咲夜side
シャカシャカ ゴシゴシ キュッキュッ
リズムの乗ったお皿の洗い方、私は気付けば此れに夢中になってしまう。
シャカシャカ ゴシゴシ キュッキュッ
「やっぱり、良いリズムです」
「そうだな咲夜」
「ですよね……って! ご主人様!?」
私は急に現れたご主人様に、身を震わせた。
「まぁ、リズムに乗るのは悪くないぞ?」
こんな、普通の主人なら怒鳴ってくる事をやっているのに、怒らない、ちょっぴり変なご主人様と出会ったのは、ある夏の暑い暑い日の事……
咲夜out
龍牙side
「咲夜……ちゃん? は、何が出来るんだ?」
「咲夜で良いですよ、あの……家事なら人通りこなせますよ」
「ふむ、採用。明日から家に来い」
俺は、椅子から立ち、家に帰ろうとする、
「え? 其れで良いんですか?」
「何が?」
俺は、首を傾げながら、咲夜を見る。
「……はぁ、やっぱり、何でもないです」
咲夜は、諦めたかの様に、溜め息を吐き、俺から目を逸らす。
「其れじゃ、外にタクシーが置いてあるからな? 黒色の奴」
「分かりました」
俺は其れだけ言い残して、紫様の運転する高級車に乗る。
龍牙out
咲夜in
私は、女子トイレに入り、鍵を閉める。
「はぁ❤……はぁ❤……あのまま、あの方の顔を見ていたら……フフ❤ウフフフフフフフフフ❤」
とまぁ、此のような事も有りながら、無事にメイドを続けている訳ですが……今でもご主人様の顔を見ると、今でも襲いかけたりと問題は有りますが、ご主人様と同じ、東幻学園に通う事になりました。
「咲夜、終わったか?」
「はい! 終わりました!」
「其れじゃ、学校行くか。咲夜、アリス呼んできてくれ」
「分かりました!」
私は階段をかけあがり、アリス様の部屋のドアにノックをする。
コンコンコン
「アリス様、学校へ行きますよ!」
「分かったわ、今行く」
すこしして、アリス様が出てきた。
メディスン様は、一足先に学校に行っている。
「待たせたわね」
「いいえ、全く」
「アリス! 咲夜! 先に行ってるぞ!」
下から、ご主人様の声が聞こえてくる。
「はい!」
私は元気良く、返事をする。
咲夜out
龍牙side
「ふ~、朝練あるから早く行かなきゃ!」
俺は、駆け足で学校に向かう。
この前の練習は、朝練に参加していなかったが、今回は参加するつもりだ。
「あ、着いた着いた」
校門を過ぎ、部室に向かう。
部室に着き、ドアを優しく開ける。
そして更衣室に向かう。
服を着替え、裏口から更衣室を出る。
グラウンドには、誰もいないので、リフティングをして、暇を潰す。
「1、2」
「3です!」
突如誰かに、背中を押される。
其の反動で、ボールを落としてしまう。
振り向くと、其処には、魔理沙がいた。
「久しぶりだぜ! 龍牙!」
そう、今までの一週間、遣ること多すぎてまともに学校にいってなかった。
あ、そう言えばテストもう返したらしいが、魔理沙はどうなったのだろうか?
「魔理沙……」
「ふふん、言わなくても分かるぜ! テストだろ?」
分かってるじゃないか。
「点数は何と何と……95点!」
「何……だと……?」
嘘だ……此れは嘘だ……
そんな……
「因みに、龍兄はいつも通り百点よ」
其処に霊夢がやって来て言う。
「霊夢……久しぶりだな」
「ええ、久しぶりね。龍兄」
皆、事情は知っている。
只、その事を話したら、女共がアリスに嫌悪の眼差しを向けていたのは何故だろうか?
「そう言えば、龍牙! 転校生来るんだって!? 何て名前だ!?」
「十六夜咲夜だ、家でメイドをやっている」
「ふ~ん、サッカー部に誘ったか?」
咲夜をサッカー部には、誘った。
どうやら、咲夜は前の中学もサッカー部に入っていたらしく、東幻学園は、サッカー強豪校なので、入るつもりだったらしい。
「本人は入ると言っていた」
「ポジションは何処か聞いたか?」
あ、聞き忘れた。
「其の顔は……聞き忘れたなぁ?」
「聞き忘れた」
魔理沙は、はぁ……と、溜め息を吐くと、
「使えないなぁ……」
「悪かったな使えなくて」
そんなことをしているうちに、キャプテンがやって来た。
「久しぶりですね、龍牙」
そう言いながら、キャプテンは近づいてくる。いつもとは違う歩き方……
キャプテンは俺の前に来ると、俺の頬に手を当て……
俺とキャプテンの唇が触れ合う。
「ん!?」
キャプテンは、舌まで口の中に入れてきて、
「んぢゅ❤ くちゅ❤」
俺は危険を察知し、キャプテンを押し退ける。
ドンッ!
「きゃっ!? 何するのですか? だ・ん・な・さ・ま❤」
駄目だこいつ……頭がイカれてやがる……
「霊夢! 魔理沙! キャプテンを保健室に連れていけ!」
「「分かったわ(分かったんだぜ)!!」
霊夢と魔理沙は、キャプテンを取り押さえ、学校の中へ入っていく。
そんな中、俺は一人で呟いた。
「……キャプテン、どうしちゃったんですか……」