とある魔術の禁書目録 ~変わらない笑顔で~   作:桐生 乱桐(アジフライ)

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今回とある姉妹に改変アリです

今回から大覇星祭編
この話を読む前に別に投稿している劇場版を読まれることを推奨します
まぁべつに読まないでもいいけどね!

ではどうぞ


大覇星祭編
#46 大覇星祭


大覇星祭

 

それは学園都市に所属する全学校が合同で行う超大規模な体育祭

開催している期間は九月十九日~二十五日までの七日間

簡単に言うなれば、これは異能者が繰り広げる大運動会のようなもので、故に燃える魔球とか凍る魔球、消える魔球、はては分身魔球とかはザラであり、外部からの注目度も高い

種目は学校単位のものから個人単位まで多岐に渡り、個人種目では上位三位内に入ると表彰される

 

吹寄からは誘われたものの、結局アラタは可能な限り手伝うという事で吹寄や他の運営委員の方々をサポートする形になった

 

そしてもう一つ、アラタは小萌先生から頼まれたことがある

それは―――

 

「アラタ」

 

声のする方に振り向く

そこには自分たちの通う高校の運動服を着こんだシャットアウラが立っていた

普段活動的な彼女にも、運動服は似合っている

 

「お、サイズジャストじゃん、似合ってるぜアウラ」

「―――ふ、ふん。別にお前に言われても何ともないが…礼は言っておく」

 

僅かに頬を染めてそっぽを向くシャットアウラ

なんで赤くしてんだろうとアラタは疑問に思ったがまあいいやとスルーした

とはいえ着替えても今回シャットアウラは大覇星祭に参加は出来ない

諸々の手続きをこの大覇星祭中に片付けるために、彼女たちは大覇星祭を今回は観戦するのだ

 

「おい、そう言えばアリサはどうした」

「あいにくだけど俺は何とも。たぶん橙子の所にいるんじゃないか」

 

シャットアウラとは別にもう一人、当麻やアラタが通う高校に転校、という形でやってきた人物がいる

それは少し前に一世を風靡したアイドル、鳴護アリサだ

彼女はこの高校に転校する際に、アイドルとしての活動を一度休止し、卒業するまではしっかり高校生をやりたい、というのだ

 

「…そうか。わかった」

「なんだ暗い顔だな? お前だって、今となってはクラスメイトだぜアウラ」

 

とはいってもシャットアウラがここにきていたことを知ったのは素直に驚いた

情報ではアリサだけだと聞かされていたのだからなおさらだ

 

「生憎と、私はこういった触れ合いに慣れていない。…それに私を受け入れてくれるかどうかも分からない」

「それは大丈夫だアウラ。うちのクラスは底抜けに馬鹿なやつしかいないからな」

「…それは信じていいのか。なんだ、底抜けに馬鹿って」

「あぁ、信じていいぜ。俺の誇れる友達ばっかりだからな」

 

そう言ってアラタは笑った

なんでだろうか、この男の笑顔はどうしてこうも暖かいのか

宇宙エレベータ内部でも、こちらが一方的に攻撃していたにも関わらず、この男はあまり反撃してこなかった

どこまでもお人よしだな、と改めて感じる

 

きっと、恐らく

自分の知らない所でもこの男は戦っているのだろう

 

「…では、私も蒼崎橙子の所へ顔を出しに行く。また後でな」

「おお、また後で」

 

そう短く言ってシャットアウラはアラタの隣を通り過ぎる

なんだかんだあるが、シャットアウラにとってもこの大覇星祭とやらは初めてであり、楽しみでもある

時間が出来たら、案内でもしてもらおうかな、と考えるシャットアウラだった

 

◇

 

「アーラタァ」

 

甘ったるい言葉を久しく聞いた気がする

その声の方へ視線を向けると金髪にグラマラスな中学生、食蜂操祈が歩いてきていた

 

「よっす操祈。なんだ?」

「いいえ、その、どうでもいいことなんだけどぉ…アラタ…というかアラタのクラスって白、赤どっち?」

「うん? 俺たちは白組だな。…て、なんでお前はちょっとシュン、ってなってんの?」

「ザンネンだなぁって。私たちは赤組だから敵同士ねぇ」

 

そーなのか、とアラタはその言葉を軽く流しそうになり―――ハッとする

食蜂操祈は常盤台在学だ、その食蜂が赤組という事は美琴も赤だという事になる

万が一、競う事とかになったらどうしよう、と考える

 

「ねぇねぇアラタ。もしそっちがよかったらぁ…何か罰ゲームでも賭けてみない? 負けた方が勝った方のいう事聞くって奴」

「断る」

「即答!? ちょっとは悩んでくれてもいいじゃなぁい!?」

 

それでも断るって言ったら断るのだ

結果負けてしまったら何を言われるか分からない

そんな思考に埋没しているそんな時、タイミングが良いんだか悪いんだかさらに聞き覚えのある声が聞こえた

 

「アラター!」

 

先ほどと同じように声が聞こえ、視線を向ける

先の食蜂と同じように、違う所は走っているという点であろうか

やがてアラタたちの所へ駆け寄ると美琴は

 

「食蜂さんがここにいるってことは、私が何組かはもうわかってるわよね。負けないわよアラタ」

「―――おお、こっちだって負けないぜ。むしろ望むところだ」

「言ったわねアラタ。さっきも言ったけど、負けないんだから」

 

小さく、そして珍しく火花を散らすその二人に食蜂は思わず苦笑いを浮かべる

そして同時、好敵手はやっぱりこの人かな、と確信した

 

◇

 

「―――よし」

 

南光太郎はそう言って一息を付いた

目の前には用意を終えた自分の店〝ブラックサン出張版〟の準備は万端だ

ちゃんとお肉の保存もばっちりだし、飲み物も完備している

うん、大丈夫だ

とはいってもこのお店を知っている人はあまりいない

それでもいい、と光太郎は思う

知人が見つけて、それで立ち寄ってくれればそれで何も問題はないのだ

 

「おう、マスター、お店の準備はばっちりみたいね」

「あ、伊達くん。君の方も用意は出来てるみたいだね」

 

通りかかった伊達明と言葉を交わす

もともと彼は移動屋台のようなものなので正直に言ってしまえば平常運転なのだが

 

「それにしても大覇星祭だぜマスター、規模がデカすぎね? と俺は思う訳なんだけど」

「それは俺も思ったよ、まさか一週間とはね。その分、応援のし甲斐があると思うんだ」

「同感だぜ。けど、それと同時に一般客も頻繁に出入りするからいろいろ用心しないとな」

 

その言葉に光太郎は顔を引き締める

そう、大覇星祭という一大行事の隙を縫うように外部組織がなんかしらの攻撃を加えてくるかもしれない

念には念を、という言葉は頭に入れておかなければならない

 

「―――ま、今は素直にこのお祭りを楽しもうじゃないの」

「そうだね。…じゃあ、俺も仕込みを始めようかな」

 

そう会話を一度を終え、光太郎は自分の屋台へと戻っていく

伊達も同様におう、と声をかけて改めて屋台を引いて歩き出した

 

◇

 

大覇星祭

それはどうやら早い話が一週間ぶっ続けで実行するような運動会らしい

 

「アホか」

 

式はそう一蹴した

 

「だってそうじゃんか、普通そんなもんは一日じっくりと行うもんだろう。なんだって一週間に延ばしたんだよ」

「まぁまぁ式。せっかくのアラタの晴れ舞台なんだから、ちゃんと応援に行こうよ、ね」

「誰もいかないなんて言ってないだろう。ただいろいろひっくるめて、長いなって思っただけだ」

 

そう言って式は頭を掻く

そんな彼女の様子に幹也は苦笑いをする

実際そんな長い期間開催する催し物もなかなか聞かない

幹也は事前にアラタから貰ったパンフレットを見ながら

 

「ほら式、この丸ついたところがアラタの参加競技だってさ、一回目は…棒倒しに参加するみたいだね」

「意外に競技は地味なんだな。てっきり能力をフルに活用した騎馬戦でもやるのかと思ったぜ」

 

意外と言った表情で式は顎に手をやった

 

「そりゃ参加するのは学生だからね。安全面には配慮してあると思ってるけど」

「ふぅん。…ところで鮮花や未那は?」

「早速いろいろ歩き回ってるよ、と言っても、未那に鮮花は連れ回されてるみたいだね」

 

少し黙った後式は「…そうか」とちょっぴり苦笑いを交えて応える

そんな式に幹也は笑顔になり

 

「じゃあ式、僕たちも行こう。競技とかも楽しみだけど他にもいろいろあるみたいだよ、ナイトパレードとか」

「分かったから手を引っ張るな。…急がなくてもそばにいるって」

 

ワクワクしている幹也の背中を歩いて追いながら式は赤い革ジャンのポケットに手を入れる

そんな夫婦の会話を見ていた蒼崎燈子は呟いた

 

「…ふふ、バカップルだな」

「ちょっと見てて、にやけちゃいました…」

 

その隣にいるアリサもほんのり顔が赤い

 

「普段は物静かなんだがな、式は」

「けど、あそこまでカッコいい女性って見たことありませんよ」

「そりゃな。〝色々〟あったんだよ、式は」

 

そう言って橙子は改めてアリサへ顔を向ける

 

「本格的な投稿は大覇星祭終了後だか、馴染めそうか?」

「はい、アラタくんや、当麻くんもいますし大丈夫です」

 

彼女は言って笑顔を作る

普段ならクラスにアイドルの一人が転校などして来たら軽くパニックになるだろう

とはいっても、知人のいるアラタらのクラスなら問題ないと判断したのだ

アラタや件の上条当麻の友人である青髪ピアス辺りがハイテンションになりそうだが、彼らなら鎮圧してくれるだろう

 

「本当に、いろいろありがとうございます。何から何まで…」

「なに。君が気にすることはない」

 

頭を下げる彼女に橙子はそう返す

それでも、とアリサはしばらく頭を下げたままだった

少し経って彼女は顔を上げる

そのタイミングで燈子は聞いた

 

「パンフレットは貰ったか?」

「はい。当麻くんから貰いました」

「よし、じゃあ精一杯応援してこい」

 

橙子はそう言うと軽くアリサの頭をポンと撫でた

彼女の手が離れるとアリサは笑顔を向けて

 

「はいっ! 本当に、ありがとうございました!」

 

元気よくそう言って彼女は伽藍の堂を出て行った

彼女が伽藍の堂を後にするのを見届けて橙子はふう、と一息を付く

 

「…さ、て。私も見物しに行くか…」

 

その前に一服を、と彼女は煙草を取り出し、ライターを用いて火をつける

人差し指と中指の二本で持ち、煙草を口に咥えた

少し息を吸い込んで、大きく彼女は紫煙を吹かす

 

と、意識を外の景色に向けた時携帯がなった

懐に手を入れ携帯を取り、画面を見る

名前を見て少しだけ橙子はため息をついた、がすぐに通話ボタンを押して携帯を耳に当てる

 

「…何のようだ」

<あ、繋がった。てっきりスルーされると思ったのに>

「正直そうしたかったが、妙な不安がしたのでな。…もう一度聞こう。何のようだ」

 

ちょっぴり不機嫌になった橙子は電話の向こうの相手に話を促した

電話の向こう―――妹である蒼崎青子は口を開く

今でこそ本当にたまにしか連絡を取り合っているが昔はそれこそ本当に最悪だった

そんな姉妹仲を若干ではあるが修復したのがアラタや幹也だ

まぁ、あんまり変わってはいないのだが、それでも前進した方だろう

 

<単刀直入に言うわ、学園都市が取引に使われそうなの>

「―――詳しく聞こう」

 

大覇星祭という大きな舞台の陰で、また何者かが暗躍しようとしていた――― 




姉妹に関してはこんな未来もあったらいいな、という願望が入ってます


では気まぐれ紹介のコーナー

今回はこちら

「ショッカーを裏切れば死だ!」

蜘蛛男

仮面ライダー第1話『怪奇蜘蛛男』に登場した、ショッカーの改造人間
その名の通り、蜘蛛の改造人間
南米のアマゾン河流域出身

糸を吐いて相手を絡めとる、人間を溶かす毒針を発射する、クモを操るなどの能力を持つ
記念すべき仮面ライダーシリーズの怪人第一号で、以降の蜘蛛をモチーフにした怪人が初戦の相手となったり、特別なポジションに置かれたりするのは蜘蛛男へのリスペクトであろう
また、リメイク版の『仮面ライダー THE FIRST』でも、当然と言うべきか最初の敵はスパイダー(演:板尾創路)である

【仮面ライダー本編での活躍】
第1話では後の仮面ライダー1号である本郷猛を巣を張って捕獲・拉致したり、本郷の恩師である緑川博士を蜘蛛糸でがんじがらめにしたうえで殺害したりと、蜘蛛のエッセンスを活かしたその不気味さを随所で発揮している

緑川博士の手引きで脱走した本郷への追っ手として再び現れ、初めは配下の戦闘員らと共に戦い慣れしていない1号を翻弄するも、地面に投げつけられて弱ったところにライダーキックをもらい、泡になって消滅した
その後、第13話で再生怪人として再登場。トカゲロンの素体となるサッカー選手を誘拐し、トカゲロンとライダーの2度目の戦いではトカゲロンに率いられる形で参戦した
その後も度々再生怪人として登場している

ゲーム作品では

PSの格闘ゲーム『仮面ライダー』にはプレイヤーキャラクターとして登場
低めの攻撃力を手数の多さや長めのリーチで補うタイプで、必殺技の「三角跳び」を始めとした扱いやすい技を持っている

ショッカーストーリーでは、プレイヤーに選択して勝ち進むと再改造され強化蜘蛛男となり、ダブルライダーに挑むこととなる

また、スーパーファミコンの名作『ヒーロー戦記』では、助けた女の子をアムロがおぶってると、突然女の子が蜘蛛男になって(すり替えておいたのさ!)襲いかかるという作中屈指のトラウマシーンがある
…しかし、特にペナルティがあるわけでもなく、アムロはその状態から普通にガンダムを呼び出して撃退する(どうやった)
似たようなシチュ(こっちは美女)でしっかりペナルティを与えてくる死神博士とはえらい違いである

PS2のアドベンチャーゲーム『仮面ライダー 正義の系譜』では中ボスの一体として登場
途中のルート分岐でこの蜘蛛男かアルマジロングのどちらかと対戦するのだが、分岐条件が分かりづらいので初見だとだいたいアルマジロングとの戦いになる

間隔をおいて連射してくる毒針攻撃が避けにくいうえに毒ガスが噴き出す狭い室内がステージのため、慣れないと苦戦必至だが、実は接近状態ではパンチ以外の技を使ってこないため、カウンターの投げでハメることが出来る

今回はここまで

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