しょしたい!   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 夏になると私が育てているサボテンが毎年綺麗な花を咲かせてくれるんですよね。

 名前は『サボッチ』と『ジョン』。ジョンの方はジョン・アーサーからつけていたりします。


第十話:ただの海水浴に落ちなんていらないでしょ

 

「死ぬか生きるかお前が選べよ」

 

 

「くそぅ! だが僕のノレッジさんとシャルラさんの水着を見ると言う決意はこの程度では決して揺るがないぞっ!」

 

 

 ……何これ?

 

 私とノレッジちゃんは着替えも済ませたのでビーチにやってきたのですが、すでに砂浜にベースキャンプを設営したダイヤージ君とフィズ君ですが何やら揉めているようです。

 

 というか四人用のベースキャンプなんて他の人の迷惑を考えない人たちですね。

 

 

「ん? ようシャルラにノレッジ。

 着替え済んだんだな……ってシャルラの水着昨日店で試着したのと違うけどウェットスーツか?」

 

 

「何!? 水着姿のシャルラさんとノレッジさんだとぅお!?」

 

 

 海に向って砂浜に埋められたフィズ君が必至にこっちを振り向こうと顔をひねりますが首から下が埋まっている状態ではさすがに振りむけないようです。

 

 またダイヤージ君を怒らせたとかですかね?

 

 

「……あぁ、フィズのことか。

 こいつ俺が持ってきた弁当を『海に来たら食事は海の家でするのが常識でしょう』とか言って全部一人で食っちまったんだよ。

 で、埋めた」

 

 

「ふん! 海に来て海の家で食事をする! これが僕のルゥゥ~ルでっす!

 それに僕はこう見えて大食いだから4人分の弁当くらい一瞬で食べられるのさ。

 あと砂に埋まって後ろを振りむけないのでノレッジさんとシャルラさんにはこちらに回ってきて水着姿を見せてもらえると嬉しいのですが」

 

 

 ふむぅ、フィズ君の海の家でご飯を食べるという考えが間違っているとは思えませんがダイヤージ君のお弁当を一人で食べちゃうなんて食いしん坊ですね。

 

 

「そんな事よりも早く女子二人の水着姿を見せてください!

 さあ海はこれからだ!! お楽しみはこれからだ!! ハリー! ハリーハリー! ハリーハリーハリー!」

 

 

「てめぇはもちっと反省しろぃ!(ゴズッ)」

 

 

「ぐふっ」

 

 

 痛そうなダイヤージ君の拳骨で完全に砂に埋もれてしまったフィズ君。

 息出来るんでしょうか?

 

 あとこの作品では『ハリー』先生がいるので、そのセリフは元ネタを知ってる人にも伝わりにくい気もしますよ。

 

 

「さて、それじゃ早速泳ごうぜ。

 それともビーチバレーにすっか?」

 

 

「ちょっとダイヤージ!

 シャルラちゃんの水着になんの反応もないの!?」

 

 

「ノレッジちゃんそこ重要?」

 

 

 正直自称:紳士なダイヤージ君をからかえれば面白いかも、とは思いましたが思ったよりもずっと紳士なダイヤージ君は私の水着姿くらいじゃ揺るがないみたいなんですよね。

 

 なのでわざわざ からかわずとも、ここは学生らしく健全に海で泳いだりするだけでいいと思うんですけど。

 

 

「駄目よシャルラちゃん! 男は狼なのよ!

 シャルラちゃんの水着姿で虜にして襲ってきたところをフルボッコにしてその事を弱みとして握り、一生下僕とするためにはここで襲わせなければ駄目なのよ!!」

 

 

「俺が紳士でなかったとしても、そんなことを聞いてまで今更襲いかかったりするわけねぇだろ」

 

 

「その考え! 人格が紳士に取りつかれている!

 こうなったらもう襲わざるを得ない状況を作ってやるんだから」

 

 

「え? ちょ、ノレッジちゃん!?」

 

 

 ノレッジちゃんは勢いよく飛びあがるとダイヤージ君ではなく私に飛び付いてきました。

 

 殺気などはありませんが背筋に凍るような悪寒を感じ素早く避けようとしたのですがノレッジちゃんは古龍と人間のハーフである私以上の身体能力で瞬時に私の避ける方向に軌道修正をして拘束してきしました。

 

 え? 本当に人間?

 

 

「はぁはぁ、愛は身体的ポテンシャルを凌駕するのよ。

 こうなったらシャルラちゃんのウェットスーツ脱がしちゃってもいいかな?

 これはもう脱がすしかないよね?」

 

 

「だ、だめですよぉ……ノ、ノレッジちゃぁ……んっ」

 

 

 駄目です駄目ですノレッジちゃん!

 

 女の子同士でこんなのなんて……

 

 

「お、おい、ノレッジ。

 シャルラ嫌がってんじゃねぇのか?」

 

 

「甘い! ダイヤージ。

 偉い人はこんな言葉を残しています『嫌よ嫌よも好きのうち』と」

 

 

「それは名言なんかじゃねえ!

 それにその言葉通りだとしてもその結果がお前を好きになるとは限らねぇだろうが。

 ……ってシャルラ。ウェットスーツの下には昨日の水着着てたんだな」

 

 

「うわっ、本当だ♪

 シャルラちゃんったらブラジル水着も一緒に買っててくれたんだ! 嬉しいな♪

 それにしてもシャルラちゃんおっぱい大きいね~♪ これは揉んでもいいかな? 揉んでもいいよね? じゃあ遠慮なく。

 あらゆる生命に感謝をして、いっただきまーす♪」

 

 

「キャーキャーキャー」

 

 

「むっ、動いたら吸えないでしょうが」

 

 

「ギャー」

 

 

 正直ノレッジちゃんを舐めていた。

 

 フィズ君よりもダイヤージ君よりもずっとエッチで危険な人でした。

 

 あぁ、お父さんお母さん。シャルラは今日大人になってしまいます……

 

……

 

…………

 

………………

 

 とはいかせませんでした。

 

 

「……シャルラ。お前遠慮ねぇな」

 

 

「ふふっ、ダイヤージ君。

 女の子が貞操を守るためなら何をしても許されるってのは世界の常識なのですよ」

 

 

 ネンチャク草よりも粘着質に絡みついてきたノレッジちゃんに私がしたこととは!?

 

 意外ッ! それはプロレス技!

 

 何話か前にイビル・ジョーのリッキー君のお話をやった時に説明があったかもしれませんがリッキー君に48の殺人技を教えたのは私なのですから当然私自身も使えるのです。

 

 ほら、私ってば背が低いですがクシャルダオラのお母さんと一流のハンター並みに強い、王立古生物書士隊の元隊長のお父さんとの間に生まれた子なんですから身体能力は人間の比ではないのです。

 

 その力と技の融合である『シャルラドライバー』を食らったノレッジちゃんはただ今海に頭から突っ込みドッグゴッド家の一族ごっこの真っ最中。

 

 ようするに両足だけ海から飛び出しています。

 

 

「それじゃ海に来たんですし泳ぎましょう」

 

 

「それが最後のセリフでした……とかにするなよ。

 俺は疲れたから少し寝るからよ。飯時にでも起こしてくれよ」

 

 

 むっ、本当に私の体に興味がないようですね。

 

 さすがにウェットスーツ萌えという特殊な属性はないにしてもダイヤージ君はブラジル水着にも反応しないだなんてもしかして……

 

 いえ、考えるのはやめましょう。今日は泳ぎに来たんですから。

 

 もう着ている必要のないウェットスーツも完全に脱いで勢いよく海に飛び込みます。

 

 こうして水飛沫が日の光で煌めく様は海水浴日和ですし気持ちいいですね~♪

 

 その後は回復したノレッジちゃんとフィズ君も加えた4人で泳いだり海の家で食事をしたり、ビーチバレーもしたりしました。

 

 ポロリもあったけどそれはあえて語りません。

 

 これが私の学院での最初の休日でした。チャンチャン♪

 

 

 

 ……でも水着も今日一日使っておしまいというのも勿体ないですし、寝巻きにでも使いましょうかね?

 

 同室のノレッジちゃんがモンモンする様を思い浮かべただけでわくわくするです♪

 

 

 

 

おまけ(語り部:ダイヤージ)

 

 

「おいダイヤージ。海といったら水着を着るもんだ!」

 

 

「そりゃまぁ服着たまま海に飛び込んだら泳ぎにきィしな」

 

 

 シャルラ達が更衣室に着替えに向かってすぐにフィズが言ったのはいつもの意味のない発言だと俺は思った。

 

 

「女子二人は着替えのために更衣室に向かったと言うことは服の下に着てきたわけではないはず。

 ならばここは男らしく覗きに行くのがこの世の絶対ルゥゥゥ~ルだと思うのだが一緒にどうだね?」

 

 

 いつも以上に馬鹿な発言だった。

 

 

「んなことやって後でどうなるか分かんねぇわけ訳じゃねえだろ。

 それに俺は紳士としてやんねぇよ」

 

 

 てゆーかやる奴がいたら俺が殺す。

 

 

「相変わらず固いよダイヤージ。

 女子の裸、それも着替えを覗くためなら命を掛ける人間がいる。

 そう、それこそが僕さ!」

 

 

「自身満々に言ってるお前に言うのもなんだがそりゃ無理だ。

 なんせ俺は紳士だからな本人の承諾なしに女子の裸を拝むなんざ紳士として間違ってる!」

 

 

「いいだろう。ならばここは男同士拳で勝負と行こうか」

 

 

「いいだろう。ただしその頃にはてめぇは八つ裂きになってるだろうけどなッ!」

 

 

 ぶつかる拳。燃え上がる闘志。交差する信念。

 

 戦いの火豚が切って落とされた。

 ……そういやプーギーって食えんのか?

 

……

 

…………

 

 

 

 てな熱いバトルがシャルラ達の着替えをしている間にあったわけだよ。

 

 フィズの野郎はとんでもなく体力的に弱かったもんだから俺の圧勝だったが俺に勝てないと分かるや否や、腹いせか知んねぇけど俺の用意してきた弁当を勝手に食いやがったからな。

 

 女子二人のために俺が用意した愛情たっぷり弁当を何が悲しくて男に食われなきゃなんねぇんだよ!

 

 あれにはマジでド頭(たま)に来たぜ!

 

 やっぱよぉ、弁当の話は置いといて男なら女の方から惚れさせるくれぇの魅力ってやつを内面から湧き上がらせるくれぇしねぇと駄目だよな。

 

 俺が思うにシャルラは隠れ巨乳であり、ノレッジはちっぱいながらも引き締まった肉体は美しさがあるはずだ。

 

 いつかあの二人が自分から脱いでくれるくれぇ立派な男になってやるぜ!




 いやぁ、海で水着でイチャイチャってのが書きたくて書いただけなのですよw

 本編のストーリー進める前にここらで趣味に走るのも悪くないと思って書きましたが今回のエピソードはもう少しあとの方が良かったかもしれませんね。

 あとダイヤージも漢だったというわけです。

 ちなみにこの作品はプロットを作って書き始めた小説ですが、全体の3分の2は思いつきやノリで書き足した本編とは関係のない話だったりします。
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