東方我探求   作:あおい安室

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親が犬を拾ってきた。
………僕犬苦手なんですが。


僕はそれを、始まりと呼ぶ。

「ふう………今日も暑い………夏休み最終日だけど全然暑さが収まってない………」

 

そう愚痴をこぼしながら僕は道路を歩いていた。お母さんから頼まれたお使いの帰りだ。

 

「今日は一体どれくらいの暑さなんだろうな………30度は超えてるよな………」

 

僕はそんなことを口にしながら下り坂に出た。しかしその瞬間、何故か急に足が痺れた。どこかを急にひねったわけでもない。ただ、痛さのような何かで、急に足が動かせなくなった。

 

「うあ、ああああああ!!!」

 

足が動かなくなったことによってバランスを崩して倒れ、そのまま地面を転がっていく。いつの頃か、転がるのが止まった時、僕は車のクラクションの音を聞いて急に意識が無くなった。

 

「………ぁ………」

 

意識が戻った時、僕は腕をなんとなく動かして視界に入るようにした。

青い空、白い雲、そして………

 

赤黒い何かがまとわりついた黄色っぽい何かが、見えた。

 

………骨と血肉じゃないか。

 

 

 

「………失敗した、かな?」

 

 

 

誰かが僕にそう言った。

 

 

 

 

 

 

 

「う……ん……ここは………?」

 

また意識が戻ってきた時、僕は目に入ってきた光で目を覚ました。そこはどこなのかわからない真っ白な空間だった………いや、違う。何もかもが、白いだけだ。目を凝らせば、見えてきた。壁、クローゼット、テレビ、などなどなど。どうもこの部屋の持ち主はやたらと白が好きらしい。

 

「………あ、起きたんですか?」

 

そんな声を僕は聞いて聞こえた方向………まあ、目の前をよーく見ると、粒子のような物が集まって人が現れた。

青い髪でメガネをかけていて、白いローブを身にまとった若い女性が。

 

「………その問いに答えるのなら僕は起きたけど………あなたはどちら様ですか?」

 

「おっと、失礼。名乗っておけばよかったですね。私は雷華(らいひ)といいます。今後共よろしくお願いします。まあそれは置いておくことにして、一つ、あなたについて言わせてもらいます。あなたは………まあ、死んじゃいましたよ」

 

………?死んだ?………

 

「なるほど、よーくわかった………僕は今、雷華さんと話をしてる。心臓に手を当てると………鼓動もしてる。ドッキリか何かでしょ?」

 

「いいえ、こんな凝ったどっきりなんてあなたのいた世界ではできませんよ?技術的にこのへんの家具とかを再現できませんし。ほら、よーく見てください………」

 

そう言われたので、とりあえず近くにあったソファを見つめる………すると、急に目の前に、もがき苦しんでいるような人間が………見えた。

 

「っ!!!な、なんだったんだ今の!!」

 

「理解しましたか?ちなみにさっき見えたのは、まあ成仏できなかった人間ですかねー?まあ、いまはどうでもいいです………話を戻します。あなたはここにおける実体はありますが、あなたのいた世界にあるあなたの体そのものはもう死んでいます。まあ、ここは人が死んだあとに来るあの世といえばわかりやすいですかね?」

 

「えっと………もしそうなら、僕の死因くらい教えてもらってもいいですよね?」

 

「いいですけど………あなたの死因は轢死ですかね?お使いの帰りの坂で足が急に痺れてその結果坂を転がりながら降りきった直後にトラックに轢かれました。どうです?」

 

………合ってる、といえば合ってる。

 

「ですが、そもそもの原因である足の痺れは元々無かったんです。私はいわゆる神みたいな者で色々な人の人生を管理していたんです」

 

「へえ………そうなんだ………天使じゃないのか」

 

あの世といえばとりあえず天使というイメージがあるんだけど神、かずいぶん上の地位の人が出たな………

 

「ちなみに私直属の天使は去年くらいに悪魔と駆け落ちしていなくなりました」

 

「そんなコトするんですか天使って!?というか普通に悪魔と駆け落ちさせちゃ駄目ですよね!?」

 

「大丈夫です。既に捕獲しました」

 

「捕獲!?天使って捕まえるものなんですか!?というか人間扱いしてないですよね??」

 

「捕まえるものなんですか?はい、そうですけど?そもそも人じゃありませんし。というかこの話は関係ありません。話を元に戻します。これ以上追求するようなら………痛い目見ますよ?」

 

背筋がぞっとした。捕まえた後どうなったのか気になったけど………聞けるムードなんかじゃない。

………悲鳴が聞こえたのはきっと気のせいだ。

 

「足の痺れが起きた原因は私にあります。私ははあなたの人生を調査している時に手違いで消してしまった、つまり残りの人生がなくなった………そのためあなたはすぐに死ななければならなかった。結果あなたが死ぬような事態が起きたんですこのままでは申し訳ないので、あなたに生き返ってもらいます。ただ元の世界では肉体がもうボロボロなので無理です。そのため異世界に行ってもらいます」

 

「異世界?ファンタジー系とかの?それなら生き返りたくなんだけど………絶対死ぬ」

 

戦闘も何もできないんだけど。家事もいまいち。

 

「いえ、ファンタジー系の世界ではありません。異世界の昔の日本に飛ばしますので大丈夫です。安全なところに飛ばしますし、あまり無茶をしなかったら死にませんし………多分」

 

「………今嫌な言葉が聞こえたんだけど?」

 

『多分』って。死亡フラグか?

 

「大丈夫です。気のせいです。それと、自分の名前を考えて置いてください。死ぬ前の名前は手続き上使えないんです。ちなみに、その名前についてもあなたはもう思い出せませんからね?」

 

言われてみて思いかえしてみる。友達の事は多分全員のことが思い出せた。お母さんの事ももちろん思い出せた。

ただ、自分の名前についてどうも思い出せなかった………名前を呼ばれたりした時の記憶に靄がかかっているかのような気分だ。

 

「んー………まあ、せっかくだ。今名前を決めよう………ふーむ。晴っていうのはどう?」

 

「晴…?なるほど、悪くない名前ですね。ちなみに理由はなんですか?」

 

「えっと。僕のこれからの人生が晴れる、つまり明るい物であるようにっていう意味かな」

 

「へえ、いいですね………あなたを皮肉っていて。さて、そろそろ転生させます。」

 

………今何か変なことを言わなかったか………?

 

「頑張ってくださいね、晴………ま、ダメなときはダメですが」

 

そして僕、晴は白い空間から消えていった………

 

 

 

「うわっと!」

 

目が覚めた僕は薄暗い物置のような部屋に落とされた。安全………なのか?

 

「………体は変わらないんだ。小さくなりすぎてたら嫌だったしちょうどいいな………」

 

僕の体は転生前と変わらない姿、小学6年生くらいの身長で服装とかも変わらなかった。

携帯電話とかそんなものは持っていなかったが………それに実際手ぶらだし。

 

「さてと………これからどうしようかな?」

 

そんな事を呟いて近くにあった恐らく鉄製の棚に持たれかかる。

持たれかかった瞬間グラッという感触がした………嫌な予感がして慎重に棚から離れる。

 

「………この棚、すごい不安定なんだ………錆び付いてる」

 

「ええ。結構古いし、中身は空っぽだから当然、軽いわよ?………はじめまして、小さな泥棒さん?」

 

後ろから声と光がして思わず振りかえる。そこにいたのは色が赤と黒で上下共に赤色半分、黒色半分に別れてある服といういかにも奇抜な服を着た女性がいた。

何者なんだ………?

 

「………この家の住人なのかな………?」

 

「ええ。私の家に忍び込めた位の貴方なら、私の事は知っているから紹介はいらないわね?」

 

………すっごくいるんですけど。ここがどこなのかすらわかっていないのに。

 

「………あー。なるほど。雷華さんは僕を殺したいのか………ここ、安全な訳無いな」

 

「?誰について話しているのか知らないけど………ここは貴方にとっては安全よ?特に罠を仕掛けてないからね」

 

嘘だ。

 

「罠を仕掛けてる事とかを話す必要は普通殺す相手には必要ないと思う。というか他のところにはどんな罠があったんだ。落とし穴か。レーザーか。はたまた自爆装置か」

 

「ふふっ、一番最後は罠ですらないじゃない。落とし穴とかはあったけど。話した理由ねぇ………どうせ気づいてるだろうと言うことと………貴方みたいな子供なんて私でも処理できるからよ?」

 

最後の一言に思わず背中がゾクリとした。処理………まさか殺し?物騒な………

 

「………降参、してもいいかな?」

 

「………えっ?」

 

「さすがに死にたくないですよ………僕は完全に丸腰ですし。必要とあらば服も脱ぎますよ?」

 

そこまで言って固まった。頬のすぐ隣を後ろの棚に刺さった物からして矢が通っていた。

女性の方を見るといつの間にか僕に向けて弓を構えていた。

 

「あらあら、ごめんなさい手が滑っちゃった………私、冗談はあんまり好きじゃないの。でも、降参………ね。いいわ。両手を頭に回してゆっくりと、床に伏せて」

 

言われた通りに僕は地面に伏せる。

 

「そのままじっとしてなさい。すぐに気を失わせてあげる………」

 

不吉なフレーズを聞いたが、僕は動かなかった。殺されたくなんてなかった。女性によって布が口に当てられた。するとしばらくすると、身体がなんだか外れていくような………不思議な浮遊感に襲われて、気を失った。

 

 

 

………ここから、全てが始まった。

私の長く、終わりのない旅が。

さあ、幕開けだ。

 

 

 

 

一枚の書類を、どこか、暗闇の中で見つけた。

『07。ついに完成、いや誕生しようとしている。この個体を私は「でき損ないの世界」と名付けよう。だが、この個体をそう呼ぶものなど現れるのだろうか。私もいずれ取り込まれる。

だが、これで抗えるだろう、このふざけた世界に。』




リメイク前の面影があるのは多分今回だけかな………

おまけ『作者のクラスの文化祭の出し物』

料理するの面倒だからお菓子を注文して袋に詰めて売ろう!
↓
お菓子を売るついでにミサンガとかの手作りした雑貨を売ろう!ちなみに両方とも多数決で決定したよ!
↓
手作り雑貨のバリエーション増やそう!
↓
お菓子を袋に詰めるの面倒だからお菓子無しな!ちなみに準備係の独断な!←いまここ

お菓子を袋に詰めるのすら面倒なんだったら雑貨の手作りはどうなのよ。
というか係の中では男子の大半を戦力外として見てる気が。
18人も戦力外として見るつもりなのか………?
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