とある魔術の禁書目録 ~変わらない笑顔で~ 作:桐生 乱桐(アジフライ)
今回はいつも以上にひどいかも
申し訳ない
ではどうぞ
そのあと、黒子はツルギと共に現場へと駆けつける
白井黒子の能力は
だからと言って万能ではなく移動させられる質量は約百三十キログラムが限界だし、最大飛距離は約八十一キロだし、そもそも〝手で触れたもの〟しかその力を行使できない
だが逆に言えば基準点である自分の身体を飛ばすのには苦労しない
現在はその隣にツルギがいるだけだが、それだけだ
「見えましたわ」
「おぉ、流石はスィ・ライン」
地下鉄の出入り口のような建物の近く
煉瓦みたいに敷き詰められた隙間を縫うように走る姿が見えた
やかましくクラクションが鳴り響く中、走るスーツの男たちの一人はキャリーケースの車輪を転がしているのが見えた
やがてその男たちは路地の細い道へと足を運んでいく
ダン、と彼女は地面を蹴る
刹那、その男たちの真ん中へ黒子は移動していた
笑みを浮かべ、ケースをなぞり―――また消える
傍らのツルギと共に、男たちの行く手を遮るように立ち塞がる
「失礼―――風紀委員です」
「我々がここに来たのを、説明するか」
黒子は言葉を取られ少しだけむっとする、がすぐに視線を切り替える
それらに対して男たちは迅速な行動だった
すぐさまに拳銃を取り出してそれらを黒子とツルギに突きつけた
図ったかのように同じデザインだ
黒子は一瞬舌を打ち―――そして驚いた
ふと気づいた時には、ツルギが動いていたのだ
持っている剣みたいな何かを峰にし、撃たれるより早く彼は斬っていた
黒子はあまり神代ツルギに好印象は持ってはいなかった
しかしそれでも悪印象、という訳でもなく、親しみやすかったのは事実だ
せいぜい、会えばそれなりに話す程度の…友達みたいなものだ
「女に銃を向けるとは。なっていない…なっ!」
最後の一人を蹴り飛ばし、意識を刈り取る
その手際の良さに、思わず小さめだが拍手を送っていた
「…思った以上にやりますのね。侮っていましたわ」
「当然だ。俺は神に代わって剣を振るう男だからな」
血なんてついていないのにまるでその血を払うように彼はヤイバーを振るう
「しかし、思った以上にあっさりだ。逆に疑念がわいたぞ」
「そうですわね。それは私も思っていましたの」
ツルギに答えながら黒子はその男たちを軽く小突いて意識の有無を確認しつつ手錠をかけていく
四人目にかけたところで手錠がなくなり、その辺に落ちていたケーブルで代用する
黒子がその作業をしている最中、ツルギは
手錠をかけ終えて、改めて黒子はその男たちの装備を見た
特に身分証のようなものは見当たらず、逆に意図的に削除しているようにも見えて、ふと気づいた
「…金歯」
口を開けて気絶している男の口内を見て、黒子は疑問に思う
学園都市は曲がりなりにも最先端科学が結集している都市だ、今時この街で金歯を使うような輩はいない
彼らが使っていたと思われる携帯を見ても新しいとは思えない
銃の構えはそれなりに訓練した様子が見え隠れしたが、黒子の空間移動を見て驚いたり、ツルギの剣技に圧倒されている所を見るとこの街とは無関係の、〝外〟のプロだろうか
「…」
黒子はケースに目を向ける
彼女はそれを開けようとするが―――鍵があった
「まぁ、当然ですわね」
よく観察しているとアナログなカギに、電子錠一つ、おまけに組合せ無限大という磁力錠までついている
本来なら、このケースを開けるのは不可能だ
「―――わたくしの力なら、問題はないのですけど」
彼女の力は
触れたものしか移動できないが―――それを利用し、〝外側の箱〟移動させることで中身を取り出すことは可能なのだ
流石に金庫みたいな大きい箱は動かせないが、キャリーケース程度の箱なら問題ない
さっそく実行に移そうとケースに手をやって、うん? と気づく
どうやらこのケースには極端に隙間がない
防水加工するようにゴムパッキンみたいなものが敷き詰められている
黒子は気にはなったが、深追いは禁物と詮索するのをやめた
「…むむ、この荷札はウィハールに見せてもらったものと同じだな」
ツルギに指摘され視線を巡らす
恐らく機械に通さなければ判別は出来ないだろうが、少なくともおかしな点も見当たらない
と、それとは別に変なマークを見つけた
丸い縁の中に四角を重ねただけの簡単なモノ
どこかで見たような気がするが、どうも記憶は曖昧だ
「分からない事は聞いてみるに限りますわね」
結果、黒子は考えるのをやめた
黒子はポケットから携帯を取り出し、初春に連絡すべく準備する
「…スィ・ラインの携帯はずいぶんコンパクトだな」
今はじめてツルギは黒子の携帯を目の当たりにした
「ふふふ。コンパクトだけならよかったのですけどね」
力のない笑みと共に黒子は携帯を操作する
携帯、と言っても一般的な携帯とは違い、黒子の携帯は口紅みたいな形をしている
彼女は巻物みたいな本体を取り出しカメラを起動させ、そのマークを撮影し〝要調査〟の一言と一緒に初春へ送信した
約二分で帰ってきた
着メロが鳴ったとたんに黒子は通話ボタンを押して通話を開始する
通話を開始した黒子を見ながら、改めてツルギは初春の調査スピードに感心した
書庫へのアクセス権限を持っていながらわずか数分だ
「…」
黒子が電話している中、ツルギは改めてキャリーケースに目をやった
そしてふと気づく
ケースの荷札の右端に、赤い四角があったことに
これはもしかしたらなんか初春の助けになるかもしれないと判断し、ツルギは携帯をRWSモードに切り替えそれを撮影した
因みにRWSモードとはICチップなどの電波情報などを読み取るためのモードであり、風紀委員の携帯品として義務付けられている
で、なんでそれがツルギの携帯に搭載されているのかというと、アラタに無理言って搭載したものだ
自分ももしかしたらそういったときに手助けできるかもしれない、という要求をアラタは吞んでくれたのだ
…あの時の固法に怒られているアラタの苦笑いは今でも忘れられない
<―――と。もう、白井さんがマニュアル読んでなかったからツルギさんが送ってくれました>
「へ? なんでそこに神代さんが出てきますの」
<気にしないで下さーい。…それで、ですけど、やっぱりこの荷札自体は学園都市発行の本物ですね>
「本物。…送り先は〝学舎の園〟ですの?」
その言葉に電話の向こうの初春はえぇ、と頷いた
会話を聞いて、ツルギはふむ、と考えてみた
本来、神代ツルギはこういった推理を考える人物ではない
しかし、今回は奮闘している黒子の為に何かできることは出来ないか、と考えた結果、〝考える〟事だったのだ
で、考えた結果―――
(さっぱりわからん)
それに至る
今も黒子は電話で初春と会話しているのであろうが、何を言っているのか理解できない
時折、何か舌を打つような音まで来こえる(思考での事だろうが)
「ありがとうですの。後はキャリーケースとこの男たちを送る道すがらにでも考えてみますわ」
そう言って黒子は初春との通話を切った
切る寸前に初春が何事か言っていたが、特に気にしないことにした
「相談は終わったのか?」
「えぇ、一応は。これ以上考えるのは、わたくしの仕事ではないですの」
そう言って彼女はキャリーケースに腰を下ろした
このスーツの男たちも謎ではあるが、もともとこのキャリーケースを持っていた人間も謎だ
…それにしても
道路状況の影響だろうか
その時、また黒子の携帯が鳴る
確認すると、そこには御坂美琴の名前があった
「―――っ! …神代さん、男たちは気を失っていますの?」
「あぁ、今の所目を覚ます気配はない。急用か?」
「似たようなものですわ。…少し失礼…」
言って黒子は口元を抑えながら通話を開始した
恐らく、ミサカトリーヌか、カ・ガーミンかのどちらか、か
お姉様、という単語が聞こえるので多分きっと前者だ
会話している様を微笑ましく見守っていると、ふと妙な足音が遠方から聞こえた…気がした
そこで会話を終えて―――なんだかゴーン、としている黒子に向かって
「スィ・ライン、足音が聞こえたような気がしたが」
「あー…そう言えばテープ張り忘れてましたわね」
黒子はそう言いながらぼんやりと思考を開始しようとし
ふと、黒子の乗っていたケースが消えて、背中から地面に倒れた
否、落ちたという表現の方が正しいか
「…スィ・ライン?」
ツルギの声が耳に入るが、一番混乱しているのは黒子本人だ
何がおこったのか、その一瞬の後ケースが消えたことを悟り―――
―――地面に倒れ伏す彼女の右肩に何かが突き刺さった
「っ!!?」
「なっ!?」
あまりにも突然の出来事にツルギも目を丸くした
ふと突き刺さったものは何か、見てみるとそれはワインのふたを開けるコルク抜きだった
一瞬、黒子はそれを引き抜こうと思ったがそう考えて思いとどまる
コルク抜きの形状を考えろ、あれは螺旋を描いてなかったか?
そんなもんを一気に引き抜いてみろ、肉ごとそれを引き抜くことになる
それを実行した際の、黒子に受けるダメージは尋常でないものとなる
そう思考を巡らせた際に、ツルギの顔面に誰かの蹴りが叩きこまれた
「うぐっ!?」
完全に油断していた
直撃を貰ったツルギは地面を転がり、黒子とは少し離れた位置に倒れる
それでもツルギは持ち前の根性で立ち上がった
ふと黒子の方へと視線をやると、彼女も同様に立ち上がっている
恐らくは自分を空間移動させ、無理やり立ったのだろう
血を流す黒子と、地面を転がったツルギを楽しげに眺める視線が二つほど
路地の入口―――そこに一組の男女の姿が見える
一人はブレザーを袖に通さず肩にかけ、胸にはサラシ、腰には飾みたいなベルト、金属板をいくつもつないで作ったタイプのベルトにはホルダーがあり、直径三センチ、長さ四十センチ弱の軍用懐中電灯が収められている
もう一人は先ほどの男たちと同じようにスーツ姿だ、しかし纏っている空気は全く違い、あんまり隙というものがない
目元にはサングラスをかけており、そこから伺える表情はわからない
そんな二人の傍らに、白いキャリーケースの存在を確認する
さっきまで黒子が座っていたものだ
「アイツも
「いえ、ですが触れられては―――」
確かに大雑把に言うならば
しかし、決定的な何かが違う
「流石に同系統の能力者だと理解が早いわね。けど、私は貴女とは少々違うの」
「―――同系統、だと」
ツルギの言葉に少女は答える
「私のは…
淡々と少女は答えていく
「…それはそうと、使えない連中だな。だからケースの回収という雑務を任せたのだが…それすらもできないとはな。ゴミ以下だ。…いや、捨てるという道が残ってる以上ゴミの方がまだ優秀か」
サングラスをかけた男が答える
となるとこの寝ている男たちは関係者だと考えていいだろう
「―――わたくしを誰と心得ておりますの?」
「もちろん。分かってるから安心して仕掛けたのよ? 風紀委員の白井黒子さん。でないと自分の手札を晒したりしないわ。…そっちの男性はわかんないけど」
ケースの中身は不明、この女と男の意図も分からない
それでも、一つ分かっているのは
目の前の奴らは敵という事実
「―――ちっ!」
黒子は両足を広げる
その反動でスカートが舞うが、気にしてなどいられない
太腿にはガンマンみたいに革製のベルトが巻かれており、そこには金属矢が仕込まれている
空間移動を用いて相手の座標に矢を飛ばし、貫く矢
それより先の少女が動く
ブレザーの内側の細い手が、軍用の懐中電灯を引き抜きバトンのように手の中でくるりと回し、それを黒子とツルギに向ける
そして誘うように、ひょい、と先端を動かした
瞬間、拘束していた男たちが消え、その少女たちの目の前に移動した
意識のない男たちはまるで盾のように展開された
<SCRPIO>
そんな電子音声が聞こえたのち、その盾を飛び越えるように銀色の怪人が現れる
その怪人は一直線にツルギへと向かっていき、ツルギは繰り出される攻撃をヤイバーで防いだ
一瞬、ツルギの事が気になったがもう一人いるであろう女性に向かって金属矢を飛ばす
しかし、その矢は当たる事はなかった
男たちが地面に落ち、確認しようとしたとき、矢は少女がいたであろう中空にただ浮いていて、すぐに地面にポトリと落ちる
本来、空間移動は点と点の移動
座標から少しでもずれれば、黒子の攻撃は当たらない―――
一方で、隙を付かれた神代ツルギも同様に防戦一方だった
完全に変身するタイミングを逃し、カウンターを試みてはいるが掠りもしない
それと同様に、相手の―――銀色の怪人の実力も高いのだろう
一瞬の思考の隙を付かれツルギは腹部に蹴りを貰う
「がはっ!!」
肺から空気を漏らし、地面をゴロゴロと転がった
ふと、黒子を視界に収める
彼女もダメージを追っているのか、わき腹を抑えて、地面に倒れているのを見た
「残念ね。貴方」
少女の声が聞こえる
「常盤台の人間でしょう? 御坂美琴が、後輩を巻き込むように思えないんだけど」
「実験阻止にしたって、一人で片付けたわけでもないし、どうでもよくなっているのではないか」
男の言葉に「かもね」と同意する
そして、ある言葉に白井黒子は反応した
「なんで、お姉様の名前が、ここで…!?」
「―――あら。知らなかったの。…まぁ、常盤台の超電磁砲が知らないまま使用するような人じゃないし…その感じじゃ本当に知らないのね」
黒子の疑問に、その女は答えない
「都合がいいって思わなかった? こいつを盗んだうちの使えない連中がタイミングを計ったように重体に巻き込まれたり。信号の配電ミスって何が原因かを予想できなかった? 御坂美琴が何を司る能力者なのかも知らないわけないわよね?」
「っさっき、から、何を…」
血反吐を吐きそうになりながら、黒子は言葉を続ける
腹部を抑えながら、ツルギも耳を傾けていた
「レムナント…って言っても分かんないか。―――
「な…!? そんな! あれは今なお衛星軌道上に浮かんでいるハズでは―――!?」
黒子が驚いているように、ツルギも驚いていた
樹形図の設計者とはこの学園都市が誇るスーパーコンピューターだ
そんなもんが故障とか破壊とかされた日には報道されなければおかしいのに
ふと、茫然としてる黒子の視界に一枚の写真がひらりと舞い落ちる
その写真は黒い宇宙空間に大きい地球が写っているものだった
そしてその青い星を背に、ある残骸が散らばっている
「―――嘘」
黒子が呟いた
その呟きが、敵の少女の言葉が嘘ではないという事を物語っていた
「樹形図の設計者はもう壊れているの。だからみんな、残骸を欲しているの。…御坂美琴も大変でしょうね、あれが壊れてくれたから悪夢がなくなったというのに。それが修復されそうになっているんだもの。それが治されれば、またあの悲劇が繰り返されるのだから、足掻いて当然か」
まただ
またこの女は御坂美琴と名をいった
なんで、ここで敬愛する人の名前が出てくるのだ
「―――まだ分かっていないの? ならとっておきのヒントをあげる。―――先月のある一日、何か変わったことはない?」
ある一日、と言われてもピンとこない
先月は何か、あっただろうか
「…そうね。貴女がここまで来れたのなら、友達になってもよかったのだけどね」
その言葉を皮切りに銀色怪人は黒子の方へツルギを吹っ飛ばした
声を上げながらゴロゴロと転がるツルギを見て思わず駆け寄ろうとしたが、右肩と腹部の痛みが邪魔をする
そんな中、笑いを浮かべてる彼女と、いつの間にか変身を解除していたサングラスの男
現状、分かるのは二つ
この女たちを、ここで止めないといけない事
そしてケースの中身を誰かに渡してはならないという事
―――…一瞬のうちの、僅かな静寂
出口に車のエンジンが響いた時、少女と、黒子が同時に動く
◇◇◇
結果は一瞬だった
少女は黒子が外した金属矢をいつの間にか回収しそれを使用し、同じく黒子はまだ持っていた数本の金属矢を放つ
互いに飛び交い、朱が飛び散る
白井黒子は、負けた
「スィ、ライン…!」
地面を転がっているツルギは悔しさから己の手で地面を叩きつける
ツルギと黒子を残して少女とサングラスの男キャリーケースと共に去っていく
なんて様だ
あれだけ大口を叩いておきながらこの様だ
神代ツルギは、地面に倒れ伏す彼女の表情を見た
前髪に僅かに隠れてその真意は窺い知れない、しかし、噛みしめているのはよくわかる
同じように、ツルギも歯を噛みしめる
何の手助けもできなかった、自分を呪うように
スコルピオドーパント
スコルピオワームのドーパントバージョン
高い防御力に弁髪状の鞭で相手を拘束する能力を保有
毒とか洗脳能力はなし
気まぐれ紹介
第二回目はこちら
仮面ライダー
ハード プレイステーション
仮面ライダーの格闘ゲーム
デジタルカードもしっかり完備しているナイスなゲーム
ショッカー戦闘員が「仮面ライダーに…なりたかった…!」なんてやってるCMは一回は見たことあるはず
ライダーストーリーとショッカーストーリー、二つのメインモードがある
ライダーストーリーはテレビ通りの物語を追体験する
しっかり新一号と新二号になるよ(新二号が見れるの最終決戦時だけですが)
ラスボスは当然ながら首領、しかしタイミングを合わせてライダーキックを撃ちこんでいけば倒せる
ショッカーストーリーは打倒仮面ライダーを目標に怪人たちでバトルロワイヤルさせて最強を決めて、頂点に立った怪人を再改造し最強怪人を生み出して、仮面ライダーを倒すモード
ショッカーストーリーに出てくる二号の強さは異常
「ライダー二号を忘れていたか!」
では今回はここまで
ではでは