しょしたい!   作:ヨイヤサ・リングマスター

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第五話:班決め

 どうもシャルラ・アーサーです。

 

 前回の話から私のキャラが変わりすぎと思った人、いませんか?

 

 私はほんのちょっと恥ずかしがり屋なだけで元からこんなキャラなのです。

 

 では第一話から私が可愛いだけの女の子だと思って油断していた人たちをあっと言わせる展開を描いていくでしょうこの物語は今日も元気に始まります♪

 

 頑張る私!

 

 

 

__________________________________________________________________________________

 

 

 

 

「シャルラちゃん早く起きて!

 遅刻しちゃうわよっ!」

 

 

「うーん……あと気分」

 

 

 結局昨日の私の歓迎パーティーは夜通し行われた(覚えてないですが)ようで、体はだるいし二度寝をしてサボる気満々だったのですがノレッジちゃんによって叩き起されてしまいました。

 

 こう言っちゃなんですけどノレッジちゃんって真面目な人なんですね。

 

 

「いやいやいや、シャルラちゃん。

 今日は学院で最も重要なイベントがある日なのよ。

 これからの学生生活で共に行動する班を決める日なんだから」

 

 

「班決め?」

 

 

 というかそもそも私は学院のことをあまり知らないんですよね。

 

 

「そう! 数学や物理といった学問を研究する学者と違って学術院の学生は基本的にモンスターの生態や狩り場の自然環境といったものを調査する実質ハンターと変わらない学者になるんだから研究をするためにはチームワークも重要視されるのよ。

 で、実際に狩り場に出る時のチームを作るのが今日。

 分かったらさっさと行くわよっ!」

 

 

「あぁ~、待ってくださいよぉ~。

 まだ服着てないんですからぁ~」

 

 

 ノレッジちゃんに手を引きずられながらも、それでもやっぱり休もうかな、と思っていた私は、我ながらサボり魔なのかもしれませんね。

 

 結果的には遅刻はしてしまいましたが学院に向かうことになってしまいました。

 

 お父さんから出席簿の保管場所と改竄の方法を聞いていますけど反りの合わない人と卒業までずっと一緒のチームってのも嫌ですしね。

 そこは仕方がないと思って真面目にしましょう。

 

 昨日と同じく学院の受付にはクラーマさんがいましたが遅刻してやってきた私たちにも笑顔で挨拶をしてくれました。

 

 

「それにしても良かったわねあなた達。

 ハリーだったらまだ来てないわよ。

 彼も遅刻みたいね♪」

 

 

 

 

 

「イェイ! さすがは幸運の女神に愛されてる私だわ♪

 よかったねシャルラちゃん」

 

 

「はい、でも私たちが遅刻したことがバレなければもっと良かったんですけどね」

 

 

「え? それってどういう……」

 

 

 そう、私たちはハリー先生よりも早く学院に来たのはいいのですがそれが紙一重だったとしたら……

 

 

「お前らぁぁ~。

 吾輩よりも早く来たからと言って遅刻が帳消しになると思っているるるぅのかなぁ~?↑」

 

 

「ひゃ! 一体どこから湧いてきたんですかハリー先生。

 びっくりしちゃったじゃないですか」

 

 

 

「人を虫のように言うなノレッジ!

 はぁ~……シャルラをお前と一緒の部屋にしたのは失敗だったかもしれんなぁ。

 入学初日で授業を真面目に聞かず、次の日は遅刻してくるなど言語道断!」

 

 

 ふむぅ、やっぱりハリー先生怒ってるみたいですね。

 

 お父さんからはこういう時は袖の下を渡すもんだ、と教わってますがハリー先生には逆効果のような気がしますね。

 

 

「だが! そのある意味前向きともとれる開き直り方。

 吾輩は嫌いじゃないぞぉ↑」

 

 

「あ、ありがとうございます」

 

 

 と、見事なまでの作り笑顔で感謝の言葉を言うノレッジちゃん。

 

 ハリー先生はどうにも熱血な人みたいですね。

 ある程度は融通が利く、と私の脳内フォルダの情報を更新しておきましょう。

 

 

「ほらノレッジちゃん。

 ハリー先生が許してくれたんですしやっぱり今日はこのまま授業をサボターって遊びに行きましょうよ」

 

 

「だからと言って堂々とそんな事を言うのは許さんぞシャルラよ。

 いくらジョンの娘だとしても吾輩にも限度というものがある!

 それと『サボタージュ』を中途半端に略すのはいかん」

 

 

 ……突っ込まれちゃいました。

 

 まぁいいでしょう。今日はこのまま出席して授業を受けちゃいましょうか。

 

 それに昨日市場で私を助けてくれた人にも会いたいですし。

 

 そこからは再び興奮してうるさかったハリー先生には私の上目遣いと涙のコンボによって受付から様子を見ていたクラーマさんを味方につけてハリー先生の方が悪いということで落ち着きました。

 

 傍から見るとハリー先生が私をいじめてるみたいに見えたんでしょうね(ニヤリ)。

 

 やっぱり私は年の割に小柄ですし涙や笑顔が老若男女問わず味方にするスキルとして使えるならこういう時に使うのが正しい使い方ですよね。

 

 それじゃあ、クラーマさんに叱られてしょぼくれてるハリー先生を元気づけたらさっさと教室に向かいましょうか。

 

 

……

 

…………

 

 

「よぉぉぉ~っし!

 それじゃあ今日はこれから課外授業に行く時の班決めを行うぞぉぉー!」

 

 

『うぉぉぉぉーっす!』

 

 

 先生元気になるの早っ!

 

 そしてクラスのみんなもテンション高っ!

 

 

「まだ入学して間もないからクラスメートのことをよく知らないだろうが~、それなら今から5分で知れ!

 そして組め! もしも5分経っても班が組めてない奴は迅速な行動が出来ないものとして通信簿の成績を全部オール0にするぞぉ!」

 

 

 0ってハリー先生……5段階評価にしても10段階評価にしても最低は1でしょうに。

 

 とりあえず嘘か本当かはわかりませんが先生の言葉によって誰かれ構わず声を掛けまくる生徒で溢れ、私とノレッジちゃんも勧誘されまくりでした。

 

 とりあえずある程度落ち着くまで教室の隅で良さそうな人を遠目に探すことにしましょうか。

 

 

「うーん、いい人誰かいないかなぁ?」

 

 

「あ、ノレッジちゃん。あの人誘ってもいいですか?」

 

 

「え? どの人?」

 

 

 教室の端に目をやると、昨日チンピラに絡まれていた時に出会った人が私たちと同じように机の上に座りながらでボケーっとしているのが見えました。

 

 どうやら私たちと同じで騒ぎから離れたかったのかもしれませんが、仲間探している風には見えませんね。

 とりあえず声を掛けてみましょう。

 

 

「あのぉ、ちょっといいですか?」

 

 

「あん? 昨日の嬢ちゃんじゃないか。

 同じクラスだったんだな。何か用か?」

 

 

 昨日と変わらず気さくな態度ですね。

 班を作ろうとしてなかったのは機嫌が悪いから、とか何か理由があったのではなく単純に面倒だったから、とかなんでしょうかね。

 

 

「えと、もしよろしければ私たちと班を組みませんか?」

 

 

「俺を誘ってくれてんのか?

 そいつぁ~ありがたい、助かるぜ。

 実は俺もよー、最初は面倒だが真面目に班の仲間を探そうと思ったんだよ。

 けどよく考えたら仲間作らなくても通信簿をオール0にされるだけなら一人でもいいんじゃね? と思ってボケーっとしてたんだよ。

 そして誘ってもらえたなら勿論受けよう。嬢ちゃんとならいいぜ」

 

 

「ありがとうございます♪

 それとあっちにいるのが私と学生寮で同室で、もう一人の班員でもあるノレッジちゃんです」

 

 

 ノレッジちゃんもこっちに近づいてくる。

 

 

「はぁい。あなたがシャルラちゃんを助けてくれた男の子ね。

 私はノレッジ。天才学者になる予定だからよろしくね」

 

 

「あぁ、こっちこそよろしくなノレッジ。

 それにシャルラちゃんだっけ?

 俺はダイヤージってんだ。

 将来の夢は学者ではなく医者だ。よろしくな!」

 

 

「へー、ダイヤージ君って医者志望なんですね。

 あ、申し遅れました私はシャルラって言います。夢は書士隊のトップの座です(書士隊長を蹴落として)」

 

 

 そう言えばまだ自己紹介してませんでしたね。

 

 男手があるといざという時に使えますからね。

 

 とにかくこれで三人。あと一人加えることはできますが別に三人でも班を名乗れるしもういいかな?

 

 

「よし、時間だ!

 班決め終了ぅ……っと、一人余った奴がいるな」

 

 

 100人ほどいた生徒の中でたった一人だけ余るなんてダイヤージ君みたいに考えてた人なんですかね?

 

 ただ一人余っていたのも男の子のようですがまるでその事を当然のように考えている風にも見えますね

 

 

「あぁ、ハリー先生ですか。

 ちょっと人生に対する僕の美しさの利用方法について考察をしていたら、いつの間にか一人ぼっちだったんですよ。

 僕は悪くないですね」

 

 

 金髪を肩まで伸ばしたかなり整った顔立ちながら、どこか残念な雰囲気の漂う人。

 

 きっと将来的には「ライクだけどラブじゃない」って言われて振られて一生恋愛が出来ないタイプですね。

 

 それにしてもハリー先生がこちらを見ているのが気になりますね。

 

 

「ふぅむ……よし分かった。

 ノレッジ、お前のところにこいつを入れてやれ。

 お前ら以外は全員四人班を作ってるしな」

 

 

 言われたノレッジちゃんは振り返って私とダイヤージ君を見ます。

 

 とりあえずOKということで。

 

 

「了解~。

 それじゃ可哀想な余った君。こっちにいらっしゃいな」

 

 

 楽しげに肯くノレッジちゃん。

 

 まだ出会って二日目ですがノレッジちゃんのあの目は面白そうな玩具(おもちゃ)を見つけたときの目ですね。

 

 

「よろしくお願いしますノレッジさん。

 僕の名はフィズ。

 またの名を『必中』のフィズです!」

 

 

「まさか二つ名持ち!?

 ハンターでも数えるくらいしかいないのに何で学術院の新入生で二つ名持ってるの!?(笑)」

 

 

「どうせギャグだろ。

 もしくは蔑称としてつけられたんじゃね?」

 

 

「(あぁ、この人はああいうタイプの人なんだ……)」

 

 

 ノレッジちゃんは単純に面白がって聞いてるだけ。驚いた演技までしてるし。

 

 ダイヤージ君も悪ノリしてる。

 

 

「よく分かったな、ダイヤージとやら!

 この絶世の美男子たる僕にも苦手なものがあってね。

 ハンターも兼業しているのだが『必ず命中させない』という因果律を捻じ曲げたかのような下手すぎる射撃の腕前に対してつけられた皮肉の二つ名なのさ。

 だけど僕はいずれ本来の意味の『必ず命中させる』と言われるようになるためにあえて自分からこの名を名乗っているのさ」

 

 

「自身満々に言ってもカッコ悪いわよ♪」

 

 

 予想通り。わざわざ突っ込んであげるノレッジちゃんはお人好しです。

 

 ダイヤージ君も呆れているみたいだし。

 

 とにかくこれで後に学術院の歴史に名を残すチームが誕生したわけです!

 

 ……ところで班長(リーダー)は誰になるのでしょうか?




 新キャラ二人にはちゃんと名字もあります。

 ただフィズの方はどうか分かりませんがダイヤージの苗字は出したら元ネタがすぐに分かってしまうと思いますのでここではまだ秘密にしておきます。

 伏線とかではなく単純にクイズみたいなこの状況を私が楽しんでいるだけですので。キャラ設定でも投稿する時に紹介したいと思います。

 あと書士隊のトップは『隊長』と『筆頭』という二つの名称が資料を見てもごちゃまぜで記されているので、隊長=筆頭ですし基本的に『書士隊隊長』という名称を使うつもりです。
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