しょしたい!   作:ヨイヤサ・リングマスター

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「全部見せるのではない。ほんの少しばかり隠すことで見る者の想像力を刺激するからこそ輝くのだ!」

 今回はそんな感じのお話です。



第八話:水着は裸よりもエロく見せてこそ至上!

「明日はみんなで海に行こうと思います!」

 

 

 唐突にそう言ったのはノレッジちゃんでした。

 

 

「明日はみんなで海に行こうと思います!」

 

 

「いや、二回言わなくても聞こえてますって」

 

 

 明日は私が王立学術院に入学して初めての休日。

 

 そんな休日をどう過ごそうかと放課後の教室で掃除当番をしながら班のみんなで話していた時にノレッジちゃんがよく分からないテンションで言ったのでした。

 

 

「まぁ、ノレッジちゃんのテンションが高いのはいつものことですよね。

 それで明日は海に行くんですか」

 

 

「そうよシャルラちゃん!

 明日は学校が休みだから今日の内にみんなで水着を買って明日は朝から海に行きましょう!

 『海に行く』という私たちの最大級の重要イベントを実行に移すには水着がいるのよ」

 

 

 そりゃまぁ、海に行って裸で泳ぐわけにもいきませんしね。

 

 言ってることは正しいですが、物語が始まったばかりのこの時期にいきなりの水着でキャッキャウフフの展開ですか。

 

 もう少しストーリー本編を進めたり学院での授業風景やグダグダトークを終えてからそういうお色気イベントに行きたかったのですがノレッジちゃんがその気なら私も一緒に行くのに吝(やぶさ)かではありません。

 

 もうノレッジちゃんの中では水着で泳ぐことは決定事項なのですね。理解しました。

 

 ところで男子二人はどうなんでしょう?

 

 

「俺も別に構わねぇよ。

 ただ海水浴なんざガキの頃以来だし俺も水着を新調する必要はあっけどな」

 

 

「女性の水着! それもノレッジさんとシャルラさんのようなお美しい女性の買い物に付き合えるとあらば僕は何をおいてでもついていきますよ!!

 あと僕は毎年特注の水着を職人に注文してるからいつでも海に行けますよッ!」

 

 

「あ、私はシャルラちゃんの水着姿が見たいだけだから。

 買い物は私とシャルラちゃんチームで済ますからフィズはダイヤージの水着買うのに付き添いなさい」

 

 

「ノォォォォォォー!」

 

 

「おいおい、そんなに買い物に付き合えないのがショックかよフィズ。

 どうせ実際に泳ぎに行く時見れるんだからそのワクワク感を抱いたまま過ごしておけよ」

 

 

 ようするに自称:紳士のダイヤージ君も私たちの水着姿が見たいんですね。

 

 

「うぅぅ……僕は、僕は試着室から出てきて『こんなのどうですかね?』『もっと大胆にしなきゃ駄目よ』なんて言い合うシャルラさんとノレッジさんの嬉し恥ずかしトークに混ざり、『それならこっちの方が似合いますよ!』とか言って露出の多いきわどい水着を勧めたり、それを顔を赤らめながら拒否する二人の姿が見たかったんだけなんだ……」

 

 

 馬鹿ばっかですね。妙に具体的なところがさらに変態性まで上げていますし。

 

 まぁ、フィズ君はこんなキャラみたいですし仕方がないと思うべきでしょうね。

 

 でも私が可愛らしい仕草などを計算して行っているのには気づかれていないようですし、私の演技力もなかなかのものと言えるでしょう。

 あまり隠しているつもりはないんですけどね。

 

 特にフィズ君は女性に甘いですし段々と無理難題を押し付けられることを当たり前のように捉えられるように体に教えておかなければいけませんね。

 

 それよりも最近はノレッジちゃんの言動の方に本気で貞操の危機を覚えるのですが大丈夫なんでしょうか?

 

 ダイヤージ君もフィズ君も女性には優しいですし、というかノレッジちゃんの尻に敷かれてるみたいでチームの中での立場は弱いですが。

 

 まぁ、そんな事を考えている私自身が一番尻に敷く予定満々なんですけど。

 

 

「ふっ、まあいいさ。

 前回の課外授業の時みたいに僕の魅力を見せつければ必ずやふ二人も僕の素晴らしさがわかるでしょう!」

 

 

「え? 課外授業の時ってフィズ君いたんですか?」

 

 

「そういえばあの時はシャルラちゃんがイビル・ジョーをペットにしたことで盛り上がったけどフィズの姿を見た覚えがないような……」

 

 

「あの時フィズなら最初は俺らと一緒に行動してたけどよー、すぐに他の班の女子をナンパしに行ってたぜ。

 俺は俺でイビル・ジョーを最高にカッコよく倒してやろうと思ってこの拳に力が入ってたって時に一人だけ余所に行ってたなんて紳士じゃねーよなぁ~」

 

 

 なるほど。フィズ君ってば他の班に行っちゃうなんて節操のない人ですね。

 

 私とノレッジちゃんだけでは物足りないと言うのでしょうか。

 

 

「僕は夢を追い求めて生きているのさ。

 だからついつい女性という名の宝(トレジャー)を見つけたらたとえ何があろうとも行動してしまう。こんな自分が大好きなんだから誰も僕を止められないのは自然の摂理と言っても過言ではないとさえ思っている!」

 

 

 長くて無駄な説明をどうも。

 

 ようするに女の子が大好きで、すでにゲットしたも同然と思っている私たちよりも新しい出会いを求めてうろちょろしている、と解釈してもいいのでしょう。

 

 

「そんな事よりも、早く掃除を終わらせて明日の準備をしましょう。

 あと女の子と出歩くときは男がお金を出すのが基本設定なんだからダイヤージとフィズは多めに持ってきなさいよ」

 

 

「勿論構わないよノレッジさん。

 僕が出したお金で君たち二人の水着が買えるというのなら本望さ」

 

 

「いや、帰りに夕飯とか奢ってもらうだけで水着は自分で買うわよ」

 

 

「ノォォォォォォォォー!」

 

 

 ぷっ、それにしてもフィズ君は顔はいいのにこの残念な雰囲気がギャップとして魅力的に思えるのがいいですね。

 

 勿論異性としては頼りないことこの上ないですけど。

 

 とりあえず掃除を終えたら今日は水着屋さんに直行となりそうです。

 

 

……

 

…………

 

………………

 

 そして水着屋さん。

 

 

「おぉう! こんなにも刺激的な女性用水着を陳列しているだなんて僕の股間の紳士が爆発しそうだよ!

 

「あぁ!? おいフィズ!

 お前もしかして一流の紳士であるこの俺と紳士勝負しようってのか!?」

 

 

 けっこう下品なフィズ君に、見当違いの対抗心を燃やすダイヤージ君。

 

 この二人は本当に見ていて面白いですねぇ♪

 

 

「ほらほら。あんな男共のことなんか放っといてシャルラちゃんも早く水着を選んだ選んだ♪」

 

 

「はいはい。でも私ってば背は低いですけど身長の割には体つきは立派ですしノレッジちゃんの自信を砕いちぃそうですけど」

 

 

「む、言ったわね♪

 でも今の私はシャルラちゃんの水着姿を見るためならそんな挑発は興奮剤にしかならないのよ!」

 

 

 堂々と真顔で何を宣言してんだかこの人は。

 

 ならここはその覚悟を真っ向から打ち砕く水着をチョイスしましょう。

 

 店の中を散策し、水着を選んで更衣室に入る。

 

 ふふふ♪ そして私が選んだのは……

 

 

「じゃん! 私が今回選んだのはこの水着!

 ブラジル水着です!」

 

 

 そこ! モンハンの世界なのに『ブラジル』水着という名称にツッコミを入れてはいけませんよ!

 

 名称がブラジル水着なのはその方が伝わりやすいからですので疑問に思ったら負けです!

 

 この世界のどこかにブラジルという名前の国や人が絶対に存在しないとは言い切れないんですからこの名称で通します。

 

 デザインについて知らない人に簡単に説明するならムチン、プリン♪ が強調された水着とでも理解しておいてください。

 それか携帯かパソコンがあるなら詳しくは画像検索してください。

 

 ちなみに色は大人っぽく黒です。私ってけっこう発育いいんですから。

 

 

「むっほぉぉぉー♪ ヤバい! 可愛すぎる! シャルラちゃんの水着姿だけでご飯三杯はいける!

 というか失血死して永眠しそう!!♪」

 

 

 うわぁ~、更衣室から顔だけ覗かしているノレッジちゃんは鼻血をだくだく流して失血のしすぎで青ざめてる。

 

 私の水着姿を凝視する目だけはまるでナルガクルガのように爛爛(らんらん)と輝いて恐ろしさも感じますけど。

 

 

「そういうノレッジちゃんはどんな水着なんですか?

 まさか私の水着姿だけ見て自分のは見せないなんて卑怯な真似をしたりはしませんよね?」

 

 

「ふっ、この私に卑怯だなんて言葉は最も似合わないわ。

 見なさいシャルラちゃん! これが私のカッコ良さとエロさを兼ね備えた究極の水着よ!」

 

 

 そう言って更衣室から飛び出してきたノレッジちゃんの水着は……

 

 

「……ふんどしですか」

 

 

「そう! ふんどしよ!

 この股間がキュッとなって身体と気持ちの双方を引き締めるだけでなくそう簡単に脱げないところが貞操を守りつつ色気を醸し出すのには最適なのよ!

 シャルラちゃんになら私の操を捧げる覚悟があるから我慢できなくなったらいつでも言ってね♪

 どっちかって言うと攻めの方が好きなんだけどね」

 

 

 ちなみに付け加えるなら上はサラシを巻いています。色は燃えるような赤。

 

 らしいと言えばらしいですが私もそういうことに関しては攻めよりも受けなので無理矢理されるってシチュも嫌いではないと言っておきましょうか。

 私も若いんだから身体を持て余したりしますよ。

 

 

「あぁんもう明日の海が待ち遠しいわ♪

 シャルラちゃんがその水着で海に入って濡れ濡れになる姿を想像するだけでご飯五杯はいけそうよ」

 

 

 増えてますね。杯数。

 

 む? どうやら男子二人も買う水着が決まったようですね。

 

 

「おぉーいノレッジ、シャルラ。水着選びはは済んだか~……ってなんだよそいつぁ~!

 紳士であるはずの俺までも抑えがたい熱情が心の奥底から湧いてくるぜ」

 

 

「ぼ、ぼぼぼぼぼぼぼぼ僕くくくくははは、女体のししししし神秘を見たたたたたんだ……な…………」

 

 

 うふ♪ 効果有り。とでも見ればいいんでしょうね。

 

 フィズ君はともかく自称:紳士のダイヤージ君まで興奮させるなんてさすがは私たちですね。

 

 明日は海での濡れ濡れ効果も期待できますしもし襲ってきたらそれを理由に一生下僕としてあげますから覚悟してなさいよ二人とも。

 

 お母さんの血を色濃く受け継いだ私は筋肉や骨の構造自体人間とは比べものにならないほど強靭なんですから殴られたら痛いじゃ済まないですよ。

 

 

「それじゃ買い物も終わったし、今日はこれで解散。

 明日の集合は朝、私が心の中で念じるからテレパシーが届いたらすぐに学生寮の前に集まりなさいよ」

 

 

「ノレッジちゃんテレパシー使えるんですか?」

 

 

「うん。ぶっちゃけ私に出来ないことなんて何もない……といいなぁと思っているわ」

 

 

 なるほど。要するにテレパシーが使えるかどうかは関係なく、男子たちが明日私たちを待たせるようなことがあればそれを理由に難癖つけて絡むってわけですね。

 

 それを繰り返してダイヤージ君とフィズ君に私たちに対する精神的な枷をはめる。みたいな作戦だと理解したです。

 

 完璧じゃないですかノレッジちゃん。

 それじゃあとりあえず今日はこのまま解散して明日に備えましょう。

 




 ごはんはすごいよ なんでも合うよ ホカホカ♪

 ……冗談はさておき、私は水着はその人に似合えばどんなのでもいいと思います。安易に露出が多ければエロいのではなく、どんな水着でも見せ方で変わるものです。

 そして勿論私の好みは胸の小さい女性! これは絶対!

 それとモンハンの世界のご飯で有名な『ココット米』はけっこうな高級食材みたいですが、もう一つのお米の『ジャリライス』って物凄い不味そうですよね。

 戦時中は米に砂を混ぜて炊くことで量を誤魔化していたそうですが、
 そんな過去を繰り返さないようにする意味もあってカプコンのスタッフはジャリライスなどというものを作ったのかもしれませんね。
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