Infinite Stratos 学園都市最強は蒼空を翔る   作:パラベラム弾

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六話

「どーお? 一夏くん。サイズ合ってるー?」

 

「ええ、まあ……ぴったりですけど……」

 

第四アリーナ更衣室。

 

生徒会で『シンデレラ』の演劇をやるからついてきなさい、と言って一夏が楯無に拉致されたのが十分前。衣装と共に更衣室に放り込まれたのが五分前の出来事である。

 

やや困惑気味な表情を浮かべた一夏が、着替えた服の裾を数度伸ばす。その格好はというと、どこかの国の王子が纏っていそうな豪奢なスーツだった。

 

着る側の素材がいい為か、まず日本では目にしないような服でも結構様になっている。これで爽やかな笑みと共に白馬に乗って現れれば、童話の世界から抜け出した白馬の王子の出来上がりだ。

 

まあ、一夏が乗っているのは白馬ではなく白式なのだが。

 

「あの、楯無さん。つかぬ事をお聞きしたいんですけど」

 

「なぁに?」

 

「……なんで俺のサイズ知ってるんですか?」

 

「それはほら、身体測定のデータをちょこっと」

 

「プライバシーって言葉知ってます!?」

 

職権乱用、ここに極まれり。

 

更識楯無という少女に常識は通用しないのである。というか常識で挑めば返り討ちにされる。なので必要なのは潔く諦める心か、物理的に制裁を加えられる程の実力。

 

悲しきかな、今の一夏には前者しか選ぶ道はないのであった。

 

「はぁ……もういいですよ。はい。わかりました。別に悪用しなければいいです」

 

「あら、潔いのね? 将来悪い人に引っかからないかおねーさん心配になっちゃうわ〜」

 

「はいはい、もう突っ込みませんからね」

 

「む、一夏くんがつれない。これはもう一夏くんに罪をなすりつけて透夜くんをからかうしかないわね」

 

「ちょっ!? やめてくださいよ! 何とんでもないことしようとしてるんですか!」

 

「あははっ、じょーだんよじょーだん。やっぱり一夏くんはリアクションが新鮮で面白いわ〜」

 

「この人は……。っていうか、その透夜はどうしたんです? 休憩に出ていったきり見当たりませんけど……」

 

楯無が誘ったのは一夏1人だけ。この手のイベントにはあまり乗り気でなさそうな彼がいないのは、まぁわからないでもない。しかし折角のイベントなのだから、どうせなら1人より2人の方が良かったな、と思わずにもいられない。

 

「うん、透夜くんはちょっと別件でお仕事。だから主役は一夏くんだけ。そもそも王子様が二人いても王位継承問題とかで絶対内輪揉めに発展して国が荒れるから、そういうのはちょっとね」

 

「妙にリアルな事言うのやめてもらえます?」

 

そもそもシンデレラはそういうお話ではない。

 

「はい、これ王冠。勿論セリフはアドリブでお願いね」

 

「え? 台本とかはないんですか?」

 

「アナウンスでナレーションを流すから、それに合わせてくれればいいわ。さ、始まるわよ」

 

そんな適当でいいのかと不安を感じつつ、言われるがままに舞台袖へと移動する一夏。そっと物陰から舞台の様子を覗くと、席は既に観客で溢れていた。広大なアリーナの半分以上を使って設営された舞台も、かなり凝った作りになっているようだ。

 

(っていうか、こんなに広く作らなくても良かったんじゃないのか……? ちょっとした迷路みたいになってるぞ、これ。準備するのにどれだけ手間かかってるんだ?)

 

何だかんだ言いつつも緊張してきているのか、そんな益体もない思考がつらつらと流れていく。自身で自覚できるまで緊張が高まってきたところで、楯無の声がスピーカーから響き始めた。

 

『―――むかしむかしある所に、シンデレラという女の子が住んでいました』

 

様々な童話で耳にする、使い古された冒頭の語り。幼い頃に何度か聞いた事のあるシンデレラも、最初はこんな感じだった気がする。何分昔の記憶故に、うろ覚えなのは否めないが。

 

どうやらまともな演劇になりそうだぞ、と胸を撫で下ろした一夏の耳に、

 

『―――幾多の武闘会(・・・)を潜り抜け、その身に纏うは舞い上がる灰燼。彼女らが酔うのは戦果か、それとも戦火か。血に濡れた月が登る時、幕を開けるは殺戮の夜―――』

 

「……………………、ゑ?」

 

戦争映画のキャッチコピーか何かだろうか。

 

というか武闘会って何だ。天下一でも決めるのか。

 

思いっきり殺戮とか言っちゃってるし。

 

シンデレラとはあまりにも無縁な血なまぐさい台詞のオンパレード。想定外にも程がある事態に思わずその場で呆然とする一夏の前に、一つの影が舞い降りた。

 

膝をたわめて衝撃を殺し、音もなく着地する姿は熟練の暗殺者を彷彿とさせる。銀糸の刺繍も美しい純白のドレスを纏い、一瞬遅れて栗色のツインテールがふわりと靡く。

 

見間違うはずもない、セカンド幼馴染みこと鈴音。

 

そして、その手に握るのは中国の暗器・飛刀。

 

翡翠の瞳は真っ直ぐに一夏を見つめているが、そこに暖かさはない。快活な彼女とは程遠く、本当に暗殺者のような雰囲気を醸し出していて―――

 

ぞわぞわと、一夏の背筋を嫌な感覚が伝う。

 

警鐘を鳴らす本能に従い、一歩後退りする。

 

その緊迫を壊すように。

 

猛獣の入った檻の鍵を開け放つように。

 

愉悦と喜色に溢れた、楯無のアナウンスが響き渡る。

 

『―――さぁ、灰被り姫(シンデレラ)の狩りを知るがいい』

 

「その王冠、置いてけぇぇぇぇぇええええええ!!」

 

「あっぶねぇ!?」

 

咄嗟にバックステップで飛び退く一夏。直前まで立っていた場所に、無数の飛刀が突き立った。しっかり殺傷能力を備えている辺り、幼馴染みの思いやりが身に染みて涙が出そうである。

 

弾切れを狙ってみようかとも考えたが、大腿部にナイフケースが取り付けられているのが見えた。それにちゃっかり投げた後の飛刀も回収しているので望み薄だろう。

 

ジグザグとバックステップを続けていたが、そろそろ動きを読まれる頃だろうと踏んだ一夏は大きく横に跳んだ。と同時にセットされていたテーブルを蹴倒して壁にし、その後ろに体を滑り込ませる。直後、飛刀がテーブルに突き刺さった。

 

息つく暇もなく、倒した衝撃で舞ったテーブルクロスを引っ掴む。一夏がテーブルの陰から転がり出るのと、ジャンプした鈴音の蹴りがテーブルを叩き割るのは殆ど同時。振り向き様に放たれた飛刀はテーブルクロスを振るって絡め取り、自身は柱の陰へダイブ。

 

後は一目散に逃げる逃げる。

 

誰だって命は惜しいのだ。

 

「あっ! こら待て逃げるな一夏あああ!!」

 

(死ぬ……! 死んじまう……!)

 

目の前で繰り広げられたアクション映画さながらの殺陣に送られる万雷の拍手も、今は全く嬉しくない一夏であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな一夏の姿を遠方より監視する影が一つ。

 

(……確かあちらは遮蔽物の多い区画でしたわね。そちらに逃げ込まれると少々厄介ですし、追い立てるしかありませんか)

 

舞台端に設営された城の屋上にて、彼ら二人のやり取りをスコープ越しに観察していたのはセシリアだ。頭の中で舞台の構造を思い出しつつ、袋小路に追い詰めるルートをシミュレートしていく。

 

セシリアが構えているのはL96A1。英国、アキュラシーインターナショナルが開発したボルトアクション式のスナイパーライフルだ。

 

フローティングバレルによる高い精密性に加え、プラスチック製フレームなので比較的軽く取り回しが良い。祖国の銃ということもあり、非常に扱い慣れた一丁である。

 

スコープの中には、鈴音から逃げおおせて肩を上下させる一夏の姿がしっかりと収められている。その足元を狙い、セシリアは引き金を引き絞った。

 

サプレッサーで極小化されていても尚響き渡る発射音と共に、反動が肩を叩く。

 

突如足元が弾け飛んだ一夏の焦り顔に思わず笑みがこぼれるが、その右手は迷いなくコッキングレバーを引いて排莢、次弾を薬室へと送り込んでいた。

 

続け様にもう一発撃ち込み、慌てて逃げ出す一夏を確認してから身を起こす。狙撃の基本として、一発目を撃ってから同じ場所に長く居座るのは危険が大きい。カウンタースナイプを防ぎ、移動した目標を見失わない為にも『狙撃と移動(ショットアンドムーブ)』は大切なのだ。

 

(しかし、透夜さんが居ないのが残念で仕方ありませんわね……)

 

次の狙撃ポイントへと走りつつ、白髪の少年へと想いを馳せるセシリア。『一夏くんの王冠を手に入れたら、生徒会長権限で好きな願いを一つだけ叶えてあげるわ』という楯無の言葉に奮起して参加したのだが、やはりというか彼の姿は見えなかった。

 

こうなればもう、一夏の王冠を奪取するより道はない。無事に手に入れた暁には二人きりで―――

 

(…………、ああっ! そんなっ、透夜さん! いけませんわ、いけませんわぁぁぁぁぁぁぁっ!!)

 

思春期女子の想像力を侮ってはいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人気のない廊下に、ヒールの音が響く。

 

音の出どころは一人の女性。ふわりとした茶色の長髪、レディーススーツを身に纏ったその姿はまさに『企業の人間』といったところか。誰かを探しているらしく、時折視線をあちこちにさ迷わせている。

 

暫くして、一つの扉の前で立ち止まった女性。

 

ゆっくりとドアノブへと手を伸ばし―――

 

「『関係者以外立ち入り禁止』って看板が見えなかったンですかねェ?」

 

背後から聞こえたその声に、ピタリと動きを止めた。が、それも束の間のこと。すぐに振り返ると、その視線の先には白髪の少年が佇んでいた。営業スマイルを浮かべ、謝罪の言葉を述べる。

 

「ああ、これは大変失礼しました。何分IS学園へ直接赴くのは初めてのことでして、内部が複雑で困っていたんです」

 

その言葉を聞いた少年は、無表情ながら同意を示す。

 

「……まァ、確かに無駄に広いですからねェ。そのおかげでコッチも色々と苦労したりすることは多いンですわ」

 

「なるほど、例えば?」

 

「例えば? そーォだなァ……」

 

視線を中空に彷徨わせ、少しだけ考える素振りを見せる。数秒程考え込み、「あァ」と何かに思い至ったような声をあげた。そうして眼前の女性に向き直り、

 

「―――入り込んだ害虫を探し出すのには、結構時間がかかっちまうンだよなァ」

 

引き裂いたような笑みを浮かべて、言った。

 

「似合わねェ化粧なンざしやがって、あンまりにも厚化粧だったもンで一瞬誰だか分かンなかったじゃねェかよ。それともあれか? 顔面に石灰振りかけンのが最近の流行りって奴ですかァ?」

 

「……ホンットにどいつもこいつもガキってのは口が減らねぇよなぁ。目上への態度がなってねーんだよ。一々突っかかりやがって、遅めの反抗期か? それともママが構ってくれないから寂しいのか? あ?」

 

それに応えるように、女性の口調が変わった。丁寧な言葉遣いは消え、挑発的な言葉で一方通行の言葉を切り捨てる。

 

「ッは! テメェこそこンな所で油売ってねェで、愛しのスコールちゃンにケツ振ってろ。『殺す』以外の言葉が吐けねェボキャ貧ラジオにゃお似合いだぜ」

 

「……マジで素直に褒めてやるよ。てめぇは人をイラつかせる天才だぜクソガキ!!!!」

 

激昴した女性の背中が盛り上がり、スーツを食い破って装甲脚が飛び出す。そのまま光が全身を包み、巨大な蜘蛛を連想させるISを形作った。

 

細く伸びた主脚。腰部から後方へ突き出したハードポイントはまるで蜘蛛の腹部。四対の装甲脚に、フルフェイスのマスクは複眼を思わせる多数のレンズが備え付けられている。

 

それを見た少年も、自らの専用機を展開する。

 

月の無い夜空を思わせる、濡羽色のIS。

 

緩く両手を広げた彼は口の端を思い切り歪め、

 

「―――悪ィが、こっから先は一方通行だ。侵入は禁止ってなァ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如、腹の底に響くような破砕音が轟いた。

 

「っ、何だ……!?」

 

反射的に身を屈め、周囲を見渡す一夏。突然の出来事に、観客席にいた生徒達のどよめきが波のように広がっていく。

 

「シャルロット!」

 

対弾シールドを構えて一夏を庇っていたシャルロットの元へ、ラウラが駆け寄ってきた。流石は軍属と言うべきか、異変への対処は素早い。

 

「更衣室の辺りからか」

 

「うん。この時間帯なら人は居ないはずだけど、音からして相当大きいと思う」

 

「だろうな。ともあれまずは避難が先か。チャンネルを501に合わせて連絡を―――全員伏せろッ!!!」

 

ラウラの鋭い叫び。

 

何故と思う暇もなく体を投げ出すようにその場にうつ伏せた瞬間、舞台の一部が粉々に弾け飛んだ。細かな木片が降り注ぎ、白煙が立ち込める。

 

こうも不測の事態が続いては四の五の言ってはいられない。千冬からの叱責は後でいくらでも受け付ける覚悟で、一夏は白式を展開する。ラウラとシャルロットは既にシュヴァルツェア・レーゲンとラファール・リヴァイヴ・カスタムIIを展開しており、一夏に続いて箒も紅椿を身に纏った。

 

少し離れた位置にいたセシリアもブルー・ティアーズを展開し、鈴音も双天牙月を構えて臨戦態勢に入っているようだ。

 

一夏がハイパーセンサーを起動し、爆発音の正体を探ろうとした刹那。

 

白煙の中から『何か』が勢い良く飛び出してきた。

 

「ッ!?」

 

一瞬、ハイパーセンサーが故障したのかと思った。

 

基本的に、煙幕などの目くらましはハイパーセンサーには効果がない。視覚的な情報が入手出来なくとも、動体センサーやサーモセンサー等のアシストがあるからだ。

 

だが、センサーには何も引っかかっていなかった。白煙の中には、確かに誰も居ないはずだったのだ。だというのに『見えない何か』がこちらへと迫ってくる―――!

 

(考えてる場合じゃない、回避を―――っ!)

 

脳裏を埋める疑問符を無理矢理排除し、意識を戦闘へとシフトさせる。スラスターを噴かせ上空へと退避した一夏の真下、舞台のセットが今度こそ跡形もなく爆散した。

 

瞬間、白式のハイパーセンサーがその影を捉えた。

 

立ち込める白煙の中、陽炎のように揺らめく機影。輪郭だけがぼんやりと浮び上がり、頭部が有るのだろう場所には真紅のモノアイが輝く。それはこちらを捉えた瞬間、一際輝きを増したようにも思えた。

 

一夏が確認できたのはそこまでで、その機体は煙に溶け込むように再び姿を消した。同時に、センサーからも反応が消失する。

 

何時どこから攻撃されるのか分からない恐怖に駆られながらも、声を張り上げる。

 

「皆、気を付けろ! ステルス機が一機、煙の中に潜んでる!」

 

「ステルス機だと……? センサーはどうなっている!」

 

「ダメだ! やってみたけどハイパーセンサーでも捉えられない!」

 

「何っ……!?」

 

動体センサーでもサーモセンサーでも捉えられないとなれば、頼れるのは音か。しかし自分たちもスラスターを使っているし、周囲は未だ生徒達の悲鳴で溢れ返っている。

 

未だに避難の終わらない観客席だが、遮断シールドが降りているので一応の安全は確保出来ている。しかし、前回の無人機の例もあるので絶対に安全だとは言い切れないだろう。

 

早急にあの機体のステルス機能を止める方法を見つけなければ、何をするにも行動を起こせない。こういった非常時に、あの少年ならばどうするか。

 

(くそっ―――!)

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、簡単な話じゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

涼やかに響く声。

 

直後、眼下に広がる煙海が轟音と共に次々と爆ぜていく。何事かと思えば、水色の機体がこちらへ向かって飛翔してきた。それを操るのは、

 

「はぁい、一夏くん。皆も怪我はない?」

 

「楯無先輩!」

 

耳に心地良い、聞く者を安心させる声。彼女のいつも通りの振る舞いが無意識の内に安心感を与え、強ばっていた体から力が抜けて行くのを実感する。

 

年上の余裕、というものだろうか。

 

「話は聞こえてたわ。相当厄介なステルス機みたいだけど、この手の機体への対処法は一つよ。広範囲爆撃で衝撃を与え、ステルス機能を破壊する。これに尽きるわ」

 

おほほほ、と笑う楯無。

 

さらりと言ってのけたが、単機でそれを実行出来るのは先輩か鈴科くらいなのでは? と内心思わずに居られない一夏であった。

 

ひとしきり笑った楯無は、笑顔を消してその赤い瞳を下へと向ける。

 

「さて、今回の下手人とご対面と行こうかしら」

 

爆風で煙の大半が吹き飛ばされ、良好になった視界の中。その一部分だけが、透明度の低いガラスの塊を通したかのように奇妙に歪んでいる。

 

ジジジジ……ッ、という電子音。

 

楯無の言う通り爆破の衝撃でシステムに不調を来たしたのか、装甲表面を覆っていたステルス迷彩が徐々に解除されていく。

 

暗灰色の装甲。ISにはシールドバリアが搭載されているため過剰な装甲は不要なのだが、全身装甲(フルプレート)タイプなのはステルス迷彩の為なのだろう。

 

目に付くのは二対の大型スラスター。そして、細身のシルエットにはおよそ似つかわしくない巨大な双腕だった。肘から先の装甲が極端に分厚くなっており、重厚な輝きを放っている。

 

戦闘力は未知数だが、単独で乗り込んできたのはそれだけの実力がある、ということなのだろうか。それとも―――

 

(まぁ、どっちでもいいわね)

 

そんな思考を、楯無はばっさりと切り捨てた。増援が来たなら対応するし、来ないのならそれでいい。最悪、眼前の敵を倒してから考えればいいのだ。

 

普段ならば絶対に思いつかないような思考が脳裏を巡っていく。

 

結果論とは言えど、何の罪もない生徒達に恐怖を与え、生徒に裏の仕事を頼むという生徒会長として有るまじき行為までしてしまった。襲撃の情報を事前に掴めず、後手に回るしかなかった事実だけでも悔恨の念が耐えないのだから。

 

故に―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「折角の学園祭を台無しにしてくれた罪、その身でしっかりと償ってもらいましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、割と頭に来ているのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 




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