Infinite Stratos 学園都市最強は蒼空を翔る   作:パラベラム弾

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幕間なら何しても許されるって誰かが言ってた()


英国淑女の優雅な週末ーThe blue drop is strong noblyー

―――ロンドン・ヒースロー空港。

 

利用者数世界一位を誇る、イギリスの玄関口とも言える国内最大の国際線空港である。ISの進出と共に三段飛ばしで発達した航空技術、その最新鋭の管制システムを導入した民間用大型ジャンボジェットが離着陸を繰り返していた。

 

その広大な空港に、一機の小型ジェットが着陸する。

 

ブリティッシュ・エアロスペースが開発したジェット旅客機BAe146の派生機、BAe446-100。通常80~100人程度が搭乗できるが、この機体は特注品であり中を覗けばその内装に唖然とするだろう。

 

ともすればそのままそこで暮らせそうな程充実した設備を供えた客室。王室にでもありそうな革張りのソファーに豪奢なテーブル、床を覆う最高級の絨毯。どう考えても一般人が乗るようなものではない。事実、乗っているのは一般人ではなかった。

 

扉が開き、タラップが下りた先には既に数十人ものメイドや執事が列になって待機している。イベントか何かと勘違いされそうな光景だが、機内から降りてきた人物を見れば誰もが納得するだろう。

 

一つ一つの動作に溢れる気品。染みひとつない白磁の肌。澄んだ湖のような蒼い瞳。西洋人形のように整った顔立ち。純金を溶かして寄り合わせたような優美な金髪が風に流れ、それを手で押さえる様子はそれだけで万人の嘆息を促す。

 

『お帰りなさいませ、お嬢様!!』

 

主の帰還に、一糸乱れぬ挨拶と共に腰を折る従者たち。それを見て少しだけ困ったように眉尻を下げ、次に懐かしさにその双眸を細め、

 

「―――ええ。ただいま戻りました」

 

イギリス代表候補生にして英国貴族オルコット家現当主、セシリア・オルコットはふわりと微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お元気そうでなによりです、セシリアお嬢様。スケジュール通りですとこの後本邸で職務の消化となっておりますが、よろしいですか?」

 

「ええ。問題が発生しない限りは、予定通りに進めていきます」

 

「かしこまりました」

 

空港から車で二十分程の場所にあるオルコット家の本邸。周囲を木々に囲まれた緑豊かな邸宅である。その廊下を歩きながら、セシリアの専属メイドでもあり年上の幼馴染みでもあるチェルシー・ブランケットと事務的なやり取りを交わす。

 

一時的な帰国といってもセシリアにはやらなくてはならない仕事が山積みだ。代表候補生という立場上、IS関連で政府や開発元へ出向いて様々なデータ取りや報告をしなければならないし、オルコット家当主としての職務も果たさなくてはならない。

 

未だ十六才の少女が背負うにしてはあまりにも重すぎる責任だったが、今更泣き言を言おうとする程度の甘えはとっくに消え失せていたし、彼女自身のプライドはここで諦めることを良しとしなかった。生来の責任感の強さも手伝って、彼女は立派に当主としての役目を果たしているのであった。

 

執務室の扉を開けて中に入り、黒檀の執務机―――生前の母が気に入って買ったものだ―――に座る。そうすると、両親が蒸発して間もない頃の記憶が甦ってくる。

 

あの頃の自分は、貴族や政治のことなど右も左もわからなかったが、家と財産を守るために死に物狂いだった。朝から晩まで従者たちが付きっきりでサポートに回り、今思えば気の休まる時間などほとんどなかった。

 

サイズの合わないこの机にかじりつき、書類の山と格闘する毎日。同年代の少女たちの中でもとりわけ容姿が整っていた自分を引き取り、性欲の捌け口にしようとしていた男たち。両親が残した莫大な財産を狙い擦り寄ってきた意地汚い女たち。

 

そんな折に自らのIS適性が高いことが判明し、幾ばくかの月日を経て代表候補生という座をもぎ取った。そしてブルー・ティアーズという相棒を手に入れ、更なる高みを目指すためにIS学園への編入を決めて。

 

そこで、一人の少年に出会った。

 

(……思えば、あっという間でしたわね)

 

白魚のような指で机を撫でながら、ぼんやりと思考する。入学するまでに様々な事があったが、入学してから今に至るまでの日々も負けず劣らず濃密な時間だった。ファーストコンタクトこそ最悪だった彼とも、それなりによい関係を築けている(と思いたい)し、他の生徒たちとの交流もよい刺激になっている。

 

ともあれ、

 

「こちらが、本日分の書類になります」

 

ドスン、と鈍い音を立てて机に積み上げられたのは、一抱えもある書類の山。束ねて振るえば鈍器として使えそうな程には分厚い、紙でできたミルフィーユである。なんだか昔のデジャヴですわ、と心の中で苦笑しながら、セシリアは職務に取りかかるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

午前中に代表候補生としての報告を終えたセシリアは、その足でブルー・ティアーズの開発元、ヴィッカース本社へと向かっていた。機体の調整やフラグメントマップデータの更新、BT稼動データの受け渡しなど、こちらでもやることは多い。

 

世界的にも有名なヴィッカース社は、機体だけでなく武装関連や整備員の育成にも力を注いでいる他、IS以外にも艦船や飛行機など様々なジャンルを広く取り扱っている。ヴィッカース本社の横に設営されたアリーナでは新型スラスターの稼動テストを行っていたり、日夜試作兵器が火を噴いている。

 

アリーナ整備室では既にブルー・ティアーズの開発担当と整備員が数名待機しており、その他にもヴィッカース社の専属パイロット達が自分と同じようにデータ取りに勤しんでいた。

 

IS操縦者の中でもっとも名誉のある肩書きは国家代表だが、その裏側は案外黒い。例えば、実力が拮抗している二名が国家代表の枠を掛けて争った場合、実力以外の点も評価対象になる。謂わば国の顔である国家代表は、その役職柄世界に顔を知られることになるため、より美しいほうが選ばれるのだ。

 

そんな七面倒なことはしたくない、ただISが動かせればそれでいい、という操縦者の願いを叶えるのがこの専属操縦者である。新型機体や試作兵器のテスト、あるいはイベント等に出場する際に、国の代わりに会社の名前を背負ってISに乗るのだ。

 

ちなみにセシリアは、実力・容姿・学力・家柄全てにおいて高水準。今のところ、有力なイギリス国家代表候補である。

 

ブルー・ティアーズを展開し機体から降りたところで、横合いから声がかけられた。女性にしては少し低めの、凛とした響きの美しい声だった。

 

「おや、セシリアではないですか。IS学園へ入学したと聞きましたが、こちらへ戻ってきていたのですね」

 

「セイバーさん」

 

振り向いた先にいたのは、ヴィッカース社専属操縦者の中でも破格の実力を持つ女性だった。年はセシリアとそう変わらないというのに、落ち着いた物腰と丁寧な態度、そして他人を率いるカリスマ性とその美貌から国内でも人気が高い。

 

専用機『円卓の騎士(ナイト・オブ・ラウンズ)』を纏い戦う姿は男女を問わず魅了し、対戦相手の悉くを真っ正面から打倒するその姿から『騎士王』の異名を持つ。専属操縦者であるにも関わらず専用機が用意されるというのは異例の事態であり、それが彼女の実力の高さを物語っている。

 

セシリアの尊敬する人物の一人でもあり、越えるべき目標の一つでもあり、また良き友人の一人でもあった。

 

「日本での暮らしもいいものでしょう?」

 

「はい。皆さんとても優しくしてくださいますし、充実した生活を送れていますわ。ご飯も美味しいですし」

 

「その通りです! ええ、まったくもってその通りです!! 日本の食事は世界に誇れるものだ。何故あんなに繊細で、なおかつ深い味わいが出せるのでしょう……? そうですね、久し振りにシロウと日本へ行ってみるのも良いかもしれません」

 

彼女の心情を表すように、一房だけ飛び出た金髪がぴこんぴこんと揺れる。聞くところによればこの少女はとある日本人の青年と同居しているらしく、それはそれは幸せな日々を送っているらしい。そんな恋愛事情も、彼女の人気の一つでもあるのかもしれない。

 

「……と、すみません。話が脱線してしまいましたね。ここへ来たということは、機体のデータ取りもしなくてはならないのでしょう? なら―――」

 

ぴりっ、と空気が張り詰める。

 

「どうですか? 私と模擬戦でも」

 

透き通るような碧眼が、真っ直ぐにセシリアを射抜く。

 

ヴィッカース社のエースパイロットと戦える機会など滅多にない。セシリアにとっても、自分の実力を試す意味でも願ってもない申し出である。

 

口許に好戦的な笑みを浮かべたセシリアは、一も二もなく頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「準備はいいですか、セシリア」

 

「ええ、いつでもよくてよ」

 

アリーナ内にて対峙するセシリアとセイバー。IS操縦者として名高い二人、しかも気色の違う美女の対決が見られるとあって、観客席には大勢の職員達が詰め掛けていた。

 

円卓の騎士(ナイト・オブ・ラウンズ)を纏い、悠然たる佇まいで浮遊するセイバー。ブルー・ティアーズと同じく蒼を基調とした機体は、腰回りを覆うように作られたアーマースカートに、胸当て(ブレストプレート)手甲(ガントレット)を模した装甲も相まって中世の騎士を彷彿とさせる。

 

そして、その手に握る一振りの長剣。実体剣の周囲をうっすらと黄金色のエネルギーが覆っており、神秘的な輝きを放っている。

 

多目的近接エネルギーブレード『カリバーン』。

 

国家代表になれば、格闘部門でヴァルキリーを受賞するのは間違いなしとまで言われる彼女が握るに相応しい一振りである。

 

二人の放つ圧力に飲まれたのか、ざわめいていた観客席が徐々に静まり返っていく。ほどなくして静寂に支配されたアリーナに、試合開始を告げる電子音が鋭く響き渡った。

 

直ぐ様ビットを展開したセシリアだが、その僅かな間に爆発的に加速したセイバーは既にセシリアの眼前へと迫っていた。大型スラスターのパワーを生かし、狙撃手にとっては絶対に踏み込まれたくない間合へ易々と入り込む。

 

カリバーンを腰だめに構えるセイバー。

 

それが勢いよく振り抜かれると同時、刀身に組み込まれた機構が暴風を生み出し前方一帯を薙ぎ払う。剣のリーチよりも遥かに長いそれを避けるには、どうしても大きく回避せざるを得ない。

 

セイバーの後方へ抜ける形で辛うじて回避し、半円を描きながら退避するサークルステップで距離を取りつつスターライトmkⅢで牽制射撃を行う。だが、剣を振るった直後の不安定な体勢にも関わらずセイバーは再び高速で剣を振るい、放たれたレーザーを全て弾き返してしまう。

 

改めて、眼前の少女の人間離れした技量に舌を巻きつつビットに射撃命令を送るセシリア。しかし、ビットから放たれたレーザーは全く見当違いな方向へ向かっていった。見れば、先程まで正常だったハイパーセンサーがまるででたらめな数値を表示していた。

 

これでは、ハイパーセンサーからの情報に頼るビット射撃が満足に行えない。ブルー・ティアーズの強みが封じられてしまったと言っても過言ではない。

 

(メンテナンスは終えたばかり、計器類に異常は無し。すると、あちらの機体の特殊武装かしら? 厄介どころの話じゃありませんわね……!)

 

苦い表情を浮かべるセシリア。対し、それを見たセイバーは満足そうに口角を吊り上げた。

 

「私の『風王結界(インビジブル・エア)』は実弾相手ならば無類の強さを誇りますが、エネルギー兵器に対してはあまり相性が良くない。それを補うために今回試作兵器を追加してみたのですが……その反応を見るに、どうやら効果はしっかりと出ているようですね」

 

セイバーがそう言って腕を薙ぐと、センサーの調子がもとに戻る。試作兵器とやらの効果を消したのだろう。

 

「データは十分取れました。私の望みはあなたとの真剣勝負であって、こんな小細工に頼った戦い方はしたくありませんから」

 

「……どこまでも堂々とした騎士王さまですこと。そこらの男より男前ですわね!」

 

言って、立て続けにトリガーを絞る。

 

何条もの光線がセイバーへと殺到するが、先ほどと同じように最小の動作で避け、あるいは弾いてセシリアの狙撃をいなしていく。死角からの射撃も不意打ちの射撃も、尋常ならざる反応速度ですべて回避されてしまう。どうやっても避けられないタイミングにもかかわらず、だ。

 

―――直感。

 

第六感とも言えるそれは、普通ならば到底信じられたものではないがこの少女に限っては例外だ。未来予知にも近しい精度で相手の行動を先読みできるのだから、常識はずれにもほどがあるだろう。これがある限り、たとえ背後からの奇襲であっても彼女を傷つけることは難しい。不意打ちや奇襲が通用しない以上、純粋に真正面から己の力のみで打ち破るしかないのだ。

 

「どうしましたセシリア。あなたの力はこんなものではないはずです!」

 

「くっ……!」

 

円卓の騎士の高い機動力とセイバー本人の剣技によってじわじわとシールドが削られていく。

 

極限まで突き詰めているものの、実弾兵器に比べ燃費の悪いエネルギー兵器しか搭載していないブルー・ティアーズは持久戦に弱い。もともと狙撃主体の中遠距離型をコンセプトに作られているのだから当然と言えば当然なのだが、それでもエネルギー切れがやってくるのにそう時間はかからなかった。

 

役に立たなくなったスターライトmkⅢを量子に還し、代わりにインターセプターを展開して肉薄する。速度の乗った一撃を容易く受け止めたセイバーはにやりと口元を笑ませた。

 

「勝利への渇望と自身の誇り、あなたの想いが伝わるいい一撃です。ですが―――」

 

甲高い音を立てて、セシリアの手からインターセプターが弾き飛ばされ、体勢を崩してがら空きとなった腹部にカリバーンの柄頭が叩き込まれる。絶対防御が発動し、シールドエネルギーが大きく削られる。更に、ダメ押しとばかりに放たれた暴風の一撃が残りのエネルギーを根こそぎ消し飛ばす。

 

試合終了のブザーが響き、左右に剣を切り払ったセイバーはにこやかに手を差し出す。

 

剣士()の間合いで戦うには、まだまだ経験不足のようですね」

 

「……わたくしは狙撃手ですわよ? 斬り合いをご所望なら、日本のサムライでも訪ねてみなさいな」

 

苦笑しながらそう返し、差し出された手を握る。ほどなくして観客席から二人の健闘を称える拍手が響き始め、アリーナは真夏の暑さにも負けない熱気に包まれていったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……うぅ、まだ胸焼けが収まりませんわ……」

 

その日の夜。

 

用事を済ませてオルコット邸に戻ってきたセシリアは、ややげんなりしながら自室のベッドに倒れ込んだ。彼女がグロッキー状態になっている原因は言わずもがな、どこぞの騎士王のせいだ。

 

模擬戦の後、積もる話もあるだろうと言うことで昼食を一緒に摂ることにしたのだが、あの少女には一つだけ愛すべき欠点がある。食事の量がとにかく多いのだ。その細身の体のどこに入っていくのか真剣に首を傾げたくなるほど、とにかく食べる食べる。

 

今日も、見ているこちらが胸焼けを起こしてしまいそうな―――実際に起こしたのだが―――量を一人で平らげてしまった。周囲の客の『有名人を見つけたけどなんかとんでもないことになってる』という視線が痛かった。

 

しかも、食事をしている時の表情がそれはそれは幸せそうなものだから制止をかけるわけにもいかない。以前会ったときから全く衰えない食欲、というか気のせいでなければ以前より食っていた。恐るべき少女である。

 

となると、彼女と同居しているという青年はあの胃袋(ブラックホール)をどうやって満足させているのだろうか。

 

とあるカップルのエンゲル係数を想像して一人顔を青ざめさせていると、部屋の扉がノックされる。返事を返すと、チェルシーがティーセットを乗せたトレーを持って姿を見せた。

 

「紅茶をお持ちしましたが、如何ですか?」

 

「ええ、いただくわ」

 

セシリアも英国人として紅茶の淹れ方には自分なりのこだわりがあるのだが、どうしてもチェルシーが淹れた方が美味しいと感じてしまうのが悔しいところである。セシリアが幼い頃からずっと飲んできた味だからだろうか。

 

そんなことを考えながら紅茶を楽しんでいたセシリアだが、ふとあることを思い付く。

 

「ねぇチェルシー、貴女、美味しいコーヒーの淹れ方って知っていて?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

多忙だった一週間もあっという間に過ぎていき、再びIS学園へと戻る日がやってきた。また彼の近くにいることができると思うと嬉しかったが、それでも母国を離れるのにはやはり寂しさというか、名残惜しさはあった。

 

丁寧に整備された芝生を踏み締め、セシリアは一人歩を進める。

 

同じような形をしたそれをいくつも通り過ぎ、一番端にある一つの前で歩みを止めた。持参してきた花束を置いて、様々な感情が入り交じった複雑な表情で、それでもなんとか微笑みを浮かべる。

 

「……お久し振りです。お母様。お父様」

 

この小さな墓石の下で、彼女の両親は永遠の眠りについている。三年前に、列車の事故に巻き込まれてこの世を去った。聞いた話によれば、乗客の殆どが亡くなった悲惨な事故だったらしい。

 

女尊男卑の風潮が広まる前から様々な会社を経営し、その手腕で成功を収めてきた自慢の母。そんな母の顔色を窺い続け、セシリアの男性に対するイメージを形作る切っ掛けとなってしまった父。

 

仲が良いとは言えなかった二人が何故その日に限って一緒に居たのかは、三年が経った今でもわからない。訊けばなんだって答えてくれた母に訊ねることは出来ないし、父を問い詰めることも出来はしない。

 

目を閉じて、静かに黙祷を捧げる。

 

過去の記憶が脳裏に蘇ってきて、鼻の奥がかすかにツンと痛んだ。ここでは、この場所ではセシリアも年相応の少女になってしまう。当主として立派に成長した自分の姿を見せたいと思う反面、まだまだ甘え足りなかったかつての自分のぶんまで甘えたいという気持ちが首をもたげているような気がした。

 

しばらくそうしていたセシリアだが、やがて目を開くと墓石に向かって優雅に一礼する。そのまま少しだけ墓石を眺め、心中で両親に別れを告げると踵を返す。

 

歩き出した彼女の足取りに迷いはない。

 

その背中はいつも通り、イギリス代表候補生セシリア・オルコットとしての誇りと自信に満ちていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




以下どこぞの腹ペコ王の機体データ

機体名:円卓の騎士
世代:第三世代
分類:近接格闘型
武装:多目的近接エネルギーブレード『カリバーン』
対実弾用弾道婉曲防壁『風王結界』
(センサージャミング仕様)
仕様:高圧縮衝撃風刃『風王鉄槌』



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