

この子には悪魔が取り憑いて居る。

 

 

 

『貴様は地獄に連れて行こう』

 

 

地面がパックリと割れ地獄の蓋が開かれた。

 

 

そこは正真正銘の地獄だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー地獄

 

『『『『『『『ルシファーァァァァァ!!!!』』』』』』』

 

人々の絶叫が響く。

 

何百いや何百万のおびただしい人々が悲鳴をあげている。

 

あぁここが地獄!地獄なのか!

 

 

人が焼け焦げる臭い、下水を凝縮した臭いが鼻を刺し肉体と精神を蝕む。

 

至る所に蠍、蛇、百足、G(ゴキ)が這いずり周り人々を襲っている。

 

 

歩けない、歩くことすら出来ない!

 

熱い、硫黄や炎が常に燃えて人々の苦しむ声、絶叫で一休みも出来ない。

 

 

少しだけ這う様に歩くと蛸壺の様な物が幾つも有った。

 

何が入っているのか中を覗いた……覗いた事を激しく後悔した。

 

人だ、蛸壺の中に人が入っていた。

 

醜悪な顔に黒い翼を生やし上半身は人間、下半身は真っ黒な二足歩行のヤギがその蛸壺に火を入れた。

 

「嘘だろ!?」

 

必死に穴の人を助け出そうとしたが動くことも出来ない俺にはただ見ることしか出来ない。

 

 

炎は最初は掌サイズだったが段々と大きくなりその人を覆った。

『あ”ぁ”ぁぁぁぁぁぁ!!!!?』

 

耳を塞いだ目も塞いだ、しかしこの蛸壺が幾つも有る。

 

耳を塞いでも悲鳴が聴こえ、目を塞いでも光景が目に焼き付いている。

 

 

 

暫くして悲鳴がやみ穴の中を覗いた。

 

そこには灰になった骨と燃え尽きかけている灰色の魂がその灰の中に蹲っていた。

 

『あぁ神よ何故私はここに居るのですか?』

 

別の穴からは神を呪い、罵倒、嘆き、悲しみが聞こえる。

 

『神よ…何時まで私はこの苦しみに耐えなければいけないのでしょうか、もう地獄に来て長い年月が経ちました、そろそろ私を助けて下さい』と別の穴から声が聞こえた、その穴には女の人だった物が有った。

 

目は蒸発し体は骨と皮1枚になり髪の毛も燃え尽きていた女の人がいた。

 

 

身の毛がよだち吐いた、何度も何度も吐いた。

 

それでも気分は一向に良くならない、寧ろ悪化の一途を辿っている。

 

 

別の場所で俺は有り得ない光景を見た。

 

悪魔がある男を爪で引っ掻いた、男は肉を裂かれたがあっという間に体は戻った、しかし痛みに絶叫し苦しみのたうち回っている。

 

傷が回復すると悪魔がまた切り裂く。

 

 

 

「これが死後の世界、地獄なのか」

 

そこは人の負の感情が凝縮され、何時までも火と虫によって人々に休まる時が無く希望が一欠片も存在しない最悪の場所だ。

 

「俺は…ここで永遠に過ごさなくてはならないのか?

 

そんなのは嫌だ、誰でも良い…誰か俺を助けてくれ!!!」

 

脳裏にジャンヌの顔が浮かんだ。

 

あぁジャンヌに会いたいな。

 

 

 

俺は精神がすり切れ気絶した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

「は!?」

 

「神よ!ギンイチを助けt、っ!」

 

「戻ったのねギンイチ!」

 

「ギンちゃん!大丈夫!?」

 

「あぁ地獄に行ってきた」

 

『馬鹿な!?戻って来ただと!?』

 

フェィクスが聖書を持って叫ぶ「下がれ!失せろ!サタン!神を試すな!」

 

サラは首のロザリオを女の子の額に当て「悪霊よ!出て行け!」と告げる。

 

メイス姉はまだ見習いらしく2人の行動を良く観察している。

 

『■■■■■■!!!がぁぁぁぁぁぁ!?』悪魔が女の子から出た。

 

しかし最後の足掻きとしてゾンビを5体召喚した。

 

 

「まずい!サラ、メイスその子とギンイチを抱えて撤退するぞ!」

 

さすがにゾンビが出てくるとは思ってもいなかったのでフェィクスは武器を持ってきていなかった。

 

 

 

 

クソ!動けない!

 

倒さないと!

 

(どうやって?)

 

倒さないと

 

(どうやって?)

 

誰でも良い!力を貸してくれ!

 

(良いだろう、私の能力を存分に使いなさい)

 

 

「エイィィィィィィィィィメン!!!!」ジャッカル縦にワルサーPPSを横に構え十字架を作る。

 

先程までの体調が嘘だった様に回復して力が漲って来る。

 

体から電流がほとばしり俺はジャッカルを『片手』で構えた。

 

ドゴンッ!

 

まるで大砲で砲撃した様な音が発生し、弾丸はゾンビに命中、ゾンビは聖なる炎によって灰と化した。

 

成る程な、今の俺は何故かHSS(ヒステリアモード)に成れている、しかもステルス(超能力)の力が跳ね上がっている。

 

「おるるるるぁぁぁぁぁぁぁらぁぁぁぁ!!!」

 

残りの4体はあっという間に灰と化した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー翌朝ーーコッツウォルズーーフェルメール家ーー

 

「叔父さん、俺は地獄を体験した」

 

「地獄は本当に有るぞYou○ubeで検索すればギンイチに似たような体験談も有る、是非見て欲しいね」

 

「あぁ…あれが死後の世界か」

 

「そうだ、あそこからは出ることも逃げ出す事も『永遠』に叶わない場所だ」

 

「永遠、か」

 

「そうだ、地獄では神の助けは無い『一切』な」

 

「何故地獄は存在するんだ?」

 

「神が悪魔を留めておく場所。と言うのが適切だな」

 

「あんな所はもう2度と御免だ」

 

「そうだろうな、だから我々は1人でも神の身元に行けるように励んでいるのだ」

 

 

「……と言うか叔父さんとサラ姉さんってエクソシストだったのか?」

 

「あぁエクソシストだ、こっちが本職で武器開発はある意味趣味だ、だからバチカンの奴等に劣るがな。

 

……それよりギンイチお前はアンデレセン神父に会った事があるのか?」

 

「アンデレセン神父?」

 

「バチカンのエクソシスト特殊部隊の隊長をしていた男だったよ」

 

「だった?」

 

「あぁ、ある怪物と殺し合いをして負けたんだがな」

 

「そのアンデレセン神父ってのは多分俺の親父の1人だ」

 

「成る程なデザインチャイルド(造られた子供)か」

 

「まぁそうなるな。そう言えばあの女の子は大丈夫か?」

 

「あぁすっかり正気に戻っているさ、着いてきなさい」

 

 

 

 

1階の客間に備え付けられているソファーに女の子は居た。

 

「あ、お父さんにギンイチこの子が何故悪魔に取り憑かれたか分かったわよ。

 

この子は元々ロンドン出身で、とあるホテルの社長の娘さんらしいの。

 

それでねロビーでお客様にあるゲームを教えて貰ったのどうやらそれが原因ね」

 

「ゲーム?」

 

「えぇ『こっくりさん』って言うゲームよ」とサラが説明をする。

 

するとフェィクスの顔が険しくなった。

「『こっくりさん』は日本の立派な悪魔召喚の儀式の1つだ、それもかなり危険だ」

 

「その旅行者は?」

 

「消えたらしいわ」

 

「確実に悪魔崇拝の奴だな。……ふむ結界を強化しなければならないな」

 

「ちょっと待てこの子は1人でロンドンからここまで来たのか!?」

 

「そうだろう、悪魔達は人間にはなしえない様な強力な力を持っている、まぁ神には到底及ばぬがな。

 

おそらく飛んで来たのだろう」

 

「この子はもう大丈夫なんだよな?」

 

「えぇ勿論この子も2度としないと反省はしているわ」

 

「分かった、ならこの子は俺がロンドンまで送ろう」

 

「助かるギンイチ。明日帰るんだな、今日はゆっくり休め、サラとメイスも今日は休みだ。なんなら3人で買い物にも行ってこい、ほらアルバイト代だ。」

 

「「やった!」」

 

「サラ姉さん、メイス姉どこに行きたい?」

 

「「チッピング・カムデン!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チッピング・カムデン 北コッツウォルドに有る小さなマーケット・タウンである。

 

 

 

 

しかしここカースル・クームに比べると圧倒的に大きいマーケット・タウンだ。

 

「分かった車に乗ってくれ、ちょっと飛ばすぞ」

 

DBSをひたすら北へと走らせた。

 

 

 

ーーチッピング・カムデン

 

「おぉ流石に人多いわね」「屋台がいっぱい!」

 

今度ロンドンにでも連れて行こうかな。

 

「ギンイチ!行くわよ!」「ギンちゃん早く行こう」

 

「分かったから引っ張るなよ!」

2人の女シスターに両手を掴まれ引き摺られる様に後を着いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー夕方ー

 

買い物を終えて帰りの車の中で事は起きた。

 

 

「メイス姉、はい」助手席で寝ようとしていたメイス姉にスーツの上着を毛布代わりにするよう渡した。

 

 

その時に何か落ちたらしいが俺は気が付かなかった。

 

「あら?ギンイチ上着から写真が落ちた…わ…………………」

 

「何固まってんのサラ?」

サラから写真を強奪するとメイス姉の目がクワッ!と開いた。

 

「ギンちゃん…これダレ?」

 

「ジャンヌ・ダルク30世の写真だが、それがどうかしたか?」

 

「…付き合ってるの?」

 

「いやまだだ」

 

「ギンちゃんはさ…その…好き……なの?」

 

「あぁ今ならハッキリ言える俺はジャンヌの事が好きなんだと」

 

「「!?」」

 

「「そう…なんだ…」」

 

あー…地雷踏んだっぽいな。

 

そこから車の中は帰り着くまで沈黙が支配していた。

 

 

 

 

ーーーフェルメール家

 

「ただいまー」

 

「おぉ帰ったかギンイチ…?おいサラ、メイスどうした?」

 

「お父さん少しお話が」

 

「なんじゃサラ?お、おい!?」グイッと引っ張られフェイクスは奥へと引きずり込まれた。

 

その場に残ったのは俺とメイス姉。

 

「ギンちゃん、ちょっと私の部屋に来なさい」有無を言わさぬドスの効いた声で俺の腕を掴む。

 

「は、はい」

 

 

 

ーーーメイス姉の部屋

 

「ギンちゃん、お話が有ります」

 

「な、なんで御座いましょうか?」

 

「いい?これは警告だからね。

 

私はジャンヌ・ダルクと別れる事を勧めるわ」

 

「理由は?」少し威嚇する意味で殺気を放つがメイス姉は怯むこと無く言葉を述べる。

 

「私はエクソシスト見習いだけど、お父さんとサラより得意な事が有るの、それは啓示。

 

啓示によって何となくだけどギンちゃんの未来が少し分かるの…いえ今回は強力に分かるわ」

 

「……」

 

「まず今の職場から離れて、そして日本に行ってはダメ、ジャンヌ・ダルクにも会ってはいけない……お願い…だがら……お願い、じゃないとギンちゃんが…死んじゃう!」

 

「……」俺が死ぬ。か…

 

「メイス姉、ごめん」

 

「なんで?どうして!?死んじゃうかもしれないんだよ!?」

 

「……」

 

「こうなったら…既成事実を作ってまでギンちゃんを引き止める!」

 

「やめんかメイス」

 

扉が開きフェイクスとサラが入ってきた。

 

「お、お父さん?それにサラ?」

 

「メイス落ち着いたかしら?」サラはメイスに紅茶を差し出す。

 

「……」

 

「ギンイチ、メイスの啓示はかなり信憑性が高い、それもイギリス教会が認める程な」

 

「そうよ!だから!」

 

「メイス落ち着け。

 

いいかギンイチ、メイスの言う事は最善の方法の1つだ、しかし方法が1つとは限らない。

 

メイス他のは見えるか?」

 

「……はっきりとは見ないわ、でも対応策は見えた」

 

「言ってみない」

 

「人を絶対に殺さない」

 

「だそうだ。分かったか?ギンイチ」

 

「……分かった」俺が死なない為にも、ジャンヌを泣かさない為にも…死ぬ訳にはいかない。

 

「それと、これ」メイスは自分の首に掛けているロザリオを外し俺に渡す。

 

「これは!?……凄い力を感じるんだが?」

 

「それはアンデレセン神父が持っていた純銀のロザリオじゃ、下級の化け物なら近づく事すら出来ない」

 

「良いのか?こんな強力な物」

 

「良いの、それが最善の1つだから」

 

「有難うメイス姉」

 

 

 

 

ーーーーー翌朝

 

「それじゃ叔父さんサラ姉さん、メイス姉 短い間だったけどお世話になりました」

 

「おう何時でも帰ってこい」

 

「ギンイチ今度ロンドンに遊びに行っても良いかしら?」

 

「是非、その時は案内するよ」

 

「わ、私も行くから!」

 

「楽しみに待ってるよ、あぁでも今年は多分日本で過ごすので次会うのは来年位かな?」

 

「何かあったら直ぐに連絡するんだよ?」

 

「分かったよメイス姉」

 

「うん!宜しい」

 

車に乗り込みエンジンをかける。

 

助手席に女の子が座る「アリス・ニーナと言います。おうちまでおねがしますギンイチさん」

 

「あぁ任せといてくれ」

 

「ギンちゃん!次来る時は彼女さんも連れて来るんだよ!」

 

「あぁ必ず。  それじゃまた会える時に!」

 

 

 

こうして俺の里帰りは終わった。





年末休みが2日位削られた、そりゃもう採掘機の如くゴリゴリと…

切実に休みが欲しいぜ。


008「You辞めちゃいなよ♪」

テメェは黙っとけ。


まぁおふざけはここまでにしといて。


11月はこの1話で終わります。

ですが年末に纏めて投稿したいと思っていますので楽しみに待って頂ければ有難いです!


では年末にお会いしましょう!




Ps Fateエクステラ買いました(笑)
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