シャルラの仲間にして自称:紳士のダイヤージの過去話ですね。
今回はどうしてもやりたい事があったので彼の過去と混ぜて私の書きたいものを書いています。
ダイヤージside
「そういえばダイヤージ君ってなんで医者を目指してるんですか?」
「あん?」
そう言ってきたのはシャルラだった。
「確かにダイヤージってば全然自分のこと話さないしちょっと気になるわね。
同じ班の仲間なんだし私らにもちょろんと話してみなさいよ♪」
ノレッジの奴は面白そうだから聞かせろといった雰囲気を全面に押し出して聞いてきやがった。
こいつは『好奇心はアイルーをぶっ殺す』って言葉を知らないかのかねぇ?
だが女の子に聞かれたってのに答えないのは紳士らしくないわな。
実際答えない理由なんざ何もねーし。
なんかシャルラってパッと見は愛らしさがあるけど若干の腹黒さがギャップ萌えっての? なんかイケてるんだよ。
ノレッジも可愛いし、二人が並んでっとアイドルみてーだしよぉ。
「……しゃーねーなー。
そんじゃ俺の過去でもいっちょ語ってやんよ」
「僕は別に男の過去になんて興味ないから語らなくともいいよ。
そんな事よりもノレッジさんとシャルラさんのことがもっともっと知りたいですね」
フィズの野郎は俺の紳士っぷりに対抗意識燃やしてるだけなのかもしれんが俺だってお前に興味なんざ毛頭ねぇよ。
「ただまぁ……、同じパーティの一員としてどうしても、って言うならなら聞いてやらなくもないけどね」
うっぜぇぇぇ! フィズの野郎ツンデレかぁ!?
男のツンデレに需要なんざあるかボケェー!
忌々しい、あぁ忌々しい、忌々しい。
「まぁ、いいさ。
とりあえず面白いかどうかは知らんが俺が医者を志すようになった過去でも語ってやんよ」
ほいじゃま、今回の本編とも言える話のスタートってか。いくぜ!
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あれは確か二年前、俺が13歳の頃だな。
俺の故郷のシャオ村っつー規模は小さいながらもアプトノスによる拳闘試合を観光の目玉にすることで割と観光客の多い穏やかな村だったのさ。
まっ、そんなことはどうでもいいが俺の両親はごく普通の高級野菜を手広く育てている王宮御用達の歴史ある農家のために金には困ることはなかったんだがお袋も親父も昼間は二人揃って畑に出かけていたもんだからガキだった俺は割とさみしい思いをしてたのさ。
『クレイモンド農園』っつったら大貴族の専属料理人で使わねー奴はいないってくらい最高級のブランドだからな。
金はあるもんだからけっこう悪さしたり喧嘩したりと、いわゆる不良ってな感じの青春を送ってたんだがある日俺の爺ちゃんが体調を崩して病院に入院しちまってよぉ、そこで俺の一生を決めるような運命的出会いってもんがあったんだよ。
……
…………
「おう、今日も来たぜ」
そう言って病院の一室の戸を開けて中にいる少女に声をかける。
「あ、ダイヤージお兄ちゃん。
今日も来てくれたんだ♪」
「毎日来るって約束したじゃねーか。
俺が来るのは当然ってもんだぜ」
この子の名前はレイコちゃん。
まだ10歳の女の子なんだがけっこう長いこと入院してるみたいなんだよ。
以前は王都にあるモーニングミスト家っつーけっこうでかい貴族のお嬢様だったらしいんだが、どうやらレイコちゃんはお母さんに連れられてこの村にやってきたみたいなんだよ。
その理由ってのがよー、レイコちゃんのお父さんはけっこうな女好きで囲っていた側室の女性の一人から男子が生まれたらしいんだがその側室が問題だったんだわ。
貴族の家督の継承権は子どもの母親や男女の性別に関係なく早く生まれた方に譲る決まりがあるみたいなんだがその側室の女性は自分の息子に家督を継がせようとしてレイコちゃんの謀殺を計画してたらしいんだよ。それもレイコちゃんのお父さんと共謀で。
それでレイコちゃんはお母さんと一緒にこの村に引っ越して来たそうだ。
レイコちゃんのお父さんもあとから生まれた息子の方を溺愛してるみたいだしよぉ、それだけでも不幸だってのにレイコちゃん自身も村に来る途中で原因不明の難病にかかっちまってるみたいだしよー。
それでこんな俺にも何か出来ねぇかと思ってこうやって足しげく通ってるってわけよ。
ちなみに俺の爺ちゃんは大したことなかったからすでに退院してっけどな。
「ほれ、今日の土産はラオシャンメロンっつーバカでかいメロンだ。
畑からかっぱらってくんのに目立ってしゃーなかったが何とか親父の追撃から逃れることに成功したぜ」
「もう、そんなことしないでもいいのに。
私はお兄ちゃんがこうしてきてくれるだけで満足なのにっ!」
「かはは、悪い悪い。
けどよぉ、それでレイコちゃんの笑顔が見れるってんなら安いもんだと思うぜ?」
習慣となった軽い挨拶から帰るまで馬鹿話をする。それが俺の日常。
この子は病院での生活が長いために同年代の友達もほとんどおらず、いつも塞ぎこんでいたらしいからな。
看護師さんから聞くところによると俺が来てから笑うことが多くなったっつってたしこんな俺でも誰かを笑顔に出来るって事実が嬉しかったんだよ。
もしも俺に妹がいたらこんな風に静かな日常を送ってたのかも、って思うと俺も幸せな気分になれたんだ。
あ、と言っても不良生活に嫌気がさしてるわけじゃねーぞ。
不良のレッテルってのも気に食わない奴らを片っ端から殴れるから悪くないしよぉ。
この村も何だかんだで馬鹿な奴が沢山いんだよ。
それでまぁ、そんな日々がしばらく続いていた。
「ねぇダイヤージお兄ちゃん聞いてくれる?
最近私楽しみを見つけたの」
「ん、是非とも聞きたいな。
何がそんなにレイコちゃんを元気にしてんだ?」
いつものように会いに行くといつも以上に元気な声でレイコちゃんが話しかけてきた。
普段はあまり口数も多くねぇから俺の方から話題を振ったりしてたんだがレイコちゃんの方から話しかけてくれるなんざ初めてかもしんねぇな。
「ほら、この間、毎週私が読んでる雑誌に載ってた文通を希望してる同年代の女の子に手紙を出したらそのお返事が来たの♪
入院してから友達がいなかったから毎日が楽しみで楽しみで♪」
「おぉ~、よかったじゃねぇか。
レイコちゃんくらいの年代で出来た友達ってーのは大きくなっても互いに支えになるから大事にすんだぜ」
「うん。それでね。その子今度この村に遊びに来てくれるんだ。
何でも私と同い年なのにハンターをやっているんだって。
いま護衛依頼を受けている行商人の人たちがこの村の近くに来る予定があるから今度寄ってくれるんだって♪」
「へー、そいつは楽しみだな。
これからはその子がいれば俺はもう必要ねぇかな?」
「もー、ダイヤージお兄ちゃんはずっと私のお兄ちゃんなんだからそんな事言っちゃダメ。
みんなみーんな私の大切なお友達なんだから」
「そうだな。
まっ、年の近い友達は大事だからな」
嬉しそうに語るレイコちゃんを見ていると俺まで嬉しくなってな。
今でも彼女のその時の笑顔は忘れられないぜ……
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「とまぁ、ここまで話したが長くなりそうだからトイレ休憩と行くか」
「ちょっと待ってくださいよ。
せっかくいいところなんですから最後まで話してくださいよ!」
「そうよそうよ! レイコちゃんって言うの? その子。
なんかその子聞いてるだけで身悶えするくらい可愛らしい子じゃない!
いじらしいって言うか……その子が一体ダイヤージの夢にどう関わってきてるっての!?」
「病弱、ロリっ子、妹属性。
ダイヤージだけずるい!
僕もそんな少年時代を体験したかったっ!!!」
あー、こいつらうっせー。
俺にも色々あんだよ。色々。
とりあえず長くなったから続きは次回ってところだ。
すまねぇな。作者が長くとも一話を3千文字くらいに収めておきたい主義なもんで今日はここまでだ。
明日もよろしく頼む!
長くなりすぎる。今回の話はあるゲームのストーリーを短くまとめて小説にしたような話ですね。
やっぱ一つのゲームを一話の小説にまとめるのは無理があるのかもしれませんがどうしても書きたかったんですよ。
知っている人は展開が分かるかもしれませんが私はハッピーエンドにするために書いています。