絶剣~絶対無敵の剣姫~   作:melan

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色々と小説を物色しつつ、改めて自分の小説を読んでみて、「あぁ、これ、明らかに導入が冗長だなぁ」と感じまして、少なくとも冒頭は読者を引き付けるものにしよう! と頑張った結果がこの第0話です。

言ってみれば、最終話のほんの一部を切り取った格好です。

これでどこまで改善されるのか、はなはだ疑問ですが……。

この話が、有った方が良いor無かった方が良い、という意見がありましたら、感想、もしくはメッセージにお寄せください。よろしくお願いします。


あ、ただの冒頭なので、文章量は極小です。ご了承くださいm(__)m


プロローグ
(0)


 今日は、最後の決戦の日であった。

 

 時刻は正午少し前。天候は雲一つ見られない快晴だ。主催者が操作したのか、ちょうどそのような気象設定になったのか。

 

 春に見られるような温かな風が、アインクラッドに吹き渡る。あらゆる森を、湖を、山を、街を、そして紅玉宮を等しく撫でて、何も残さず消えていく。何も残さず、消えていく。

 

 

 天頂から直接降る光に照らされ、鋼鉄の城の頂点たる紅玉宮は、生き血を吸ったその紅を、一〇〇層一面に振り撒いた。その紅く妖しく光を放つ紅玉宮は、決戦の舞台となる大広間を除いて、どこもかしこも人で埋め尽くされていた。数年の間アインクラッドで暮らし、生き残った者たちが、一人残らず集まっているようだ。

 

 人々の表情は様々だった。嬉しそうにしていたり、不安そうにしていたり。興奮していたり、消沈していたり。全く逆の二つの思い、期待と不安に挟まれて、心がひどく不安定になっているようだ。そして、緊張感からか、これだけの人数が集まっていながら、大きな声を出す者は一人もいなかった。ただ、体に押し込み切れなかった思いが、小さな囁きとなって外に漏れ出し、それが集まって、一つのうねりとなって宮殿を満たした。

 

 

 紅玉宮の中央に位置する大広間には、二つの人影があった。

 

 片方は、見た目はまだ幼い、一人の少女。

 

 誰よりも強い少女。誰よりも強くならざるを得なかった少女。重い宿命を背負いながらも、最後まで折れることはなかった、『絶対無敵の剣姫』。

 

 片方は、痩身の男。この世界の頂点に君臨する者。

 

 何者にも縛られない男。何物にも縛られない男。自分の信じる道だけを追い求めた、孤独な男。

 

 

 二人は向かい合う。決着をつけるために。

 

 

 

 

 ユウキは、両手に持つ剣を、左を前に真っすぐ突き出し、右を後ろに引き下げ、垂直に掲げた。同時に、大きく右足を下げ、半身の体制になる。相対して立つ男を、ここまでに幾多の者を死に追いやった男を、研ぎ澄まされた刃先を突き付けるように睨みつける。そこには、眼前の敵を打倒する意思だけが映されていた。どこまでも純粋に。

 

 ユウキの表情は、眼光の鋭さの割には、穏やかに見えた。顔にわだかまりはなく、口元には薄く笑みさえ浮かべ、体中に漲る(みなぎる)迫力に反して体は弛緩し、緊張など微塵も感じていないようだ。

 

 双剣は、ユウキを援護するように、パートナーであることを誇示するように、自らが業物(わざもの)であることを見せつけ、男の戦意を削ぎ落とさんとするように、いくつも並ぶ大窓から注ぐ、無機質な陽光を、命の籠った(こもった)殺気でギラギラと跳ね返した。

 

 朗々と宣言した。

 

「ここで、ボクが、この手で、この世界を終わらせてやる」

 

 男はその宣言を、愉快そうに、口元で笑みを作って受け入れた。気負いはなかった。こうなったのは当然だと、最初から知っていたと言うような余裕を纏っていた。この展開を、心底喜んでいた。

 

「ユウキ君。これは最後の闘いだ。遠慮なく掛かって来給え」

 

 双方沈黙。しばらくして。

 

「じゃ、遠慮なく」

 

 呟いたユウキは、一気呵成に地を蹴った。

 

 

 

 

 

 ついに、最後の戦いの賽は投げられた。

 

 

 

 

 

 




はい、宣言通りの短さでございました。
下手をしなくても、いつもの文量の十分の一程度でしょうか。


~初めてお読みになる方へ~

当小説は、基本的に各話一万字程度と思われます。
最初に割と鬱話があるのでご注意ください。
あと、物語的にスロースターターだと思うので、途中で諦めずに読んでもらえると嬉しいです。

では、また。
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