設定としては貴族の爵位持ちで絵が上手いってことくらいしかありませんしモンハンが原作なのですから自由に書いても問題はないでしょう。
前回までのあらすじぃ~。
ホームルームに遅刻はしたものの、一時間目には間に合った私たち“チーム・シャルラ”はハリー先生に無理言って用意してもらった画材を手に図画教室へと移動を開始しました。
この部屋の主にして書士官でもあるサー・ベイヌ先生という人は一体どんな人なのでしょうか……
「シャルラちゃん何言ってるの?」
「あ、ノレッジさん。
これは前回の話を簡単にまとめてこの物語の読者さんにこれからの展開へ期待してもらえるように説明をしていたのです」
「つーかよお、んな事言ってっとただでさえモンハン要素の少ないこの作品からさらにモンハン要素が消えちまうんじゃねえのか?」
「そういうダイヤージも作品のリアリティを損ねていることに気づいた方がいいんじゃないかい?」
私たちはいつでもこんなノリになるのでダイヤージ君やフィズ君の忠告も今更ですね。
では、これからものんびりモンハンらしからぬ話の連続ですがどうぞお楽しみください。
一般教養など、ほとんどの教科は担任のハリー先生が教えてくれますが今回の科目『絵』などの専門分野を持った先生方もこの学院には多くいるようです。
そしてそう言った担任をしていない専門分野の先生方は自分が教える科目のための部屋を自分の趣味で改造するのが通例であり、今回絵を習うサー・ベイヌ先生もその例に洩れず図画教室をとても個性的に自分の好みで改築している先生だったのでした。
「ふわぁ、ここって本当に学院の中なんでしょうか?」
図画教室には他のクラスメート以外に担当のサー先生と思しき姿はありませんでした。
ですがその事より先に目に着いたのはこの部屋の壁一面が金色に輝いていることでした。
近づいて調べてみるとどうやら黄金石を加工して作られた壁のようです。趣味悪いです。
「シャルラちゃん。言っておくけどサー先生って美しいものが大好きだからこれも先生の趣味なの。
趣味わる~い、とか言っちゃだめよ。
先生自体はかなりイケメンだし美しくないものは死んで良しッ! って人だから怒らせるとハリー先生よりも厄介だし」
「出来れば嫌われず、かつ気に入られずに過ごせれば最良なんだが俺ら三人は入学してすぐに一度会ってっけどそん時気に入られちまったからな~」
「僕はあの美しさ至上主義のサー先生の在り方は好感が持てますけどね。
というかシャルラさんも可愛らしさと美しさを兼ね備えたパーフェクトレディーですし気に入られるんじゃないかな」
「「ありうる」」
うーん、できればこんな悪趣味な部屋が趣味の人とはかかわりたくないですけど私の夢のためにこの学院内で味方を増やすのは今後の学生生活に重要ですしとりあえず会ってから考えますか。
バタァーン
勢いよく開けられた戸。
そして物凄い存在感が現れました。
「グッモーニン我が愛しの生徒たちよ。
え? 私がハンサムだって? さすがは我が生徒たちは審美眼がある!
そう! この世で最も美しい私の名前をぜひとも称えてくれたまえっ!」
『サー・ベイヌっ!』
「エックセレェ~ント♪ 私は美しい! だからこそ、この美しい私に教えを乞う君たちも最高に美しいッ!
私はこれほどまでに美しい自分の天才的な授業を絶世の美男美女たる君たちに伝えていけることが最高に幸せだ。
そう、美しい私の授業は美しい君たちを内面からさらに美しく磨き上げていくだろう!」
うわ、なんというかかなり暑苦しい人ですね……
クラスのみんなもご丁寧に返事してますし。
確かに顔はなかなかにいいですけどここまで自分に自信を持っているなんてフィズ君以上にナルシストですね。
でも私たち生徒を個人の美的感覚で蔑(ないがし)ろにするような悪い人ではなさそうですし、これから学院にいる間は仲良くしておいた方がいいですかね?
「おや? 君がハリーさんが言っていた新入生だね。
私はこの最高に美しい図画教室にて書士官として必要な絵の技術を君たちに教えるサー・ベイヌだ。
これからよろしく頼むよ。ジョン・アーサーさんの娘さん」
「始めまして。シャルラ・アーサーです。
お父さんのこと知ってるんですか?」
混乱を避けるためにお父さんのことは私から話したチームの三人以外ではハリー先生くらいしか知らないはずなんですけどね?
「ふっ、君のその美しい顔。ジョンさんにそっくりだよ。
私は学生時代に君のお父さんのジョンさんに色々と教わって尊敬しているし死亡説が流れていた時も死んだなんて思ってもいなかった!
まぁ、君が入学してすぐに僕みたいにジョンさんを今でも尊敬する書士官達には内密に伝えられているのだけれどね」
なるほど、お父さんと面識があったんですね。
ハリーさんも私は父に似ていると言ってましたし、父と面識のある他の教員の方にも話さずとも気付かれているかもしれませんね。
「私はこれでも学生時代から美しさの他に画力にも自信があってね。
ジョンさんのように自ら狩り場に赴いて、野生の美しいモンスターを美しいこの私の画力を活かしてジョンさんのサポートをすることを夢見て努力を続けていたおかげで、今では絵に関しては書士隊一の座に就いている。
ジョンさんは生きているにしてももう書士隊には戻ってこないようだし、それならばいずれ書士隊筆頭の座に就くだろう君のサポートをするために今日という日を待ち望んでいたのさ。
美しい未来の私の上司シャルラ・アーサーさん」
……この人は実に使い易い人のようですね。
私の夢、それは書士隊筆頭の座を現隊長のギュスターブ・ロン氏から奪い、書士隊のトップに就くことですし書士隊の中でもそれなりの地位を持っているであろうサー先生は私の味方として申し分ないですね。
「確かに私は父の後を継いで書士隊長の座を目指しています。
ですが会って間もない私にそんなに頭を下げる必要はないですよ。
私はまだただの学院の一生徒に過ぎませんしサー先生は教師ですし」
「ノンノンノン。
私はジョンさんの後釜として居座っているあの臆病者が大嫌いなのです!
実に美しくないやり方だ。
もしジョンさんが死んでいて、シャルラさんが学院に来なかったとしてもジョンさんを尊敬する仲間の内の誰かを新しく書士隊の隊長に推薦してロンを追い落としていたでしょう。
学院内ではジョン派と呼ばれる派閥が根強くロンを追い落とそうとすでに行動を開始していますからね。
シャルラさんが学院に来たとなれば旗印として申し分ない」
ふむぅ、私が来たこと自体はお父さんを尊敬する人たちには伝わっているようですがその人たちがどういう人たちか、という情報を私自身が集める必要がありますね。
とりあえずサー先生は悪い人ではないようですしこの先どうなるかはわかりませんが味方は少しでも多い方がいいですからね。
私が書士隊のトップに上り詰めるためには。
「サー先生。先生以外の人も全員が信用できるかはわかりません。
ですが私には夢があります。
その夢を実現させるためにあなたが協力をしてくれるというのであれば私もあなたの夢を実現するのに協力しましょう。
書士隊の現隊長ギュスターブ・ロン氏を書士隊より追い出し私がその座につくことをお約束しましょう」
「本当ですか!?
他のジョン派の連中もシャルラさんが次期隊長となるのでしたら喜んで協力するはずです。
不肖このサー・ベイヌ。あなたのためにこの美しさのすべてを掛けて助力をしていく次第です!」
ふふふ。どうやら私の学院生活は平穏無事とはいかないようですね。
もちろん望むところではありますが、まだ学生の身分である私が幾ら書士隊に味方がいるにしてもギュスターブ・ロンを追い落とすことは難しいでしょうが将来的に私がトップに立つための足固めが進んでいるというのはいいことですね。
サー先生がここまで協力的なら今後のことも他にも私に協力的な人も交えてゆっくりと話し合っていく必要がありますね。楽しみです。
……そういえば授業そっちのけで話しこんでしまいましたね。
まぁいいです。待っていなさいギュスターブ・ロン! あなたの命運は私が潰させてもらいます!
この作品ではサー・ベイヌは美しいものが大好き、ではありますが自分の教え子たちはみんな美しく輝いている愛すべき生徒! という信念の元に教師をしているので外見の醜美で人を判断したりする人ではないのです。
そしてジョン・アーサーの一人娘シャルラはジョン派の人間からは期待されていたりします。
まぁ、サーだけでなく大半のジョン派の人間からは「ジョンの娘だから」期待されている節がありますがそこはシャルラ自身がこれから自分の実力で認めさせていく部分ですね。
シャルラ自身もその事に気づいていますので親の地位にふんぞり返るなんて馬鹿なことはせず自分の力でのし上がる予定です。
次回にでもシャルラの行動理念と言いますか、夢について説明するような話を入れようと思います。
それにしても今回はサー・ベイヌの登場がメインなのでギャグとしては物足りないかも……もっとギャグをッ! もっとありえない展開をッ!