ハンター×ピース   作:アラスカ帰り

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第三話 土下座

やあ、ナガト=バンセンだ。

 

これが俺の今世の名前だそうだ。

ちなみに母はフラン=バンセン

乳・・・じゃなくて父はモモチ=バンセンだ

 

黒髪黒目の俺は父の血を色濃く継いだ様だ。髪は固くてロン毛には出来ません。スポーツ刈りです。ちくしょう!銀髪ロン毛でオッドアイとか憧れていたのに!!前世と一緒じゃねぇか!おまけに背も小さ・・・いやいやこれからぐんぐん伸びるはず!

 

ちなみに父は俺が生まれる前に死んだらしい。死因は獣に喰われたそうな。

やっぱ、この世界死亡率高いだろ・・・。

歳は7歳になった。

文字も2年で覚えた。

体も鍛えている。

赤ん坊の頃から鍛えてるから最強さ!!

 

 

 

 

 

とは、都合良く行かず。

ちょっと体を動かすのが得意・・・その程度さ。

チートなんてなかったんや・・・。

 

 

チートどころか・・・・赤ちゃんの体だから言葉を覚えるのも速いのでは?っと思いきや、頭の中で日本語に変換してしまう分、言葉を覚えるのが遅かった。

 

母は、俺の・・・まぁ所謂、知恵おくれって奴を心配した。

毎日毎日、必死に俺に覚えさせようとしていた。ずっと付きっきりで。

その鬼気迫る様子から、何か脅迫観念めいた物を感じた。

 

そして、ある日の事だ。30代半ば程の男達が俺の家にやって来た。

母は、その男達を目にした瞬間、俺の事を押し入れに押し込んだ。

当時の俺は、母が何をしたかったのかは、分からなかったが、言葉を覚えた6歳の頃、村のじいさんに言われた言葉に衝撃を受けた。

 

「当時の村じゃぁ~お前さんを森の中に捨てると決めておったのじゃよ。お前さんは悪魔に憑かれておったからのぉ。」

 

そんな言葉を唐突に投げかけられた。

 

何でも俺は言葉を覚えるのが遅く、その原因は悪魔が憑いてるせいだとして捨てられそうになったらしい。

 

別に驚く事じゃない。時代が時代なら、むしろ当然とも言える。要はまともに働けない者は、ただの村のお荷物。生活保護なんざ存在しない。悪魔憑きと呼んで、食いぶちを減らすために捨ててしまう。常識。当然。

頭では分かっていても、俺がその当事者になるなんて・・・・。

今、俺が生きているのは、母が他の人の2倍働くと村の人々に必死に頭を下げたからだそうだ。

 

 

俺はそれを聞いてから、がむしゃらに鍛えた。

図書館なんて上等な物のないこの村で、出来る限りの勉強をした。

根性のない、性根の腐った俺は本気の努力という物を行った。

母に感謝を。

母に楽を。

 

 

その思いを胸に。

だが、現実とは非情な物で、どんなに鍛えても子供の枠を超える事は、なかった。

勉強は、ろくな教材がなく。村にある生活の知恵、雑学ばかりが増える毎日。

 

 

もちろん毎日“燃”を行っている。

 

この世界がハンターの世界だと気付いたのは、2歳の頃、文字を拙いながら覚えた頃だ。

たまたま目にした新聞にハンター試験の募集が書かれていたのだ。

ずっとどこかで見た文字だと思ったら、ハンター文字だった訳だな。

 

ハンターの世界だと気付いた瞬間、最優先事項は念を覚える事だ、この世界において念は絶対的な力だ。俺は気付いたその日から“精孔”を開くため、“燃”を始める。

 

“燃”とは、超常の能力である念を覚えるための基礎訓練。

 

念の存在に気付いた者をごまかす方便でもあるが、嘘という訳でもないのだ。

念を覚えるには瞑想、禅などをして、体を包むオーラを感じる事から始まる。

その瞑想の段階分けをしているのが“燃”だ。

 

 

“点” 心を一つに集中し、自己を見つめ、目標を定める。(精神統一)

 

 

“舌” 想いを言葉にする。

 

 

“錬” その意思を高め。(気合い、気迫)

 

 

“発” それを行動に移す(気合いで相手をビビらせる)

 

 

“点”を知り、“舌”を覚え、“錬”を経て“発”に至る。

 

全ての格闘技に通じると作中に登場するズシが言っていた。

 

だが毎日、点をしても一向にオーラを感じ取れない。5年間毎日やってもだ。

天才と言われるズシですら3カ月かかったのだ。時間はかかると思ったが、ここまでとは・・・。

本当に転生者とは思えない低スペックだ。やり方が悪いのかと点ではなく。

無心になる瞑想も並行して行ったがダメだった。

 

 

ハハ、ワロスw・・・・ワロス・・・。

 

 

だが、今日こそ、俺は念を覚える事が出来るだろう。

念を覚える方法は、瞑想などによる、自然に精孔を開く方法と、念能力者に直接オーラをぶち込まれて無理やり覚える方法がある。

無理やり覚える方法は、リスクがあるから、正直やりたく無い方法だが俺は腹をくくったのだ。

 

 

 

今日この日。

ピエロがやって来る。

ハンター資格を持つベテランハンターが。

 

 

 

 

 

 

 

ピエロは、俺が赤ん坊の頃に村に来て以来、姿を消した。

 

言葉を覚えてからピエロはどこかと聞いた時、彼がハンターである事を知った。

しかも22年間活躍しているベテランハンターらしい。

“トレジャーハンター”

 

“トレジャーハンター”バギー・・・・。

 

・・・そう・・・ずっとどこかで見た事あると思ったんだ。

 

 

 

 

          “道化”のバギー

 

 

 

 

 

        “赤鼻”が村にやって来た。

 

 

 

 

 

“道化”のバギー。この名を知っている人間は多いことだろう。

 

H×Hには登場するはずのない人物。

ワンピースという漫画に出てくる海賊だ。完全な別作品のキャラクターなのだ。

 

その特徴的な鼻は健在だ。顔も漫画通りと言えるだろう。

しかし、海賊帽子を被っておらず、肩までかかる青い髪を後ろで括っていた。

海賊メイクもしておらず、変わりに額にばってん印の傷が目につく。

無精ひげを生やしており、より渋みを増している。

 

正直渋くてカッコイイ。赤鼻だけど。

 

バギーはこの村の出身らしく、ちょこちょこ帰って来るんだとか。今回も村長に帰る旨を伝え、やって来た。

 

 

「バギーが帰って来たぞおお!」

 

 

村の若い男が大声を上げる。

その声を聞くや否や、続々と各家々から村人達が殺到する。

胴上げでも開始するのか?っと思う程の群がりようだ。

 

バギーは本当にこの村の人達に愛されてるようだ。

そんな群がる大人達に数歩遅れて子供たちもやって来た。

 

 

「「「「赤鼻あああああ!!」」」」

 

 

5、6人の子供達が声を揃えて笑みを浮かべて叫んだ。

その言葉に俺はギョッと、する。

“赤鼻”はバギーにとって禁句だ。赤鼻とバカにされただけで村を滅ぼしたとすら言われている・・・ワンピースでの話だけど。

そんな事を言われた当の本人は・・・

 

 

 

『ぎゃははははははは!赤鼻様のお帰りだぞお!!』

 

 

 

笑い飛ばしていた。

この世界のバギーは良い人なのだ根本的に。

 

そんな大人達に囲まれながら子供と戯れるバギーを俺は遠巻きに見ていた。

 

 

あの輪には入れない。俺も母も。

嫌われてはいない、だが、好かれてもいない。

 

それが俺達親子と村の人間の関係。普通に喋れるようになった、畑仕事の手伝いも始めた。

だが、元悪魔憑きと悪魔憑きを産んだ母。俺達は明らかにこの村から腫れものとして扱われていた。言葉を交わせる、物も売ってくれる。しかし、俺達親子は明らかに“違う”のだ。

 

 

最初は母に楽な生活をしてもらいたいという一念で鍛えていた。

 

H×Hの世界は強い奴はいくらでも稼ぐ事が出来る世界だからだ。

だが、俺達親子を取り巻く環境に気付いてから、新たに胸に秘めた思いが芽生えた。

 

 

ハンターになってこの村の奴らを見返したい。

 

 

俺がハンターに成ればこの村の住人達は俺を羨望の眼差しで見るだろう、ひいては母も。

 

ハンター資格はそれだけの権威と羨望があるのだ。

 

 

 

だからこそ俺はハンターを目指す。

 

 

 

 

それが俺の覚悟。

 

 

 

 

だから俺に・・・・・・・

 

 

 

      

 

 

 

 

             「念を教えてください!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時、バギーの周りにいる人間が掃けた頃。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              俺は“赤鼻”に土下座した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 












正直1~3話はgdりました。
巻いていきます。
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