東方生迷伝   作:ホワイト・ラム

11 / 37
キミは人に親切にしたことが有るか?
キミは本当に相手を思いやっての行動をしたのか?
ひょっとしたら自己満足や自己陶酔の為の行動なのではないのか?
私はいつもそう思いながら、小さな親切を重ねている……


同じ穴のムジナ2

旧地獄街のあばら家に三人の人物がいる。

一人はこの家に宿泊中の龍我、そして古明地 こいしと夜城 狂弦。

重い空気の中、龍我が口を開いた。

「極論そいつが黒幕だ」

狂弦が初めて幻想郷に来て出会ったの謎の人物を龍我はそう呼んだ。

 

「さて、何から話すかな……良し。いきなりで悪いがお前ら俺が何歳に見える?」

龍我からの予想外の質問が出る。

「え?んと……20代後半くらいですか?」

「35歳!」

狂弦、こいしが順番に応える。

「ハズレだ。俺自身覚えていないが1000年以上は軽く超えている」

「はぁ!?」

「すごーい!」

あまりにも予想外の答えに二人が驚愕する。

「仙人か妖怪の類なの?」

こいしが龍我に尋ねる。

「違う。俺は完全に人間の積りだ」

「いやいや。ありえないって!その見た目で1000歳超えなんておかしい!」

必死に否定する狂弦。

狂弦からすればどう考えても道理の通らない話だからだ。

「それがあり得るのがヤツの恐ろしい所だ。すこし俺の昔話をしてやろう」

そう言って龍我は自分の過去を語りだした。

「俺が初めてヤツに有ったのは10歳の頃だった。当時は俺の身体も弱く病弱で成人するのは無理だと医者から言われた。俺の親父の家はなかなかの名家でな、大陸中から名医を探してくれた。しかし俺は一向に良くならなかった、心労からか俺より先にオフクロが死に親父も途方に暮れた。

ある日俺は遂に大きな発作を起こした、死ぬのを本気で覚悟したさ、ここまでしてくれた両親に申し訳ないって思いながら俺は布団で咳き込んだ」

ここで一旦龍我は会話を切った。

「俺と同族ならここからは予想できるよな?部屋の隅にヤツが入ってきた、奴は俺に言った『いい願いを持っている』とその後奴は俺を透過した。その瞬間俺は自分が変化していく事を実感した苦しかった呼吸はすぐに良くなり自身の力で立ち上がることも出来た、俺の理想とした強い体が手に入ったんだ。ソイツは俺の願いをかなえたんだ」

ジッと龍我の話を聞いていた狂弦が初めて口を開いた。

「けど……歪んだ形だったんだな……」

目を伏せてそう言った。

「ああ、そうだ。俺はしばらくして年を取らなくなった、そのまま長く生きて家族もだんだんと年を取って死んだ。俺は姿を隠した、残った体一つで住む場所を転々とした。ある日自分以外で俺同じ存在に出会った。そいつは今は7番とだけ言っておく、そいつに出会って俺以外にもアイツに会ったヤツがいるのを知った。7番との情報の示し合わせに寄ればアイツは人の願いや願望に反応するらしい、お前も心辺り有るよな?」

 

思い出すのは妖怪に襲われた事、死にたくないと強く願った。

「俺が……死ぬのを嫌がったからソイツは俺を助けたのか?」

「歪んだ形でな」

「だから俺は再生で出来るのか……」

しばし呆然とする狂弦。

「アイツは俺たちの願いのために理想の力をくれる。俺の願いは『強く生きる事』そのために健康な体と異様に長い寿命、そしてここでは『最強()に近づく程度の能力』と言うべき力を貰った、お前は何を貰った?」

龍我から明かされる謎の人物の行動、あまりの情報に狂弦は……

 

「ごめん、少し外の空気吸わせて」

家の外に出て行った。

「狂弦、大丈夫?」

こいしが心配してあとをついてくる。

「ごめん、少し混乱してるみたい……」

庭の石に座り込んだ。

(生きるために俺は、再生する体と悪意を読む力を手に入れたのか……人を捨ててまで……)

「狂弦?」

知らず知らずのうちに涙があふれていた。

「なんで……!俺は生き残った!……なんで俺の願いが叶った!人を捨ててまで……生きる意味は有るのかよ!!ううぅぅぅっ!」

狂弦の中には言葉で説明不可能な気持ちが渦巻いていた。

(俺はもう人ではない。家に帰りたい。こんな事望んでなかった。俺はなんなんだ。これからどうすればいい。人に戻りたい。死にたくない。俺のせいだ。アイツのせいだ。)

ぐるぐると混乱する狂弦を何かが優しく包み込んだ。

「大丈夫だよ、私がいるよ?今を生きればいいじゃない?地霊殿のみんなは狂弦を嫌ったりしないよ?」

こいしが涙する狂弦抱きしめていた。

「こいしちゃん……」

狂弦もそっと抱きしめ返した。

 

 

「あー、悪いんだけど……家に入らせてくれない?」

そんな二人に声がかけられる。

「おう、萃香帰ったか」

龍我が扉を開けて帰ってきた萃香を出迎える。

「龍我、この男誰だっけ?どっかで見た気がするんだけど……んー、出てこないな」

顎に手を当て考える。

「この前俺が暴走した時に殴った相手だ」

「あー!そうか!見た目完全に人間だから死んでると思って焦ったよ!無事だったんだね!」

そう言って楽しそうに笑う。

「コイツも俺と同じタイプの様だ」

「へー!龍我と同じね。あんた何番?龍我(コイツ)はⅡだってさ」

興味深そうに萃香が狂弦をじろじろ見る。

「言っておくがコイツは俺みたいな戦闘に特化した能力じゃないと思うぞ?」

「そりゃあ?アンタみたいに最強生物になるなんて能力とくらべればね」

二人が仲良く話始める。

「龍我さん、話を戻すけど……」

「さんはいらない、家に入るぞ」

龍我に連れられ再び家の中に戻る。

「さっきの7番の人ってのはどうなったんです?」

先ほど会話の中に出てきた人物に対して話の焦点を当てる。

「7番は死んだ。普通に寿命の様だったな最後には体がヒビ割れて砕けた、破片はすぐに砂になって消えた。それが俺たちの死だ、決して俺たちは不死身というわけではないらしい。詳しくは竹林の医者にでも見てもらえ」

座りながら説明した。

「竹林の医者?」

「狂弦知らないの?地上では有名だよ?名医なんだって」

こいしが狂弦の質問に答える。

「そう言えば高いけど確かな薬が有るって、班長が言ってたな……」

地上時代の事を思い出す狂弦。

 

「ともかく俺たちは今生きている。これは後悔すべき事ではないハズだ、お前は自分の生きたい様に生きればいい。それは間違いないだろう?」

長く生きてきた先輩とでも言う貫禄が狂弦を安心させる。

「ありがとう。少しだけスッキリしたよ」

そう言って狂弦は笑った。




原作キャラがあまり出ないな……
力不足か……もっと精進しなければ!
え?なぜかロリキャラが良く出るって?
そ……そんな事ないし……熟女キャラ超出てるし!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。