あと最初のうちは三人称で書いています。
もうしばらくして一人称に代わるのでその時印象が大きく変わるように、と思いましてw
そしてそれは失敗だったかも? と、完結後に思うようになった序盤でしたので、少し修正しての移転となります。
ハンターの街として人口も多いドンドルマの街。
ハンターがたくさん居ると言う事は、それだけハンターを助ける仕事や助けられる人が多いと言うことでもある。
そうなれば街のどこを見渡しても騒がしい街なのだが、その中でもハンターズギルドと同じくらいに騒がしい場所がある。
王立学術院――学者を志す若者が集う学院だ。
新種のモンスターの情報が上から下から横からと飛び交う王立学術院は今日も今日とて賑やかな場所だった。
「今日の授業はここまでっ!」
「いやっふぅぅぅ~♪」
「うおー、腹減ったー!」
「お前ら騒ぎすぎだぁぁぁ~!」
とまぁ、モンスターの生態について研究をする学者が集まる場所としては些か賑やか過ぎるかもしれない(馬鹿っぽい?)が、賑やかなのは悪いことではない。
事実、その門を見上げる小柄な少女もどことなく楽しげに笑みを浮かべていた。
「はふぅ、ここがお父さんの言っていた学院ですか……騒がしいところですね」
特に誰に聞かせるためでもない独り言だが、その見目麗しい容姿は、声の大きさに関係なく存在感を放った。
周囲の人々も、その近づき難い雰囲気に半ば気押されながらも、少女が旅装であることから入学希望者の類と推測をつけ、一人の男が付いて声を掛けてきた。
「お譲さん、どうしたんだい?」
褐色の肌をした一度会ったら忘れないだろう濃い顔立ち。
それに妙に目立つ特徴的なカールをした立派な髭を生やした男が自慢なのか、髭を片手でくるくるといじりながら話しかけてきた。
背中に太刀を背負っているところから見るに、学院に所属するハンターでもあるのだろう。
「ええ、ちょっと今日からこちらで入学しようと思っていたんですが、予想以上に大きなところで驚いてしまいました。
父から推薦状をもらっているんですけど誰に渡せばいいんでしょうか?」
男は最初、単なる学者志望で田舎から出てきたのだろうと思っていたが、推薦されて来たのなら、と目の前の少女を自然な動作で中に招き入れる。
「ふぅむ、そうかそうか。
とりあえず立ち話も何だから中にお入りなさい」
男は顔に似合わず(失礼ながら)とても紳士的な立ち振る舞いで少女の手を取り中に招き入れる。
その動きはあまりにも自然で、顔に似合わず気品を感じるほどだった。
と、少女自身も失礼を自覚したうえで考えていたりする。
「はい、よろしくお願いします(……この髭面の濃い顔の人は、推測するにギャグ要員のようですね)」
「うむ、よろしく」
挨拶もそこそこに、とりあえず中に入ることにする。
男は後ろを振り返り、学院受付に座っていた女性に声をかける。
「おぉーい、クラーマ。
奥の部屋使わせてもらうぞー。
新入生のようだ」
「はいはい聞こえてるから声がでかいよあんた。……ってハリーったらそんな可愛い女の子どこで捕まえたのよ。
別に奥の部屋使うのは構わないけど、変なことしちゃダメよ」
「もう少し我輩を信頼してくれてもよいのだが……
おっとお待たせお嬢さん。ではこちらへ」
クラーマと呼ばれた女性から鍵を受け取ると建物の奥へと歩きだした。
少女は慌てて男について行き、一番奥の部屋に入ると来客用のソファーを勧められ、腰掛ける。
「さぁて、自己紹介をしようかお譲さん。
吾輩はトレジャーハンターのハリー↑。
専門はトレジャーハンターだが、ハンターと王立学術院の教師もしている。
あぁ、よければお菓子でもどうだい?」
ハリーと名乗った男は戸棚から菓子を取り出すと机の上に置いて少女の正面の席に座る。
「はじめましてハリーさん。私はシャルラと申します。
今日は父の薦めで来ました。
あ、これが紹介状です……」
手荷物から一通の封筒を取り出すシャルラ。
推薦状というのは、それを書く人物がそれなりに高位の役職に就いているか、もしくは発言力の大きい金持ちの貴族でもなければその意味を為さない。
そのためここに訪れる学者志望の若者は、大半が推薦状を必要としないようなずば抜けた天才か、家を継げない貴族次男坊や三男坊の推薦入学と相場が決まっている。
なのでハリーは、一体どこの誰が紹介状を書いたのかを調べるために推薦者の名前をまず一番に探した。
が、それはまったく予想だにしていなかったとんでもない大物であったことに驚き、思わずハリーは推薦状を落としてしまった。
突然立ち上がりシャルラの肩を掴んだ。
「もしや君のお父さんはあのジョン・アーサーさんなのかい!?」
「はい? もしかしてお父さんを知ってるんですか?」
突然肩を掴まれたことに少女シャルラは若干驚いたものの、ハリーが自分の父親のことを知っていることの方が驚きだったようだ。
「知ってるも何もこの業界で生活する人間でジョン・アーサーを知らない者はいないさ」
そうしてシャルラの肩から手をどかすとどこか遠くを見るようなハリー。
「吾輩とジョンは、王立学術院に生徒として通っていた時のクラスメートでね。
狩り場にも何度も一緒に出かけたことがあるのだよ。
自慢ではないが私はかなり腕のいいハンターでもあるのだが、それでもジョンは私が足元にも及ばない凄腕のハンターであり、また有能な学者であり、友だった」
「それは凄いですねぇ~。
私にとってはただの親馬鹿なおっさんとしか印象がない父なんですけどね。
というかそんな凄い人が私の父親ってことを信じてくれるんですか?」
シャルラも父の偉業は本人から聞いてはいたが、普段の父を知るシャルラにとってはそこまで父が凄い人間とは思えなかったのだ。
ハリーのジョン・アーサーに対する言葉を聞いていると、もしかしたらその有名人のジョン・アーサーと父は同姓同名なだけの別人ではないかとさえ思えてくるのだろう。
まぁその辺の出来事はまた機会を改めて語るとして。
「確かにジョンは不真面目で、十五年前に死んだことになっているが君を疑うつもりはない。
何故なら、君はジョンにそっくりだからだ!」
「はぁ……(なるほど、お父さんの言っていた自慢話は本当でしたか。上手い事立ち回らないと要らない敵を増やしそうですね)」
父以外に人と接した経験がほぼ皆無のシャルラは、ここまで自分を信用してくれるハリーを学院のお笑い担当から、信頼出来そうなお笑い担当に脳内評価を上げていた。
「……なんだかハリーさんって面白い人ですね♪」
「お、やっと笑ったな。
君は笑顔が可愛いんだからもっと笑っていなきゃいかんぞぉぉ~!」
「すいません。人と接するのがあまり得意ではなくて(笑顔一発でコロリだなんてちょろい先生ですね)」
ハリーの百面相のような面白い顔に付き合うように笑うシャルラ。
「それでお父さんのことなんですけど、その前に私の耳を見てもらえますか?」
シャルラは自分の髪を掻きあげて隠れていた耳をハリーに見せる。
ハリーの反応から、もう少し自分のことを詳しく教えるべきと判断したのだ。
「……ふむ、少し長いな。
もしや君は竜人族なのかな?」
「はい、でも少し違いますね。
私のお母さんは古龍クシャルダオラですから、半龍半人と言った方が正確なのでしょうけど」
確かにシャルラの耳は竜人族とも形が微妙に違った。
「なるほどなるほどぉ~ぅ!」
「お父さんは今も生きてはいるんですが、お母さんと色んな場所を旅しているので居場所は分かりません。
それで私がここに来た理由なんですが、私は王立古生物書士隊で働いてみたかったからなんですよ」
「おぉう、父親であるジョンの跡を、可愛らしい少女が継ぐ決意をしているとは! 吾輩、感服ぅぅぅー!
ここから先はァ~、 このトレジャーハンターのハリーにぃ、任せるがいいぃぃ~!↑
必ずや君がここで立派な学者になれるよう協力をしよう!」
言うが早いかハリーはシャルラを置いたまま部屋を飛び出してしまった。
どうにもテンションが高いハリーに反応しきれない。
「街って不思議な所ですねぇ~」
ハリーの高すぎるテンションも、鬱陶しさすら感じさせる暑苦しい行動も、この一言で済ませられるシャルラは将来有能な学者になるだろう。
はてさて、そんな彼女の巻き起こす。もとい巻き込まれる物語のはじまりはじまり~♪
この物語はギャグです。シリアスな描写はおまけですし、モンハンが原作でありながら狩り場に出ても狩り自体は一切ないです。
主に原作キャラとの絡みと学園物っぽい話で構成されます。(原作キャラの少ないゲームなのでオリキャラも多数でますが)
恋愛描写に関しては女の子同士でにゃんにゃんしているのが書きたいと考えていますが、この作品は私が一番最初に書いた百合小説なので百合描写はかなり薄いです。
我ながら奥ゆかしいこの小説でよくも百合小説を語ったものだとあきれるくらいですので、百合描写のみを期待されても応えられないと思います。
あと自作とのコラボは名前や設定が少し出る程度ですの出ないも同然です。知らない人も気にせず読んでください。
のんびりした雰囲気が好きなので進みがストーリーはものすごいゆっくり進めていくつもりです。
移転も少しペースを落としていこうと思います。