アタランテが咬ませ犬的ポジジョンなのが納得がいかない!というよりペロペロしたい   作:天城黒猫

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投稿遅くなりました。申し訳ありません。冬休みって思ったより忙しいです……

それはそうと、FGO、2章始まりましたね! あの新所長は絶対ゴルドさんの系譜。Aチームやら、神父やら、色々と気になる事が沢山です……




時計塔スレッド【エラーモード】

【■#$7’&◇34晁kゥ謦)】

 

 

1.名無しの魔術師

 

 一体どうなっているんだ……?

 

 他のスレッド全部消えてるし

 

 唯一生き残っているこのスレのタイトルもバグってるし

 

2.名無しの魔術師

 

 バグか?

 

 管理者に通報したほうがいいんじゃね?

 

3.名無しの魔術師

 

 ≫2

 

 その管理者は現在聖杯大戦inルーマニアなう

 

4.名無しの魔術師

 

 いつからこうなっているんだ?

 

5.名無しの魔術師

 

 ≫4

 

 俺が知る限りだと、5分くらい前からこうだったぞ

 

6.名無しの魔術師

 

 どっかの誰かが復旧させる事はできないのか?

 

 このままだと、マギ☆マリの神スレが見れねえええ!

 

7.名無しの魔術師

 

 畜生! 

 

 【(紳士)今日のグレイたんを見守るスレ(変態)】

 

 が消えてやがる! このスレが時計塔での癒やしだったのに!

 

8.名無しの魔術師

 

 ≫6 ≫7

 

 はーい、変態達は養豚場送りよー

 

9.名無しの魔術師

 

 ブヒー!

 

10.名無しの魔術師

 

 飛べねえ豚はタダの豚だ……!

 

11.名無しの魔術師

 

 このスレの管理人は≫3がもう言ってるけど、聖杯大戦しているんだよなあ……

 

 で、このスレに何かが起こったということは……まさかな……

 

12.名無しの魔術師

 

 ≫11

 

 アイツが死んだとか、そういうことか?

 

 ナイナイ

 

13.名無しの魔術師

 

 ≫11

 

 ナイナイ

 

 ……と言いたい所だけど、可能性は十分あるんだよなあ

 

 というか、それしか考えられないという

 

14.名無しの魔術師

 

 ≫13

 

 それ、ヤバいんじゃね? 

 

 もしアイツが死んだら、この掲示板どうなるんだよ

 

 というか、死ぬところが想像できねえ!

 

15.名無しの魔術師

 

 【速報】

 

 アイツの父親が時計塔に来て、爆散した模様

 

16.名無しの魔術師

 

 ≫16

 

 は?

 

17.名無しの魔術師

 

 ≫16

 

 爆散だと? 自爆か? それとも、他人からの攻撃か?

 

18.名無しの魔術師

 

 ≫16の者だが、そこはわからん

 

 俺はアイツの父親が、ロードエルメロイと話している所を遠くから見ていただけだから

 

19.名無しの魔術師

 

 ≫18

 

 もうちょっとkwsk

 

20.名無しの魔術師

 

 おK

 

 とはいっても、俺も何がなんだかわからん。

 

 長くなるけど投稿しとくわ

 

 

 

 まず、俺はロードエルメロイに、授業でわからないところがあったから、少し質問しにいこうとしたんだ。で、先生の部屋に向かっていたら、その途中の廊下で、ちょうど先生がいたから声をかけようとしたんだが、日本人の男性がいたんだ。彼は、先生と何かを話している様子で、どうにも普通じゃない様子だったから、俺は思わず隠れてしまったんだ。

 

 『ロードエルメロイⅡ世、聖杯大戦に参加した我が息子は無事でしょうか?』

 

 とその男は言った。これで、俺はあの男がアイツの父親であることはすぐにわかった。彼は、どこか落ち着きのない、不安を抱えている様子だった。先生は答えた。

 

 『分かりません。今のところ、連絡はつきませんからね。あなたの息子からも、現地に向かった魔術師からも。信じるしかないでしょう。生きていると。彼は、その言動こそは非常に……その、ふざけるというか、魔術を遊びに使うことが多々あるというか……ともかく、腕だけは確かですよ。それはこの私が保証します。それに、召喚したと思われるサーヴァントも、かのアルゴー船に乗って、大冒険を繰り広げた伝説の女狩人です』

 『それは良かった。いや、全く。我が息子が聖杯大戦に参加したと聞いたときは、肝が冷えましたよ。ええ、本当に良かった。今のところ、生きているかどうかはわからないのでしょうが、私は自信を持って言う事ができます。我が息子は、必ず生きていますよ。父親の直感というやつですとも』

 『それはそれは、貴方は息子さんを愛しているのですね。それも、魔術師としての愛ではなく、一人の、父親としての愛。良い父親です。きっと、貴方の息子さんは無事でしょう』

 『ええ、そうですな。私は息子を愛しています。思えば、あの子は昔から賢く、それでいてどこか虚無のようだった。時折、その様子に恐怖を覚えましたが、やはり息子は息子。愛情もあります。息子の体に、魔術的な施術を行ったこともありましたな。あれは本当に大変だった。他の家系の魔術師に任せるわけにもいかないから、自分で一生懸命調べ、器具を揃え、知識を揃え、何度も練習をしました──そのお陰で、手術は無事成功しました。今思えば、その手術はとても拙いもので、激痛を伴っていたのでしょう。ええ、あの手術のお陰で、息子の魔術の道は開かれたも同然です。強力な魔術を使えるようになったのですからね。それは即ち、敵を自らの力で倒す事ができるということです』

『それはどういうことですかな?』

 

と先生は眉間に皺を寄せながら問いかけた。で、父親は答えた。その声は少しだけだけど、震えているように思えたな。

 

 『先生、我が息子の起源は知りませんでしたな。『再現』それが我が息子の起源です。その能力は凄まじく、もし時計塔に知られたら、封印指定として狩られることは必至でしょうな。ですから、私は息子に、息子自身で戦える事ができる力を身につけさせようとしたのです』

 『それは話してもよろしかったのですかな?』

 『ええ、ええ。構いませんよ。先生殿。私は息子を愛しています。故に、息子の前に立ちはだかる障害はなるべく取り除いてやりたいのですよ。──我が息子は、前に一度だけ私にあることを話しました。その話をしている時だけは、息子の中にある虚無が無くなるのですよ。

 

『僕には願いがある。どうしても叶えなくてはいけない願いが。そう、世界を滅ぼし、僕自身を救済するという願いが』

 

 この時、私は息子は本気だと思いました。そして、今回、そのチャンスを掴んだのでしょう。即ち大聖杯。かの御三家が生み出した大聖杯ならば、その願いは叶えられる筈です。……先生殿、息子はね、あらゆる物に対して関心を抱いているようで、実際はなんの興味も持たない、いや、それどころか疎ましいとさえ思っているでしょう。息子にとって、この世界は退屈──あるいは、どうしようもなくくだらないものなのでしょう。どうしようもなく何もないのでしょう。

 ねえ、先生。父親として、息子がそんな様子だと、とても悲しいのですよ。この世界は美しい、この世界は素晴らしい。そういう事を教えるために、あちこちに連れていきました。魔術が好きだったようなので、沢山の魔術師と出会わせたり、あらゆる魔本を読ませたり、仕上げとして時計塔にも入学させてみました。ですが、どれも息子の価値観を変えることは叶いませんでした。息子は、時々月を見上げるんですよ。さも、そこに希望があるというかのように。

 ねえ、先生。分かるでしょう、今息子は世界を滅ぼそうとしています。自分を救おうとしています。それで我が息子が幸福になれるのならば、私は喜んでこの身を捧げましょう。いえ、命は惜しくありません。どうやら、私の手術のお陰で、息子は自分でどうにかする術を身に着けたようです。ですが、敵はルーマニアに居る者たちだけではありません。他のところにもいます。例えば、この時計塔など! 

 我が魔術、川雪家が大体引き継ぐ魔術の名は、『貯蔵』! 山に積もった雪が解け、水となって川となるが如く、大量の魔術を貯蔵し、それを一気に放出するというもの! 私の体内には、すでに50年分以上の魔力が溜まっている! さあ、教師殿よ。今まで息子が世話になりましたな。私は政治などできませんので、このような手段しかとれません。お許し下さい。我が息子──泉よ! お前がどうか幸福でありますように! おお、膨れる……! 爆発する……! さらばだ! さらばだ! 泉!』

 

 父親から、大量の魔力が放出されはじめた。その魔力の量は凄まじくて、あの量の魔力が爆発したとしたら、時計塔に施されている封印やら結界やらも全て粉々に砕くという勢いだった。俺はすぐさまその場から逃げ出そうとしたんだが、その時父親の体が黒い何か。俺の言葉では到底言い表す事ができない、何かが現れ、それが父親の体を飲み込んだんだ。そのお陰で、父親の自爆は阻止されたんだよ。

 

 『やれやれ、久々に遊びに来てみたら中々に面白い事になっているようだ。暇潰しで旅行というのも、中々に悪くはない』

 

 とさきほど父親を飲み込んだ、黒い何かの主である蒼崎橙子は、大きなカバンを持ちながら先生の元まで歩いてきた。俺は彼女の姿を見た時、気絶しかけたな。その後、二人は2、3言ほど会話をすると別の場所に移動していったんだ。残された俺は、質問なんてどうでも良くなって、この掲示板にさっき起こったことを書き込んでみようとしたというわけだ。

 

 

21.名無しの魔術師

 

 ≫20

 

 長えよ! でも、状況はよくわかった

 

 お疲れさん

 

22.名無しの魔術師

 

 この話で分かった事をまとめてみた 

 

 ・アイツのサーヴァントは多分アタランテ

 ・アイツは世界を滅ぼそうとしている

 ・アイツの起源は再現。どのようなものかは不明

 ・父親は多分死亡

 ・蒼崎橙子が時計塔に来ている

 

 こんなもんか

 

23.名無しの魔術師

 

 ≫22 

 

 一番上と下が物騒すぎる件について

 

24.名無しの魔術師

 

 この掲示板がおかしくなったのって、アイツが何かしようとしているからか?

 

25.名無しの魔術師

 

 ちょっと調べてみたんだが、今ルーマニアにいる魔術師達とは連絡が取れないらしい

 

 時計塔も、ユグドミレニアの系譜もだ

 

26.名無しの魔術師

 

 ≫25

 

 それって、ルーマニアにいる魔術師達が皆殺しにされたっていうことか?

 

27.名無しの魔術師

 

 ≫26 

 

 わからん。だが、連絡が取れないことは確かだ

 

28.名無しの魔術師

 

 ≫24

 

 のコメントを見て思ったんだが、この掲示板ってどんな感じで動いているんだ?

 

 関係ない話題かもしれんが気になった。すまない

 

29.名無しの魔術師 

 

 ≫28

 

 どうって……

 

 そりゃあ、俺たちが専用の水晶玉に登録して、キーボードと繋げてやる……待て

 

30.名無しの魔術師

 

 ≫29

 

 どしたよ?

 

31.名無しの魔術師

 

 おい、この掲示板の動力は電力か? サーバーはどこだ?

 

32.名無しの魔術師

 

 ≫31

 

 何言ってるんだ。魔力だろ

 

 水晶玉に魔力与えて、ネットに接続してるし

 

 アイツの部屋に入った事があるけど、サーバーっぽいのは見当たらなかった

 

 多分レンタルなんじゃね?

 

33.名無しの魔術師

 

 ≫32

 

 いや、それは違和感を覚える

 

 アイツの事だから、レンタルサーバーを使うことはないだろ

 

 下手したら、ここの内容全世界に発信されるんだぞ

 

34.名無しの魔術師

 

 え? この掲示板の動力って電力じゃねえの?

 

 今、科学100%のスマホから書き込んでいるし

 

 ま、スマホだと5つのパスワードを打たなきゃいけないのが大変だけどな

 

35.名無しの魔術師

 

 どっちなんだよ? 電力と魔力

 

36.名無しの魔術師

 

 サーバーとかどうでもよくね?

 

37.名無しの魔術師

 

 待て…… 

 

 ≫32 ≫34 

 

 の話を聞くと、魔力と電力両方で動いている?

 

38.名無しの魔術師

 

 ≫37

 

 それはありえんだろ……いや、待て。ありえる……のか?

 

39.名無しの魔術師

 

 いや、ナイナイ

 

 電気、インターネットと魔力の組み合わせは最近研究されているけどよ

 

 全部上手くいってないんだぞ

 

 それが本当だったら、アイツは表彰モノだろ

 

40.名無しの魔術師

 

 だが、理論から考えると電力と魔力の両方で動いているのはおかしくない……

 

 いや、魔力を電力に変化させているのか?

 

41.名無しの魔術師

 

 ≫40

 

 それはないだろ

 

 魔力を電力にとか、到底不可能だろ

 

42.名無しの魔術師

 

 サーバー……あっ

 

43.名無しの魔術師

 

 ≫42

 

 どうした?

 

44.名無しの魔術師

 

 なあ、アイツって時々ここだけで話してないことを話すよな

 

45.名無しの魔術師

 

 ≫44

 

 何言ってんだ

 

 アイツはここの管理人で、開発者なんだから見ていて当然だろ

 

46.名無しの魔術師

 

 いや、違うんだ

 

 前に何度か、数秒前に書かれたスレの事を話したりすることがあった

 

 一応、ここに入るには水晶玉か、ネットに繋がるものじゃないと駄目なんだ

 

 で、その時アイツはいつもそういうものを持っていないんだよ

 

 俺だって、後で確認してみて、そのことがわかったんだし

 

47.名無しの魔術師

 

 ……待て……そうか……まさか……

 

 ……なあ、俺の推測を話していいか?

 

48.名無しの魔術師

 

 ≫47

 

 別に構わんが

 

49.名無しの魔術師

 

 了解

 

 この掲示板は電力、あるいは魔力を電力に変化させて動いている。そうやって、あちこちから接続できる。アイツは機器を持っていないのに、数秒前に書き込まれたスレが分かる。つまり、アイツは掲示板をいつでも見れるという事を意味しているんだろう

 

 そして、今回の聖杯大戦にアイツが行って、この掲示板がおかしくなった。正確にはおかしくなったのは、少し前だが

 

 これらから予想できることは、多分だが

 

 この掲示板はアイツ自身がサーバーで、アイツは自分の魔力を電力に変化させることによって、インターネットにつなげる事ができる。閲覧することができる。今回、この掲示板がおかしくなったのも、聖杯大戦に夢中で、ここに回すリソースが無いのかもしれない

 

 もう一つ。アイツは何を目的でこの掲示板を作ったのか?

 

 性格的には、『面白そうだったから』で済むかもしれないが、さっきの話を聞いて思ったんだ。アイツの起源は『再現』再現とは、何を再現するのかはわからないが、魔術の再現だとしたら? それを行うのに、魔術が必要だとしたら? 魔術の知識が必要だとしたら? だとすると、この掲示板はあらゆる魔術の情報収集のために作られたんじゃないのか? ましてや、世界を滅ぼそうしているのが本当のことならば、なおさらだ。強力な魔術の知識が、強力な魔術を使えることが大切になってくるんじゃないのか?

 

 ……だが、魔力を電力に変化させる技術を組む必要がわからん。仮にそのことが露出してしまったら、大騒ぎになるはずだ。今回の企みを聞くと、そんなリスクのあることをする必要性が見られない……

 

50.名無しの魔術師

 

 なるほど……

 

 ≫49

 

 の予想は確かにそれっぽい

 

 ……皆で検証の余地があるかもしれないな。色々と不穏だし、情報を集めて、ここで報告しあってみるか

 

 

 

 





……今回、少し展開が強引すぎたかもしれませんね……

次回は来週までに投稿します。年内にもう一話投稿できるといいなあ、という感じです。

次回予告!
【大聖杯の中】

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